フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ:リング誌から > USAのボクシング

Saturday 17, September 2022
  
T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada
commission:Nevada Athletic Commission
promoter:Canelo Promotions), GGG Promotions), Matchroom Boxing

matchmaker:Kevin Rooney Jr
media: DAZN 


スーパーミドル級のThe Undisputed Title Match、カネロが保持するRing magazine 、IBF、WBA 、WBC 、WBO、5つのベルトがステイクされます。

両者の対戦は2017年9月16日、2018年9月15日のミドル級のタイトルを賭けた2試合に続く4年ぶり3度目。

今回は、カネロが持つスーパーミドル級の試合になります。



ゴロフキンがプロ16年、44戦のキャリアで168ポンドの試合に挑むのはこれが初めて。

40歳という年齢に加えて、8ポンドも重いクラスにチューンナップ無しでいきなり飛び込むことになります。

村田諒太戦では年齢を感じさせないスタミナとスキル、パワーを見せつけたとはいえ、GGGのキャリアが黄昏時を迎えているのは間違いありません。

年齢とスーパーミドル初挑戦、この二つの要素がTriple Gの肉体と運動能力にどんな影響を及ぼすのか?



一方、32歳のカネロはスーパーミドル級で5戦全勝4KO。盤石の強さを見せつけています。今が全盛期のカネロに不安材料があるとすると、大番狂わせでドミトリー・ビボルに完敗した直後の復帰戦になるということ。

さらに2018年12月のスーパーミドル級挑戦(ロッキー・フィールディングス戦)から3年10ヶ月の短い期間で、ミドル級(2019年5月:ダニエル・ジェイコブス戦)、ライトヘビー級(2019年11月:セルゲイ・コバレフ戦/2022年5月:ビボル戦)と、168ポンドを主戦場にしながらも、160〜175ポンドの15ポンドもの体重振幅幅を乱高下してきた影響があるのか、ないのか?

これまで、ロイ・ジョーンズに代表される〝船酔い〟現象は見られませんでしたが、ビボル戦は「いつもの動きではなかった」という声が陣営だけでなく、テディ・アトラスら複数の専門家からも指摘されていました。

あれは〝船酔い〟の兆候だったのでしょうか?

ヘビー級から出戻った(逃げ帰った)ロイがアントニオ・ターバーやグレン・ジョンソンに痛烈なKO負けを喫したのは35歳のとき。193ポンドから175ポンド、18ポンドも落として〝船酔い〟を起こしました。

ゴロフキン戦を控えるカネロは〝まだ〟32歳。175から168に落とす、その差は〝わずか〟7ポンド。

来月17日のT-Mobileアリーナで、ロイ・ジョーンズ現象が見られるかどうかは、わかりません。

しかし、カネロが一方的に勝利するとみられていた予想は、村田戦とビボル戦を経て変化しています。

オッズも接近基調。カネロ有利は変わりませんが、1/5(1.2倍)と10/3(4.33倍)。

クロスレンジでガードの上からでもお構いなしに強打を叩き込んで相手を弱らせて、とどめを刺すーーースーパーミドル級の平凡な王者には効果的だった戦略がゴロフキンにも通用するでしょうか?

もし、カネロの肉体が〝船酔い〟に蝕まれているとしたら?

衝撃的な結末が待っているかもしれません。 
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明日は日米の崖っぷちスター選手が、神戸とニューヨークで絶対に負けられない試合を迎えます。


まずはニューヨークはブルックリン。バークレイズセンターのリングに上がるのは34歳になったダニー・ガルシア

Saturday 30, July 2022
  
Barclays Center, Brooklyn, New York, USA
commission:New York State Athletic Commission
promoter:Tom Brown (TGB Promotions)
matchmaker:Tom Brown
inspector:Matthew Delaglio
media: USA Showtime 
 
