フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: 村田がカネロを倒す!

本当なら最も尊敬され、注目されるべきUndisputed Champion。

しかし、それも3団体時代まで。

4団体時代におけるUndisputed Championは、人気のない地味な実力派ボクサーがスター不在のやはり不人気階級で達成する〝日陰の大偉業〟に成り下がってしまいました。

ところが、どんなことにも例外はあります。

「アジア人は米国でスーパースターにななれない」という揺るがしがたい偏見から、誰もがわかりきっていてそんなジンクスすら存在しない「フライ級王者はウェルター級王者にはなれない」という鉄板の常識さえもひっくり返されるのがリングの現実です。

そして、シュガー・レイ・レナードがイタズラ心から手を出したスーパーミドル級もまた、米国と日本の2大市場では決して人気階級とは言えませんでした…。

しかし、カネロ・アルバレスが「168ポンドを主戦場とする」「ゴロフキンが私と戦いたいならここに上がって来い(168ではたぶん無理)」と〝スーパーミドル定住〟を匂わせていることから、一気に活気付いています。

「ジュニアバンタムが最も熱い」「17階級で最も注目すべきはライト級」…メガファイト、興業の巨大さを物差しにすると、そんなものは全部妄想です。

ジュニアバンタムやバンタムなど超軽量級では、商業的な意味でのビッグファイトはそもそも存在しません。

ライト級ですら一番人気のテオフィモ・ロペスが競争入札で390万ドルの報酬を約束されて大喜びしている階級ですが、超軽量級はそれすらも雲の上の上。

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エディ・レイノソが立ち上げた NO BOXING NO LIFE ブランド。帽子だけでなく、グローブなどギアも統一しています。変な詰め物してないか調べて欲しいです。


◉スーパーミドル級◉

メキシコ時代の象徴カネロ・アルバレスがリング誌/WBA/WBC/WBOとUndisputed Championに王手をかけているスーパーミドル級。

カラム・スミスに、今日のビリー・ジョー・サンダースと英国のトップ選手を力でネジ伏せたカネロに対して、最後のピースを握るIBF王者ケイレブ・プラントがどこまで抵抗できるでしょうか。



【可能性】カネロがシンコ・デ・マヨに並ぶメキシコのお祭り、9月の独立記念週間にIBF王者プラントとUndisputed Championを賭けて激突する公算が高くなりました。

これまでカネロ戦への態度を明確に示してこなかったプラントも、今回は完全統一がステイク、報酬も跳ね上がるでしょうから断る理由はどこにもありません。

今年中にUndisputed Championが生まれるのは、ほぼ確実です。

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【価値】スーパーミドル級で完全統一王者誕生となると、1983年の誕生以来38年の歴史で初めて。
 
欧州、特に英国で人気が高いクラスですが、カネロがUndisputed Championになると北米市場でもさらにホットなクラスになるのは間違いありません。

「ミドル級に戻るつもりはない」というように、ゲンナディ・ゴロフキンとの第3戦やミドル級の強豪と戦うとしても、舞台はスーパーミドルとなります。

スーパーミドルはスミスとサンダースという英国カードが消え、残るビッグネームはプラント、デビッド・ベナビデスくらい。

村田諒太が大晦日にGGGを撃破すれば、スーパーミドルに転向するのは当然です。

舞台はずっと東京ドームと思ってましたが、AT&Tスタジアムが良いですね、ドームよりでかい。360度アウエーの方が応援しがいがあります。

それに、何よりも、あの巨大スタジアムなら手が出せる金額のチケットが手に入りそうです。 
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全米屈指のキャパを誇るAT&Tスタジアムを埋めたのは7万3126人の大観衆。

1978年にモハメド・アリvsレオン・スピンクス第2戦(6万3350人)を1万人近くも更新する米国ボクシング史上最多記録をマークした、というアナウンスで始まったメガイベント。

パンデミックの影響をほとんど感じないスタジアム風景、羨ましい。
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WBO世界ジュニアフライ級タイトルマッチは王者エルウィン・ソトが高山勝成のねちっこいボクシングに、最終回のゴングを聞くことになりそうな展開でしたが、唐突な9ラウンド2分44秒ストップ。

