カテゴリ: がんばれニッポン!

WBAフェザー級王者ブランドン・フィゲロアがまさか(じゃないか)の体重超過で、王座は空位に。

フィゲロアが勝っても王座は空位のまま、挑戦者の亀田和毅が勝利したときのみ「…and, New!」のコールが聞くことのできる〝興醒めタイトルマッチ〟です。

BET MGMのオッズは前日の王者が1/5(1.2倍)/和毅11/4(3.75倍)から、2/9(1.22倍)/16/5(4.2倍)とほとんど変わっていません。

タイトルの価値が暴落した現代、「減量失敗=最悪のコンディション」の等式は成り立ちません。

とはいえ、フィゲロアが熱望していた「(階級最強と目される)ラファエル・エスピノサ」や「ジュニアフェザー級から上げてくる軽量級バンザイの日本のスーパースター井上尚弥」との対戦がベルトの喪失で実現から遠ざかってしまったのも事実。

最悪のコンディションではないでしょうが、最後まで体重を削る努力をしただろうと考えると、和毅の小さいチャンスは少し広がったかもしれません。

オッズも大方の予想も、3人のジャッジの採点集計で試合が勝敗を決めると見られていますが、万一、和毅がスペクタクルなKO劇を演出したなら〝亀田の贖罪〟に最高の処方箋が現実味を帯びてきます。

もし、そのカードが実現したら…日本ボクシング史上最も注目を浴びるメガファイトになるのは疑いようもありません。東京キー局による地上波生中継へのニーズが高まり、2人のファイトマネーを満足させるスポンサーが集まったとしても、不思議ではありません。

150年前は寂れた漁村だった横浜ごときが、歴史と伝統と誇りに輝く阪神地区のタイガースをスイープすることだってあるのです。これ、政治や経済の世界なら許されません。強いのが勝つんじゃない、どちらが勝った方がより大きな経済効果をもたらすか、それが一番優先されるのです。

くそ!寂れた漁村よ!絶対にソフバンもスイープしろよ、絶対に!!!!!!!!!



もちろん、減量のストレスを放棄したフィゲロアが凶暴なボクシングで35歳の日本人を破壊したとしても、何の不思議もありませんが…。





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昨年のIBF(王者アンジェロ・レオ)に続く、亀田和毅のフェザー級アタック(10月17日 ラスベガス・コスモポリタン:vsWBA王者ブランドン・フィゲロア)。

このイベントに出場予定だった元WBCミドル級王者ジャモール・チャーロがキャンプで負傷、出場をキャンセルすることになりました。



ビッグネームの離脱は興業的に大きなマイナスですが、メインのセバスチャン・フンドラの怪我でなくて本当に良かったです。

フンドラが出場できないとなると、イベント自体が消滅するのは間違いありません。

和毅にとって最後のチャンスになるかもしれない大勝負、無事開催を祈るばかりです。

とはいえ、軽量級。本人が辞めない限り、なんだかんだでチャンスはいくらでも与えられそうな気もしますが…。

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Thursday, 26 November 2026 - Ebara Wave Arena Ota
Ota-Ku, Tokyo, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Hideyuki Ohashi (Ohashi Promotions)

◾️IBFフライ級12回戦◾️


◾️WBAストロー級12回戦◾️



減量苦から階級アップを伺っていた矢吹でしたが、3度目の防衛戦の方が先に決まってしまいました。

ファハドは〝Silent Assassin〟(沈黙の暗殺者)の異名を持つファハルドは地域タイトルをコレクションしながら、IBF挑戦者決定戦をものにした26歳のフィリピン人。

この決定戦は敵地アルゼンチンでトビアス・レイエスを初回でKO。これまでのプロキャリア11年、19戦(14勝12KO3敗2分)は母国フィリピン、中国、ドバイ、タイ、日本、タンザニア、アルゼンチンと7カ国をサーキットしてきたフィリピン人らしいタフな出稼ぎファイターです。

2024年4月に来日、お馴染みのタノンサック・シムシーに敗れてOPBFジュニアフライ級王座から陥落しています。矢吹は2022年に当時無敗のシムシーをKO、安牌に思えますが、ファハルドはキャリア初のタイトル戦。相当な覚悟で強打を振るってくるでしょう。