ジュニアミドル級12回戦で拳を交えるのは、ホセ・ベナビデスJr.、30歳。

ともにジュニアウェルター級からキャリアを立ち上げ、ジュニアミドルのフィールドまで階級を上げてきました。

〝Swift〟ガルシアは36戦21KO3敗。

必殺の左フックでエリック・モラレスを痛烈に倒し、アミール・カーンを番狂わせに沈めてから10年の歳月が流れました。

3つの黒星はキース・サーマン、ショーン・ポーター、エロール・スペンスJr.というウェルター級の強豪に挑んだもので、いずれも判定まで持ち込みました。

一方〝Merciless(情け無用の)〟ベナビデスは27勝18KO1敗1分。

敗れたのはウェルター級王者テレンス・クロフォードにストップ負け、引き分けはミドル級で戦ったフランシスコ・エマヌエル・トーレスとの一番。

両者の「勝てなかった試合」はいずれも〝言い訳〟がきくものですが、Swiftの3敗は直近6試合、Mercilessの1敗1分けに至っては直近2試合で喫したもの。

ともにキャリアの曲がり角を迎えてのサバイバルマッチであるのは間違いありません。

それは、ジュニアウェルターとウェルターの2階級で世界王者になり、スターダムにあと一歩まで迫っていたガルシアにとってより色濃いものになります。



前日計量はガルシアが152¾ポンド、ベナビデスが153¾ポンド。

オッズは、ガルシア勝利が1/8(1.13倍)、ベナビデス9/2(5.5倍)と大きく差が出ています。

この階級はジャーメル・チャーロが完全統一を果たして君臨しています。

トラッシュトーカーの父親アンヘル・ガルシアは「身長173㎝のダニーはこのクラスではあまりにも小さい。この試合に勝ったらウェルター級に戻ってスペンスと再戦させたい」。

明日、対峙するベナビデスも身長179㎝と、ガルシアのキャリアのキャリアでスペンスを上回り最大の相手。

自分よりも大きな相手と戦うことに慣れているガルシアで、相手は格下。「7ラウンドKO」の予告通りに行くかどうかは別にして、オッズに沿った展開になりそうです。
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                      SATURDAY, JULY 23

Hinckley, Minnesota (ESPN+)
 
10 rounds – WBO International Feather-weights

前半はアイザック・ドグボエがスピードと手数でリード、後半はスロースターターのジョエト・ゴンザレスが盛り返して試合終了のゴング。

CompuBoxのスタッツはドグボエが197発をヒット、ゴンザレスが190発。

ジャッジ泣かせのクロスゲームはスプリットデジションへ。3者とも96-94のスコアで、ドグボエ支持が2人、ゴンザレス1人。



ドグボエはWBOインターナショナルのタイトルを奪うとともに、WBC王者レイ・バルガスへの挑戦権も手に入れました。

決定力はないけど、負けそうで負けないバルガスですが、ドグボエのスピードには手を焼きそうです。
 
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Saturday 18, June 2022
  
Madison Square Garden Theater, New York
commission:New York State Athletic Commission
promoter:Bob Arum, Joe DeGuardia
matchmaker:Brad Goodman
inspector:Matthew Delaglio
WBC Light Heavy 
IBF  Light Heavy 
WBO  Light Heavy 

アルトゥール・ベテルビエフがパーフェクトレコードを伸ばして、ドミトリー・ビボルとの完全統一戦に駒を進めるのか。

それとも、意外性の男、ジョー・スミスJr.が大番狂わせを起こすのか? 

身長はベテルビエフが182㎝、スミスが183㎝とほとんど変わりませんが、リーチはベテルビエフの185センチに対してスミスが193㎝。

スミスが長い距離をキープできるか?ミドルレンジから近い距離で戦う時間が長いと、早い決着もありそうです。 

オープニングラウンドは左ジャブを起点にスミスが攻勢を取りますが、終了間際にベテルビエフが右ショートフックでダウンを奪って10-8。

片膝をついたダウンですが 、スミスはキャリア初のダウン。

第2ラウンド。強ッ!!!!!! なんというパンチ力。

カネロはビボルを選んで大正解。 

もう少し、スミスが粘ると思いましたが。 

第2ラウンドにもダウンを2度追加。左右フックを警戒して必死にサバイバルを図るスミスに、角度を変えたアッパーでグラつかせると主審のハーベイ・ドックがたまらずストップ。

