カテゴリ: がんばれニッポン!

アルゼンチン。

重くて、難しい相手でした。

スクラムでは負けないのに、個々の突破力は勝負になりませんでした。

もはや、奇跡に期待する段階は終わりました。実力でブチ破るしかない壁まで辿り着いたのです。

格上が油断してくれない、格下が研究して番狂せを狙ってくる、そんな難しい段階に入りました。

ここからです。

この壁を突き破れば、頂上が見えてきます。
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大学時代、ラグビー部の友だちもいましたがラグビーには興味がありませんでした。長距離走シーズンと重なるとはいえ、応援も2〜3回しか行ってないはず。

今では想像もできないかも知れませんが、大学ラグビー、正確には関東の対抗戦グループが学生スポーツの中でも別格の人気だったことへの嫉妬や不満があったのかも知れません。

現在、大学駅伝、正確には関東学連のローカル大会、箱根駅伝は学生スポーツの中でも別格の人気を誇っていますが、当時のラグビーとの共通点は「世界では全く通用しない」という一点でした。

そんな「関東ローカルで盛り上がるけど、世界では惨敗続き」のラグビーが「W杯で優勝を狙う」と宣言するほどまでに強くなりました。

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W杯ムード一色!丸の内はラグビー好きがとにかく多い!(個人の感想です)


そんな大学時代は決して距離が近かったわけではないラグビー部友だちですが、その中の1人から日本開催の2019年大会の観戦に声をかけられ、一緒に観に行ってからW杯のたびに会うように。

彼らの多くが丸の内で働いているというのも、有楽町・銀座エリアを根城とする私と落ち合うのに都合が良いのもありました。

丸の内を舞台にラグビーW杯を宣伝するCMがありますが、あそこは日本で最もラグビー熱が高いエリアかも知れません。

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日本代表が強くなった要因は、高い目標に向かって、想像を絶する厳しい練習に打ち克ってきたからです。

そして、他の世界選手権では考えられない多数の外国人選手を迎え入れた〝多国籍軍〟という点も見逃せません。

①出生地がその国、②両親、祖父母のうち一人がその国出身、③その国で3年以上、継続して居住。または通算10年以上にわたり居住、という条件を一つ満たせばその国の代表選手になれるのです。

半数近くが外国人という布陣に「これが日本代表か?」という違和感を覚える人もいるでしょうが「国って何?」という問題を考える良いケーススタディに思えます。

その国の代表になるには、「国境・領土」「文化」「名前」とは切り離せないものなのか?

規律と和と大和魂に全身全霊を捧げる覚悟のある外国人でも、やはり外国人なのか?その逆パターンの日本人もときにはいるではないか?

ブレイブ・ブロッサムズの勇士たちは、1人残らず純粋な日本代表です。

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話を元に戻して、勝負のアルゼンチン戦です。

〝順当に〟負ければ一次リーグ敗退。

ここ3大会で必ず巻き起こした大番狂せを、ここで見せればノックアウトステージ進出ですが、強くなったがゆえに日本代表が非常に難しい段階に入ったのは間違いありません。

大番狂せは過小評価されたチームが起こすもの。ブレイブ・ブロッサムズは〝見下される季節〟を通り越しました。

前回大会でベスト8に入ったチームは、ファンからそれ以上を期待されています。上に行けば行くほど、壁は分厚く高くなる、それはどんなことでも共通しています。

サッカーW杯では自国開催のアドバンテージがあったとはいえ2002年で到達していたベスト16が、20年も経った今なお突破できない大きな壁となって立ち塞がっています。

それでも、規律と和と大和魂を体の芯に貫いた純粋日本代表の多国籍軍は、完全格上のアルゼンチンを撃沈してくれるはずです。

オッズは日本代表の勝利が15/4(4.75倍)、アルゼンチン2/9(1.22倍)。

明白なアンダードッグですが、とりあえず、ブレイブ・ブロッサムズが今大会最初の大番狂せを起こします。
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文化庁が米国のグラミー賞にならって、アジア版グラミー賞を2025年にも立ち上げる方針を示しました。

