カテゴリ: ドーピング

THE FUTURE OF SPORTS IS HERE
We are on a mission to redefine super humanity through science, innovation and sports.

スポーツの未来がここにある。

私たちの使命は科学とイノベーション、そしてスポーツを追求して超人を再定義すること。




薬物の使用に関する国際競技連盟のルールを無視して、要はドーピングし放題の大会「Enhanced Games」が来年5月21日から24日までの4日間開催されます。

この大会に関わったアスリートが五輪や世界選手権、ドーピングを禁じる舞台に戻ることは許されません。

ベン・ジョンソンが1988年、今から37年前のソウル五輪でマークした9秒79はいまなお好記録です。

金浦空港に群がる記者とカメラマンに一言も答えず、一瞥も与えず、俯きながら出国ゲートに急ぐジョンソンの姿は衝撃的でした。

天才カール・ルイスに対して、努力によって栄光を掴み取ったジョンソンは日本でもCMに出演するなど誰もがその名を知るヒーローでした。

スポーツ界にジョンソンへの幻滅と失望が沈澱する中で「それでも…世界で一番速く100mを走ったのはジョンソンだ」という複雑な思いも断ち切れませんでした。


自己責任の許容範囲か?スポーツへの冒涜か?

自己責任の許容範囲であり、スポーツへの冒涜であることも間違いありません。


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ここで着丼。

ワンタンメンを上回るご馳走など、この世に存在するのだろうか?





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ライアン・ガルシアが「'Official' Retirement(正式に引退する)」と声明を出しました。

トップアスリートは、その強靭な肉体に比例する精神を持ち合わせているとは限りません。特に「アイドル」と見られるアスリートが戦わなければならない敵は、フィールドやリングの外にもいます。

ニューヨーク州アスレティック・コミッション(NYSAC)はキング・ライを召喚・尋問する予定でしたが、引退ということになればNYSACの呼び出しを無視してライセンスを停止や出場停止のペナルティを課せられてもなんお問題もありません。

NYSAC はキング・ライのドーピング容疑から、デビン・ヘイニー戦の勝利を無効試合、あるいはヘイニーの反則勝ちにすることまで考えていると報じられています。

キング・ライの精神状態が普通でないことは、最近のSNSへの投稿でも明らかです。

「愛する母親が癌に冒されてしまった、いくつかの裁判を抱えている、サプリメントに何かが仕掛けられている、離婚も迫っている、ヘイニーが私の勝利を奪おうとしている、誰もが私に刃を向けてくる…」。

健全なボクシング界がキング・ライの悪行に正義の罰を与えて、彼を追放する…なんて構図であるはずもありません。

このブログでも繰り返し書いてきましたが、スポーツの世界においてドーピングはアスリートの選手生命を終わらせ、そのレガシーを霧散させる、取り返しのつかない過ちです。

それが、陸上競技などとは違い、対戦相手の肉体を危険に晒すスポーツであるボクシングにおいては尚更です。

しかし、現実は違います。

ボクシングほど反則行為が許容されるスポーツはありません。ショーであるプロレスの方が、反則行為に厳しいでしょう。

キング・ライは卑怯者かもしれません。しかし、そもそもが卑劣な世界であるボクシング界で、卑怯者をどう扱えば良いのでしょうか?

キング・ライは妄言や虚言を繰り返してきましたが、今回は真実も書き込みました。



There is so much corruption I'm over it... 

ボクシング界は腐敗だらけ。俺はもう疲れてしまったよ


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西には西だけの正しさがあるという
     🎶東には東の正しさがあるという
                〜中島みゆき




何度か書いてきましたが、うちの会社に米国から来る社員や取引先には大谷翔平を知らない人も結構な割合でいます。

MLBファンは大谷を知っていますし、日本で年に何回も号外が出る大騒ぎになってることも予習していますが、それでも予想以上の狂騒ぶりには驚いています。

もちろん、日本に来てからも大谷翔平を知らない、という人はいません。

モンゴルにおける、大相撲で大活躍するモンゴル人力士のようなものでしょうか(残念ながらモンゴルからやって来る社員や取引先はいません)?

