カテゴリ: 東京2020

スポーツファンが語り明かしてきたテーマ、このブログでも間歇的に取り上げている非常に興味深い宿題です。



きょう6月9日、大相撲で歴代最多45度の優勝を誇る元宮城野親方の白鵬翔が記者会見を開き、今後の展望、退職に至った経緯などを語りました。

あれほど偉大な横綱を退職に追い込む大相撲の世界…暗澹たる気持ちにしかなりません。



話が脇道に逸れそうなので、本題に。

白鵬翔の言葉で印象に残ったのは「相撲がオリンピックになる、それを夢見て、力を注いでいきたい、努力していきたいと思います」。

相撲がオリンピック種目になるには、日本開催をあと10回くらい重ねた、800年くらい先の話になりそうです。いまから必死のロビー活動を続けたら、27世紀くらいに実現の目処が立つかもしれません。

ーーー大相撲に「道」は付きませんが、相撲道という言葉があります。

ちびっこ相撲やアマチュア相撲では勝者が自由な振る舞いをしているのを見ても、相撲道に最も愚かに蹂躙されているのは大相撲で、間違いありません。

ボクシングなど多くの格闘技で、体重による階級制が敷かれていますが、階級制を取り入れない大相撲の世界は独特です。

土俵の中では、せいぜい20kg超の体重差を跳ね返しているだけのオレクサンデル・ウシクなんて霞んでしまいます。

とにかく、相撲がオリンピックに採用されるまでには、数えきれない高すぎるハードルをクリアしていかなければなりません。

無差別級しかない、なんていうのは論外。まず、階級制の採用です。

軽量級があれば、オリンピックでも日本が金メダル独占も間違いありません。

しかし、オリンピック採用で最も高いハードルになるのが「横綱の品格」などと、伝統芸能的戯言がいまものさばる〝道〟との折り合いの付け方です。

それを言い出すなら、いっそのこと世襲制にしたら良いのでは?とも思えてきます。

しかし、オリンピックで〝日本人の曖昧さ〟を結晶した「品格」なんて持ち出せば、世界中を敵に回してしまいます。

そもそも、そんな意味不明のモノを持ち出しては、オリンピックに採用されるわけがありません。


さて。

もし「相撲がオリンピック採用!」が現実になれば…賛成ですか?反対ですか?



JUDOはオリンピック採用から60年が過ぎましたが、いまだに「道」と「スポーツ」の間で揺れています。

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そして、柔道のカウンターパート、剣道は〝KENDO〟になることを頑なに拒み続けていきました。

もし、JUDOが柔術のままなら、日本人のUFC王者が何人も生まれていたかもしれません。

もし、剣道がKENDOになっていたなら、フランスの柔道場は半分、剣道場になっていたかもしれません。




日本の「道」の性格を強烈に帯びた競技が、五輪種目になる…賛成ですか?反対ですか?






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世界陸連(WA)は、パリ五輪の金メダリストに5万ドル(約785万円)の賞金を贈ります。

次回、2026年のロスアンゼルス五輪では金・銀・銅のメダリスト全てに賞金を用意する予定です。

五輪には陸抗競技のWAをはじめ、さまざまなスポーツの国際競技連盟(IF)が関わっています。

WAも加盟する夏季五輪の国際競技連盟連合会(ASOIF)は、WAが連合会に事前の相談などなく今回の賞金贈与を決定したことに反発しています。

ASOIFは、WAの勝手な判断だけでなく、賞金について「オリンピズム(アマチュアリズム)の価値とオリンピックの独自性を損なう」と真っ向から否定しています。

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WAのセバスチャン・コー会長(高校時代のアイドルでした)は、もはや巨大な商業大会に膨張した五輪の中で「選手が生み出した収益の一部を選手に直接還元するのは当たり前で重要なこと」と、はっきり主張しています。

箱根駅伝に対して大迫傑が「莫大な収益はどこに消えた?選手やクラブには全く還元されていないのはおかしい」と語ったことと、同じベクトルの話です。

もちろん、五輪選手はイグノーベル賞の受賞者のように完全自腹で練習し、大会会場までやって来るのではありません。

ほとんど全ての国が少なくない育成費を出し、成果を上げた選手には報奨金を贈っています。

スポーツの巨大大会における賞金を見ると、五輪は0円。

意外なのはラグビーW杯も0円。プロリーグの選手報酬も決して、驚くような金額ではありません。ラグビーは商業主義の色合いが最も薄いメジャースポーツでしょう。

これも意外ですが、欧州で絶大な人気を誇る自転車競技の最高峰ツール・ド・フランスの個人総合優勝で受け取る金額は〝たったの〟8500万円(1ユーロ170円換算)。

バスケW杯の優勝賞金3億9300万円(1ドル157円換算)は、こんなもんか?

