カテゴリ: ヘビー級が動くが如くボクシングは動く

現在、オレクサンデル・ウシクは多くのメディアでPFP1位の評価を受けています。

インターネットの時代が成熟した2010年以降、ESPNやリング誌電子版などがPFPを相次いで発表するようになり、コアなマニアはPFPランキングを気にかけるようになりました。

i-4


この15年でESPNとリング誌でPFPにランクされたヘビー級はウラジミール・クリチコと、ウラジミールに勝利したアンソニー・ジョシュア、タイソン・フューリー、ウシクの4人だけ。

これが1位となるとウシクただ1人だけに絞られます。

PFPの概念は階級制が導入される19世紀末には存在していました。

PFPが一般的になったのは、1950年代に近代ボクシングの技術体系を完成させたシュガー・レイ・ロビンソンへの賛歌として紹介されたこと。

ロビンソンは、PFP(pound for pound=1ポンドあたり=体重同一時)なら知名度と人気で圧倒的だったヘビー級王者ロッキー・マルシアノよりも屁理屈上は強いという妄想です。

当時は、PFPとはロビンソンその人を指し、定期的なランキングなど存在しませんでした。

地球上に世界王者が8人しかいないオリジナル8の時代ですから、PFPトップ10なんて妄想は膨らませようがない時代だったのです。

PFPがランキングとして取り上げられるのは、1980年代。

やはりメディアからの仕掛けでシュガー・レイ・レナードを中心としたFour Kings たちがいかに素晴らしいかを喧伝するツールとして使われました。

ここでも、モハメド・アリからマイク・タイソンとヘビー級への問答無用の注目度を逸らすのに、PFPは格好の詭弁となります。

さらに、リング誌は1980年から年間表彰にPFPキングを加えました。

リング誌がPFPではなくBest Fighter Pollと表現したのは、多くの人がPFPがロビンソンを指す言葉であることを勘案したからでした。

歴史的にもPFPはヘビー級に偏重するファンの意識、人気を減量階級に向けるための小道具ですから、ヘビー級に厳しいのは当然です。

スクリーンショット 2025-01-11 19.10.34



それでも、ウシクは無視できませんでした。
減量階級に光を当てるために、PFP(体重同一時)という妄想に逃げ場を求めたのは理にかなっているように見えましたが、現実のヘビー級の舞台でウシクがやってのけたのは〝PFP破壊〟でした。

例えば、108ポンドでキャリアをスタートした井上尚弥は4階級制覇(スキップしたフライ級を含めると5階級)していますが、それは自分の肉体も上の階級に合わせて膨らませる作業でした。

前日計量では対戦相手とたったの1ポンドも違わないような試合を必死の減量で積み重ねてきました。

ウシクと比べると、マニー・パッキャオの8階級制覇ですら、茶番にすぎません。

ウシクは前日計量で50ポンド以上も重い相手と当たり前に戦って、勝ち抜けているのです。

ウシクの不敵な微笑みには、フロイド・メイウェザーやパッキャオがカネロ・アルバレスにキャッチウェイトを無理やり飲ませた狭量とは全く違う、無差別級の矜持がにじみでています。



歴史上「最も尊敬されて最もカネが稼げるヘビー級が相対的にレベルが低い」なんて時代は一度もありません。

もし、そうであるならライトヘビー級やクルーザー級の強豪王者が簡単に攻略して、ヘビー級は下の階級の王者にとって楽園になっているはずです。

現実は、ヘビー級のレベルが絶対的に低い時代でも、減量階級からの挑戦はとんでもなく高いハードルであり続けています。

ヘビー級は「PFP(体重同一時)」なんて甘えとは常に無縁のクラスなのです。



そして…ウシクだけが特別ではありません。

そう思うのは、最近ボクシングファンになった人だけでしょう。

ヘビー級は無差別級。それを忘れてはいけません。

本物の世界ヘビー級チャンピオンは、いつの時代でも矮小な減量階級では何階級も飛び越えた体重差を跳ね返してきたのです。


スクリーンショット 2025-02-23 12.31.50

それにしても、サウジアラビア版リング誌…。⬆︎

私が高校時代に惹きつけられたリング誌のカッコ良さとは、別次元。恥ずかしくなるほどのカッコ悪さです。

まあ、漫画に厳しい審美眼を持つ日本人でなければ、あれがクールに見えるのかもしれませんが。


ここまで2024年12月号から2025年2月号までの3冊とも表紙はウシクがらみのコミック風、かわいそうになるほど陳腐です。

あのカッコ悪いTHE RINGのロゴも、なんであれを世に出すかな?

センス劣悪の娯楽庁長官が「こんなんどう?」と提案して、馬鹿どもが「素晴らしい!!!」となったんでしょうか?