今月2日に戴冠したばかりのストロー級の石井は、初防衛戦。対戦相手は未定。

武居由樹は大嶋剣心と8回戦。ここでもグズつくようだと、進退伺いモノ。那須川天心との〝キック対決〟は両者とも評価を落としており、力強い復活が待たれます。



会場の「EBARA WAVE アリーナ」は大田区総合体育館です。









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Sunday, 27 September 2026 - Toyota Arena Tokyo
Koto-Ku, Tokyo, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Akihiko Honda (Teiken Promotions)
メディア:PRIME VIDEO BOXING 16




◾️WBCバンタム級12回戦◾️


返り討ちか雪辱か。

初戦は拓真の番狂せでの勝利。これを受けて再戦では天心が11/5(3.2倍)でアンダードッグ。拓真が4/9(1.44倍)と逆転。最新オッズは拓真の2/5(1.4倍)、天心2/1(3倍)。

天心の入場曲は忌野清志郎かと思いきや、矢沢永吉でした。天心よりもスティッチ・デュランが気になる…天心、カットしないかな?

第2ラウンド、天心が拓真からスリップダウン、タイミングは合っています。どちらもBプランにスムースに移行できないタイプだけに、どちらが主導権を握るか?

第4ラウンド、拓真のフックが天心の首に引っ掛けて天心がカンバスに手を付きますが、もちろんダウンではありません。

1−4ラウンドの公開採点は40−36/39−37/38−38で拓真。これは、挑戦者の天心にとって厳しい。天心は倒しに行くしかありません。

第7ラウンド、天心が左でダウンを奪う。けして打たれ強くはない、ピンチにも弱い拓真。ここは凌いでインタバルに逃げ込むしかありません。

第8ラウンド、重要な3分間になりましたが…。第8ラウンドまでの公開採点は77−74*2で拓真、76-75で天心の2−1。

第10ラウンドに天心を送り出すコーナーは「倒しに行け(倒すしかない)」。しかし、天心も拓真もディフェンスしか頭にない。綺麗な顔のままの両者。

別のファイターを持ち出すのが禁句なんもは承知の上で、井上尚弥のつま先重心がいかに勇気のいるスタンスかあらためて思い知らされました。

ここが、天心の限界。

UDで拓真。116−111*2/114−113。最初の4ラウンドの公開採点が、今回も天心に厳しいものになりましたが、これはもう言い訳。残り8つもラウンドがあるので、これはもう倒しに行かなければなりません。

それを遂行したのかもしれませんが、パンチが悲しいほど無さすぎました。
















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Sunday, 27 September 2026 - Toyota Arena Tokyo
Koto-Ku, Tokyo, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Akihiko Honda (Teiken Promotions)
メディア:PRIME VIDEO BOXING 16


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◾️IBFジュニアフェザー級暫定王者決定12回戦◾️

西田凌佑 vs サム・グッドマン

来年、この階級のUndisputed champion 井上がバム・ロドリゲスと防衛戦を行えばIBFは認定料の美味しい二重取り。それだけを考えると癪なので、井上にはフェザー級に上げてIBFに肩透かしを食わせてほしい気もします。

西田の4/7(1.57倍):グッドマン21/10(3.1倍)から8/15(1.53倍):6/4(2.5倍)。この1戦の賭け率は拮抗しています。

キャリア初の10万ドルファイトに挑む貧困ファイター、グッドマン、入場から気合い十分です。グローブはグラント、目尻だけでなく拳も弱そうです。

西田は身長173㎝でも、この階級では「長身」…。グッドマンは「技術もパワーもないが、運動量は多い」(村田諒太)。

立ち上がりは五分の展開ですが、フィジカルはグッドマン。

決定的な場面を作れないまま、第10ラウンドで西田がローブローで減点。コーナーから「厳しすぎるで」の声がマイクに拾われますが、ここまで何度もありましたから仕方がありません。

中谷潤人戦もそうでしたが、西田は世界基準では気持ちが弱い。飲まれてしまってます。

判定が勝ってたら驚きです。

オフィシャルは…やはりUDでグッドマン。完敗でした。





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Sunday, 27 September 2026 - Toyota Arena Tokyo
Koto-Ku, Tokyo, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Akihiko Honda (Teiken Promotions)
メディア:PRIME VIDEO BOXING 16