レフェリーはテキサス州お抱えのローレンス・コールですから、何があっても驚くことではありませんが、37歳の高山を最後まで戦わせてあげて欲しかった。
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CompuBoxの数字では37歳の日本人が手数では圧倒していましたが…。

ローレンス・コールの唐突なストップに、王者エルウィン・ソトが一番ホッとしたことでしょう。

高山は準備期間がない中でしっかり仕上げてきました。初回の軽いピンチも簡単にすり抜けて、いつもの慌ただしい展開に持ち込んだのですが、最後はパンチをまとめられたところでコールが唐突にストップ。

BoxingNews24は8ラウンドまでを6-2!で高山リードとしてくれていましたが、これはちょっと日本人贔屓すぎます。私の採点では初回をソト減点1(ゴング後の打撃)で9-9のイーブンで、高山から見て2-5。

ストップのタイミングは残念でしたが、出来ることはやった満足感はあるんじゃないでしょうか?

24歳のメキシカンは穴王者ではありませんが、京口紘人にとって大きな脅威ではありません。マッチルームには是非、家内制マッチメイクを進めていただきたい。

判定に不満を示してシャドウボクシングを披露、まだまだ出来たとアピールした高山ですが…今後はどうするのでしょうか。

無理に進退を決める必要はないのですが…。

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試合後、インタビューが終わると恒例の「ビバ!メヒコ!」。非常にうざいです。東京ドームと思ってましたが、この巨大スタジアムで倒して欲しい。。。

リング誌WBA/WBCスーパーミドル級王者カネロ・アルバレスはWBO王者ビリー・ジョー・サンダースを8ラウンド終了TKOで勝利、完全統一まで残るベルトはIBFのケイレブ・プラントのみとなりました。

個人的には、6ラウンド折り返しのスコアは五分と見てました。サンダースは見せ場も作りましたが、カネロのパワーにねじ伏せられた格好です。
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8ラウンドまでのオフィシャルは77-75/78-74*2。ラウンドでは5-3/6-2*2。6ラウンドまでは3-3/4-2とサウスポーのサンダースが僅差判定に逃げ込む期待も十分でしたが…。

カネロは「168ポンドで完全統一を目指す」と、年内にプラント戦を計画しています。

カネロには、そろそろビッグパンチャーと戦って欲しいところですが、プラントですか。
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他のどのスポーツよりもトレーナーの存在がクローズアップされることもボクシングの面白さを深めてくれています。

ボクシングのトレーナーは、技術や戦略の「コーチ」というだけでなく、試合中に采配を振るう「監督」の性格も強いことが、その要因かもしれません。

レイ・アーセル、エディ・ファッチ、アンジェロ・ダンディ、ナチョ・ベリスタイン、エマヌエル・スチュワード、ブレンダン・イングル、フレディ・ローチ、ロベルト・ガルシア、アベル・サンチェス…。

思いつくままに並べてみても、偉大なトレーナーは明らかにその技術体系を哲学を超えて宗教的にまで性格づけています。

優れたボクサーは長いキャリアの中はもちろん、試合中でもスタイルを変えて戦うバーサティリティを持ち合わせています。

しかし、偉大なトレーナーは自らの哲学、宗教に対して頑固な一神教信者です。悪い意味で言うと、全く融通が利かない。

個人的な今のお気に入りは、月並みですがシュガーヒルとエディ・レイノソ。
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カネロ・アルバレスと自分を軽視する米国メディアに攻撃的だったエディ・レイノソでしたが、2019年に全米ボクシング記者協会とリング誌の年間最高トレーナーに選出されました。

レイノソは「メキシカンスタイル」という言葉を繰り返し使い、母国の伝統を遵守しているように見えますが、ディフェンスを優先徹底して教え込んむ〝二枚舌〟なトレーナーです。