あるいは、さらにその上の皇太子が「これ、俺が考えたんだけど」と出されたクソロゴに誰もが狂喜乱舞したのでしょうか?

サウジの趣味なのでしょうが、誰も「それカッコ悪いよ」と言えない空気がすでに醸成されているとすると、リング誌は死んでます。

まあ、リング誌なんて20年以上前にすでに死んでたからどうでもいいっちゃあ、どうでもいいのですが。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

スクリーンショット 2025-02-05 23.04.04 2

リング誌2月号の表紙はオレクサンデル・ウシク。「The New All-time Great(新たな史上最強)」として特集されています。

タイトルの価値が暴落、階級と団体もいたずらに増殖した現代では安易な複数階級制覇が横行していますが、ヘビー級に乗り込む複数階級制覇はいまなお難攻不落。

近代ボクシング150年の歴史上、ヘビー級を制した2階級制覇はボブ・フィッツモンズ(ミドル級=ライトヘビー級王者になったのはヘビー級制覇後)、マイケル・スピンクス(ライトヘビー級)、イベンダー・ホリフィールド(クルーザー級)、マイケル・モーラー、ロイ・ジョーンズJr.(ライトヘビー級)、デビッド・ヘイ(クルーザー級)、オレクサンデル・ウシク(クルーザー級)の7人だけ。

最弱王者を狙い撃ちにしたロイとヘイ、明白に有利と見られたジョージ・フォアマンに歴史的な勝利を与えてしまったモーラーを除いた、不利予想の中で最強王者を倒してのヘビー級制圧はフィッツモンズ、スピンクス、ホリフィールド、ウシクの3人に絞られます。

この四半世紀、25年間だけでオスカー・デラホーヤ、フロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオの3人が5階級制覇に成功していますが、「ヘビー級を制する2階級制覇」とどちらが難しいか?と聞かれて答えに迷うボクシングファンは1人もいないでしょう(パックマンのフライ級起点のジュニアミドル級までの8階級制覇の難易度については一旦ここでは考えません)。

安易な複数階級制覇が横行している腐ったボクシング界でも「優秀なライトヘビー級王者は愚鈍なヘビー級に駆逐される」という古くからのマキシムは色褪せていません。

ヘビー級の世界でもSize is Matter (体重が問題)であるのは明らかで、最近だけでもクリチコ兄弟やタイソン・フューリーがそれを証明してきました。

さて、史上4人目のウシクです。

技術面でウシクよりもはるかに高い評価に浴しているウクライナの同胞ワシル・ロマチェンコがフェザー級からライト級の〝わずか〟9ポンド(約4.1kg)で停滞しているのに対して、ヘビー級のウシクは常に自分よりも遥かに重い相手と戦い、直近のタイソン・フューリーとの再戦では55ポンド(約25.0kg)もの体重差で跳ね返して勝利を手繰り寄せました。

55ポンドも重い相手に勝つ。

井上尚弥に例えるとジュニアフェザー級の肉体のまま、アルツール・ベテルビエフらが跋扈するライトヘビー級を2ポンドオーバーするクルーザー級を相手に戦うようなもの。


「体重同一じゃないけど遥かに重い相手を翻弄しちゃうよ〜ん」というウシクの所業は、ボクシングではSize is Matter (体重が問題)だから、あらゆる階級を平等に見たてたpound for pound(体重同一時)という仮定の中でファイターをランキングするPFP妄想を根本から否定するものです。

こと、ウシクに限るとボクシングではSize is not Matter(体格は関係ない)のです。

妄想が作用していないのですから、ウシクのことは見なかったことにして、あらゆるPFPから追放すべきです。

ーーー確かにウシクは、例外的に凄い。では、ウシクは本当に史上最高、サウジアラビアバージョンのリング誌がいうようなThe New All-time Greatなのでしょうか?

ウシクがヘビー級タイトルマッチで手玉に取ったのはアンソニー・ジョシュアとダニエル・デュボア、タイソン・フューリーの3人だけ。

PFP破壊という衝撃を無視して、この3人に合計「5試合全勝(1KO)/2スプリットデジション」という結果だけを見つめると、到底The New All-time Great とはいえません。

ウシクはどれほどグレート(最高)なのか?ウシクが勝ち抜けている現代ヘビー級は、歴史的にどの程度のレベルにあるのか?

いつのまにやら、シリーズ第7回目になります。



IMG_2633 2


1892〜99年代はB、1900〜09年はB+、1910年代のレベルはB。

そして、デンプシー全盛期のRoaring TwentiesのグレードはC+。デンプシーは1910年代に続いて、ディケイド最高評価。

専門家評価が意外なほど低いのは、世界が経済危機に大きく揺らいだことも関係しているのかもしれません。

後世、2020年代のヘビー級シーンはどう査定されているでしょうか?