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◾️WBCジュニアバンタム級王者決定12回戦◾️

坪井智也 vs リカルド・マラジカ

坪井が勝てば田中恒成と吉良大弥に並ぶ、プロ「5」戦目での日本最短タイトル獲得(坪井の「5」にはノーコンテストの1試合を含む)。世界的にはセンサク・ムアンスリンとワシル・ロマチェンコが持つ「3」戦目が最短。

WBAジュニアフライ級に挑戦した呂斌(ルー・ビン)や、WBCヘビー級のリコ・バーホーベンらは失敗したとはいえ2戦目でタイトルアタック。デビュー戦でタイトル獲得の〝大偉業〟はいつ達成されてもおかしくありません。

坪井の3/10(1.3倍):マラジカ5/2(3.5倍)から1/5(1.2倍):7/2(4.5倍)へ。

トヨタアリーナ、見やすそうです。プライムビデオで見てるんですが。

松岡修造に語った「ノーマスな展開で勝ちたい」。坪井智也は〝ノマスツボイ〟になれるか?

今夜は4回も国歌を聞かされるのか…JBCは「団体統一戦以外は国歌斉唱なし」で良いと思います。いや「Undisputed」だけで良いか?

オープニングで坪井がバッティングで額の中央から出血。しかし、コーナーにはMMAでも高名なスティッチ・デュラン!!!世界最高のカットマンです。

マラジカのコーナーにはブライアン・ミッチェル!アパルトヘイトの嵐の中で不自由な活動を強いられた伝説の130パウンダー。彼が黒人のマラジカのコーナーを守るのも、また素晴らしい風景です。

坪井は日本では珍しいエリートアマですが、本当に傑出したテクニシャンかというと、そうではありません。「日本では」です。

プロでもバム・ロドリゲスと比べると、その動きはわかりやすい直線的。

この南アフリカ人は、坪井にとってキャリア最強の相手です。ノーマスとはかけ離れたクロスゲーム。坪井がこれだけ被弾するのはプロで初めて。

8ラウンドまでの公開採点は坪井がリードですが…。

最終回、スコアに自信のない両者は打撃戦へ!

中立のリング、ラスベガスなら勝ててないかもしれません。

坪井の勝利と思いきや、オフィシャルはSDでマラジカ。

これは良い採点でした。

「納得できる判定」(村田諒太)。その通りでした。

公式採点は、坪井から見て112-116 / 115-113 / 113-115。




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Sunday, 27 September 2026 - Toyota Arena Tokyo
Koto-Ku, Tokyo, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Akihiko Honda (Teiken Promotions)
メディア:PRIME VIDEO BOXING 16


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◾️WBAストロー級暫定王者決定12回戦◾️

松本流星 vs ラッセル・アコスタ

WBA /WBO王者オスカー・コラーゾが、10月10日に2階級上のWBA /WBOフライ級王者リカルド・サンドバルとのビッグファイトのリングに上がった瞬間に、WBAは「タイトルを剥奪する」と通達していましたから、この試合の勝者が正規王者に昇格するはずでした。

ところが、コラーゾが練習中に負傷、サンドバル戦は中止。コラーゾの次戦は目処が立たず、ストロー級に戻ることも考えられないことから、松本vsアコスタのタイトルマッチから「暫定」の文字が外れるかもしれません。

最新オッズは松本の勝利が1/5(1.20倍):アコスタ9/2(5.5倍)から1/8(1.13倍):5/1(6倍)へ。

しかし、ジミー・レノンJr.って要りますか?

28歳の日本人サウスポーは8戦全勝4KO。一つ年下のメキシカンは17戦全勝6KO。無敗対決です。

序盤から忙しいパンチ交換。ストロー級らしいきびきびした攻防です。

両者ともコンディションは良さそう。特にアコスタはビデオで見た過去の試合とは全く違います。

前半6ラウンド終了、採点は松本に流れているでしょうが、主導権を握っているとはいえず、アコスタのパンチは生きています。

アコスタのコーナーも微妙なラウンドを拾ってくれているとは考えていないでしょう。攻撃を加速してくるはずです。

残り3ラウンド。後半はメキシカンが押しています。少し、難しい試合になってしまいました。

チャンピオンシップラウンド。偶然のバッティングでアコスタが左目上をカット。

松本のボディが有効ですが、ローブローも多い。敵地なら減点ものですが、コーナーはそれも織り込み済みでの「もっと下でもいい!」という指示。

「完封ではなく圧勝する」「軽量級とは思えないKOを」という理想とはかけ離れた内容で最終回のゴング。

3−0のユナニマス(118−110/116−112/115−113)。どのスコアにもに文句はありません。



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Sunday, 27 September 2026 - Toyota Arena Tokyo
Koto-Ku, Tokyo, Japan