彼の教え子はみな攻撃的に見えますが…。

そのキャリア全てに関わっているカネロ・アルバレスはもちろん、2年前から指導しているオスカル・バルデスにも最初に手をつけたのはディフェンスでした。

「メキシカンは打ち合いから逃げない。メキシカンスタイルは打撃戦だ。しかしそれは打ちつ打たれつや、肉を斬らせて骨を断つなんて破れかぶれ戦法ではない。メキシカンスタイルは我々が一方的に攻撃する打撃戦だ。メキシカンスタイルにおいて、最も重要なことは攻撃ではない」。

きわめて少ないサンプルながら、この指導法でダメになってるのはルイス・ネリくらいです。レイノソは「まだ教習中」と言いますが、いまのところ牙を抜かれた犬になってます。

実際のメキシカンスタイルが、レイノソの否定する「肉を切らせて骨を断つ」が本質であることはフリオ・セサール・チャベスから防御的とみられるファン・マヌエル・マルケスまで共通しています。

また、カネロがゲンナディ・ゴロフキン第1戦やダニエル・ジェイコブス戦で見せたように、対戦相手に危険な匂いを感じると躊躇なくディフェンスモードにスイッチし、12ラウンドをクルーズ、メキシコファンからブーイングを浴びています。

偉大なトレーナーは誰もがそうですが、レイノソもまた実にしたたかな一面を持っています。

そして、レイノソが使うテキストは、歴史に残るメキシコのグレート。
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ジョー・メデル、ヒルベルト・ローマン、マンティキーラ・ナポレス、フリオ・セサール・チャベス…彼らのビデオを何度も繰り返し見せるそうです。

メデル、ローマンを最初に挙げてくれているのが嬉しいじゃないですか!米国のファンはまず知らない名前です。しかも、二人とも〝メキシカンスタイル〟じゃない…。

「メデルのロープとリングの使い方、ローマンの身のこなしとコンビネーションは最高の教科書」。

さすがよくわかってらっしゃる。その通りです。
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Weigh-In!

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https://www.youtube.com/watch?v=-RQJzpoesPc&t=372s

テキサスの太陽がギラギラ照りつけるAT&Tスタジアム前広場での前日計量には、5000人を超える観客が詰めかけました。

明日は7万人前後の観客が巨大スタジアムを揺らすとみられています。パンデミックでなくても超弩級のメガファイトです。



この大舞台でアンダーカードをつとめるWBOジュニアフライ級12回戦。高山勝成は107.6ポンド、 エルウィン・ソトは107.8ポンドで一発クリア。

カネロ・アルバレス:167.4ポンド、 ビリー・ジョー・サンダース:167.8ポンド
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大勝負を前に、高山は普段通り落ち着いています。

テキサスでメキシコ人王者からタイトルを奪う。ミッション・インポシブルです。

オッズもその通り、高山勝利は7/1(8倍)、ソト1/14(1.071倍)。勝てばMassive Upset(大番狂わせ)の見出しが躍る明白なアンダードッグ。

高山のKO勝ちは13倍。ラウンドごとでは1〜12ラウンドまできれいに100倍が付いて、壮観です。ソトが消耗する終盤、一気に攻め落としましょう。
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あと3日に迫った今年一番のメガファイト。

カネロ・アルバレスvsビリー・ジョー・サンダース。

まだ「アンソニー ・ジョシュアvsタイソン・フューリー」という、温室育ちの赤毛も吹っ飛ぶカードが交渉中ですが、今年中に実現するでしょうか?
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カネロといえばAサイド、キャリア16年、58戦の中でBサイドに回ったのはフロイド・メイウェザー戦のみという純度100%の不純物なし、生粋の温室育ちです。

より人気のあるスター選手側の理不尽な要求が通るのは、このスポーツならではの恒例行事です。

多くの場合、Aサイドに都合の良いキャッチウェイトやリバウンド制限など体重管理に関することが多いのですが、今回はリングの広さで一悶着ありました。

カネロ陣営が18フィート=5.47m=四方、サンダース陣営が20フィート=6.1m=四方を希望、サンダースが「18フィートなんて電話ボックス、そんな試合やってられるか」と試合キャンセルまでほのめかしましたのです。