この時代になって「WORLD」と「U.S」のトップ5の名前が一致。ボクシング市場の中心が米国へと、大きく軸足を移した時代です。

さて、デンプシーの体格は身長・リーチともに185㎝、体重は190ポンド前後。現在ではクルーザー級(200ポンド)にも満たないウエイトで、当時としても軽量のヘビー級でしたが、自分よりも重く大きな相手を沈めていました。

ウシクの55ポンド差ほどではないにせよ、デンプシーも20ポンド前後の体重差を問題としない世界ヘビー級王者だったのです。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_2633

1892〜99年代はB、1900〜09年はB+ときて、1910年代のレベルはB。デンプシーの時代の幕開けにしては低評価です。

デンプシーは身長・リーチとも185㎝でオレクサンデル・ウシク(191㎝/198㎝)よりも一回り小さいものの、この時代にもジェス・ウィラード(199㎝/211㎝)のような巨人が存在していました。


スクリーンショット 2025-01-11 19.10.34

「デンプシーvsウシク」の仮想対決も相当盛り上がりそうですが、今夜はリング誌復刊第1号(2024年12月号)から「USYK vs. The Greats」をご紹介。

Roberto Diaz、Joe Rotonda、Jolene Mizzoneの3人が、この50年の歴代ヘビー級王者とウシクの仮想対決を繰り広げてくれています。

ざざっと勝敗だけを紹介するとーーー。

「モハメド・アリ」には0−3。全盛期のアリを捌くなんて、ウシクでも不可能です。

「ジョー・フレイジャー」と「ケン・ノートン」は、ウシクが変幻自在のボクシングで翻弄、3−0。

勝敗が割れたものの、2−1でウシクは「マイケル・スピンクス」「マイク・タイソン」。

逆に1−2でウシク不利と見られたのが「イベンダー・ホリフィールド」と「リディック・ボウ」。

「レノックス・ルイス」相手では0−3。勝ち目はないと見られました。

ウシクが2020年代で最高のヘビー級ボクサーの有力候補であることは間違いありません。

しかし、歴史の残るLinealヘビー級王者か?となるとスピンクスやホリフィールドと同じラインに乗る、史上3人目の〝偉大な2階級制覇王者〟の域を出ないのではないでしょうか?





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

【啐啄の機】

「ひな鳥が卵からかえるときには、『啐(ひな鳥が内側から出ようとすること)』と『啄(母鳥が卵を外からつついて殻を割ってやること)』が同時に行われる。

プロボクシングの世界でもファンが渇望がピークに達したときに、プロモーターがその試合を成立させなければならないタイミングがある。

そのタイミングを逸してしまうとーーーひなは死んでしまう。



IMG_2649


今から6年前の2019年、4年前に行われた「フロイド・メイウェザーvsマニー・パッキャオ」を凌駕するメガファイトへの期待が大きく膨らんでいました。


i


デオンティ・ワイルダーが今年4月に、10ヶ月ぶりの復帰戦に挑みます。

舞台はワイルダー自身も2試合連続でリングに上がっている〝ヘビー級の聖地〟サウジアラビアではなく、ジョージア州アトランタ、BLKプライムがPPVで配信します。

20歳でボクシングを始め、23歳でプロ転向したワイルダーも39歳。とはいえヘビー級の39歳。

オレクサンデル・ウシクを語るとき、その年齢(37歳)に焦点が当てられることはまずありません。


しかし…。

21世紀最強のビッグパンチャーが、すでに峠をとっくに越えてしまい「もうリングに上がるべきではない」と、ほほ全てのファンとメディアから憐憫されているのが現実です。

IMG_3460


いまから6年も前になる、2018年12月1日のヘビー級タイトルマッチ。

WBC王者ワイルダーは、フットワークでさばく戦術を選択したLineal(正統)王者タイソン・フューリーを追い詰め、9ラウンドと最終12ラウンドにダウンを奪います。

特に、最終ラウンドのダウンは誰もが「これで終わった」と確信した痛烈なものでした。

もし、あの瞬間、ジャック・レイスが試合をストップしていたら…?

ーーーKOの神話は死ぬことなく、今もサウジアラビアで猛威を振るっていたかもしれません、あるいはそうではなかったかもしれません。

いずれにしても、ワイルダーはフューリーとの再戦をTKO負けで落としてから5戦して1勝4敗。


4月の相手に選ばれたのはステファン・ショー。22戦20勝15KO2敗の32歳。

二つの黒星はエジェ・アジャグバとジョセフ・グッダールに敗れたもの。かつて「明日の世界王者」の期待が寄せられたショーもヘビー級の二番手グループの中で埋もれてしまっていうます。



ワイルダーがショーに負けるーーーそんなことがありえるでしょうか?