commission:Japan Boxing Commission
promoter:Akihiko Honda (Teiken Promotions)
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◾️WBAストロー級暫定王者決定12回戦◾️

松本流星 vs ラッセル・アコスタ

WBA /WBO王者オスカー・コラーゾが、10月10日に2階級上のWBA /WBOフライ級王者リカルド・サンドバルとのビッグファイトのリングに上がった瞬間に、WBAは「タイトルを剥奪する」と通達していましたから、この試合の勝者が正規王者に昇格するはずでした。

ところが、コラーゾが練習中に負傷、サンドバル戦は中止。コラーゾの次戦は目処が立たず、ストロー級に戻ることも考えられないことから、松本vsアコスタのタイトルマッチから「暫定」の文字が外れるかもしれません。

最新オッズは松本の勝利が1/5(1.20倍):アコスタ9/2(5.5倍)から1/8(1.13倍):5/1(6倍)へ。




◾️WBCジュニアバンタム級王者決定12回戦◾️

坪井智也 vs リカルド・マラジカ

坪井が勝てば田中恒成と吉良大弥に並ぶ、プロ「5」戦目での日本最短タイトル獲得(坪井の「5」にはノーコンテストの1試合を含む)。世界的にはセンサク・ムアンスリンとワシル・ロマチェンコが持つ「3」戦目が最短。

WBAジュニアフライ級に挑戦した呂斌(ルー・ビン)や、WBCヘビー級のリコ・バーホーベンらは失敗したとはいえ2戦目でタイトルアタック。デビュー戦でタイトル獲得の〝大偉業〟はいつ達成されてもおかしくありません。

坪井の3/10(1.3倍):マラジカ5/2(3.5倍)から1/5(1.2倍):7/2(4.5倍)へ。




◾️IBFジュニアフェザー級暫定王者決定12回戦◾️

西田凌佑 vs サム・グッドマン

来年、この階級のUndisputed champion 井上がバム・ロドリゲスと防衛戦を行えばIBFは認定料の美味しい二重取り。それだけを考えると癪なので、井上にはフェザー級に上げてIBFに肩透かしを食わせてほしい気もします。

西田の4/7(1.57倍):グッドマン21/10(3.1倍)から8/15(1.53倍):6/4(2.5倍)。この1戦の賭け率は拮抗しています。




◾️WBCバンタム級12回戦◾️


返り討ちか雪辱か。

初戦は拓真の番狂せでの勝利。これを受けて再戦では天心が11/5(3.2倍)でアンダードッグ。拓真が4/9(1.44倍)と逆転。最新オッズは拓真の2/5(1.4倍)、天心2/1(3倍)。







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1. あ

2026年09月26日 21:27

海外でも軽量級興行でお金は動いていることは分かるのですが
最近はこの国からの認定料で軽量級というものが成り立ち存続してるのではないかとも思えてきます

仮にそうだとすると、世界のボクシングシーンから日本が消えた世界というものはどうなるのでしょうか
例えそうなってもボクシングの本場である欧米のファンや関係者とってはどうでもいいんでしょうけど、世界の軽量級関係者にとっては由々しき事態になりそうです

風が吹けば桶屋が儲かるじゃないですが
日本人王者がいないと日本人ファンはいなくなるし、ファンがいないならこの国からボクシングはなくなるし、それだと大きな献金元がいなくなるのと一緒だし

なら団体が日本人王者を優遇して作りたがる当然というか
何かひとつ欠けても上手く行かなくなる意味では、王者も噛ませもaサイドもbサイドもファンも関係者もみんな一蓮托生なんですかね