都倉俊一長官は世界に向けたアジアの音楽について「韓国勢が席巻している。日本は国内の市場が比較的大きいために、国内で事足りてしまっていた。海外に出ようというエネルギーは韓国の方が上」とし、「Jポップを海外に発信するため、世界中に注目される音楽祭を京都でやりたい」と意欲を示しました。

文化庁は今年、京都に移転、日本の文化振興の新しい形を模索しており、その取り組みの大きな柱の一つが音楽や映像を逞しい輸出産業に育成すること。

「アジアのアーティストを顕彰する」というように、対象は日本ではなくアジアまで広げていますが、都倉長官の言葉からは大きく先行されている韓国へのライバル心も見え隠れします。

そうであるなら、世界、グラミーで評価されている韓国アーティストも公平に表彰するのでしょうか?

〝京都グラミー賞〟が、アジアから世界に挑戦する前段階の〝アジア大会〟を目指すのか、それともグラミー賞に追いつけ追い越せの〝もう一つの世界〟の構築を企図しているのかわかりませんが、京都移転の最初の大仕事になりそうです。

経済の世界ではより大きな市場を抱える世界に進出するのは必定、文化も日本の優れた輸出品として育てるために公的に支援するのは間違った取り組みだとは思いませんが、それは韓国スタイルの後追いでもあります。

これで韓国勢に追いつけ、追い越せが可能になるのかどうか、はっきり見えては来ませんが「世界でヒットするJポップ」を育てるためには、現状のままでは厳しいことは間違いありません。

マンガやアニメが税金の力をほとんど使わずに世界征服を進めているのと比べると、日本市場で頭打ちの音楽は文化としての性格的に世界進出が難しいのか、それともJポップの競争力がそもそも弱いのか?
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よく考えると「今週末」ではなく「来週月曜日」(敬老の日)でした、寺地拳四朗と中谷潤人のダブル世界線。

いろんな広告宣伝を見ると2大世界タイトルマッチよりも、那須川天心のデビュー2戦目が圧倒的に事実上のメインイベントです。

「PRIME VIDEO PRESENTS LIVE BOXING 第5弾」ということで、すっかり定着したネット配信による生中継です。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0CCK653NK/ref=dvm_jp_pv_sl_ya_100_mkw_98tqYZpz-dc_pcrid_673505880616&mrntrk=pgrid_156946141881_x__ptid_kwd-2172403956688

その競技の健全な発展、公共性のある人気スポーツを目指す、というなら地上波NHKで生中継がベストなんでしょうが、もはやそんなことを言ってる段階はとうの昔に過ぎました。

このネット配信、ボクヲタにとって最大のメリットはイベントを丸ごと見れる、ということ。テレビだとメインだけなんてことが当たり前で、プロモーターやマッチメイカーの仕事や意図を楽しむことが出来ませんでした。

さらに、ボクシング人気復活という視点では、テレビ局の系列で人気選手を囲い込んでいた時代が終わり、新聞やテレビのメディアで垣根を超えた報道がされていることも見逃せません。

今日の読売新聞夕刊でも「転身・那須川 次こそKO」のヘッドラインで18日の試合を展望。(「転身」と「天心」をかけてるのでしょうが、これはイマイチかな)

野球やサッカーなど人気スポーツと違い、選手(ジム)とテレビ局の提携関係が消滅、あるいは緩やかになったことで報道の門戸開放が進んでいます。

すでに物語を持つ天心、すでに世界評価と実力を持つ井上尚弥、あるいはこれから出現してくる〝スターX〟。

これから日本のリングで魅惑的な化学反応が起きるようだと、非常に面白いことになりそうです。

いずれにしても、天心が大きなカギを握っているのは間違いありません。

物語にアクセントをつける衝撃的なKOが期待されます。 
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9月8日、ダイヤモンドリーグ(DL)ブリュッセル大会で、女子やり投の北口榛花が6回目に67m38の日本新記録を樹立して優勝しました。

またしても見せた、最終投擲での大放物線。
 
ブダペスト世界陸上で日本女子フィールド種目で史上初の金メダルを獲得した北口は、今季DLで3勝目、通算5勝目。北口はこれまで出場したDLでは、一度もトップ3から落ちたことがありません。
 
DLは次戦の米国オレゴン・ユージン(9月16、17日)がファイナル。どんな有終の美を飾ってくれるのでしょうか。

それにしても、世界最高峰のDLでここまで大活躍した日本人は前代未聞です。 

 


結果を知ってから見ても田中の走りに感動しました。次は勝てるんじゃないか?

