スパム
2025/06/28 18:59
これだけ表紙を飾るということはカネロのようにはいかないにせよ向こうのマニアや関係者からの評価は日本史上最高クラスに高いって認識でいいんですかね?
元記事: THE RING MAGAZINE JULY 2025〜モンスター、着陸。 (編集)
IPアドレス:
禁止IPに追加

*********
「日本ボクシング史上」をどう解釈して良いのかわかりませんが、個人的には海外の評価は「最高クラス」ではなく「最高」だと思います。
インターネットは影も形もない、PFPランキングも一般的ではなかった20世紀のボクサーよりも、はるかに評価されやすい環境だという前提がありますが。
井上だけでなく、亀田兄弟や井岡一翔、中谷潤人、寺地拳四朗は「専門ネットメディアやリング誌に名前が挙がる回数」を「評価」「有名」と捉えるなら、日本ボクシング全盛期の1960〜70年代に活躍した大場政夫や輪島功一、具志堅用高ら、あるいは90年代の辰吉丈一郎とは比較にならないほど有名です。
ただ、それは「(普通のボクシングファンのレベルをはるかに超えた)コアなマニアや専門家」の評価にとどまり、一般スポーツファンには全く無名です。
カジュアルなボクシングファンの間でも全く無名。ニューヨークで開催されたBWAAの表彰式のあとマディソン・スクエア・ガーデンの興行に顔を出したとき「誰も彼を知らないからスマホを向けたり、声をかけたりもしない。ファンに囲まれたエドガー・ベルランガの方がはるかに有名」(ティム・ブラッドリー)というのが実態でしょう。
「リング誌のPFP上位に長期間いるのに無名であるはずがない」という訳のわからないロジックは、リング誌が誰もが知る権威のある専門誌で、そのPFPもボクシングファンならこまめにチェックしているという間違った認識に立脚している妄想です。
先日、井上よりも大きな実績を持ち、多くのメディアで圧倒的なPFP1位で、何よりもヘビー級という人気階級のキングであるオレクサンデル・ウシクですら米国では誰も知らないという記事を紹介しました。
「メジャースポーツの野球で規格外の活躍を見せる大谷翔平ですら、米国では無名」というのはこのブログでも何度か書いてきましたが、それらは全て私の皮膚感覚、つまりメディアの情報や現地に住む友人知人や会社の関係者から得たものを総合して判断したものです。
現地に住んで日本の情報を気にしている日本人ですら、日米の「大谷翔平熱」のギャップには戸惑っているほどです。
ただ、ドジャースという人気球団に移籍してからLA在住の日本人は「メディアに露出する機会が劇的に増えた」と感じ、ポストシーズンとワールドシリーズへの出場でそれがさらに加速したようです。
完全マイナースポーツのボクシングと同列に語るべきではないかもしれませんが、エンゼルスは不人気階級の軽量級、ドジャースは文句なしの人気階級、NFLやNBAと比べると全米の注目度が落ちるMLBでもポストシーズンに入るとメディアの取り上げ方が全く違います。
ちなみに、大谷翔平はスポーツ・イラストレイテッド誌はもちろん、TIME誌などの総合誌でも表紙を飾り、ニューヨークタイムズ紙も大きく特集、全米地上波やCNNでもその活躍が特集されました。
それでも、多様な価値観を抱える合衆国では無名なのです。
価値観が単一に近い日本ですら「読売新聞で大きく報道された」「9時のNHKニュースや報道ステーションで特集された」からといって有名だとは限りません。
ましてや、米国です。
井上はスポーツ総合誌でも表紙は論外、まともなメディアで試合が取り上げられることも極めてレアな、マイナースポーツの超マイナー階級で活躍するアジア人にすぎません。
あまりに売れなくて廃刊に追い込まれたリング誌の価値は、ラスベガスのホテルに無料で置かれているタウン誌、ラスベガス・マガジン以下です(ちなみに井上は表紙を飾っています)。
その意味では、信者たちはリング誌よりも「ラスベガスのタウン誌の表紙になった!」と喜ぶのが先です。

今回のTモバイル興行で「帝拳や大橋が井上尚弥を実態以上に有名だと思わせたい」という強力で不純な動機があったのは明らかです。
身の丈にあった会場ではなく「まずTモバありき」という、西岡利晃の「MGMグランドありき」と同じ発想で、なぜかあの試合でキャリア最高の100万ドルを稼いだ西岡以上の赤字興行になりました。
スポンサーの協力もありますからキャリア最高の報酬を得るのは問題ありません。しかし、それが「米国で人気を博した結果」のように騙るのは一種の詐欺行為ではないでしょうか?
敬虔な井上信者ですら、それは怪しいと感じてしまうのでは?
素晴らしい才能を持つファイターに、憧れ料を支払ってラスベガスに媚びるようなプロモートは全く必要ないのです。







