フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: 茶番劇は茶番劇

【ソーバーキュリアス】Sober(しらふ)Curious(ふりをする)を組み合わせた造語。イギリスやアメリカの若者を中心に、トレンドになっている「ソーバーキュリアス」。「お酒は飲めるけれども、あえて飲まない選択をする」というスタンスを意味する言葉。
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政治が彼らをサポートする義務がある見上げた若者たち「ヤングケアラー」と違い「ソーバーキュリアス」の問題は私にとって切実な問題です。

喫煙者にとって住みにくい世の中が続いています。

昔、むかし。1970年代やら80年代の時代は飲食店はもとより駅構内やホームでもタバコは喫い放題、日本中あちこちが、とにかくモクモクしていた世の中でした。

東京2020でこの流れが一層強化・ダメ押しされ、喫煙者が窮屈な世の中どころか、タバコ文化が事実上滅亡すると思われていましたが、コロナ禍の直撃で飲食店への完全禁煙の流れもストップ「タバコ吸えます」の看板もよく見かけます。

スポーツの世界ではタバコや酒がパフォーマンスにマイナスであることは、古くから知られてきました。 

ヤクルト、西武を優勝に導いた広岡達郎監督は、禁酒・禁煙や食習慣など私生活にまで踏み込んで選手を徹底管理しました。

禁酒・禁煙で優勝したわけではありません。大の大人の食生活や生活習慣に監督が口出しするのも、どうかと思います。

海老沢泰久の「監督」は日本のスポーツ小説史上、最高傑作の一つですが、現実の広岡達郎は野茂英雄の大リーグ挑戦のときの言動から、どうしても好きになることが出来ません。

当時の広岡はあの程度でも、日本屈指の大リーグ通と見られていました。

「野茂は絶対に通用しない。大リーグの厳しさとレベルの高さに泣いて帰って来る。そのときに日本球界は受け入れてはいけたない」。

ほぼ日本中のメディアと専門家が野茂に否定的でしたが、広岡はその中でも急先鋒でした。

「アマチュア米国代表の主軸でも野茂のストレートには押されて、フォークはカスリもしなかった。米国では大リーガーになってから大きく成長するとか日本で言われてるけど、そんなわけない」という古田敦也の言葉や「単純に面白い。野茂君の速球とフォークは米国でも通用するはず」という長嶋茂雄のエールが嬉しかったですが、私は「通用しないかもしれない」と漠然と思っていました。

「米国で大リーグに上がることすら出来ない選手が日本で破格のパワーや技術を見せつけタイトルを獲るのに、その逆(日本の二軍選手がメジャーで本塁打王を軽々と獲る)はありえない」と嘲笑う広岡の言葉に対して納得できる反論は思い浮かびませんでした。

ただ、古田の理屈は実にその通りだと感じていましたし、大リーグの打者が野茂を簡単に攻略することは難しいはずだと思うようになっていました。

結果は誰もが知っているように、広岡の「日本人が大リーグで通用するわけがない」という見立ては全くの大間違いでした。

欧米と違い、日本のスポーツ文化が学校〝教育〟をベースに発展したことの歪みは、最も人気のある団体競技、野球に凝縮さています。

その歪みはプロでも変わりませんが、時代を考慮しても広岡のやり方が成熟した人間に対して一線を超えていたことは彼のやり方が指揮を執ったいずれの球団でも極めて短い時間で瓦解したことからも明らかです。

もちろん、欧米のアスリートのように個々の選手が栄養・調整トレーナーを雇用して生活習慣を徹底管理するのは素晴らしいことです。

前置きが長くなりました。

〝お酒のピンチ〟のお話です。

タバコと同様にアルコールが健康に害を及ぼすことは、今更言うまでもありません。禁煙ほど禁酒の動きが大きくなっていない理由は〝受動喫煙〟〝ポイ捨て〟など他の人に悪影響や迷惑を及ぼすことが軽微だったことからです。