野球WBCは4億7100万円。競馬の凱旋門賞は4億8900万円。

ゴルフ全米オープンは5億6500万円。テニス・ウィンブルドンの男女シングルス優勝者は4億6800万円。Forbesアスリート長者番付にランクされるゴルフやテニスの選手のエンドースメントの割合が競技報酬を大きく上回る割合になるのは、人気スポーツだけにスポンサー収入が莫大なだけでなく、賞金の低さにも起因しています。

そして、サッカーは別物。FIFAがどんなにネコババっても、W杯優勝チームには65億9400万円が贈られます。



それにしても…。この種の話をして、どうしても呆れ果ててしまうのはプロボクシングの世界。

選手に還元するどころか、品性下劣な認定団体は選手から認定料を取るんですから。トロフィー(ベルト)を選手が買うなんて…一つ残らず潰して、それこそ昔のニューヨーク州公認世界王者を復活させた方がまだ公正な気もしてきます。

もちろん、構造上、統括団体でないアルファベット団体は認定料をもらわないと、スライマン一家やメンドーサ一家が飢え死にしてしまいますが…それでいいと思います。





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【サンドニ(フランス)時事】国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は1日、札幌市の冬季五輪招致について、2030年大会に続いて34年も可能性が消滅したことを受け「札幌は(開催候補地選考の)手続きに含まれず、議論する機会がなかった」と述べ、34年以降の招致への意志を明確に示していなかったとの認識を示した。

IOCは冬季五輪の開催候補地を30年はフランスのアルプス地方、34年はソルトレークシティー(米国)に絞り込み、この2大会で札幌が逆転招致する可能性はゼロ。38年もスイスと優先的に協議する方針が固まっている。

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日本のロビー活動を国や自治体に代わって事実上取り仕切ってきた電通が、東京2020のスキャンダルで舞台から追放されてしまいました。

そもそも不透明で濁り切った水面下で交渉が進められ、極めて政治的なプロセスを経て開催国が決められるのがオリンピックです。

相反するはずの「スポーツ」と「政治」が混濁しているのがオリンピックです。

スキャンダルによって水面下の混濁が得意の電通が退場、札幌市はクリーンにIOCにアプローチするしかなかったのかもしれません。

東京がオリンピックを引き寄せた大きな要因は〝オモテナシ〟などであるはずもなく、混濁地下活動に優れた電通の手腕があったことは、誰でも知っています。

電通のせいで札幌は積極的な混濁地下活動に取り組むことができず、電通がいなかったがために効果的な混濁地下活動が出来ませんでした。




タクシーの運転手さんがたまたま北海道の方で、このニュースを残念がっていました。

私も札幌で勤務していたこともあり、思い入れのある土地です。

ただ、このブログでも何度も書いているようにオリンピック招致は、スポーツとは真逆のやり方で取り組まならない、プロボクシングの世界も真っ青な混濁地下活動です。



東京1964は、新生日本の通行手形として絶対に必要なイベントでした。

大阪万博1970と札幌1972も、日本再生の証明書として必要なイベントでした。

坂道を駆け上がろうとしている国、その丘を登ったばかりの国、そんな国は存在証明を意味する世界に向けたイベントが必要なのは言うまでもありません。

しかし、今の日本に〝通行〟するべき道が見えているでしょうか?〝証明〟しなければならない何かがあるでしょうか?


なんだか、否定的なことを書いてしまいましたが、私は大阪万博も札幌五輪も大歓迎です。

通行すべき道がない、証明すべきものもない、そんな国があるわけない!

ただ、ちょっと年を重ねて、道が見えにくかったり、証明すべきものに迷ったりしてるだけなんです。

あるんです!