第2ラウンド2分19秒。

この破壊力、今更ですが全階級通じて最強です。

「いくつかミスも犯した。チームと確認したい」。あの圧勝劇、その勝利者インタビューでミスを犯したことを反省。普通の強打者ではありません。
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Saturday 18, June 2022
 
Madison Square Garden Theater, New York, New York, USA  

WBO-Global Featherweight title 10 Rounds
 

絵に描いたようなアマチュアエリートのキューバ人のラミレスが迎え撃つのは、絵に描いたようなキワモノ無敗ファイターの〝スーパー〟ノバ。

WBO-Global という承認団体の収益とテレビ向けの飾り物でしかない空位のタイトルがステイクされています。

紛い物が揃いもそろった試合…そんな意地悪な視線が集まる中、試合開始のゴング。

第3ラウンド、ノバの動きを見切ったラミレスがラッシュ。このラウンドは、明白にラミレス。

続く第4ラウンド、ラミレス慎重です。

第5ラウンド、ラミレスの狙い澄ました左ストレート一閃。ノバは背中からキャンバスに落ちて、ここでレフェリーストップ。

素晴らしいフィニッシュでした。 

さて、ラミレス。いつまともな相手との試合が組まれるのでしょうか? 
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Saturday 18, June 2022
  
Madison Square Garden Theater, New York
commission:New York State Athletic Commission
promoter:Bob Arum, Joe DeGuardia
matchmaker:Brad Goodman
inspector:Matthew Delaglio

WBC Light Heavy 
IBF  Light Heavy 
WBO  Light Heavy 

Artur Beterbiev (No. 2
vs.
Joe Smith Jr. (No. 3)
Artur-Beterbiev-vs-

過小評価されてきたパンチャー同士の対決です。

アルトゥール・ベテルビエフはPFPリストに入れるべき。対戦相手の出方に合わせて重圧をかけていく、実に理に適ったスタイルだが、その強打だけが目立って技術の評価が疎かになっている」。

その通りだと思います。本当なら、オレクサンダー・グボジーグに勝利した時点でPFP入りで何の問題もなかったはずです。

この言葉の主のティモシー・ブラッドリーも自身のPFPリストにベテルビエフをランクしていません。

6月9日に更新されたESPNのMythcal rankingでブラッドリーの脳内妄想順位は、1. Crawford, 2. Inoue, 3. Spence, 4. Alvarez, 5. Fury, 6. Usyk, 7. Lomachenko, 8. Stevenson, 9. Davis, 10. Haney。

15人の投票者でベテルビエフを10傑に入れたのはテディ・アトラスだけ( 1. Crawford, 2. Bivol, 3. Inoue, 4. Usyk, 5. Spence, 6. Alvarez, 7. Lomachenko, 8. Fury, 9. Davis, 10. Beterbiev)。

今日、WBO王者ジョー・スミスJr.から鮮烈な勝利を収めてもPFPにランクされることはないでしょう。

そのスミスJr.もまた過小評価され続けているスラッガーです。

アマチュアではジュニアオリンピック優勝、エンパイアステートチャンピオン、ニューヨークメトロチャンピオン、ニューヨーク・ゴールデングローブ・チャンピオンなどのタイトルをコレクションするものの、世界選手権や五輪の檜舞台での実績は皆無。

2016年6月18日にNBCで世界中に放映されたメインイベントで、アンドレイ・フォンファラを1ラウンドでKO、リング誌のUpset of the Year に選出されました。