これまでに「20フィート」で何度か戦っているカネロは「ばからしい。優れたファイターはどんなリングにでもアジャストできる」と譲歩する姿勢を見せましたが、エディー・ハーンによると「サンダースは24フィート=7.32m=四方を要求している」と、リングの大きさで白熱の綱引き。

結局、22フィート=6.71m=四方に落ち着きます。

ちなみに、今回の興行を統括するテキサス州格闘技スポーツ・プログラム(Texas Combative Sports Program)の規定は「16フィート=4.88m=から24フィート」。

テキサス州の下限は、後楽園ホール(18フィート)よりも小さいことになります。

18フィートを「電話ボックス」と例えたサンダース。カネロが16フィートを突きつけていたら、何に例えてくれていたでしょうか?
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Aサイドの要求が多岐に渡った例としては、1987年の「マーベラス・マービン・ハグラーvsシュガー・レイ・レナード」の史上最大のメガファイト(当時)がすぐに思い浮かびます。

12ラウンド制、リングの広さ、カンバスの硬さ、ロープの緩み…。

しかし、あのTHE SUPER FIGHTで使用されたグローブはなんとレイジェスでした。
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リング誌2014年8月号「Lessons of GLOVE−GATE」より「世界5大メーカーの特徴」。
 
グローブにまつわるAサイドの要求とトラブルでは、フロイド・メイウェザーとマルコス・マイダナの〝グローブ・ゲート〟事件も有名です。


キャッチウェイトなど体重で縛りをかけた試合はワンサイドになりやすいが、ギアで一悶着あった試合はクロスゲームになる…なんてことが言われていますが、はてさて今回のケースはどうなるでしょうか?
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シュガーヒルが「サンダースに勝機はある。ただしボクシングをしようとしてはダメ。KOを狙うんだ」と、いつもの逆張りを見せてくれました。

いいですねえ〜、シュガーヒル。全く独断と偏見ですが、21世紀で最も魅力的なトレーナーです。

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There is nothing else to do. You can outbox someone for ten or 12 rounds and the decision goes the other way still because it’s somebody else’s opinion and decision. 

KOしかない。KOでなければ、勝ったつもりでも、公式判定では負けなんてことが当たり前に起きる。他人に勝敗を委ねるのが判定だ。勝利は自分の拳で掴み取るもの、それにはKOしかない!

「遠くの星を目指してロケットを打ち上げれば、ちょっと足りなくても月には着陸できる。ビリー・ジョー、自分を安売りするんじゃないぜ」。

いいわぁ〜。

「タイソン・フューリー」 で世界を驚かせた実績がありますから、適当なこと言いやがってとなりません。

ただ、フューリーじゃなくてサンダースなんですよね…。馬鹿PFPキングのサンダース。
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5月からまたホテル暮らし…。ですが、お仕事がいくつかキャンセルになって今日は自宅で事足りるホームワーク。

1ヶ月料金だからもったいない気もしますが、東京のど真ん中だというのに、夜8時で街が死ぬところにはなるべくいたくないです。

それに昨日、ときどき野球やら勉強やらの面倒見てるバカ中学生の親御さんからお魚をもらったので、早く食わねば!酒も飲まねば!というわけです。
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ほうぼう(竹麦魚/魴鮄)のお刺身。薄桃色の白身魚。プリプリ歯ごたえがあって、甘みも旨みもある、日本酒とのマッチメイクが最強の肴でやんす。



それにしても、米国メディア(もちろんボクシング専門)は週末のカネロ・アルバレスとビリー・ジョー・サンダースのメガファイト一色です。

リング誌も英国ボクシングニューズ誌も、揃いも揃って…。しかし、どれもが面白い内容で充実してるから、これまた悔しい…。

悔しいけど、ESPNから。。。

How to beat Canelo Alvarez?Easier said than done

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カネロ・アルバレスに勝つなんて、そんなことが可能だろうか?