そのブリュッセル大会で女子5000mに出場したのが田中希実。世界陸上で自身が叩き出したばかりの日本記録(14分37秒98)をあっさり更新、14分29秒18で3位に輝きました。

田中のDL 5000m挑戦はこれが初めて。中距離もこなす万能型のランナーですが、長距離への才能が大きく開花しようとしています。

アジア記録は姜波(中国)が持つ14分28秒09で、田中は1秒09に迫りました。姜波がこの記録を出した1997年当時、14分28秒09はアジア記録ではなく世界記録でした。

もう、25年、四半世紀も前のことですが、姜波は曲雲霞や王軍霞 、董艶梅らとともに、国内大会の予選でも世界記録を出すなど脅威の進撃を見せていた馬軍団の一員です。

田中には〝冬虫夏草〟の記録を一人で全部塗り替えて、アジアの誇りになって欲しいです。
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結婚退職する部下のオフィシャル送別会に先乗りして1人飲み。

付き合ってる彼氏がいることは何年も前から聞いてたし、プロポーズされて結婚するかどうか迷ってることもずっと前から聞かされてたし、酔っ払って「私っていい奥さん、いいお母さんになれそうな気がする」と独り言つのも何度か聞いたし…。

3ヶ月ほど前に「お知らせしたいことがあります」とあらためて告げられたとき、「結婚すんねやろ」と言うと、彼女は悪びれもせずに「えー、どうしてわかったんですか!」と大袈裟に驚いてみせるから、私は「どんな茶番や」とちょっと寂しそうに笑うしかありませんでした。

…こんな話じゃない、「あれ以上の物語」でした…。

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本文とは関係ありません。

沢木耕太郎が語った「あれ(WBC)以上の物語があるとしたら、ボクシングではないか」。

前記事で、ななしさんが他のスポーツ例を挙げてコメントを寄せてくれたように、沢木の言葉はボクシングファンであることが前提で、そうでなければアリやフォアマンなんて、どうでもいいことです。

ボクサーでも「あんなの八百長」と決めつけていた輪島功一は、あの試合を「物語」として見ることができなかったのかもしれません。

いや…。あの試合を輪島が、いくらなんでも出来すぎている、という意味で「あんなの八百長」と感じたのだとしたら、輪島の中でもあの試合は物語としての輪郭をはっきりと形成していたということになります。

そして、沢木にとっては、何度も作品にした、その輪島功一と柳済斗の再戦もまた物語だったはずです。

銀行に立てこもった強盗犯に警察官が「お前も昨日の輪島の試合を見ただろう。輪島を見習って人生をやり直せ」と説得するエピソードなんて、現代では考えられません。

それほど、あの試合が国民的関心事だったということです。

1970年代のボクシング世界王者のステイタスは、現在では考えられないステージにあったと考えて差し支えないはずです。

もっとわかりやすく言うと、ボクシングの世界チャンピオンとは、あらゆるプロスポーツの頂点でした。

それにしても「輪島を見習って人生をやり直せ」と叫んだ警察官は、よくよく考えてみると輪島に相当失礼な気もしますが、まぁ素晴らしいエピソードには違いありません。

輪島を知らない私にとっての物語は、辰吉丈一郎vsシリモンコン・ナコントンパークビュー、あるいはマニー・パッキャオvsオスカー・デラホーヤになるのかもしれませんが、辰吉もパッキャオもすでに国民的関心事でも、ボクシングを超えて世界的に注目される試合でもありませんでした。


翻って現代。物語を紡げるボクサーはどこかにいるでしょうか?