進まねばならない道が。

証明しなければならないことが。



。。。。気分悪くなってきたところで、高速をぐるぐる回って降りていくのであった。おやすみなさいませ。
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昨日、東京地検特捜部が電通などを捜索しました。

本番前に実施されたテスト大会で、入札業社の間で談合があっという疑いが強まったからです。

テスト大会は計56回行われ、警備体制などの確認を行う業務。1件あたりの受注額は400〜600万円、総額は5億円を超えるそうです。

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1967年まで電通本社だった、電通銀座ビル。

談合疑惑が持ち上がったのは、ADKマーケティング・ソリューソンズがリーニエンシー(課徴金減免)制度に基づき、談合があったと公正取引委員会に自主申告していたのがきっかけ。

分かりやすく言うと司法取引です。

この談合がより悪質に映るのは、受注側だけでなく、発注者側の組織委員会までが関与していた疑いが濃厚だからです。

組織委員会には、電通などの広告会社から複数の社員が出向していましたから、なあなあの関係になっていたと考えるのが自然でしょう。

総額5億円。大きな金額ですが、捜査のメスが向かっているのはもちろん本大会。そんな数字ではすみません。

「テスト大会では談合したけど、本大会は公正に入札業務を進めました」なんて、誰も信じません。

テスト大会は〝談合のテスト大会〟でもあったはずです。

不正と無関係の巨大利権など、そもそも存在しないのかもしれませんが、五輪やサッカーW杯のような超巨大利権では、ベールに包まれた招致活動を経て開催地が決定されます。

招致活動イコールロビー活動、誤解を恐れずに書くと買収活動です。

東京2022の招致活動は、電通社員らが「みなし公務員」として出向した組織委員会が行なっていましたが、電通が肩代わりして行ったと書いても誤解は招きません。

招致するまでは汚濁に塗れていても構わない、しかし、招致後は公正にクリーンに、なんてそっちの方がおかしい気もしてきます。

スポーツビジネスの巨大利権は、例外なく招致活動から汚濁に塗れていきます。

そうです。松本人志らが提唱しているように、招致活動をやめれば良いのです。

地球的なスポーツに膨張したサッカーは難しいかもしれませんが、五輪は毎回アテネ開催にしてどんな弊害があるでしょうか?

高校野球の甲子園も、競争入札で会場を決定することになると、不正が蔓延るかもしれません。

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ボクシングの場合は、ラスベガスのカジノがサイト・フィー(招致料)をプロモーターに支払ってビッグファイトを引っ張り込んでいますが、あれはそれなりに公正な競争入札です。

1990年代、MGMの札束攻勢にラスベガスの城主を追い出されたシーザース・パレスは「MGMの金の出し方は異常。これ以上は付き合わない」と、メガファイトから撤退しましたが、両者の招致合戦からは「少しでも多くの金を出した方が勝ち」という、オークションのような透明性が感じられました。

何よりも、金の流れがカジノからプロモーター、テレビ局というわかりやすい一本道です。

ボクシングに限っては「世界戦はマディソン・スクエア・ガーデン」なんて一本化は不要ですし、階級とタイトルが多すぎるボクシングではMSGで毎日ボクシング興行をやらなければならなくなります。


巨大利権に群がるカネの亡者たちは「招致したら好き放題」とでも思っていたのかもしれません。生馬の目を抜くような、ロビー活動を勝ち抜くには特別なコネクションや、特別な金額の費用が必要になったことは容易に想像できます。

東京1964は公明正大・清廉潔白だったのか?現在開催中のW杯も、透明で正義に基づく手続きを経てカタールに決定したのか?

そもそも、なんの不正もない巨大利権が絡むスポーツイベントなど存在するのか?



…しかし、今回逮捕されたり、捜索を受けている個人や企業が「俺たちは運が悪かった」と考えているなら間違いです。「成功報酬」が「好き放題」だと思っていたとしたら、あまりにも身勝手です。




コロナ禍の困難な環境で心身を鍛え、研ぎ澄ましたアスリートは五輪でも、W杯でも素晴らしいパフォーマンスを見せて世界中を感動させてくれました。

2030年冬季五輪の招致活動真っ只中の札幌にも、底なしの不正スキャンダルは逆風となっています。

アスリートは与えられた場所で最高のパフォーマンスを見せるだけ、という気持ちでしょうが、「自国開催の大会に出たい」という思いも特別でしょう…。


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〝商業五輪〟と呼ばれた1984年のロスアンゼルス五輪から、スポーツは巨額の利権が横たわる一大ビジネスに変貌しました。