しかし、広い目で見ると飲酒による健康被害は医療費の膨張という、深刻かつ甚大な損失につながります。

受動喫煙はないものの、飲酒の強要や、大声を出したり暴力を振るったり、街や電車を汚したり…お酒によるタバコよりも酷い被害も多くの人が嫌な経験をしていると思います。

ただ、タバコと同じくマナーを守って愉しむことは自由です。

もちろん「国際連合」「国際保健機構」が最強タッグを組んで「アルコールは悪者」キャンペーンを強化している現状では、喫煙者同様に酒飲みも〝狭量で住みにくい世の中〟の足音が大きくなっています。

明治維新の昔から「グローバル・スタンダード」に弱い日本が酒類業界も含めてこの流れに全面的に賛同(全面降伏?)しているのは不思議なことではありません。

まあ、それにしても余計なお節介です。
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かつて、タバコは堂々の広告スポンサーで、それはスポーツ専門誌でも変わりはありませんでした。

アルコールはまだ、生き残ってはいますが、広告が「毒だから飲むな」的な趣旨の、タバコと同じ扱いになるかもしれません。
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そんなアンチ・アルコールのムーブメントの牙城である米国ですが、ボクシングのリングは治外法権。

バドワイザーやクアーズの露出はめっきり減っても、コロナやテカテのメキシコブランドが席捲、SHOWTIMEのイベントではアイリッシュ・ウィスキーが大スポンサー。

バドガールを見かけなくなっても、テカテガールやコロナガールはあちこちのリングでラウンドボードを掲げて腰を振っています。
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メキシコ料理とメキシコビールは、私の大好きなメッチメイクです。

ボクシングと並んで、タバコと酒のスポンサーに支えられてきた民度の低いモータースポーツは一足先にレースクイーンの廃止など〝健全化〟の道を歩んでいます。

国連とWHOの政策に最後まで抵抗を続けるスポーツは、ボクシングでしょう。

さすが、私が大好きなスポーツです。
 

最後に、大嫌いなアルファベット3文字団体であるWHOや国連の取り組みが「タバコとは違い、アルコールそのものを害悪と決めつけているわけではない」ことは、お断りしておきます。

WHOは、禁止薬物やドラッグはもちろん、タバコと酒も一切嗜まない選手で世界タイトルを争う承認事業にも乗り出すのも良いかもしれません?

「WHO世界バンタム級チャンピオン〜〜〜」。
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WHOのロゴマークなんて、そのままチャンピオンベルトのバックルに使えそうです↑。なかなか格好いいかもしれません。




…それにしても、アルファベット団体ってロクなもんないですね。 
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Don’t Count on Oscar De La Hoya and Other Legends’ Comebacks to Save Boxing

スポーツイラストレイテッドから「過去の伝説による茶番劇がボクシングを救うことはありえない」から、私見も交えて。
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******48歳のオスカー・デラホーヤがリングカムバックを宣言した同じ週に、40歳のミゲール・コットも48歳のファン・マヌエル・マルケスとの復帰戦を発表しました。

「昔の名前で一儲け」 はすっかり、今のトレンドです。

マイク・タイソンvsロイ・ジョーンズJr.を仕掛けたトリラーが、今回の茶番劇をプロモートします。

ミュージックビデオ・アプリのトリラーは、ボクシングファンの間では「茶番劇専門配信のプラットフォーム」として定着しました。

スター選手が性懲りも無くリングに戻って来るのは、けして目新しいことではありません。

シュガー・レイ・レナードは4度も引退を繰り返し、リッキー・ハットンも3年のブランクを経てカムバックしました。

ここ数年も、フロイド・メイウェザーやウラジミル・クリチコ、アンドレ・ウォードらのリング復帰の噂は途絶えません。

ただ、現在の復帰ブームは「exhibition」というキーワードで括ることで、従来のカムバックとは一線を引くことができます。

手軽に一攫千金を手にするだけでなく、悲惨な結末を回避することまで出来るのです。

確かに「タイソンvsジョーンズ」はビジネスとしては大成功でしたが、同じことをいつまで続けることができるでしょうか?