もちろん、カネロは一度敗北したことがある。そればかりか、何度かクロスゲームも強いられた。大きなトラブルに見舞われたこともある。

ただ、今のカネロは、あの時のカネロではない。

唯一の敗北はユナニマスデジションで敗れたフロイド・メイウェザー戦(ESPNの間違い、実際は0-2のマジョリティデジション)だが、それはもう8年も前の出来事だ。

そのあとも、エリスランディ・ララやゲンナディ・ゴロフキンときわどい試合を繰り広げている。メイウェザー戦前にもオースティン・トラウトには随分苦労した。

さて、今のカネロを倒す方法などあるのだろうか?


♠️ティモシー・ブラッドリー:ESPN解説委員 生涯マニー・パッキャオにしか負けなかったJr.ウェルター&ウェルター2階級制覇王者

最初にはっきりさせておかねばならないのは、カネロは進化してるということ。

キャリア初期からカネロはカウンターパンチャーだったが、進化の過程で獰猛なファイターの顔を見せてきた。そして、重要なことはそれにもかかわらず、ディフェンス能力も大きく成長していることだ。

一貫して成長を続ける中でも、メイウェザー戦からは多くを学んだ。メイウェザーをコピーすることでディフェンスの本質を掴んだのだろう。

クロスレンジでも有効な防御技術と、階級最強の攻撃力は対戦相手を焦らせ、ミスを誘い、致命的な状況に追い込んでいく。正対したクロスレンジでは、カネロの最大の武器ボディショットがいつでも打てる。

しかし、カネロが正面に立って退路を塞ぐプレッシャーをかけてくるのは、足が重いから。長い距離で戦うにはカネロのフットワークは遅い。そしてそもそものフレームが短い。

トラウトやメイウェザー、ララはカネロのプレッシャーを分断し、重くて遅い足を露呈させた。

カネロのプレッシャーを分断し、クロスレンジで正面に立たない。これをやるのに、サンダースのスタイルはぴったりだ。

ただし、カネロはいつも最高の状態に仕上げてくる。そう、サンダースとは違って。サンダースにもチャンスはある。しかし、それはベストコンディションでリングに上がるのが大前提。

カネロはサンダースの非力さを確かめたら、被弾のリスクをいとわずにKO狙いで攻めてくるだろう。




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♠️フレディ・ローチ:マニー・パッキャオのトレーナー 2012年殿堂入り

サンダースは間違いのない距離を取らなければならない。

これは攻撃のためだ。回転力のあるパンチを打ち込める距離を保つことが、勝利への鍵になる。

手数でカネロを後手後手に回すこと。カウンターアタックのチャンスを与えてはいけない。

カネロは動きが鈍い。じっと構えると強いが、忙しい展開になって動き回ると攻撃力は落ちる。カネロを下がらせたら、それは勝利のサインだ。

これを実行するにはひとつ条件がある。サンダースが生涯最高のコンディションでリングに上がることだ。



♠️テディ・アトラス トレーナー、解説者 「ザ・ファイト オブ テディ・アトラス」主催。

倒せないファイターなど存在しない。カネロも例外ではない。

確かに良いファイターで、今なお進化している。素晴らしいワインが熟成するように。

カネロが最強に見える最大の原因は、彼のチームの対戦相手の選び方だ。

アンドレ・ウォードならメイウェザーよりも楽にカネロを料理するだろう。チャーロ兄弟にもチャンスはある。デビッド・ベナビデスにだって。

ライトヘビー級でもアルトゥール・ベテルビエフやディミトリー・ビボルが相手なら、オッズは不利になるだろう。

カネロを倒すのに空飛ぶスーパーマンになる必要はない。

ただ、サンダースはカネロにとって難しい相手にはならない。ケイレブ・プラントもそうだろう。二人ともカネロのプレッシャーにクロスレンジで長い時間を戦い、ボディーを晒してしまうだろう。
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SATURDAY, MAY 8Arlington, Texas (DAZN)
 
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高山勝成の2階級制覇と、カネロ・アルバレスの団体統一戦まで1週間を切りました。