サッカーW杯がカタールで開催される、その裏側に何があったのか、スポーツファンでなくても簡単に想像がつくでしょう。

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昨年の東京五輪も、スポンサー絡みの贈収賄のスキャンダルにまみれていたことが続々と明らかにされています。

https://fushiananome.blog.jp/archives/30568054.html

それにしても、こんな馬鹿げた本末転倒なスキャンダルは前代未聞です。

スポンサー決定にまつわる贈収賄など、枝葉にもほどがあります。

すでに何度も書いていますが、五輪ビジネスには二つの柱があります。

一本目の柱が、現在日本で騒がれている「スポンサー決定」のビジネス。

そして、もう一本の柱が「開催地決定」のビジネスです。

後者がなければ、前者は存在し得ません。

そして、当たり前ですが後者と比べると、前者の贈収賄など可愛いものです。

JOCに代わって、招致のために世界各地で「電通ガラ」に代表されるロビー活動を事実上の主催として開催したのが電通でした。

つまり、五輪ビジネスの2本の柱はJOCではなく、電通によってリードされたのです。

「スポンサー決定」の贈収賄だけを厳しく追及する一方で「開催地決定」を巡って繰り広げられたロビー活動などの〝贈収賄〟にはノータッチというのは、巨悪は見ないふりして小悪を叩いているようにも見えます。

小悪は「みなし公務員」の立場でなければ、犯罪として立件できなかったかもしれません。

そして、巨悪の方は日本の法律で裁けるはずもなく、見ないふりをするしかないのは理解できますが…。

余人をもって代え難いコネクションを駆使して電通ガラなどのロビー活動を成功させた、あの電通の人からすると「こんなん、やってられるか!」という思いもあるかもしれません。

ドロドロのロビー活動を乗り切って「開催地決定」を導いたというのに、「スポンサー決定」から先はクリーンに取り組まなければならない、というのは如何なものでしょう?

電通のあの人からしたら「だったらJOCと政府と東京都でロビー活動したらいいじゃないか!俺たちがやってなければ東京には絶対に招致できなかった!」って話です。

清濁併せ呑むどころか、濁濁一気飲み・毒を喰らわば皿も匙も喰らう、なのが五輪ビジネスの大前提、基本のキです。

とはいえ、やってはいけないこと、彼は犯罪に手を染めたのです。

もし、それを〝成功報酬〟だと考えていたのだとしたら、勘違いも甚だしい。

そして、そんな犯罪者の手を借りなければ招致できないオリンピックって、一体何なのでしょうか?
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さて、オッズは微妙に動いています。

現在のウィリアムヒルはゲンナジー・ゴロフキンの勝利が1/6(1.17倍)、村田4/1(5倍)。少し開きました。

試合展開はGGGの KO決着がなんと8/11(1.73倍)!村田は11倍。

判定はGGGが2/1(3倍)、村田7倍。

大穴は村田の最終回KO勝ちで126倍。
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  お昼は築地で牛ホルモン御膳。

専門家予想は GGGの判定勝ちが多いとはいえ、ベットするならGGGのKOに期待ということでしょう。

ちなみにスポーツベッティングは、日本国内では原則禁止なのでこのオッズに日本での村田人気は反映されていません。

スポーツベッティング解禁なら、村田勝利、村田のKOばもっと低い数字になっているはずです。

それにしても、GGG勝利が1.17倍と、KO勝ち1.73倍…ほとんど変わらんやん。

まあ、あんまり接近したオッズやら予想だと SAITAMA-SHOCKER のありがたみがなくなっちゃいますから、これくらいで丁度良い加減ですかな。

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昨年の東京五輪、フライ級(48.52kg)で金メダルを獲得したガラル・ヤファイが今週末、プロデビュー戦のリングに上がります。


舞台はロンドン、O2アリーナ。メキシコ人のカルロス・バド・バウティスタとの10回戦。

プロデビュー戦とはいえ、空位のWBCインターナショナル・フライ級タイトルがステイクされます。

ガラルは、その名前でおわかりのようにカリド、ガマルのヤファイ三兄弟の末っ子。ガラルがサッカー選手の夢を諦めて、2人の兄のあとを追いかけたのは18歳と遅咲きのエリートです。