もっと具体的に言うと、あと何試合、愚かなファンを騙すことができるでしょうか?

さらに、デラホーヤにもタイソンと同じローリスク・ハイリターンの茶番劇が用意されているのでしょうか?


Boxing has been on a steady decline since the 1980s, when the Four Kings—Leonard, Marvin Hagler, Roberto Duran and Thomas Hearns—ruled, when Tyson took center stage, when the sports world stopped for a megafight. 

ボクシングはレナード、ハグラー、デュラン、ハーンズの四天王が覇を競い、タイソンがセンターを張ってスポーツ界を沸かせた80年代から底なし沼の衰退を辿っています。

ボクシングはマイナースポーツに転落しただけでなく、団体と階級の増殖による世界王者の大量生産で、スポーツとしても堕落してしまいました。

今のボクシング界は、ヘビー級のタイソン・フューリーとアンソニー・ジョシュア、デオンティ・ワイルダー、そしてメキシコのカネロ・アルバレスを除くと「昔の名前の茶番劇」に対抗できる大きな商売になる現役選手はいません。

魅力的な現役選手が存在しているなら、往年のヒーローが衰えた姿など誰が見たいと思うでしょうか?
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▶︎大坂なおみや錦織圭のようなメジャースポーツと同じくらいに収入があるのはフューリー、ジョシュア、ワイルダー、カネロ、パッキャオですが、Exhibition−Fighterたちもこの領域に足を踏みいれる可能性は十分です。

野球やサッカー、テニスでも伝説のビッグネームは大切にされますが、現役選手を超える報酬と注目を浴びるなんて馬鹿げたことはありえません。

四天王やタイソンがいた80年代に、シュガー・レイ・ロビンソンやモハメド・アリがexhibitionの舞台に上がればそれなりの注目は集めたでしょうが、まさしく〝それなり〟でとどまっていたでしょう。

80年代まで、このスポーツに茶番劇が幅を利かせる隙はありませんでした。

しかし…現代のフロントランナー、カネロが駆使してきた卑劣な手法を考えると、カネロの試合も茶番劇と言って差し支えありません。

本物のスポーツマンシップが期待できないボクシング界は、すでに倒錯の茶番劇で溢れ返っていたのです。
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昼から雨が止んだり振ったり。

銀座の歩行者天国はコロナ前の7掛け程度ですが、建物の中や地下街は結構密です。

数寄屋橋の桜は満開。
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日曜日だというのに、日比谷でお仕事。

やってらんないなあ。
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さて。

オスカー・デラホーヤのカムバックは、exhibitionでの顔見せ興行で戦うマイク・タイソンとは全く違います。
ゴールデンボーイが舞い戻ってしまうのは、officialの戦績としてカウントされる危険なリングです。
今回、カムバックを決めたことで、デラホーヤは2度引退することになります。

最初の引退は2008年、36歳のときでした。

あのときは「今までもそしてこれからもあなたは私のアイドル」と語ったマニー・パッキャオに、デラホーヤが「今日から君は私のアイドルだ」と答えてスーパースターのトーチを渡した、完璧な引き際でした。

しかし、そう遠くない未来に訪れる2度目の引退が、最初の引退のように美しいものになると考えている人はほとんどいません。

バルセロナ五輪で金メダルを獲得、世界中のボクシングファンが注目した1992年の最初のデビュー戦から丁度30年が経ちました。

〝最初のデビュー戦〟と、今回の復帰戦、つまりは〝2度目のデビュー戦〟に向けられるファンやメディアの視線も全く違います。

ボクサーが関わるリングには三つの大きな舞台があります。

プレイヤーとしてのアマチュアとプロ。そして、プロモーターとして。

この三つのステージで成功したボクサーは、歴史上1人しか存在しません。デラホーヤだけです。

モハメド・アリとシュガー・レイ・レナードはプレイヤーとしてのステージは完璧にこなしましたが、スーツに着替えた三つ目のステージで大きな成果を挙げることは叶いませんでした。