ウランバートルではスポーツニュースのトップで扱われる大フィーバーなのに、多くの日本人が照ノ富士はもちろん、霧島も豊昇竜も知らないという事実に「相撲は国技、みんな見てるんでしょ?」と、愕然とするような。

日本では全く相撲に興味がない人でもウランバートル勤務になったら、イヤでも照ノ富士が横綱であることを知るのでしょう。



前置きが長くなりました。


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明日のライトヘビー級タイトルマッチ、英国で人気のあるスーパーミドル級王者だったカラム・スミスが2階級制覇に挑戦するということで、英国でも注目されています。

その〝注目〟も、英国以外では大きく報道されていないVADAの検査結果にまで及んでいます。

英国ボクシングニューズ誌などのメディアは、エディー・ハーンを後押しする形で「ベテルビエフのドーピング疑惑」を報じています。

通常、ドーピング検査の結果は違反があった項目で発表されます。


12月6日に実施された検査で、ベテルビエフのサンプルに認められたのは「atypical finding」。医療映画やドラマでは「引き続き検査が必要な少し異常な所見」です。

具体的には、自然に人体の中にあるヒト成長ホルモン(HGH)とテストステロンの代謝産物である5D-アンドロスタンジオールのレベルが、前回検査から上昇していたということ。

今回のレベルの増加は、自然に起こることもあるということですが、それは人為的に(ドーピングによって)引き起こされることもあるということ。

ただ、今回の検査結果はatypical findingであり「セーフ」。対戦契約の条項に盛り込まれていない限り、公開されてはいけない個人情報です。

atypical findingは、通常とは違うイレギュラーなものを指し、清廉潔白であってもサウスポーのような〝通常とは違うイレギュラー〟が見られた場合の所見になります。

VADAのマーガレット・グッドマン代表も「12月15日、26日、1月3日に行われたランダム検査のサンプルにはatypical findingは見られなかった。12月6日のatypical findingを理由にドーピングだと決めつけるのは愚かな思考」と、過剰な報道にクギを刺しています。

ベテルビエフは「 This conduct is beyond acceptable trash talk in combat sports. (カラム陣営の行為は格闘技に付き物のトラッシュトークの域を超えた誹謗中傷であり名誉毀損」と、怒りを露わにしています。

試合後もベテルビエフとスミスはVADAの検査対象になりますが、それは12月6日の検体で atypical finding が見られた原因を追跡究明することではありません。VADAはあくまで検査機関であり、何らかの執行権利を持っているわけでも、警察のように犯行事実を証明するのも仕事ではありません。

それにしても、こういうのはファンにとっても気持ちよく試合に入れない、後味ならぬ「前味」が悪い事案です…。
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昨夜録画しておいたNHKスペシャル「OSO18 ”怪物ヒグマ”最期の謎」を見ました。




人間が保護して増えたエゾジカの死体で肉の味を覚え、人間が森を切り拓いた牧場で飼育された牛を襲うようになったOSO18ーーーそこまでの仮説は知っていました。

しかし、あれほど用心深かったOSO18がどうして無防備で草原に横たわり、人間が近づいても逃げることなく、熊を撃ったことがない町役場の職員に簡単に仕留められたのかは謎でした。

逃げなかったのではなく、逃げることが出来なかった、それほど衰弱していたというのは最も納得できる推測で、実際に毛が薄く、胃袋の中も空っぽ、狩りも出来ずに、かなり高齢だったと言われていました。

しかし、1ヶ月前まで牛を襲っていたヒグマが急に老い衰えるものでしょうか?

そして、今回の番組の中で解体所の廃棄場所から見つかった骨などの分析からOSO18の年齢は9歳だと特定されます。

ヒグマの平均寿命が20年であることを考えると、若い、今が全盛期の個体だったのです。

本来、草や木の実を食べ、動物の肉は食べないはずのヒグマ。

自然の生態から逸脱して、肉食に偏ったOSO18の体に何らかの異変が起きていたとする推測も納得です。

その名前の由来にもなった、足の幅18㎝が、射殺されヒグマのそれが20㎝もあったということに、ベテランハンターが「何度も足跡を測って18㎝かそれより少し小さかった。20㎝なんてありえない」と憮然として語っていました。

真夜中に赤外線カメラで捉えられたOSO18は、逞しく用心深い巨体のヒグマにしか見えません。

それなのに、わずかな期間で衰弱し、歩くこともままならず草原の端で横たわっていた…そして足は膨らんでいた。

番組では触れられていませんでしたが、ヒグマの生態を逸脱して肉食に走ってしまったOSO18は、酷い痛風のような症状に見舞われていたのかもしれません。

OSO18を生み出しておきながら最後は殺し、最も自然に逆らってきた自分勝手な動物がどこにいるのか、私たちの誰もが自覚しています。

いつか自然が、人間に最後の審判を下す日が来るのでしょうか。

「OSO18 ”怪物ヒグマ”最期の謎」。悲しい物語でした。

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英国アンチ・ドーピング委員会(UKAD)は、アテネ五輪銀メダリストで、元WBA /IBFジュニアウェルター級王者アミール・カーンがドーピング検査に陽性反応を示し、英国で行われるあらゆるスポーツへの出場停止2年間のペナルティを科しました。

ドーピング検査で陽性反応を示したのはテストステロンと同様の筋肉増強効果があるオスタリン。

多くの人は「カーンはとっくに引退した選手、何を今更?」 と思うのではないでしょうか?