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ヘビー級が特別であることは、このシリーズ以外でも散々説明して来ました。

それを一言に集約すると「健康体同士の激突」ということです。

逆に、極度の脱水状態を作ることが当たり前の減量階級では「不健康なもの同士の戦い」が珍しくなく、むしろ当たり前です。

井上尚弥ら減量階級、特に軽量級の計量風景を見て「健康そう」と思う人は1人もいません。

もちろん、そんな事実を言い出すと「だぅたら相撲みたいに階級をなくせば良い」と、階級制を否定することはなります。

減量が比較的緩やかなクルーザー級からヘビー級に挑戦したイベンダー・ホリフィールドですら、最初に驚いたのは、減量による消耗が全くないヘビー級選手の強靭さでした。

そこは、重ければ良いのではなく、強ければ良いという純粋な世界。


IMG_2632

20世紀最初のディケイド、そのグレードはB +。19世紀末から〝半歩〟レベルアップしました。

この時代の王様はもちろん、ジャック・ジョンソン。

その名を知らない人でもドナルド・トランプ大統領が2015年5月に世紀をまたいで、ジョンソンに恩赦を発給したニュースを見たり聞いたことを覚えてるかもしれません(もう10年近くも前だしボクシングファンでなければ覚えてないか?)。

the Mann Act(マン法)によって有罪判決を受けたジョンソンは人種差別に基づく冤罪だったと認めたものでした。

これは、当時すでににボクシングが競馬を例外とした世界最大の市場を持つスポーツで、白人女性を連れ回すジョンソンが、社会の中でいかに目障りなものだったのかを示す事件でもありました。

ジョンソンが生まれた1878年は、奴隷解放宣言(1863年)から15年が経っていたとはいえ、人種差別はまだ合法、両親は(元)奴隷でした。

そして、ボクシングでも下等で穢らわしい黒人との対戦を拒否できる権利、colour line(カラーライン)が認められていました。

ジョン・L・サリバンやジェームス・J・ジェフリーズはカラーラインを理由に黒人ボクサーとの対戦を拒否しましたが「下等で穢らわしい」のが最大の理由でないことは、専門家はもちろん、ファンの多くもはっきりわかっていました。

ただ、当時は誰もそれを口にすることはありませんでした。

遠く大西洋の彼方、アフリカ大陸から船底に詰め込まれまともな食事も与えられず、衛生環境も劣悪な中での長期航海で生き残った黒人たちは、東海岸に降り立った時点で過酷にも程があるテストを潜り抜けたフィジカルモンスターたちでした。

ちなみに、半数以上の黒人が死ぬこともあった過酷な航路の終着駅がジャマイカ。その子孫たちが途轍もないフィジカルに恵まれているのは、その遺伝子を受け継いでいるから、と言われています。

さらに、その中でも働きの良い大きな男と女を掛け合わせて、より強い子供を産ませるのですから、彼らの体力・馬力は尋常ではありません。

「黒人は牛馬のように力があるが、頭も牛馬並み」と言われていましたが、どんなにボクシングIQが高くても、格闘して牛馬に勝てるわけがありません。しかも、彼らは知能が劣っていたわけではありません。

人種差別に立ち向かった黒人というと、もしかしたらジャッキー・ロビンソンを最初に思い浮かべる人がいるかもしれませんが、彼は白人支配階級の言いなりになりながら黒人の権利をを高めた偉大なアンクル・トムでした。

ロビンソンはアリについて「彼のやり方はあまりにも急進的で反抗的で、私は賛成出来ない」と否定しています。

ロビンソンとアリ、2人ともアメリカンスポーツの偉大すぎるヒーローですが、どちらが(少なくとも黒人に)アメリカを共鳴させていたかは、2人の葬儀を見れば一目瞭然です。



そういえば、アリが亡くなった2年後に父ブッシュ元大統領が亡くなりましたが、その国を挙げての喪の服しかた、地上波テレビでの独占放送時間は、アリのアメリカでの存在感を知ってたつもりの私でも衝撃的でした。

大統領なんか比じゃないのです。

仕事仲間や米国の大学の先生にそんな話をすると「当たり前じゃないか。アメリカの歴史に詳しいくせに」と呆れられ、日本通の教授は、当時の総理大臣の名前を挙げて「彼と長嶋茂雄が亡くなったとして、どちらが国民的に悲しいことだと思う?日本人には想像できないだろうけど、アリは長嶋以上の存在だ」と言い切りました。

オバマはずっと、アリのポートレートを執務室に飾っていました。黒人アスリートやミュージシャンはもちろん、政治家も一般市民も、黒人にとってモハメド・アリは勇気の英雄だったのです。



本当の意味で白人社会と戦い、権利や誇りを堂々と主張したジャック・ジョンソンと、モハメド・アリ。

これまで数えきれない文献とドキュメンタリーなどを貪り見てきた私は、日米のアメリカ史の先生にも数多くの質問を投げかけて来ましたが、いまだにまともな答えを見つけられない疑問があります。

人種差別が法律で完全肯定されていた時代に、ジョンソンやアリのようなあからさまな反乱分子がなぜ抹殺されなかったのか?