アリもレナードも出来なかったことを、見事にやってのけたのがデラホーヤなのです。

そんな偉大なデラホーヤが「晩節を汚すだけ」と冷ややかな視線を浴びながら、長いブランクを経てカムバックします。

スター選手が13年のブランクから、現役復帰。

他のスポーツではまず考えられない〝事件〟ですが、ボクシングの世界ではけして珍しいことではありません。

そして、どんなスポーツでも引退、引き際は難しいものです。それがスター選手の場合はなおさらです。

デラホーヤは最初の引退、その幕を美しく下ろしただけでも成功者と考えても良いのかもしれません。

スター選手の引き際、引退の決断の難しさはボクシングだけでなく、大相撲の横綱もまた非常に特殊な環境の中で下さなければなりません。

デラホーヤが復帰を正式に表明した同じ週に、白鵬と鶴竜が5場所連続休場となりました。
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カムバック宣言をしていたオスカー・デラホーヤの試合が7月3日に決定しました。

ボクシングビジネスに乗り出したトリラーが手がける「トリラー・ファイトクラブ」のイベントでサプライズ発表されたもの。
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スヌープ・ドッグの質問に「カムバックする」と宣言したデラホーヤ。

トリラーの創始者ライアン・カバノーCEOはYahoo!スポーツのケビン・アイオラ記者に「契約は複数試合。初戦はUFCファイターになるだろう。最終目標はフロイド・メイウェザー」と語りました。

カムバック第1戦のUFCファイターが誰なのかは「未定」とされていますが、カバノーが「ビッグネーム」とほのめかしていることもあり「コナー・マクレガーか?」と憶測を呼んでいます。

2008年、マニー・パッキャオに衝撃的な番狂わせで敗れてから、13年のブランクを経てリングに帰ってきたゴールデンボーイ。

会場はテキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムが候補に挙がっており、メガファイトになるのは間違いありません。

それにしても…。

2008年12月、パッキャオの拳の前に散ったデラホーヤはポストカンファレンスで引退宣言。その後何度も復帰の噂が立ち昇りましたが、デラホーヤ自身はキッパリと否定してきました。

パッキャオにスーパースターのトーチを渡して引退。グレートの引退として最高に理想的に見えましたが、ここにきてのカムバックとは…。

ゴールデンボーイ・プロモーションズの経営が難局にあると伝えられていますが、48歳のレジェンドの真意はどこにあるのでしょうか?
 
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SATURDAY, JAN. 30
Los Angeles (Fox)
Caleb Plant (No. 2) vs. Caleb Truax (No. 6)
12 rounds – super middleweights (for Plant’s IBF title) 

リング誌/WBA/IBFのカネロ・アルバレスが168ポンド完全統一に残された2つのピースのうちの1つ、IBFのストラップを巻くケイレブ・プラント3度目の防衛戦に臨みます。

挑戦者はカレブ・トルアックスは2007年プロデビュー、ジャーメイン・テイラーやダニエル・ジェイコブス、アンソニー・ディレル、ジェームズ・デゲイル、ピーター・クイリンらと拳を交えた歴戦の37歳。

オッズは28歳のチャンピオンが1/33(1.03倍)、挑戦者は10倍。

Goldenの渾名を持つトルアックスが、全勝のスイートハンズ相手からカネロ戦の黄金チケットを奪取する可能性は極めて低いという見立て。

確かに、ホセ・ウスカテギを番狂わせで下したプラントは2度の防衛戦をいずれもストップ勝ち、タイミングと回転力のある連打にますます磨きがかかっています。

ここは順当に王者が防衛、メガファイトに歩を進めることになりそう。


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SATURDAY, FEB. 13
Indio, California (DAZN)
Joseph Diaz (No. 3) vs. Shavkatdzhon Rakhimov
12 rounds – junior lightweights (for Diaz’s IBF title)