その勢いに乗って、次戦でもバーナード・ホプキンスをリング外に叩き落とす衝撃的なKOで番狂わせ、生きる伝説を引退に追い込みます。

しかし、サリバン・バレラからダウンを奪うも判定負け。ドミトリー・ビボルには12ラウンド36分間の授業を受けてしまいます。

「トップ戦線で勝てば番狂わせというレベルの選手。つまり世界基準の実力はない」。

それでも、建設現場で働くスミスJr.は、This is worker's hero.。会場には現場仲間たちが駆けつけ、野太い声援を送ってきました。

そして、徐々にボクシングに集中できる時間が増え、それは技術と体力の向上に直結しました。

ウィリアム・ヒルのオッズは、スミス勝利は9/2(5.5倍)で昨日から変わらず。しかし、ベテルビエフ勝利は1/8(1.13倍)から1/6(1.67倍)と、わずかながら下振れ。

大番狂わせの〝予震〟かもしれませんが、ボクシングファンとしては、ベテルビエフがパーフェクトレコードを18戦全勝18KOまで伸ばして、ドミトリー・ビボルとのUndisputed Championを賭けた大一番を盛り上げて欲しいところです。
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ボクシングには、メジャーリーグは存在しません。サッカーの欧州トップリーグも存在しません。

もっと、正確に言うとボクシングの軽量級には「憧憬する最高峰の本場」は、格好良い米国や欧州にはありません。

アスリートは、最高峰の戦いを公平な舞台で求めます。4年に一度のオリンピック、そこでの採点競技では地元選手が有利になるのは納得できます。

しかし、ボクシングの舞台は富裕国に限定されます。

ノニト・ドネアは優れたボクサーですが、軽量級であるがために米国でドサ周の旅しました。もちろん、捨てた母国フィリピンで戦うよりも何十倍もの報酬を手にすることが出来るから、プロとして当然です。

ドネアと違い、ゲンナジー・ゴロフキンは人気階級のミドル級で圧倒的な存在感を示しましたが、母国カザフスタンのアルトマイでカネロ・アルバレス戦や村田諒太戦を開催するなど、微塵も考えていなかったでしょう。

ゴロフキンほどの実力と実績を残しても、米国のリングで異邦人は脇役です。

そもそも主役が存在しない軽量級では、脇役にすらなれません。

たった一つの例外が、マニー・パッキャオです。ドネアはパッキャオのように、人気階級にのしあがれば良かったのです。ゴロフキンも「強豪選手が逃げる」なんて言わずに、アンドレ・ウォードやセルゲイ・コバレフを粉砕していれば、パッキャオになれました。
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今月7日の井上尚弥との決戦で、ドネアは「米国で開催するのがフェア」としながらも「私も井上も米国では経済的な価値が小さすぎる。金銭的な観点から米国で開催するのは意味がない」と諦観していました。

米国では井上のリングサイド席は150ドル。それでも売れないのです。それが、日本では20倍近くに跳ね上がり、MGMグランドガーデンアリーナよりも巨大なさいたまスーパーアリーナをフルハウスにできるのです。

ゴールデンボーイ・プロモーションズとの綱引きで、ドネアの報酬は一時期100万ドルを超えることがありましたが、ボブ・アラムは「いつも小さな会場で、客も集まらない、HBOも大きな予算を割かないから赤字だった。フェルナンド・モンティエル戦も大赤字」と、GBPと契約しようとしていた裏切り者のドネアを名指しで「お荷物」と非難していました。

モンティエル戦のドネアは当時キャリア最高の35万ドルを獲得しましたが、チケットの売れ行きが絶望的に悪くマンダレイベイのアリーナは中上階席を封鎖、チケット料も破格の安さでしたがそれでも売れず「あれは興行でもビジネスでもなかった。ただの不幸な事故」と言われる始末。

交通宿泊費などを考慮すると現実的ではありませんが、後楽園ホールでやれば、普通の世界戦以上に注目され、チケットはソールドアウトだったでしょう。

「フィリピンは論外。日本なら米国の10倍以上のビジネスになって、多くの人が尊敬してくれる。どこでやるか、なんてもう最初から決まってた」(ドネア)。

PFPキングに2年間も君臨していたロマゴンも、井上ほどではありませんが米国で無名でした。

もし、ニカラグアが富裕国でロマゴンが、井上のように母国を中心に試合を重ねていたら、さらに無名の闇は深まっていたでしょう。 

専門家評価では井上を絶対的に上回り、米国での認知度も目クソ鼻クソとはいえ、井上よりは上のチョコラティトがリング誌の表紙をカバーできなかったこと、井上よりもはるかに少ない報酬に甘んじている理由は、たった一つです。

