ボクシングシーン・ドットコムが、ジュニアフェザー級を完全統一した井上尚弥が来年にもWBOフェザー級王者WBOロベイシ・ラミレスとのビッグファイトに進む可能性を報じています。
The odds in place make it easy to envision a Ramirez-Inoue fight in 2024.
この二人が共にトップランクと契約していることは、試合成立の障壁が一枚少ないことを意味します。
また、今年7月25日のイベントで揃い踏みしていること(井上vsスティーブン・フルトン/ラミレスvs清水聡)を、近い将来に向けた伏線(現実的な交渉云々ではなく両者の意識的なものも含めて)と考えるのは穿った見方ではないでしょう。
さて、このビッグファイトが実現したら…?
井上サイドから見て、キャリアのターニングポイントになる要素は7つ。

①キャリア初の金メダリスト。
ラミレスはロンドン2012、リオデジャネイロ2016の五輪2大会連続の金メダリスト。
日本人選手が元金メダリストと対決したのは尾崎富士雄vsマーク・ブリーランド(ロスアンゼルス1984)、木村翔vs鄒市明(北京2008/ロンドン2012)、中谷正義vsワシル・ロマチェンコ(北京2008/ロンドン2012)の例があります…他にもあるか?。
しかし、勝利したのは木村だけ。その木村の鄒は、プロでは煮え切らない戦いぶりに終始しており、強豪と呼ぶのは憚られる存在でした。
いずれにしても、井上にとってラミレスはキャリア初の五輪金メダリストです。
②ラミレスは過去最強の相手。
オマール・ナルバエス、エマヌエル・ロドリゲス、スティーブン・フルトン、階級を上げるたびに「過去最強の相手」が現れてきた井上。
今回もその流れでラミレス…というわけでは、もちろんありません。
39歳のナルバエス、評価暴落のロドリゲス、そもそも決定的な強さが欠落していたフルトンと、29歳のラミレスではワケが違います。
③会場は東海岸?MSG?バークレイズセンター?
井上もラミレスもこのクラスではビッグネームとはいえ、軽量級人気が高い日本での開催が有力です。
それでも、キューバ人の多い東海岸での開催もあり得るかもしれません。
実際に、ラミレスはマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で2試合を戦っています。
いずれもシアターで、アンダーカードでしたが、「井上vsラミレス」なら人気階級のセミファイナルでMSGのアリーナや、バークレイズセンターも十分ありでしょう。
④フェザー級以下で史上初の18ポンド超え。
ジュニアフライ級(108ポンド)からジュニアフェザー級(122ポンド)の14ポンド超えの階級制覇を成し遂げたのは、ホルヘ・アルセと井上尚弥(フライ級をスキップ)だけ。
ノニト・ドネアがフライ級(112ポンド)からフェザー級(126ポンド)のタイトルをピックアップしていますが、このスパンも14ポンド。
井上がフェザー級でもベルトをコレクションすると、史上初の18ポンド超えとなります。
※フライ(112)〜ジュニアミドル(154)を制したマニー・パッキャオは除く。
⑤この試合に勝てばFighter Of The Yearと、PFP1位を掴む。
井上が印象的な勝ち方を収めたら、PFP1位返り咲き、日本人初のFighter Of The Yearも確実。
すでに決定的なモダン部門での殿堂入りにも「First ballot(一発)」の枕詞が付けられるはずです。
モダン部門での殿堂入りはファイティング原田だけ、その原田も一発殿堂でした。
原田は1団体8〜10階級時代にフライ級とバンタム級でUndisuputed Chamoion、フェザー級でも十分通用する素養を見せました。
井上は4団体17階級時代でジュニアフライ級からフェザー級を制覇、原田の階級を完全に飲み込むことになります。
「日本人最高ボクサー」は、もはや議論されなくなるかもしれません。
⑥国民栄誉賞もあり?
ボクサーではプロアマ問わず、国民栄誉賞は誰も獲得していません。
ボクシングファンなら、ジュニアフライ級からフェザー級までの5階級で階級最強王者として君臨することがどれほどの偉業かよくわかるとはいえ、悲しいかなマイナースポーツ。
しかも、公共性の高い(人気のある)スポーツでユニバーサル・アクセス権が取り沙汰されている中で、ネット配信の方向に一気にのめり込んでいるボクシングは、自らマイナーの沼に沈み込んでいると言えます。
国民栄誉賞は難しいか?
⑦井上が引退するときにキャリアを振り返って、これが最大の試合になる。
井上の上限階級がフェザーかジュニアライトだとすると、カネロ・アルバレスや、ウェルター級時代のフロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオはもちろん、その一つ下のビッグネームとの遭遇も非常に難しいと言わざるを得ません。
井上引退のリミットまでの時間にフェザー級〜ジュニアライト級で、人気と実力を兼ね備えたメキシカンが突然現れないとも限りませんが、やはり難しいでしょう。
そう考えると、この試合が井上尚弥というファイターのクライマックスになる可能性が濃厚です。
The odds in place make it easy to envision a Ramirez-Inoue fight in 2024.