ジョセフ・ディアスがホーム・カリフォルニアのリングに迎える初防衛戦の相手は、指名挑戦者シャフカッツ・ラヒモフ。サウスポー対決です。

アマチュアでタジキスタン王者に3年連続で輝いているラヒモフは15戦全勝12KO無敗の26歳。ホームのロシアを離れて戦った経験は無敗のIBFインターコンチネンタル王者アジンガ・フジレを敵地・南のアフリカで8ラウンドTKOに下した直近の1試合だけ。

オッズはオリンピアンでプロでの経験でも勝る28歳の王者が4/9(1.44倍)、26歳の挑戦者は7/4(2.75倍)。

階級最強と目されるミゲール・ベルチェルトと対抗馬ジャメル・ヘリングに、フェザー級からシャクール・スティーブンソン、オスカル・バルデスも参戦。ホットコーナーになりつつある130ポンドは日本人のタレントも最前線で暴れてほしいところ。


Patrick Teixeira (No. 9) vs. Brian Castano (No. 5)
12 rounds – junior middleweights (for Teixeira’s WBO title)

人気者ディアスの前座を務めるのがブラジル人のWBOJr.ミドル級王者パトリック・テシェイラと、アルゼンチン人のブライアン・カスターニョの南米対決。

本来なら昨年4月に行われていたカードでしたが、コロナ禍の影響で、ここまでずれ込んでしまいました。

オッズは、打たれ脆い30歳の王者が3倍。元WBA王者で16戦全勝12KO、32歳の挑戦者が1/4(1.25倍)と政権交代が濃厚と見られていますが、果たして?


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Las Vegas (ESPN)
Joe Smith Jr. (No. 4) vs. Maxim Vlasov
12 rounds – light heavyweights (for vacant WBO title)

こちらも2月13日に行われる世界戦。舞台はラスベガス、すっかりお馴染みとなってしまったMGMグランド・カンファレンスセンター特設会場、The Bubbleです。

バーナード・ホプキンスに引導を渡し、エレイデス・アルバレスを派手に倒したスミスと、WBOの地域タイトルをコレクションしながらランキングを上げてきたマキスム・ウラソフが空位のWBO王座を争います。

オッズは31歳の王者が2/7(1.29倍)、34歳のロシア人が 13/5(3.6倍)。

このクラスはWBC/IBF王者アルトゥール・ベテルビエフ、WBA王者ドミトリー・ビボルと無敗のロシア人が3つのピースを抑えています。

スミスがロシア独占に待ったをかけるか?

 
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U.K. location TBA (DAZN)
Josh Warrington (No. 1) vs. Mauricio Lara
12 rounds – featherweights

こちらは英国開催のフェザー級ノンタイトル12回戦。

階級最強を目指すジョシュ・ウォリントンがWBA王者シュー・ツァンかWBC王者ゲイリー・ラッセルJr.との統一戦を計画していることにIBFが反発、無敗の英国人はタイトル返上しました。

現在、リング誌フェザー級王座は空位で、1位がウォリントン。

2位ラッセルと3位ツァン。どちらと戦うにしても、勝者がリング誌のチャンピオンベルトを腰に巻くことになる一戦です。

ウォリントンにとってこの試合は、大勝負への調整試合。

22歳のメキシカン、マウリシオ・ララは戦績こそ21勝14KO1敗と立派ですが、世界基準の相手との対戦は一度もなく、オッズも1/14(1.07倍)と7倍 、大きく開いています。
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1952年10月、THE NEW YORK BOXING WRITER'S ASSOCIATION からリング誌認定チャンピオンベルトを贈られたロッキー・マルシアノ。