日本とニカラグアの富裕度の違い、だけです。
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Saturday 18, June 2022
 
Madison Square Garden Theater, New York, New York, USA  

Feather Contest, 10 Rounds
 

大手プロモーターが大枚叩いて契約したホープがいきなりズッこける。残酷なボクシングファンの楽しみの一つです。

ロベイシ・ラミレスは、2012ロンドン(フライ級=52㎏)、2016リオ(バンタム級=56㎏)と2大会連続で金メダルを獲ったエリートアマ。

トップランクと大型契約を結んでプロ転向。そのデビュー戦でアダン・ゴンザレスに まさかの完敗。その後はゴンザレスに雪辱、ここまで9勝(5KO)1敗とキャリアを立て直していますが、どの対戦相手が生き生きとして見えるのは、ゴンザレス戦から「俺も食ってやろう」という意気込みが強いからでしょう。

それにしても、やりにくさを感じさせないサウスポーです。

五輪連続金メダルとはいえ、ラミレスはワシル・ロマチェンコや同じキューバのギレルモ・リゴンドーとは別の、ゾウ・シミンのリーグに分類されます。

五輪でシャクール・スティーブンソンやムロジョン・アフマダリエフ、マイケル・コンラン、アンドリュー・セルビーらを競り落とした28歳は、未だにテストマッチを続けています。

今回、キューバ人にフェザー級10回戦試験で出題されるのは、同い年のエイブラハム・〝スーパー〟・ノバ。

同じ名を持つリンカーン大統領を真似たようなヒゲが特徴的な叩き上げのプエルトリカン。戦績は21戦全勝15KO。主戦場は、NABA北米王座を獲得するなど1階級上のジュニアライト級。

全戦全勝とはいえ、スーパーノバ(超新星)と言われると戸惑うしかない貧弱な対戦相手のオンパレードです。


前日計量はラミレスが125.8ポンド、ノバが125.4ポンドで一発クリア。

ノンタイトルと思いきや、WBOグローバル・フェザー級王者決定戦だそうです。オッズはラミレス勝利が1/5(1.2倍)、ノバ10/3(4.33倍)。

ラミレスがカムバック路線を順調に消化して世界王者になる頃には、現在29歳の井上尚弥がフェザー級に乗り込んでいるでしょうか?

そうはならずに、ラミレスはまたどこかでズッこける気がしてなりません。
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英国ウェールズ・カーディフ、米国ミネソタ州ミネアポリス、豪州ビクトリア州。

全ての試合が米国で生中継され、日本でも早朝から生配信されました。

そして結果は、3試合ともオッズと予想のとおり。

内容的に意外だったのは、カーディフ・モーターポイントアリーナで開催された「尾川堅一vsジョー・コルディナ」。

IBFジュニアライト級王者・尾川の速い踏み込みから放たれる右は、経験不足のコルディナを混乱させると思いましたが、まさかのワンパンチKO負け。

ラッキーパンチと呼ぶには、狙い澄ました一発でした。

今年の年間最高KO賞にもノミノートされるであろう、完璧な一打、痛烈なダウンでした。

「のまれてしまった」と語った34歳のロードウォリアーは、進退を迫られる大きな敗北を喫してしまいました。

コルディナはWBA大陸タイトルを獲得した前戦から、ずっと力強いボクシングを披露しました。





◉WBC/WBOジュニアフェザー級王者スティーブン・フルトンは、ラウンドを失ったのが一人のジャッジの1ラウンドだけというほぼ完封試合。

PUNCHESFULTON ROMAN
Total landed218113
Total thrown603673
Percent36%17%
Jabs landed10645
Jabs thrown358306
Percent30%15%
Power landed11268
Power thrown245367
Percent46%19%