井上尚弥、井岡一翔、寺地拳四朗…彼らには、輪島や辰吉のように、一度堕ちたヒーローが、圧倒的不利予想のリングで、不死鳥の如く蘇る物語を、ここまでのところ紡ぐことは出来ていません。

また、未来を展望しても、パッキャオのように軽量級から這い上がり、人気階級のピッグネーム狩りで大暴れすることも、彼らにはおそらく出来ないでしょう。

現状のタイソン・フューリーがアリの物語に近寄ることが出来ないのと、同じです。


それでも、もし…。彼らが物語を紡げるとしたら、どんな展開が考えられるでしょうか?

井上がガーボンタ・デービスに痛烈にKO負け。そこから、すでにデービスをタコ殴りしてストップしているテレンス・クロフォードに、フルハウスのT-Mobileアリーナで挑戦、奇跡的な勝利を収める…。

…それだと、いくらなんでも、あまりにも飛躍しすぎですか?

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それならば…那須川天心なら?

社会的ステータスという観点からはスポーツと認められていないキックボクシングから〝這い上がり〟ボクシングの世界王者に成り上がる。

アントニオ猪木がプロレスのロジックを使ってしか出来なかったことを、那須川は正面玄関から威風堂々と上がり込んで挑戦しようとしています。

それは、欧米で関心が低い軽量級をスタート地点に、文句無しの人気階級、文句無しのスター選手を鮮やかに斬り落としたパッキャオに通じるところもありますが、天心は軽量級どころかキックを起点にしていることから、そこだけを見るなら「パッキャオ以上の下剋上」と断じても良いかもしれません。

そして、物語として最も重要な対戦相手は、いまのところ一人しか見えてきません。

もちろん、それはモンスターが焼け野原にしたバンタム級のキズモノ穴王者たちではあり得ません。

その〝火元〟です。

軽量級ならどんなクラスでも焼け野原にしてしまう、そんな恐るべき火炎の中に飛び込んでゆく元キックボクサー…。

物語はもうすでに始まっているのかもしれません。



これも他のシリーズ同様、永遠に続きます…。
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1952年5月19日、白井義男が世界フライ級王者(もちろんUndisputed champion)になってから71年もの歳月が流れましたが、いまだに一人のFighter Of The Year も生み出すことが出来ていません。

Fighter Of The Year はボクシングを扱う多くのメディアが制定していますが、トロフィーなどを用意する、つまり賞としての体をなしているのは、リング誌などに限定されます。



多くの人がFighter Of The Year2022をドミトリー・ビボルと考えていますが、十人十色です。

リング誌のFighter Of The Year に選ばれると、例のリング誌ベルトにFighter Of The Year と印字して贈呈されていますが、昨年プリントバージョンが廃刊に追い込まれてからはどうなっているのでしょうか?

昨年は寺地拳四朗がリング誌で
Fighter Of The Yearにノミネートされ、今年はリング誌はもちろん全米ボクシング記者協会でも井上尚弥がFighter Of The Year、中谷潤人がKO Of The Year にノミネートされる可能性は高いと見られます。

現時点でのFighter Of The Year大本命はクロフォードですが、テレンス・クロフォードとエロール・スペンスJr.の再戦が年内に行われ、クロフォードが負けるかブサイクな試合をすると、マーロン・タパレスに完勝することを大前提に井上が賞レースのトップに躍り出ます。


残るライバルはジャーメル・チャーロ。今月30日にカネロ・アルバレスに敗れて、Undisputed title2階級制覇を阻まれると、井上でほぼ決定です。

PFPが全ての階級に広く開放されているのに対して、Fighter Of The Yearは欧米の人気階級に偏っている事実は否めません。

Fighter Of The YearのAward winners、その受賞者たちの系譜を振り返ります。
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大谷翔平のキャリア2度目のMVP受賞が確実視されていますが、プロボクシングの世界でMVP(年間最優秀選手賞)にあたるのが、Fighter Of The Year です。

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最も権威のあるFighter of T he Yearが全米ボクシング記者協会から贈られるSugar Ray Robinson Awardであることに、誰も異論はないでしょう。