アルファベット団体のベルトにこだわらずに、強豪との対戦を優先する。

かつて、マニー・パッキャオが虜になった〝ビッグネーム病〟とは一味違いますが、アルファベット団体のベルトに価値を見出さないという姿勢は共通しています。

ウォリントンにしろ、パッキャオにしろ、この戦い方はThe Undisputed Champion(4団体完全統一)を目指すベルトコレクションとは真逆の最強への道です。

アルファベットのベルトは下手したら1つも残らないかもしれませんが、リング誌ベルトはほぼ確実に手に入れることができるでしょう。


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SATURDAY, FEB. 20
Las Vegas (ESPN)
Miguel Berchelt (No. 1) vs. Oscar Valdez
12 rounds – junior lightweights (for Berchelt’s WBC title) 

そして、フロイド・メイウェザーvsローガン・ポールと同じ2月20日の夜に組まれたWBC世界ジュニアライト級タイトルマッチ。 

WBC王者ミゲール・ベルチェルトに、2階級制覇をかけて無敗のオスカル・バルデスが挑みます。こちらも、昨年11月から延期された注目のメキシカン対決。

オッズは29歳の王者が2/7(1.71倍)。30歳の挑戦者は13/5(3.6倍)。
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2月20日(土)に開催されるPPVイベント、フロイド・メイウェザーvsローガン・ポールのエキシビション。

興行規模という一点だけなら、下手すると今年最大の試合になりかねません。

しかし、それまでの1ヶ月足らずの間でも、見るべき真剣勝負、大勝負が数多くセットされています。

そんなエキシビションではない、大一番をご紹介。
 
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Saturday 23, January 2021
 Mohegan Sun Casino, Uncasville, Connecticut, USA
USA Showtime 

WBO世界ジュニアフェザー級タイトルマッチ12回戦


王者レオの初防衛戦は、無敗同士の米国人対決。

レオとフルトンは共に26歳。さらには新型コロナで陽性反応を示し、試合を流したことまで共通しています。

オッズは王者が5/4(2.75倍)、挑戦者4/6(1.67倍)で王者交代を支持しています。

対戦相手の質は、IBOやWBOインターコンチネンタルのタイトルをコレクションしてきたフルトンがやや上です。とはいえ、パウルス・アムブンダ(亀田和毅に完敗)やアイザック・アベラル、アーノルド・ケガイと微妙な相手に勝ってきただけ。

世界基準では明らかに決定力に欠ける2人、どちらに転ぶかわからない一戦です。

王者は「アンダードッグは気にしていない。逆に燃えるキッカケになる。リングの上で私が世界王者である理由を証明する」。

挑戦者は「フィラデルフィアから世界を掴むことに人生のすべてを賭けてきた。それでも重圧はない」。
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【試合結果】119-111*2 118−110 ユナニマスデジションでフルトンが新王者に。

新型コロナの影響で、2度の延期の末に掴んだ栄光、喜びもひとしおでしょう。

「単にアウトボクシングしたわけじゃない、しっかり戦って世界王者になったことを見てほしい」(フルトン)。12ラウンドで1180発もパンチを放った回転力はさすがでした。

パンチスタッツを見ると、精度は互角かレオが上回りましたが、フルトンが手数で圧倒しました。

アクション豊富の面白い試合でした。しかし、スリリングな場面は一度も訪れず、合わせて1993発のパンチを交換した両者の非力さが浮き彫りになった36分間でもありました。

"I want champions," Fulton said. "I want to be undisputed."

「統一戦をやりたい。議論する余地のない王者になりたい」。技術と回転力、ハートも強いフルトンには完全統一王者の目もありますが、ここまで決定力がないといかに軽量級とはいえ物足りなさを禁じえません。

現在の階級マップはムロジョン・アフマダリエフがWBAとIBF、ルイス・ネリがWBCのストラップを保持。

ダニエル・ローマンとどっこいのアフマダリエフに、1階級上げてまとまりが出てきたものの迫力不足のネリ、そして今日の非力極まるフルトン。

IBF暫定王者、岩佐亮佑から見ても怖い対抗王者は見当たりません。
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Floyd Mayweather v Logan Paul 'postponed to later date' than planned February 20 meet