CompuBoxのスタッツでは、的中率でジャブ・パワーパンチ・合計いずれもダブルスコア以上と、元王者をまったく寄せ付けませんでした。

27歳のテクニシャンが描く青写真は、WBA/IBF王者ムロジョン・アフマダリエフに勝ってこの階級を完全統一、バンタム級から上がって来たPFPファイター井上尚弥を防衛戦で撃破、そしてフェザー級転向。

ローマンと五分だったアフマダリエフとのUndisputed Championを賭けた一戦。やってみないとわからない側面が多いでしょうが、三段論法でオッズや予想はフルトンに偏るでしょう。

それにしても、世界戦は4戦全てが判定。この10戦で切り取っても3KO。スタイル、と言ってしまえばそれまでですが、10ラウンド終了間際に舌を出してローマンを愚弄したのを見ても、完全に鬼ごっこの気分でボクシングしています。

メキシコ系のファンが多いラスベガスで「実質負け」と言われたブランドン・フィゲロア戦から、ファンにとっては悪い意味でいろいろ学習したのでしょう。

あの試合は「9ラウンドKO」予告していましたが、「もう倒しに行かないぞ。だってオレ、パンチが無いんだもん。鬼ごっこを極めてやる」という感じでしょうか。

名指しされた井上にとっても、これは捕まえるのが難しい相手です。米国でやったらダメなボクサー。

ただでさえ軽量級というハンデがあるのに、メキシカンスタイル全盛の米国で人気が出ることはないでしょう。

ゲイリー・ラッセルJr.との塩ダンスは面白いかもしれませんが…。




◉日本ではジョージ・カンボソスJr.がすでにUndisputed Lightweight championであるかのような報道がされていた、デビン・ヘイニーを地元の巨大スタジアムに迎えての大一番。



左ジャブを間断なく突き続けたヘイニーの精度が試合を制しました。

カンボソスは想像通りの無策。

再戦条項が盛り込まれた契約、完敗のオージーは「11月下旬に再戦」と早くも意気を上げていますが、まったく必要ありません。

何が悲しくて、また「下手くそvsチキン」を見なきゃいけないのか。

PUNCHESKAMBOSOS HANEY
Total landed100147
Total thrown417588
Percent24%25%
Jabs landed3278
Jabs thrown215333
Percent15%23%
Power landed6869
Power thrown202255
Percent34%27%

パンチスタッツを見るとパワーパンチで互角の面白い試合に見えますが、それはよくあるスタッツのウソです。

カンボソスはノーチャンスでした。

"THIS IS NOT THE END" (これで終わりじゃない。再戦する)- GEORGE KAMBOS …頼むからもうやめてくれ。
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「ガーボンタ・デービスvsローランド・ロメロ」は第6ラウンド、タンクの一刺しで試合が決まりました。

第5ラウンドまでのオフィシャルは、2人が49-46&48-47でデービス、残る一人が48-47でロメロ。

ロメロの手数と攻勢を評価するか、下がりながらもうまく戦っていたデービスか、スコアリングが難しい試合でした。

PUNCHES DAVIS ROMERO
Total landed2522
Total thrown84115
Percent30%19%
Jabs landed53
Jabs thrown2639
Percent19%8%
Power landed2019
Power thrown5876
Percent35%25%

CompuBoxのスタッツは手数でロメロが大きく上回っていたものの、ジャブもパワーパンチもヒット数はほとんど変わらず。その結果、的中率で大きな差が出てしまいました。

この両者は昨年12月に対戦が決まっていましたが、ロメロが性的暴行容疑で中止。今回が仕切り直しでした。

すでにコメント欄でご指摘いただいているように、ライト級ではトップ選手との手合わせがないデービス。

来月5日の「ジョージ・カンボソスvsデビン・ヘイニー」の勝者、あるいはフロイド・メイウェザーが長らくGOサインを出さなかったワシル・ロマチェンコ戦で、お手並み拝見です。 
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