現実には白人に刃向かって暗殺された黒人は数え切れません。





20世紀初頭。そこでは確かにジャック・ジョンソンが拳を振い、プロボクシングは米国と英国を代表するメジャースポーツでした。

ジョンソンは身長184㎝、リーチ188㎝。やはり、現代の小さなヘビー級オレクサンデル・ウシク(191㎝/198㎝)よりも体格的に劣りますが、強靭なDNAを最も色濃く残す〝奴隷2世〟のフィジカルは想像を絶する潜在力を持っていたことでしょう。

もし、ジョンソンを21世紀に連れてきてボクシングをイチから習わせたら、現代のヘビー級シーンはフューリーのように判定に文句を垂れる奴が1人もいない、無惨な焼け野原になっているかもしれません。


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_2785

19世紀末のボクシングのレベル。

「こんなもん黎明期で最低レベルだろう」と考えるのは早計です。

すでに1681年には英国の一般新聞「The Protestant mercury」でプロボクシング(ベアナックル)の試合が現在のスポーツ欄で紹介されています。

この時点で、ボクシングがすでに一般大衆の興味関心の対象となっていたことを意味しますから、それなりの競技人口や技術体系が構築されていたはずです。

1700年代になると、英連邦、つまり当時の世界の全てで通用する共通のルールが模索され、ジャック・ブロートンが国際ルールを制定。

多くの国や地域で開催されていたボクシングが、交流戦、タイトルマッチが行われる下地として共通ルールが必要とされたのです。

1800年代には、ルール整備はさらに進み、ロンドン・プライズ・リング・ルールが制定されると、大衆の関心も膨らみ、高額の賞金が賭けられた試合が各地で開催されました。

そして、1867年にグローブの着用を義務付けるクイーンズベリー・ルールが出来上がり、ついに近代ボクシングの歴史が幕開けします。

上記の画像が起点としてる1892年は、無敗のベアナックル王者ジョン・L・サリバンと、ジェームズ・J・コーベットが史上初めてグローブを着用して世界タイトルマッチを行った年でした。

IMG_2630

世界ヘビー級チャンピオンは、他のスポーツでは想像もできない高額の報酬と、「世界最強の男」の名誉をほしいままにします。

当時、No.1評価のジム・ジェフリーズの体格は、身長187㎝/リーチ194㎝。全盛期の体重は220ポンド(99.8kg)前後ですから、オレクサンデル・ウシク(191㎝/198㎝:先日の前日計量が226ポンド)と並んでも見劣りしません。

もちろん、ジェフリーズが大巨人タイソン・フューリーの重圧に耐えられるかどうかは、また別の話です。

WORLD(世界)には欧州のファイターもランクされ、このスポーツがまだアメリカのものではなかったとこが伺えます。

この時代のGRADEは「B」。

ここでのGRADEは純粋な実力というよりも、当時の世界ヘビー級の競争環境やステイタスも反映されていると考えるべきでしょうが…そうなると「B」じゃなく、もっと上でしょう?となりますが、そこはご愛嬌。

これは、権威のあるスポーツ誌ではなく、スキャンダルと経営不振にのたうち回り続けたリング誌の記事です。





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ボクシングにおいて、ヘビー級は特別です。

例えば、井上尚弥がジュニアフェザー級ではなく、ヘビー級で全く同じこと、つまり階級を圧倒的に支配したなら、日本では大谷翔平に迫る人気や評価を得ていたかもしれません。

軽量級のボクシングではスポーツ総合誌の表紙になるどころか記事にしてもらうのも難しいのが現実ですが、ヘビー級なら「アジア人」も逆転のキーワードとなり「ヘビー級を圧倒的に支配する史上初のアジア人」として、大谷並みにTIME誌のような一般誌でも取り上げられ、表紙も飾っていたかもしれません…いや、ボクシングでは無理か?

また、井上はジュニアフェザー級のままで、井岡一翔がスーパーミドル級、ライトヘビー級、クルーザー級、ヘビー級の4階級制覇なら、井上の存在は吹っ飛んでいるはずです。

さて、1970年代まではあらゆるスポーツの中で最も大きな関心が払われていたボクシングのヘビー級タイトルマッチですが、残念ながら現在では見る影もありません。

IMG_0118 (1)

ヘビー級はあらゆる意味で他の階級とは切り離して考えなければなりません。


ボクシング(ヘビー級)のレベルを時代ごとに査定するとどうなるでしょうか?