2月20日に予定されていたフロイド・メイウェザーvsローガン・ポールのexhibitionが延期になると、英国ミラー紙が報じました。
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この種の茶番劇は、基本的に〝ゲテモノ〟イベントの域を出ません。

いくら野次馬でも何度も騙まされません。

ゲテモノ興行でも「チャリティー」「ファンサービス」などの看板に隠せばまだしも、今回の茶番劇は試合当日まで期間を区切ってPPV料金を釣り上げてゆく「早く買った方がお得」と商魂丸出しの下劣さからも視聴者から愛想を尽かされたのかもしれません。

24ドル99セントからスタートした視聴料は、現在59ドル99セントまで引き上げられ、2月11日からは79ドル99セントになります。「後になればなるほど買う人はいなくなる」のは当然です。

ミラー紙は「中止ではなく延期」としていますが、仕切り直しでもどれだけ売れるのか微妙です。

那須川天心とのおそらく計量もまともにやらずに済んだ小遣い稼ぎではなく、今回も相手はど素人とはいえ、ある程度の練習と調整が必要な巨体が相手です。

Fanmioもある程度は利益を出さなければやる意味がありません。

普通のボクシングイベント以上の興行収入をあげることは間違いありませんが、マネーとFanmioが目論んでいたのは「普通」じゃありません。

「延期」なんてまどろっこしい表現じゃなく、「茶番劇の行き詰まり」を象徴する「中止」でいいんじゃないでしょうか。
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現在、日本で最も待たれる格闘技のマッチアップは「那須川天心vs武尊」でしょう。

この2人のキックボクサーをメインに添えるイベントが3月14日、東京ドームで開催されるというのです。
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米国のUFCもそうですが、年数回のイベントにスター選手を散りばめるRIZINと、ほぼ看板一枚で興行をいくつも打つボクシングを単純比較することは出来ません。 

とはいえ、村田諒太や井上尚弥のゲート収入や視聴率を上回る可能性も高いとみられています。

そして、米国ボクシングでテオフィモ・ロペスと並ぶ未来のスーパースター候補ライアン・ガルシアの口からも「MMA挑戦」が飛び出しました。

22歳の'King Ry'は「ボクシングは26歳で引退、そこからMMAでもチャンピオンを目指す」というのです。
 
"If they say, 'OK you've beaten everybody in the ring' [and] somebody goes 'this ain't real fighting -- real fighting is legs, choking, submissions, all that,'" Garcia said. "

「ボクシングで王者になっても『それはリアルファイトじゃない』と文句をつけるヤツもいるだろう。キックも締め技も何でもあり、それが本物のファイトだと」。


Ryの言葉は、わかるような、わからないような…。

「ボクシングが最強格闘技」だと思ってる人は、誰もいないでしょう。まさか、そこにこだわるボクサーがいるとは驚きでした。

実際はそれだけでなく、日本とは違い米国では〝市民権〟を得ているMMAの存在感、注目度や報酬はボクサーでも無視できないほどに大きなものです。

ボクシングの〝歴史的アドバンテージ〟がほとんどない女子では、MMAがすでにNo.1格闘技です。最大のスター選手の1人、クラレッサ・シールズは今年からMMAに参戦します。

もちろん、日本のキックや総合格闘技は〝市民権〟を目指していないことは一目瞭然ですが、那須川らトップ選手の報酬はほとんどのボクシング世界王者を凌駕しているでしょう。

ビッグイフですが、明日にでもキックやMMAが日本でもスポーツとしての〝市民権〟を得たら、一般紙や一般ニュースも大特集を組んで「天心vs武尊」を盛り上げ、ファンも急増することは間違いありません。