注目のメインイベントはカネロ・アルバレスvsビリー・ジョー・サンダースのスーパーミドル級タイトルマッチ。

現代ボクシング最高のスーパースター、カネロは2月27日、アブニ・イルディリムを相手に防衛戦を片付けてから〝中69日〟の短いインタバルでリングに戻ってきました。

年2回のお勤めを定着させてしまった フロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオに比べると、戦うスーパースター・カネロはこのパンデミック下で12月19日(カラム・スミス戦)から138日で3試合目。

1ヶ月半で1試合というハイペース、これは素晴らしいことです。

ボクサー本人だけの責任とはいえませんが、井上尚弥や村田諒太は「コロナだから仕方ない」じゃなく、スターとしてファンに見えるように旗を振って欲しいものです。
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契約解除が簡単じゃないのはわかりますが、今後はあの糞プロモーターには日本のエースは預けちゃダメです。

さて、ゴールデンボーイ・プロモーションズに三行半を叩きつけてフリーとなったカネロが向か討つのは、村田諒太もターゲットにしていた〝フェザーの拳を持つミドル級〟サンダース。

WBOバージョンのミドル級とスーパーミドルの2階級制覇を達成した無敗のブリテンです。

30戦全勝ながら、わずか14KOという非力さが目を引きますが、もっと特徴的なのは最大の勝利がデビッド・レミュー相手に起こした番狂わせの金星だけ、という地味さです。

帝拳と村田が真っ先に照準を合わせるのも無理はありません。

劣化版のレミューやマーティン・マレーは、スピードがあってつかみどころのないボクシングに幻惑されましたが、今がプライムタイムのカネロ相手ではノックアウトされないで試合終了のゴングを聞くのが精一杯かもしれません。

互角なのは、カネロが30歳、ビリー31歳という年齢くらい。

そういえば、家庭内暴力を推奨するような内容の動画をアップするなど低脳な行為も重ね、リング誌から馬鹿PFP1位と認定されていました。

今日のオッズはカネロ1/6(1.17倍)、サンダース9/2(5.5倍)。カネロのKO勝利は10/11(1.9倍)。

大方の予想も、カネロが中盤以降に試合を終わらせると見ています。馬鹿PFPキングに頑張って欲しいところですが…ダメかな。
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高山勝成の2階級制覇と、カネロ・アルバレスの団体統一戦まで1週間を切りました。

試合会場は、米国でも早い段階で観客を入れたテキサス州にあるAT&Tスタジアム(カウボーイズスタジアム)。

2009年、ボクシングファンでもある大富豪オーナーはキャパ8万人の巨大スタジアムに「マニー・パッキャオvsフロイド・メイウェザー」を招致すべく、MGMグランドを圧倒する資金を用意しましたがトップランクとフロイド・メイウェザーの交渉は合意に至らず、パッキャオは2010年にジョシュア・クロッティとアントニオ・マルガリートと消化試合をこなしました。

その後も、カネロ・アルバレス(2016年:リーアム・スミス戦)、地元のエロール・スペンスJr.(2019年:マイキー・ガルシア戦/2020年:ダニー・ガルシア戦)とメガファイトが開催されてきました。

日本人選手がリングに立つのは初めて。当日は6〜7万人が詰めかける見込みといいますから、これも日本人ボクサー初体験の超大観衆となります。

壮観でしょう、中継の映像が楽しみです。

高山勝成はこの大舞台で、5つ目のベルトを奪取、2階級制覇を狙います。

ストロー級で4つのベルトをコレクションしたとはいえ、所詮は4−Belt Era の〝アルファベット渡り鳥〟。負けてタイトルを手放すたびに、別の止まり木に腰掛けてただけ。

4団体同時保持のUndisputed Championとは、その価値が全く違います。

とはいえ、世界王者に3度返り咲いたことは事実。高山は世界が認める、しぶとい実力者です。

懸念材料は、108ポンドのトップ戦線で16連勝(11KO)と波に乗るエルウィン・ソトの牙城を、ストロー級で戦い続けてきた高山が敵地で崩せるのか?