サッカーのように「競技人口・地域が増加、選手の報酬も名誉(人気・知名度)も跳ね上がっている」メジャースポーツにおいては技術的には「現代のトップ選手は過去のトップ選手を凌駕する」と考えるのが当たり前です。

野球のように「日米で競技人口は減っている」という一面はあっても「選手の報酬と名誉」は急騰しているようなメジャースポーツの場合は、やはり現代のトップ選手が歴史上最高技術を擁していると考えて、差し支えないでしょう(どの時代でも通用する純粋なナックルボーラーのような奇跡の存在は例外)。

さて、ボクシングには①非常にプリミティブなスポーツ、②ヘビー級は別世界という事実のほかに「世界的に競技人口が減っている」「日本と米国をはじめ多くの先進国では社会的ステイタスもかつてとは天地の差に広がっている」「報酬も名誉もメジャースポーツと比べると全く魅力がなくなってしまった(1970年代まではそうではありませんでした)」という、どうしようもないマイナス面が横たわっています。

1970年代までのボクシングの世界チャンピオンは、現在のMLBや欧州サッカーリーグで活躍する日本人と同じステージに立っていたのです。

多分、誰も信じないでしょうが。

ボクシング軽量級と同じような境遇は、陸上競技のマイナー種目などで散見できます。

このブログでは、当たり前ですが本当のことをちゃんと言います。なぜ、日本人選手が競歩で素晴らしい記録を連発できるのかは、日本人がボクシングの軽量級で圧倒的に強いことと同根です。


そして「①非常にプリミティブなスポーツ」ということは、進化の幅が狭いということ。

21世紀にウエルター級最強と目された時期もあったアントニオ・マルガリートと、60年前の天才シュガー・レイ・ロビンソンはほとんど同じ体型ですが、どちらが洗練されたテクニシャンであるかはもちろん、スピードとパワーでもロビンソンの方が上にしか見えません。

現実に、ロビンソンが現代に舞い降りたらテレンス・クロフォードに生き延びる術はあるでしょうか?それどころか、全盛期のマルガリートにも手こずるどころか負けてしまう残念な結果が突きつけられるかもしれません。

②ヘビー級は別世界。これは上記画像の「ONE BAD HABIT」(リング誌)でも説明してくれていますが、バンタム級やミドル級など体重上限のある階級では過去と現代のグレートを比較して楽しむことはできても、ヘビー級では重大な注意点だあるということ。

バンタム級のファイティング原田と中谷潤人は、計量時の118ポンドは同じです。両者とも当日計量、前日計量を合わせれば、試合開始ゴングの時にも大きな体重差はありません。せいぜい5ポンド前後でしょう。

ところが、タイソン・フューリー(身長209㎝/リーチ216㎝)とロッキー・マルシアノ(身長179㎝/リーチ173㎝)では、もはや別の生き物です。

マルシアノは、現代で「小さくて軽い」と言われるオレクサンデル・ウシク(身長191㎝/リーチ198㎝)ですらもただただ見上げるしかありません。

米国ボクシング全盛期の1950年代に最高の人気と報酬、栄光に浴していたマルシアノは、現代ではクルーザー級リミット(200ポンド)をさらに10ポンド下回る190ポンド以下でヘビー級のリングに上がり続け、無敗のままキャリアを終えました。

人気も社会的ステイタスも失った現代ボクシングの雄、ウシクと、黄金時代のマルシアノが対決したら「パッキャオvsデビッド・ディアス」のような残忍なショーになるのでしょうか?

それとも、私たちはウシクの目に初めて恐怖の色が浮かぶのを見てしまうのでしょうか?

IMG_2631


さて、ボクシング(ヘビー級)のレベルを時代ごとに査定するとどうなるでしょうか?

そんなもん、査定できるわけがない!…もちろん、メチャクチャなことを書いてるのは承知の上です。

テキストにはすぐ見れるリング誌にします。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

BoxRecは全ての階級を平等に見て、公正なポイント制でPFPをラインナップしています。

井上尚弥が堂々の1位。「全ての階級を平等に見る」なら、階級支配度の点で井上を上回るファイターは世界に見当たりません。

そして、中谷潤人が6位。やはり強烈に階級支配をしています。

16位に寺地拳四朗。ジュニアフライ級とフライ級で強豪を倒してきました。

あれ?ESPNやリング誌など多くのメディアで1位に推されているオレクサンデル・ウシクの名前が、トップ10からこぼれ落ちて、なんと13位に甘んじています。


スクリーンショット 2024-12-23 23.41.51


もちろん、PFPは弱者の言い訳。ヘビー級に門戸が狭いのは当然です。

しかも、ウシクの場合はヘビー級で5試合を戦い全勝ながら、KOはダニエル・デュボアとの打撃戦でマークした一つだけ。判定勝ちの4試合の半分、2試合がSDのクロスゲーム。残る2試合も完封勝利とは程遠い内容。