スクリーンショット 2023-06-03 9.38.08
 
世界的には…

古くから「ヘビー級が動くが如くボクシングは動く」と語られてきたように、ボクシング=ヘビー級でした。

モハメド・アリという特別すぎる存在を含めると1970年代まで、世界ヘビー級チャンピオンはあらゆるスポーツの中で最も有名なアスリートでした。

しかし、この70年代初めにWBAからWBCの分離独立が決定的になると「世界チャンピオンが二人いる」というあってはいけない倒錯の時代に突入してしまいます。

さらに、70年代から80年代にかけてIBFとWBOもWBAに反旗を翻す形で分離独立、無意味な新設階級も続々と作られてしまいます。

他のスポーツでは存在しない、ただでさえ怪しい認定団体が分裂と階級の細分化がタイトルの価値を暴落させ、ボクシングの社会的ステイタスを貶めたのは当然すぎる結果でした。

「一つの団体、8つの階級」が「4つの団体、17の階級」にまで膨張してしまったという単純な事象だけなら4(団体数)×約2倍(階級の数)=「8」の計算式で、タイトルの価値は8分の1に暴落したと言えそうですが、現実はそんな楽観的なものではありません。

WBCの分裂当初は、WBAもWBCも現在のリング誌などのメディアに近い対立団体の王者もランキングするまだ公正さ、良心のカケラを残していましたが、21世紀になると各団体は自らが管轄する地域タイトルホルダーや人気選手をあからさまに優遇するデタラメランキングをこねくり回すようになります。

地域タイトルホルダーは認定料の支払ってくれる団体への貢献実績があり、人気選手は認定料に正比例するファイトマネーの金額が高いのですから、スポーツライクな実力ランキングよりも団体の経営を安定・成長させるデタラメランキングが優先されるのは仕方がありません。

認定団体という存在そのものが、スポーツから乖離していく性質を宿命的に孕んでいるのです。

地球上に8つのタイトルしか存在しなかった8クラシックの時代は、ほとんど全てのケースでヘビー級以外のタイトルマッチでもメインイベントでした。

ライト(軽量)級未満のフライ級、バンタム級、フェザー級でも相応の尊敬と注目度が保証されていた時代です。那須川天心が現役の世界王者をスパーリングパートナーに呼ぶ現代では信じられないかもしれませんが、1960年代まで世界チャンピオンを日本に呼ぶのは、五輪招致ほどではないもののコストもコネクションも求められる途轍もない難事業だったのです。

さらに、モハメド・アリの引退でボクシングの没落が決定的になった1980年代になるとリング誌が年間表彰にFighter Of The Yearの他に、現在のPFPに通じるBest Fighter 部門を創設(リング誌の経営悪化・販売不振で2017年で廃止)、ヘビー級のスター選手争奪戦でドン・キングに敗れたボブ・アラムらが「スピードとパワーが高次元で結晶するミドル級やウエルター級の方がヘビー級よりも見応えがある」という詭弁を弄して、中量級ウォーズを現出させました。

「アリの後継者はシュガー・レイ・レナード」という、本来ならありえないはずのスパースターのリレーはロベルト・デュラン、トーマス・ハーンズ、マービン・ハグラーという本物のファイターたちとの総当たり戦で魅力的な叙事詩を紡いでいきました。

8クラシック、ヘビー級こそがボクシングというファンはボクシングから離れてしまいますが「PFP的にはヘビー級よりも中量級の方が優れている」「かつてヘビー級だけが得ていた最高報酬もレナードが更新している」というロジックは、ヘビー級に小さな光すら見出せない日本のファンも共鳴させました。

ドン・カリーとヘクター・カマチョに挟まれたジュニアウェルター級の浜田剛史や、エドウィン・ロサリオを初回で破壊した平仲明信に、大きな夢を抱いたのも当然でした。

一方で、米国市場における軽量級の地位は沈降を強いられます。ただでさえ認知されにくい軽量級は団体のと階級の増殖で、その存在感はどこまでも希薄化。タイトルマッチでも人気階級のビッグファイトの前座が指定席になり「フェザー級以下の階級は一つか二つで十分」「女子レフェリーよりもずっと小さなボクサーは見苦しいだけ」(ダナ・ホワイト)という主張は、多くのボクシングファンからも支持されます。

一方で、プロモーターにとって軽量級は「報酬が低い」点で負担が少なく「PFP評価が高い」という点で「興味のない軽量級のタイトルマッチよりも人気階級のホープ対決が見たい」と希求するファンへの詭弁的説得材料にもなる便利な存在として重宝されます。