そして、24歳の王者に対して、鶴橋育ちの日本人は37歳、反射的なスピードと回転が求められるジュニアフライ級としては厳しい年齢です。 
日本時間9日、日曜日に行われる試合の3日後に迎える38歳の誕生日をWBOのベルトを持ち帰って祝うことができるか?  
王者のエルウィン・ソトはアンヘル・アコスタに大苦戦の末に逆転KOで戴冠、3度目の防衛戦に古豪・高山を迎えます。

直近の試合でカルロス・ブイトラゴを仕留めきれないなど、リング誌ランキングも5位と難攻不落の王者ではありませんが、階級最弱王者ではありません。発展途上で過小評価王者されたメキシコ人です。

高山にとっては、テキサスは完全敵地、イベントもソトのマッチルーム主催。エディ・ハーンが傘下に迎えた京口紘人を目玉にしたジュニアフライ級統一の青写真を描いているのは間違いありません。

日本で人気があるとは言い切れない高山が、貴重なメキシカンカードのソトを破るようなことがあればハーンにとっても大誤算です。

ハーンの台本を引き裂いて欲しいですね。

中途半端な判定勝ちは期待できません。高山が誕生日をチャンピオンベルトと共に迎えるには、乾坤一擲のアタックが求められます。

厳しい展開が予想されますが、シーソーゲームの終盤に高山が一気のラッシュを仕掛けてストップ、王者交代を予想します。
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日本人が戦った「人気階級のビッググネーム」。

まずは「人気階級」ですが、これは簡単です。

ウェルター級、ミドル級、ヘビー級が不動の人気階級です。

え?と思われるかもしれませんが、不動の人気階級はこの3クラスだけです。
 
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中谷正義がワシル・ロマチェンコに挑戦するのはライト級で、不動の人気階級とは言えませんが、タレントの質量によっては盛り上がります。

そうです、ちょうど今のように。

村田諒太のゲンナディ・ゴロフキンはミドル級でも究極のターゲットのカネロ・アルバレスはスーパーミドル級です。

ただ、カネロならジュニアミドルからライトヘビーまでどこで戦おうがピッグネームNo.1。注目度も破格です。

ロマチェンコとGGGは、カネロと比較してしまうと何枚も格落ちします。しかし、それでもピッグネームです。それも極上のビッグネームと呼んでも、誰も文句はありません。

この辺りのニュアンスはわかりやすいものの、冷徹に厳しいものがあります。

例えば「ローマン・ゴンザレスやノニト・ドネアはビッグネームか?」という問いの答えは2種類用意しなければなりません。

超軽量級という枠組みの中ではビッグネームです。このブログでもそう形容しています。

しかし、その枠を外すとエイドリアン・ブローナーやアミール・カーン以下、アンディ・ルイスにも遠く及びません。

ロマゴンやドネアは長らくPFPのトップ戦線で戦い、共に4階級制覇(ドネアを5階級制覇と認めてるのは日本だけ)を果たしました。

同じことをライト級やウェルター級、ミドル級を絡めてやってのけたなら、彼らはPPVファイターになっていたでしょう。もしかしたら、さらにその上のForbes Fighterとして名前を刻んだかもしれません。

しかし、悲しいかな、現実にはPPV興行とは全く無縁、ラスベガスやニューヨークの大会場や、巨大スタジアムとも全く無縁。

多くのボクシングファンにとっては〝地下ファイター〟のポジションに甘んじているのです。

階級格差は歴然として存在します。 

井上尚弥がミドル級なら、世界中のボクシングファンがカネロとの一騎打ちを渇望したでしょう。

村田諒太がバンタム級なら日本メディアですら、大きく取り上げることはありません。

バンタムとミドルでは、経済的価値の物差しでは、もう全く別競技なのです。 

ボクシングは米国では間違いなくマイナースポーツですが、超軽量級はその中でも無視されたクラス、それが現実です。
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オリジナル8の時代では、フライ級やバンタム級は今のように存在の耐えられない軽さではありませんでした。
 