ウシクの「階級支配度」は非常に貧弱で、5戦5勝が5戦全敗であってもおかしくない、タイトロープを渡るような薄氷の勝利を拾い上げてきただけです。

B級王者のウクライナ人がPFP1位だなんて言い出すなら「ヘビー級は別格」という、PFPでは絶対にあってはならない階級差別です。

「全ての階級を平等に見る」のがPFPの基本。ジュニアフェザー級はレベルが低い、ウェルター級は層が厚くてレベルも高い、ヘビー級が一番強いに決まってるーーーそれを言い出すとPFPのお遊びは終わってしまいます。

もちろん、PFPは「全ての階級を平等に見る」のが基本とはいえ、基本を無視するのも勝手、まず自由な妄想ありきです。

ただ、PFPトップ10を「実際にやったら強いから」とヘビー級だけで10人並べてしまうのは無粋極まります。それじゃ、妄想ちゃうやん、ってことです。

さて、BoxRecが今年から始めた新手のPFP、ファン投票によるPFPを見てみましょう。

スクリーンショット 2024-12-24 0.06.05

ポイント制PFPとほとんどメンツは変わりませんが、シャクール・スティーブンソンが10傑落ち。

そして、13位から一気にウシクが1位に浮上しています。

井上以下の減量ボクサーたちには「弱者の言い訳=全ての階級を平等に見て、どれだけ階級を支配しているか」を適用しながら、ウシクだけは階級支配度を無視してしまっています。

全く、あからさま過ぎるダブルスタンダード。

ウシクを1位に推すなら、凡庸なウクライナ人とクロスゲームを繰り広げたタイソン・フューリーや、アンソニー・ジョシュアもランキングさせるべきなのに。

もちろん、階級支配度が薄弱なウシクが何故、PFP1位なのかは説明不要でしょう。

「全ての階級を平等に見る」という妄想を破壊して、「リング上でも明らかに階級の違うウシクが絶望的な体重差を跳ね返して巨人たちと互角の戦いを繰り広げた」という妄想ではない、事実を突きつけられてしまったからです。

わずか3〜4ポンドの差で〝ナバレッテとは縁がなくなる〟井上尚弥や、わずか3ポンドで井上のオファーを「全く考えられない」と拒否した井岡一翔のデリケートさに少し幻滅してしまうかもしれません。

もちろん、より弱い相手を求めて自分も弱体化する減量に身を投じる階級では、わずか3ポンドの壁はあるかもしれません。

しかし、自分が強くなることだけをひたすら追求するヘビー級では、ウシクは極端にしても10〜20ポンド差で戦うのは珍しいことではありません。彼らは減量で衰弱しきっていないのです。むしろ、最強の状態で秤に乗り、リングに上がるのです。

井上のようにガンガンにストーブをたいた暖房しまくりの部屋で、分厚い毛布にくるまり、脱水症状を作って、顎が尖り、頬がこけ、肌がカサカサになることもありません。

さて、ではウシクは歴代PFPで最強か?そして、ヘビー級史上最強なのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

オレクサンデル・ウシクが巨人タイソン・フューリーと、史上最も身体能力が高いとされるアンソニー・ジョシュアとそれぞれ2戦、計4試合を戦い見事に全勝。

見逃せないのは20〜55ポンドという体重差を跳ね返して、ヘビー級トップ2を撃破したということです。

スクリーンショット 2024-12-12 23.11.48

井岡一翔や井上尚弥らの複数階級制覇は「その階級の肉体を作り上げるまでは上げない」(井上)というように、前日計量での体重差はほとんどなく、リバウンドする当日体重も〝誤差の範囲内〟。

明らかに適正階級でないウエルター級をカネが稼げる人気階級だからという理由で主戦場にしたフロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオのような変態さんもいますが、彼らは超レアケース。

そんな変態さんですら、たかが10ポンドの体重差を跳ね返したこともありません(パッキャオとアントニオ・マルガリートのWBCジュニアミドル級王者決定戦は前日計量で7ポンド差)。

ところが、ウシクは変態さん2人すら不可能のとんでもない体重差を乗り越えて勝利したのです。

もし「ウシクとフューリーが同じ体質ならどちらが優れたファイターか?」というありえない妄想をあれこれ巡らせるのがPFPです。

ところが、ウシクは絶望的な体重差がある現実で〝大きなハンディキャップマッチ〟に挑み、タイプの違う2人のヘビー級最強候補からそれぞれ2戦2勝をマークしたのです。

井上はエマヌエル・ナバレッテの挑発に「縁がなかった」と逃亡、その井上からの対戦提案を井岡は「意味がない」と無視しましたが、その体重差はそれぞれ4ポンドと3ポンド。