この二人が共にトップランクと契約していることは、試合成立の障壁が一枚少ないことを意味します。
また、今年7月25日のイベントで揃い踏みしていること(井上vsスティーブン・フルトン/ラミレスvs清水聡)を、近い将来に向けた伏線(現実的な交渉云々ではなく両者の意識的なものも含めて)と考えるのは穿った見方ではないでしょう。
さて、このビッグファイトが実現したら…?
井上サイドから見て、キャリアのターニングポイントになる要素は7つ。

①キャリア初の金メダリスト。
ラミレスはロンドン2012、リオデジャネイロ2016の五輪2大会連続の金メダリスト。
日本人選手が元金メダリストと対決したのは尾崎富士雄vsマーク・ブリーランド(ロスアンゼルス1984)、木村翔vs鄒市明(北京2008/ロンドン2012)、中谷正義vsワシル・ロマチェンコ(北京2008/ロンドン2012)の例があります…他にもあるか?。
しかし、勝利したのは木村だけ。その木村の鄒は、プロでは煮え切らない戦いぶりに終始しており、強豪と呼ぶのは憚られる存在でした。
いずれにしても、井上にとってラミレスはキャリア初の五輪金メダリストです。
②ラミレスは過去最強の相手。
オマール・ナルバエス、エマヌエル・ロドリゲス、スティーブン・フルトン、階級を上げるたびに「過去最強の相手」が現れてきた井上。
今回もその流れでラミレス…というわけでは、もちろんありません。
39歳のナルバエス、評価暴落のロドリゲス、そもそも決定的な強さが欠落していたフルトンと、29歳のラミレスではワケが違います。
③会場は東海岸?MSG?バークレイズセンター?
井上もラミレスもこのクラスではビッグネームとはいえ、軽量級人気が高い日本での開催が有力です。
それでも、キューバ人の多い東海岸での開催もあり得るかもしれません。
実際に、ラミレスはマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で2試合を戦っています。
いずれもシアターで、アンダーカードでしたが、「井上vsラミレス」なら人気階級のセミファイナルでMSGのアリーナや、バークレイズセンターも十分ありでしょう。
④フェザー級以下で史上初の18ポンド超え。
ジュニアフライ級(108ポンド)からジュニアフェザー級(122ポンド)の14ポンド超えの階級制覇を成し遂げたのは、ホルヘ・アルセと井上尚弥(フライ級をスキップ)だけ。
ノニト・ドネアがフライ級(112ポンド)からフェザー級(126ポンド)のタイトルをピックアップしていますが、このスパンも14ポンド。
井上がフェザー級でもベルトをコレクションすると、史上初の18ポンド超えとなります。
※フライ(112)〜ジュニアミドル(154)を制したマニー・パッキャオは除く。
⑤この試合に勝てばFighter Of The Yearと、PFP1位を掴む。
井上が印象的な勝ち方を収めたら、PFP1位返り咲き、日本人初のFighter Of The Yearも確実。
すでに決定的なモダン部門での殿堂入りにも「First ballot(一発)」の枕詞が付けられるはずです。
モダン部門での殿堂入りはファイティング原田だけ、その原田も一発殿堂でした。
原田は1団体8〜10階級時代にフライ級とバンタム級でUndisuputed Chamoion、フェザー級でも十分通用する素養を見せました。
井上は4団体17階級時代でジュニアフライ級からフェザー級を制覇、原田の階級を完全に飲み込むことになります。
「日本人最高ボクサー」は、もはや議論されなくなるかもしれません。
⑥国民栄誉賞もあり?
ボクサーではプロアマ問わず、国民栄誉賞は誰も獲得していません。
ボクシングファンなら、ジュニアフライ級からフェザー級までの5階級で階級最強王者として君臨することがどれほどの偉業かよくわかるとはいえ、悲しいかなマイナースポーツ。
しかも、公共性の高い(人気のある)スポーツでユニバーサル・アクセス権が取り沙汰されている中で、ネット配信の方向に一気にのめり込んでいるボクシングは、自らマイナーの沼に沈み込んでいると言えます。
国民栄誉賞は難しいか?
⑦井上が引退するときにキャリアを振り返って、これが最大の試合になる。
井上の上限階級がフェザーかジュニアライトだとすると、カネロ・アルバレスや、ウェルター級時代のフロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオはもちろん、その一つ下のビッグネームとの遭遇も非常に難しいと言わざるを得ません。
井上引退のリミットまでの時間にフェザー級〜ジュニアライト級で、人気と実力を兼ね備えたメキシカンが突然現れないとも限りませんが、やはり難しいでしょう。
そう考えると、この試合が井上尚弥というファイターのクライマックスになる可能性が濃厚です。