今更ですが、その原因は。。。

①アジアや中南米、アフリカなど発展途上国が温床となっており、そもそも欧米の関心が低い

②団体と階級増殖の中でも好き放題に細分化され、そもそも興味がなかったのにますますわかりにくくなっている

③注目度の高いPPVイベントなど大興行で主役を張ることは絶対になく、アンダーカードに添えられ続けていることから、そもそも低かったステイタスをさらに下落させている

この「そもそも」の3点を主因に挙げることが出来ます。

このブログでは何度も繰り返していますが、これが「相撲」のように奴らが全く知らないものなら、まだ「突破の糸口」があります。 

ただ、そうではないのが絶望的です。  日本人の主食を米からタロイモに変えるようなミッション・インポシブルです。
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現代ボクシング最高の大物。村田の釣り針に引っかかってくれるか?


ロマチェンコもGGGも単体ではPFPファイターに到底なれない不人気選手ですが、人気階級という深く広い海に、圧倒的な実力という釣り針を垂らし続けることによって、超軽量級には存在しない大物が引っかかる可能性があるのです。

ウクライナ人とカザフスタン人、この二人の釣り針は見事に大物をフックしましたが、残念なことに釣り上げることは出来ませんでした。

本当に残念です。階級と人種の差別が闇深い米国のリング、そこで日本人の私たちが応援するのは決まっています。

こいつだけは叩きのめさなきゃダメ!死んでも負けちゃダメ!だったのに…。

結局は、ロマチェンコもGGGも、マーベラス・マービン・ハグラーにはなれなかったのです。

それでも、彼らほどの存在は超軽量級には一人も存在しません。

彼らをボトムラインの9ー10位として、世界が注目する本物なピッグネームに挑んだ日本人を振り返ります。



【番外編】アントニオ猪木

ボクシングを超えてスポーツ史上でくくってもトップ、モハメド・アリと戦った事実は揺らぎません。

この事実で最も重要なことは、当時のアリが現役の世界ヘビー級王者だったということです。

猪木!がんばれ!



【第10位】試合前=中谷正義vsワシル・ロマチェンコ 


史上空前のライト級ウォーズの火蓋が切って落とされた中、最強と目されるロマチェンコに勝利すると、デビッド・マクウォーターの「中谷との再戦は我々にとって意味がない」という言葉も空々しく感じられるだけです。

ロマチェンコを撃破した中谷を回避するなら「テイクオーバーは逃げた」と世界中のボクシングファンから非難されるでしょう。



【第9位】試合前=村田諒太vsゲンナディ・ゴロフキン

昨年は、カネロの口からも「村田と東京」と出るなど、一気に具体化しそうな日本ボクシング史上最大の一戦でしたが…。

それでも、いまだにミドル級最強候補のゴロフキンを鮮烈な形でノックアウトすると、カネロへ向けた強烈なメッセージになります。



【第8位】石田順裕vsジェームス・カークランド
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八重樫東や井上尚弥ら超軽量級でもリング誌awardに選ばれますが、人気階級はノンタイトル戦など世界レベルにない試合でも選ばれるのです…。

カークランドはバンタム級で例えると〝一応王者〟のエマヌエル・ロドリゲス以下の、王者ですらない過大評価の典型でした。

しかし、リング誌をはじめとした専門誌はもちろん、スポーツイラストレイテッドやCNNまでが物語性のあるホープの蹉跌を大々的に報じました。バンタム級など超軽量級ではありえないことです。

残酷な言い方ですが、米国でミドル級を男子硬式野球に例えると、バンタム級は女子ソフトボールです。

そして、バンタム級も女子ソフトボールも日本こそが本場です。女子ソフトでは、世界のトップ選手が日本を目指します。

憧れ料まで払ってるのに、ESPNからは「井上尚弥は全く無名(こっちには放送する価値がないんだから、当初の放映権料をつべこべ言わずに払え!)」とまで言われ、プロモートはいつも後回し…。

日本のバカ信者どもへのアピールや「このまま防衛を続けると天文学的な数字になる」といつかバレる嘘を流布する以外に、ラスベガスに拘る意味はあるのでしょうか?

女子ソフト同様に、どう逆立ちしても日本でやるのがファンもスポンサーもwin−winなのに…。
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