それから10年、ガマルは29歳になりました。

「主戦場にしていたライトフライ級が五輪で廃止されたときは心が折れた」と言いますが、それでも東京で大輪の花を咲かせ、マッチルームと大型契約を結びました。

リップサービスもあるでしょうが、エディー・ハーンが 「スターになる素質、スーパースターにさせる」と評価する〝ゴールデンボーイ〟です。

マッチルームは日本の京口紘人を筆頭に、ジュニアフライ〜ジュニアフライ級のタレントを続々と傘下に収めています。

マッチルームは米国のプロモーターが関心を示さないジュニアフライ(ガマル)からフライ(サニー・エドワーズ)、ジュニアバンタム(ジェシー・ロドリゲス)でスター候補をセット。

英国からメキシコ、そして日本とタレントをちりばめました。

ビッグファイトが繰り広げられる予感しか、しません。

ガマルは「(お祭りムードの)プロのファイトウィークには慣れていない。(アマチュアの大きなトーナメントが開催される)ハンガリーやブルガリアの雰囲気には慣れっこなんだが」と苦笑い。

それでも「戦うのが仕事。オリンピックをはじめ、もっと大きな舞台で勝ってきたからリラックスできている。準備はできている。週末には、私が何者かをお見せできると思う」と静かな闘志を燃やしています。
 
重厚なプレスをかけるサウスポーと、メキシコ系のロドリゲスが近未来の〝決勝戦〟で激突するのがハーンにとっての理想でしょう。

そうは問屋が卸しません。

京口さん、中谷さん、矢吹さん、寺地さん!

ハーンの台本をビリビリに引き裂いてやって下さいませッ!!!
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街はすっかりクリスマスモードですが、偉大なカザフスタン人の来日が怪しくなった現実から、目を逸らそうとしています…。
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またまた、NHKの番組の話。

昨夜放送の「千鳥のスポーツ立志伝」。

ご登場は東京2020、この夏最も輝いたヒロインの入江聖奈です。

「おでこを打つことで相手の顔が跳ね上がるからポイントになりやすい」という、ダメージを与えるよりも3分3ラウンドでどれだけジャッジに好印象を与えるかを考え抜いていた入江。

以前から、主審への挨拶や注意を受けたときに深くお辞儀するのも反省の態度を強調するためだと語っていましたから、ジャッジの心象を意識したこの姿勢は技術も含めて徹底、一貫したものでした。

という話はさておき、気になったことがありました。

入江がボクシングを始めたきっかけは母親の漫画コレクションにあった「がんばれ元気」という有名なエピソードはまだしも、尊敬していたのは具志堅用高や勇利アルバチャコフだったという〝時間の歪み〟です。

2000年生まれ21歳の〝全米〟を泣かせたヒロインが90年代に活躍したアルバチャコフはもちろん、70年代の具志堅の勇姿をリアルタイムで見ていたわけがありません。

具志堅は入江が中学生のときに米子に来て、ボクシングを指導したと言いますが、幼少期にクジで嵐のクリアファイルが当たって「具志堅が良かった」と泣いた、小学生時代に尊敬する人・大好きな人を書く課題で「勇利アルバチャコフ」と筆記した話からは、もっと以前に〝何か〟があったように思われます。

どうして、長谷川穂積や西岡利晃ではなかったのか?あるいはマニー・パッキャオではなかったのか?

この夏、日本中に知れ渡ったように、対戦相手との空間を巧みに支配する世界最高のジャバーは独自の世界観を持っています。

きっと、彼女は時空を翔ることもできるのでしょう。

2000年生まれの入江が「がんばれ元気」に触発されたように、具志堅や勇利に憧れたのも、常人には分からない仕掛けがあったのかもしれません。

しかし、この番組の中で一番身を乗り出して聞いた入江の言葉は「ボクシングは大学で引退」とこれまでと変わらない方針を語った一方で「でも私、気まぐれだからわかりません」と、微妙な心境の変化を口にしたことでした。


そうか「大学で絶対引退」じゃないんだ…。

後世、女子プロボクシングを超メジャーにした入江聖奈が「東京2020で金メダリストだった」のはトリビアになってるかもしれません。

夢やお金のために、周囲がいろんなことを持ちかけ、囁いているのでしょう。

でも、正解はたった一つ。

入江が選んだ道が正解です。

ゆっくり決めたらいいのです。
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オメガの東京2020カウント時計も撤去された東京駅。 