そんな軽い体重差で彼らはビビりまくったのです。もし、試合に臨んでいたら井上とナバレッテ、井上と井岡はほぼ同じ体重で前日計量を終えていたでしょう。

ところが、ウシクはそうではないのです。

もちろん、変態パックメイと比べても狂気の沙汰のウシクと、軽量級の殻の中で必死に頑張ってる普通のチャンピオンを比較するのに無理があります。

PFPの根本概念である「弱者の言い訳」から外れたヘビー級は、この妄想ランキングにリストアップすべきではありません。

しかし、「弱者のの言い訳」が誰に対するものかというと歴史的にヘビー級であったというPFPの出自もまた事実。

かつて、マイク・タイソンや、あるいはウシクと同じクルーザー級(当時のクルーザーは190リミットだったのである意味ウシクより凄い)からヘビー級で活躍して1位になったイベンダー・ホリフィールドなど小さなファイターも存在しました。

しかし、タイソンは「アリよりも小さくフレージャーよりも重い」、当時では軽量のヘビー級とはけして呼べなかった、むしろ重戦車でした。

また、ホリフィールドはタイソンよりも軽量で、レノックス・ルイスやニコライ・ワルーエフとウシクに勝るとも劣らない体重差で戦いましたが、勝利を収めることは出来ませんでした。

近代ボクシングでは1985年にマイケル・スピンクスがラリー・ホームズを攻略「どんなに優れたライトヘビー級王者であっても、凡庸なヘビー級王者にも勝てない」というジンクスを打ち破ります。

スピンクス、デビッド・ヘイ、ロイ・ジョーンズJr.、ホリフィールド…下の階級王者からヘビー級タイトルを攻略した傑出した才能のサンプルは極めて少数です。

しかし、スピンクスが下した、当時最強のLineal champion ホームズはキャリア晩年の劣化時期。他の王者に至っては最強と目された相手との大勝負では敗北しています。



ヘビー級で最も大きな成功を収めた〝外来種〟がウシクであることに、もはや誰も異論はないでしょう。

また、ウシクのPFP1位が井上やバム・ロドリゲスらと並べて語る次元ではないことも、重度の井上信者ですら理解できるはずです。

ウシクの存在は、弱者の楽園であるPFPを、完膚なきまで破壊してしまいました。

前置きが長くなりました。



さて、ウシクは史上最強のヘビー級か?


このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ウエルター級バージョンのフロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオがらほんの一握りの変態を例外に、ヘビー級を除く16の階級では「より弱い相手を求めて自分も弱体化する苛烈な減量」に身を投じています。

計量前の井上尚弥は頬がこけ、顎が尖り、肌はカサカサ、そして水分を断ち、皮下脂肪までほとんど落とした体は筋肉の形があらわになっています。

そこから一晩、一気のリカバリーとリバウンドで表情には生気が戻り、計量時よりも筋肉のラインは緩やかになっています。

井岡一翔やノニト・ドネアのように、計量時でも筋肉の輪郭が比較的緩い選手もいますが、これはタイプによるもので、軽量級選手が過酷な減量と向き合っていることに変わりはありません。

この「より弱い相手を求めるプラス」と「自分も弱体化するマイナス」のギリギリの収支を追求するのが減量階級です。

一方で、体重制限のないヘビー級のファイターのウエイトコントロールは単純明快、最強の自分を作り上げることです。

パワー重視で体重を増やすこともあれば、スピードを意識して体重を絞ることもあります。

体重を絞る、といってもファイティング原田から井上尚弥に通じるようなストーブを燃やした部屋で毛布にくるまり、出ない汗を絞り出すような〝自殺行為〟はしません。

Usyk-Fury 2 - CompuBox Punch Stats

PUNCHESUSYKFURY
Total landed179144
Total thrown423509
Percent42.3%28.3%
Jabs landed7344
Jabs thrown211252
Percent34.6%17.5%
Power landed106100
Power thrown212257
Percent50%38.9%

さて、オレクサンデル・ウシクとタイソン・フューリーの再戦は返り討ちに終わりました。

判定には様々な見方があるでしょうが、許容範囲だったと思います。

フューリーは過去最重量で臨んだことに、何か計算があったのでしょうか?

もちろん、こんなもの結果論です。フューリーが判定勝ちなら「パワーでウシクを押し切った」です。

ただ、フューリーはもっと絞って動ける肉体を作るべきだったように思えてなりません。

そんなこと百も承知でも、体を絞る規律が保てなかったとしたら、ウシクのような老練な勝負師を倒すことは不可能です。





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