ファイターにとって最も名誉なアワードの一つ、
Fighter Of The Year

今年は、井上尚弥が史上初の受賞に輝く可能性大と期待していましたが、分厚い暗雲が立ち込めてしまいました。

暗雲の正体はテレンス・クロフォード。

エロール・スペンスJr.とのウエルター級完全統一戦で、大方の予想を裏切る圧勝劇を演じて、ジュニアウエルター級に続くUndisputed title2階級制覇を果たします。

今月30日には、ジャーメル・チャーロが、スーパーミドル級の完全統一王者カネロ・アルバレスに挑戦、番狂せの勝利を収めると、やはり
Undisputed title2階級制覇。

人気階級で大きな花火を打ち上げられると、軽量級、それもジュニアフェザー以下の超軽量級の井上が日陰で目立たなくなるのは仕方がありません。

それにしても、井上も年内にマーロン・タパレスを粉砕してジュニアフェザー級も完全統一すると、やはり
Undisputed title2階級制覇。

クロフォードvsスペンスが7月29日でしたから、わずか5ヶ月で
Undisputed title2階級制覇王者が3人も誕生するかもしれないのです。

余談ですが、Undisputed championは、かつて「議論する余地のない王者」と直訳されていましたが、今はなぜか「比類なき王者」という訳が目立ちます。

これ、「議論する余地のない」とか「比類なき」ってよくわからないですよね?

ネットニュースが長谷川穂積を「議論する余地のない王者」、リングアナウンサーが山中慎介をやはり「議論する余地のない王者」とコールしたことがありましたが、明らかに
Undisputed championを意識しての記事やアナウンスでしたから、あれは間違いです。

「問答無用の世界チャンピオン〜」とかなら良かったのですが。

Undisputed championは、意訳して「他の誰にも王者を名乗らせない王者」、さらに意訳して「完全統一王者」とする方が正確に意味が伝わり、変な誤解を招かなくて済むと思います。


またまた前置きが長くなりましたが、
Fighter Of The Year です。

1952年5月19日、白井義男が世界フライ級王者(もちろんUndisputed champion)になってから71年もの歳月が流れましたが、いまだに一人のFighter Of The Year も生み出すことが出来ていません。

ファイティング原田はもちろん、エデル・ジョフレですら、その栄光に輝くことは出来なかったのです。

その日は、いつか訪れるのでしょうか?
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米国の1950年代まで大きな興行になる観戦スポーツとは競馬とボクシングでした。それは日本でもほとんど変わりませんでした。

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本文とは関係ありません。

現在、日本列島を最も熱い空気で包み込むスポーツは…大谷翔平にまつわるWBCやMLB、サッカーW杯、ラグビーW杯の三つが頭抜けているでしょうか。

野球は日本の事実上の〝国技〟、サッカーは長らく最も多くの〝競技人口〟を抱えるスポーツ、ラグビーも大学対抗戦リーグは現在の箱根駅伝を凌ぐ人気があった〝下地〟がありました。

実際、この三つのスポーツはテレビやネットばかりか、書店の雑誌売り場まで賑わせています。

この1ヶ月で、相次いで開催され、日の丸戦士が活躍した世界陸上とバスケW杯は〝三大イベント〟に比べると、号外が配られる可能性が極めて低い大会です。

陸上に関しては、日本人が100mで優勝するならニュース速報が流れ、号外が出るでしょう。しかし、納得はできませんが、それがサニブラウンなら〝大坂なおみ現象〟にシュリンクされてしまうかもしれません。

バスケはまさにこの沖縄大会がアカツキ、夜明けでした。米国の問答無用のメジャー、NBAが最高峰に聳えるバスケが、日本の観戦スポーツとしてもメジャーの地位を手に入れるのはそんなに先の未来ではないかもしれません。

今回、バスケを見ていて感じたのは、想像以上の「展開の速さ」と「試合時間の短さ」。「展開の遅さ」と「試合時間の長さ」の野球の真逆です。

骨の髄まで野球派の私からすると、種目が違うのは承知の上で、サッカーの1ゴールは重過ぎ、バスケの3ポイントは軽過ぎるように思えてしまいます。

もしかしたら、今の若いスポーツファンはマラソンをスタートからゴールまで見れないのかもしれません。

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とりとめのない話になりましたが、ここでお昼ご飯。
 
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先週閉幕した世界陸上。

女子やり投げ金メダル北口榛花、男子35㎞競歩銅メダルの川野将虎の二人がメダル獲得。この二人を含めて11人の入賞は過去最多でした。

かつては男女ともマラソンへの依存度が高かった日本陸上でしたが、今回の入賞は男子110m障害5位の泉谷健介、3000m障害6位の三浦龍司、男子走り高跳び8位の赤松諒一ら種目が多彩だったことも特徴的でした。

来年のパリ五輪。北口は最も難しい〝初防衛戦〟を迎えますが、他の選手はどこまで上積みして頂点に迫れるのか?

