すでに、何度か書いてきたないようですが「減量」と「頭部への打撃」の悪影響について。
過酷な減量と頭部への打撃よって硬膜下血腫(衝撃で脳が頭蓋骨内で回旋することで脳と硬膜をつなぐ静脈が切れて、脳を覆う硬膜とくも膜の間に血が溜まる)が起きてしまいます。
減量によって脳も十分な水分が行き渡らないことで縮小、脳と硬膜を繋いでいる静脈が伸ばされた危険な状態に陥っているのです。そして、一気に体重を落とす「水抜き」の方が脳の縮小が激しいこともわかっています。
前日計量のあとの水分補給では間に合いません。健康体に戻すには体のすみずみまで水分が充足されるように少なくとも数日かける必要があります。
水抜きをしているかどうかは、1週間前計量や1ヶ月前計量などで推測することは出来ますが、WBCなどが行なっているこのような予備計量はあくまで自己申告。
ジョンリール・カシメロのように「これからサウナにこもって一気に落としまっせ〜!」とSNSに動画アップしてくれたら一発アウトですが、あの一件は英国ボクシング管理委員会(BBBofC)が水抜きを禁止していたから。
JBCは禁止していません。
そして「頭部への打撃」の悪影響について、昨夜、ボクシングシーンが慢性外傷性脳症(CTE =Chronic Traumatic Encephalopathy)をテーマに「脳損傷とボクシングに関する衝撃的な事実」という記事をアップしました。

*****
2026年3月に行われたリッキー・ハットンの死因究明審問で、CTEの証拠が報告された。
マンチェスター南部検視官裁判所でハットンの交際相手だったジェニファー・ドゥーリーが「記憶障害に苦しみ、自分でスケジュール管理が出来ない状態だった」と証言した。
CTEがMRIでは検出できず、死後の解剖時に顕微鏡で脳を検査することでしか確定診断できないことが、問題をさらに深刻にしている。CTEは、血液採取などではわからない。
ボクシングと同様にCTEが起きやすいNFLでは自殺した選手の多くのケースで、解剖時の検査でCTEが見つかている。
現時点では「ろれつが回らない」「物忘れがひどい」「動作が遅くなる」などから推測はできますが、それがCTEなのかどうかは確定できないのだ。
モハメド・アリがCTEだったのか、パーキンソン氏病だったのかは、今も議論されているままだ。
CTEから引き起こされる悲劇を防ぐためには選手や周囲が疑い、症状が改善されないならリングからさる決断も必要になる。
しかし、アリやハットンがそうであったように選手は非常に勇敢だ。ハットンも亡くなった年に復帰戦を予定していた。
世界中のほぼ全てのコミッションは、試合前に問診票を提出させている。「頭痛はあるか?」「神経系の痛みや違和感はないか?」「既往症は?」…問診票に「はい」と記入する試合前の選手はいない。
毎年、MRI検査を受けて表面上は隠れている症状を発見する、定年制の導入など様々な対策が考えられるが、1回で1500ドルかかるMRI検査の費用を誰が負担するのか、そしてそれも含めてボクシングには世界的な統括団体が存在しないから、定年制の導入も各国・各州コミッションの判断に委ねられてしまう。
*****
世界的な統括団体を持たないボクシングと違い、NFLは選手会の要望などから安全対策に惜しみない投資を続けています。
別の話でもふれている咬ませ犬の問題も含めて、ローカルコミッションの中には非常に無責任な団体も少なくありません。
選手の安全対策は、個々のコミッションの問題になってしまっているまま、未来永劫、改善されることはないのでしょう。世界の統括団体が設立されない限り。
そして、慢性外傷性脳症(CTE)を患ったボクシングやNFLの選手が〝自殺〟する多くのケースで、それは自殺ではなく病死と診断しても良いのかもしれません。
過酷な減量と頭部への打撃よって硬膜下血腫(衝撃で脳が頭蓋骨内で回旋することで脳と硬膜をつなぐ静脈が切れて、脳を覆う硬膜とくも膜の間に血が溜まる)が起きてしまいます。
減量によって脳も十分な水分が行き渡らないことで縮小、脳と硬膜を繋いでいる静脈が伸ばされた危険な状態に陥っているのです。そして、一気に体重を落とす「水抜き」の方が脳の縮小が激しいこともわかっています。
前日計量のあとの水分補給では間に合いません。健康体に戻すには体のすみずみまで水分が充足されるように少なくとも数日かける必要があります。
水抜きをしているかどうかは、1週間前計量や1ヶ月前計量などで推測することは出来ますが、WBCなどが行なっているこのような予備計量はあくまで自己申告。
ジョンリール・カシメロのように「これからサウナにこもって一気に落としまっせ〜!」とSNSに動画アップしてくれたら一発アウトですが、あの一件は英国ボクシング管理委員会(BBBofC)が水抜きを禁止していたから。
JBCは禁止していません。
そして「頭部への打撃」の悪影響について、昨夜、ボクシングシーンが慢性外傷性脳症(CTE =Chronic Traumatic Encephalopathy)をテーマに「脳損傷とボクシングに関する衝撃的な事実」という記事をアップしました。

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2026年3月に行われたリッキー・ハットンの死因究明審問で、CTEの証拠が報告された。
マンチェスター南部検視官裁判所でハットンの交際相手だったジェニファー・ドゥーリーが「記憶障害に苦しみ、自分でスケジュール管理が出来ない状態だった」と証言した。
CTEがMRIでは検出できず、死後の解剖時に顕微鏡で脳を検査することでしか確定診断できないことが、問題をさらに深刻にしている。CTEは、血液採取などではわからない。
ボクシングと同様にCTEが起きやすいNFLでは自殺した選手の多くのケースで、解剖時の検査でCTEが見つかている。
現時点では「ろれつが回らない」「物忘れがひどい」「動作が遅くなる」などから推測はできますが、それがCTEなのかどうかは確定できないのだ。
モハメド・アリがCTEだったのか、パーキンソン氏病だったのかは、今も議論されているままだ。
CTEから引き起こされる悲劇を防ぐためには選手や周囲が疑い、症状が改善されないならリングからさる決断も必要になる。
しかし、アリやハットンがそうであったように選手は非常に勇敢だ。ハットンも亡くなった年に復帰戦を予定していた。
世界中のほぼ全てのコミッションは、試合前に問診票を提出させている。「頭痛はあるか?」「神経系の痛みや違和感はないか?」「既往症は?」…問診票に「はい」と記入する試合前の選手はいない。
毎年、MRI検査を受けて表面上は隠れている症状を発見する、定年制の導入など様々な対策が考えられるが、1回で1500ドルかかるMRI検査の費用を誰が負担するのか、そしてそれも含めてボクシングには世界的な統括団体が存在しないから、定年制の導入も各国・各州コミッションの判断に委ねられてしまう。
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世界的な統括団体を持たないボクシングと違い、NFLは選手会の要望などから安全対策に惜しみない投資を続けています。
別の話でもふれている咬ませ犬の問題も含めて、ローカルコミッションの中には非常に無責任な団体も少なくありません。
選手の安全対策は、個々のコミッションの問題になってしまっているまま、未来永劫、改善されることはないのでしょう。世界の統括団体が設立されない限り。
そして、慢性外傷性脳症(CTE)を患ったボクシングやNFLの選手が〝自殺〟する多くのケースで、それは自殺ではなく病死と診断しても良いのかもしれません。