 緊急事態宣言も解除、リバウンド防止期間も終了しましたが、海外からの観光客は戻らず、依然として閑散としています。
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人混み大嫌いな私でも中国からの観光客が大型バスを連ねて大騒ぎしてる光景が、懐かしくなります。


都心のドラッグストアは外国人向けに構えた店舗も多く、そうした店も閑古鳥が鳴いています。

待ち人来たりで。これからお昼ご飯です。

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東京2020、女子フェザー級金メダリスト、入江聖奈がボクシングマガジン9月号の表紙を飾りました。

リング誌もリオデジャネイロ2016で金メダルを持ち帰ったクラレッサ・シールズを単独カバーしたように、唯一の金メダリストですから当然といえば当然です。
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日本では普段はマイナーな「ボクシング」がカジュアルなスポーツファンにも非常に高い関心を呼ぶ可能性があることは「辰吉丈一郎」や「亀田一家」の事例からも明らかです。

また「村田諒太」「井上尚弥」を見ても、ある程度の興味関心を刺激するスポーツであり続けていることがわかります。

翻って米国でのボクシングのポジションは、完全マイナースポーツ。

大谷翔平の活躍を「マイナースポーツになりかけている野球の救世主」と崇める声も聞こえてきますが、ボクシングのマイナーはそんなレベルではありません。

かつてはシュガー・レイ・レナードやマービン・ハグラー、マイク・タイソンらスター選手のメガファイトが行われるとボクマガやボクワーは増刊号を出したものでしたが、それも今は昔。

カネロ・アルバレスやマニー・パッキャオの増刊号や特集号はあり得ません。日本でも米国でも、彼らを認知している人は圧倒的に少数派でしょう。

かつて、辰吉丈一郎の注目試合は増刊号や、ナンバー誌が特別号を発行していましたが、同じような扱いは今の井上尚弥では考えられません。

マイナー化が進み、現役プレーヤーの魅力が乏しい状況が長く続くと、古き良き時代への懐古・郷愁に怪盗するのはスポーツのみならず音楽など、文化一般に共通しています。

リング誌の2016年8月号から最新2021年10月号※まで、5年間のカバーを振り返ると、モハメド・アリ(2016年9月号)、パーネル・ウイテカ(2019年10月号)、マービン・ハグラー(2021年6月号)の追悼号を除いても、シュガー・レイ・レナード(2016年11月号)ら〝過去の栄光〟にすがったカバーが6例も数えられます。

※最新号を起点にすると2016年9月号にすべきですが、リング誌は経営難から2016年〜2018年まで年間9回発行の変則季刊誌に転落していたため8月起点にしました。

レナードの他の5例(2020年11月号のマニー・パッキャオ特集も現役選手ながら〝懐古・郷愁〟カバーと言えるでしょうがここでは数えていません)は「ガッティvsウォード」(2020年8月号)、「マイク・タイソン」(2020年9月号)、「アリvsフレイジャー」(2021年4月号)、シュガー・レイ・ロビンソン(2021年7月号)、フリオ・セサール・チャベス(2021年10月号)と、この約1年に集中しています。

「パンデミックだから現役選手の動向が少ない」という理由は、今年に入って興行が常態化した米国では通用しません。今年の10月号までの10冊は、半分の5冊が〝懐古・郷愁〟特集です。ものすごい確率です。

こうした一端からも、米国ボクシングがタバコなどと共にDying industry(死にゆく産業)に数えられて久しいことが実感できます。

ボクシングもタバコも完全消滅することはなくても、10年、20年後は一部の偏執的マニアだけに支えられる〝地下産業〟になるかもしれません(すでにそのステージに足を踏み入れています)。

そう考えると、日本のボクシングは決して悲観する状況ではない気もします。

魅力あふれる天性のキャラクターもあるにせよ、入江聖奈の露出はロンドン2012の村田諒太を上回ってるかもしれません。「ボクシングは大学で辞める」という入江の露出は今後は尻すぼみでしょうが。


本物のスターを渇望しているという点は日米共通、産業規模は比較にならないものの、ボクシングにも〝大谷翔平〟のような救世主が現れてくれるでしょうか。
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