さらに、再来年の大会は酷暑の東京。マラソンはどこでやるのか?

様々な課題、つまり〝栄光への手がかり〟を残してたブダペスト大会。

その大会後に持ち上がった二つの問題を考えてみます。

◾️まず、今回出場はならなかった新谷仁美が、足の怪我を押して完走した女子マラソン松田瑞生について「美談にしてはいけない」と一石を投じました。

「体調不良や怪我を抱えながらでも走った、と美談にしようとする人いるけど、美談で済まされる問題じゃない。『怪我をしてでも走らないといけない』っと思ってしまう選手が出てくるのでやめていただきたいです。走る、走らないを選ぶのは選手本人だけど、周囲がそれを良しとするのは違うと思います」。

「走る決断をした選手やサポートしている各チームに対してのコメントではありません。私でも同じ決断をしていると思います。ただそれを美談として伝えることは本来スポーツが伝えるべきものとかけ離れていて、『怪我をしても頑張ったほうが良い』という誤ったメッセージを社会に与えることになると思っています。それは、アスリートを含めスポーツに関わるすべての人がやめるべきです」。



▶︎怪我の程度によりますし、そのアスリートがキャリアのどの地点に立っているのかなど様々な要素が絡む問題です。

これは難しい問題で、真夏の炎天下で高校野球を実施し続けていることにも底通する問題です。

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◾️そして…。金メダリスト北口榛花が「なぜ私だけ無事だったかわからないですが、強くNO と言えることの必要性を再確認しました」と明かした「スパイクのピンの問題」。

「世界選手権で規定内ピンを使っていたにも関わらず、試合前のチェックでなぜかコントロールに引っかかり、直前でピンを変えさせられ、しかも手でつけられるということが、他の日本人女子選手たちに起きたからです」。

「私は同じピンでしたが、変えられませんでした。オフィシャルでも人間なので違うと思ったらNOとその場で抗議しなくてはならないと感じました」

試合直前にスパイクのピンの変更を求められていたのは、同じ種目で決勝進出を逃した斉藤真理菜。彼女は自身のインスタグラムに思いの丈を綴っています。

「気持ちを言い表すことができないくらい、いろんな思いがある。今まで無いくらいの思いが。とにかく悔しい。自分のパフォーマンスは一切出来なかった。チャンスを掴んだが、一瞬で終わった」。

「今回試合の前に何度も確認をし、規定内のスパイクのピンをつけて試合に臨んだ。規定内の物をつけていたにも関わらず、試合直前にピンを変えられた」。

「なぜこんなことが起こったのか?スパイクの確認をした際、付けていたピンの形状を見たことがないという理由で、これはダメだと判断されピンを変えた」。

「大会側のミスで起こってしまった事だと分かった時は、なんとも言えない気持ちになった」。

「何が起こるかわからないというが、本当その通りだ。でも、起きてはいけない事だったと思う。今後このような事がないことを祈る」

「やれること、できることはやった。それでも投げれなかった、これは私の能力不足。この結果はものすごく悔しいけど、私にとっていい経験になった」。

「もっと強くなる。どんな事があっても投げれるようにする。ただそれだけ。次はアジア大会。必ず勝つ。更にいいパフォーマンスをお見せします」。

 

▶︎これは世界大会なんだから、主催者のワールドアスレティックスがちゃんとせえよという問題です。

ピンは専用のピン回しでスパイクに装着するのですが 、北口のいう「手でつける」がピン回しを使わなかったことだとしたら、普通あり得ません。常識的に考えられません。
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