ローマン・ゴンサレスがPFPキングに駆け上がったとき、カネロ・アルバレスはPFPの末席にも数えられていませんでしたが、チョコラティトの数百倍もの報酬を得るスーパースターでした。

「井上尚弥はPFPに入ったからもう日本では見られない」という、信者たちの幻覚がいかに馬鹿げていたのかがよくわかるでしょう。


スクリーンショット 2026-04-14 10.46.15


日本的には…

日本では軽量級が人気があるーーーというのも、「ないものねだりはしない」という奥ゆかしいファンの、ある意味で幻覚です。

どこまでもおバカな信者でも「井上尚弥がウエルター級で同じことをやっていたら世界評価は根本から全く違っている」という現実は理解しているでしょう。

軽量級の王者たちが格安航空のエコノミークラスを乗り継いで1週間前に来日するのがデフォルトなのに、ゲンナジー・ゴロフキンが何に乗っていつ日本にやって来たか、離日する前にスポーツ庁の室伏広治長官に招かれたことが何を意味しているのかも明らかです。

日本でライト級以上の階級でタイトルを獲ることが、それがアルファベット団体の1つのタイトルであっても「とんでもない偉業」であるのが、単なるレアだからでないのも、日本のファンはよく理解しています。

もし、日本初のウエルター級王者が誕生したら一般メディアも巻き込むセンセーショナルな〝事件〟になるはずです。

一方で「レア」という点では9月27日現在、米国で3人しかいないストロー級で王者が誕生したとしても、米国で「とんでもない偉業」と騒ぐ人はほとんどいないでしょう。リカルド・ロペスですら全く無名で、小さな会場でもメインを張ることが許されず、女子ボクサーの前座に甘んじていたのが米国です。

もし、ズッファ・ボクシングの正論が罷り通ってしまうと、最軽量級はバンタム級。井岡一翔も田中恒成も4階級制覇どころか1つのタイトルも獲っていないことになり、井上尚弥もUndisputed championという意味は大きいもののバンタム級だけ。

後世、彼らは「*井岡一翔は現在は存在しないストロー、ジュニアフライ、フライ、ジュニアバンタムの4階級でアルファベット団体のタイトルホルダーだった」と、*(注釈:アスタリスク)付きで紹介されているかもしれません。

リカルド・ロペスや井上尚弥らが優れたファイターであることに、議論の余地はありません。しかし、ボクシングが最も華やかに迎えられているラスベガスやロンドンなどを最高峰と認めるなら、そこで評価されている人気階級でそこに乗り込むしかありません。

間違っても「ジュニアフェザー級でMGM(西岡利晃)、T−モバイルアリーナ(井上尚弥)」のような、憧れ料を支払う摩訶不思議な土下座興行、ファンを欺くような行為は許されるべきではありません。







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アジア大会、あまり盛り上がってないかな?

今朝は男女のマラソンが行われ、男子で山下一貴が優勝!

女子では矢田みくにが銅メダル。途中転倒のアクシデントを跳ね返し一時はトップ集団を引っ張るも、1998年バンコク大会の高橋尚子以来の優勝は叶いませんでした。しかし、力尽きるまでまで勝負にしがみついた素晴らしいレースでした。



28年前、灼熱のバンコクで高橋がスタート直後から飛び出して一人旅。後続の見えない、沿道にも誰もいない荒野をひた走る姿は神々しさを通り越して、シュールですらありました。

ゴール時気温は32度、湿度90%という劣悪な環境で世界記録に1分と迫る2時間21分47秒の驚異的なタイムで優勝。アジア大会を間接的に統括している国際陸連が当初、記録を認めなかったのはワンウェイコースだったからというよりも、記録があまりにも異次元だったからです。

あのときの高橋は、まさに怪物でした。



明日の夜、9時過ぎからはいよいよ現代の怪物、北口榛花が瑞穂公園陸上競技場に大放物線を描きます。

ライバルは中国の嚴子怡。今年5月のダイヤモンドリーグで世界歴代2位となる71m74の投擲を見せた、まだ18歳のもう一人の怪物です。

アジア大会ですが、世界最強の二人の激突。楽しみですねえ。



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