「日本ではボクシングがNo.1格闘技であり続けて欲しい」。

そう願うボクシングファンはいるかもしれませんが、多くはボクシングだけが好き、ボクシング以外の格闘技には一切興味がない、というわけではないでしょう。

彼らが〝市民権〟を得ることは、ボクシング界にとっては大きな脅威ですが、多くのボクシングファンにとっては楽しみでしかないはずです。

もちろん、その「楽しみ」には両者の健全な交流が含まれていることは言うまでもありません。
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マイク・タイソンvsロイ・ジョーンズJr.。

2分8ラウンドのエキシビションは、見苦しい茶番劇ではありませんでした。

レジェンドがファンを楽しませるため、あるいは世界の沈滞ムードに光を差し込ませるために、舞台に戻って来る。

エキシビションにレジェンドが登場するーーその最も素晴らしい例の一つがテニスでしょう。

ビョルン・ボルグやジョン・マッケンローらが対決、ときには錦織圭ら現役選手ともラリーを繰り広げてファンにかけがえのない時間をプレゼントする。そして、その多くがチャリティマッチです。

そこには「どちらが勝つのか?」は二の次。ましてや「残酷なショーになるかもしれないことをどこか期待する」なんてことはありえません。

「期待以上の予定調和」それがエキシビション本来の醍醐味です。

その意味で「タイソンvsジョーンズ」は、すばらしいチャリティマッチで、ボクシング界も一歩前に進めたのではないでしょうか。

その対極が「フロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガー」のような、引退したボクサーとボクシングど素人の総合格闘家がボクシングルールで戦う、世界基準のパフォーマンスから掛け離れた茶番劇です。

最も敬意が払われるべきは、現役選手による世界最高峰のギリギリの戦いです。もっと具体的に言うと、そこにこそ最高の注目と報酬が用意されなければなりません。

ましてや、茶番劇が世界最高峰の戦いに水を差すなんて論外です。

「メイウェザーvsマクレガー」が「ミゲール・コットvs亀海喜寛」を潰したのはもちろん「ゲンナディ・ゴロフキンvsカネロ・アルバレス」の興行にも悪影響を与え、YouTuberの試合が「井上尚弥vsノニト・ドネア」よりも大きな注目を集める…そんなこと他のスポーツでは考えられません。

そんなジレンマを少し慰めてくれたのが「タイソンvsロイ」でした。

あの「判定」も含めて、茶番劇フリークの方々には物足りなかったかもしれませんが。
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それにしても、WBCは趣味が悪過ぎます。

引き分けドローが大前提のexhibition、二人に贈るためにベルトをあらかじめ2本用意するのは問題ありません。

「パンデミックの最前線=フロントライン」で戦う人々を勇気づける「フロントライン」ベルトも、WBCとは思えないタイムリーでハイセンスです。

しかし、バックルに大きく刻まれていたのは「ブラック・ライブズ・マター」。

どんな神経してるんでしょうか。
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Badou Jack vs. Blake McKernan
8 rounds – light heavyweights

リング誌などでは「ライトヘビー級」8回戦となっていますが、クルーザー級ですね。

80−72*3。

しかし、バドゥ・ジャックは相変わらず、というかこのレベルの相手でも倒しきれないというのは如何なものか?

だから、こんなのがセミファイナルになるわけです



Jake Paul vs. Nathaniel Robinson
6 rounds – light heavyweights

Why have a California Commission if they allow this??(テディ・アトラス)。その通りです。

危険です。いつか大きな事故が起きなければいいのですが。


Mike Tyson vs. Roy Jones
 

ジミー・レノンJr.からマイケル・バッファーにマイクがリレーされる、豪華なアナウンスでゴング。
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オフィシャルのジャッジは三者三様のドロー。ジス・イズ・エキシビション。良いイベントでした。 


クリスティ・マーティン76-76、ビニー・パチエンザ80-76でジョーンズ、チャド・ドーソンは79-73でタイソン。

このスコアがどういうことなのか?

引き分けは想定内にしても、仕込むなら三者一致の「80−80」で「二人が失ったものは何もなかった」が一番良い着地点だと思ってましたが…。
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