カーンのサンプルは、1年以上前の昨年2月19日にマンチェスター・アリーナで行われたケル・ブルックとのメガファイトで採取された尿サンプル。 



カーンは昨日「私は人生で一度も卑怯な行いをしたことはない」「ブルック戦で厳格な検査を主張したのは私の方」「もし私がブルックを叩きのめしていたのなら疑われるかもしれないが、現実はそうではなかった」と、ドーピングを否定していますが、禁止薬物が検出されたのは彼の尿からです。

井岡一翔のケースのように杜撰な管理団体ではなく、VADAよりもはるかに精緻な検査能力を持つUKADの検査です。

それにしても、すでに引退しているカーンへの「出場停止2年間」は、まともな人から見ると笑い話です。

そのなんの意味もない罰則は2022年4月6日を起点として、2024年4月5日までの期間だそうです。

英国スカイニュースを聞けば聞くほど、わけがわからなくなります…。
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「真のメジャー本塁打記録はアーロン・ジャッジ」。

今季、ヤンキースのジャッジがア・リーグ新記録となる62本塁打を記録。 

バリー・ボンズ(73本)やマーク・マグワイア (70本)の本塁打は「ステロイドの時代」に作られた欺瞞の記録、というわけです。

今年1月にはボンズとロジャー・クレメンスが殿堂入り投票で10年連続落選、候補資格を失いました。MLB最多762本塁打を放ったボンズと、サイ・ヤング賞7度獲得のクレメンスに、殿堂の扉は永遠に閉ざされたことになります。

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「真のメジャー本塁打記録はアーロン・ジャッジ」…懐かしい響きです。

「真の女子100メートル世界記録はマリオン・ジョーンズ」。

フローレンス・ジョイナーは1988年のソウル五輪で10秒49の驚異的な世界記録を叩き出して優勝。しかし、急激に記録が伸びたこと、男性並みの筋骨隆々の肉体、頬や顎に髭が生えていたこと…様々な事実から彼女がドーピングしていたと、多くの人が今も信じています。

1990年代末に登場したマリオンは、ジョイナーの記録には及ばないものの、世界歴代2位の10秒65をマーク。当時、米国のメディアは「真の女子100メートル世界記録はマリオン・ジョーンズ」と賞賛しました。

しかし、2003年にバルコ・スキャンダルが発覚すると、マリオンもまたドーピングの誘惑に勝てなかった堕ちた天使であることが白日のもとに晒されてしまうのです。



MLBに話を戻すと昨年、大谷翔平と打撃成績を争ったダルビッシュの同僚フェルナンド・タティスJr.が、今年8月に筋肉増強剤の使用が見つかり、80試合の出場停止処分を受けました。

10月には大谷の元同僚で3年前に急死したタイラー・スキャッグスが球団職員から渡された禁止薬物を服用していたことが明らかになりました。

スポーツファンに取って非常に悲しいことですが、ドーピングは後を絶ちません。





「驚異的なパフォーマンス」と「ドーピング」は、世界で最も簡単な連想ゲームになってしまいました。

証拠がなくても、人々は疑惑の視線を逸らすことはありません。「驚異的なパフォーマンス」が繰り返されるようなら、尚更です。

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ところが、非常に摩訶不思議なことが今、米国で起きています。

「驚異的なパフォーマンス」といえば、野球はおろかスポーツ全史を紐解いても、ドーピングでもたらされた欺瞞のパフォーマンスまで含めても、大谷翔平がやってのけたことは疑惑の目を向けるべき屈指の存在に数えられるでしょう。

ところが「大谷はドーピングしている」という憶測は、どこからもほとんど聞こえてこないのです。

パフォーマンスだけ見ると、彼ほど怪しい人物は、スポーツ全史振り返ってもなかなか見つけることはできません。

彼が二刀流で残してきた「驚くべきパフォーマンス」の数々は、ドーピングの状況証拠としてどれもこれも十分すぎるものです。

なぜ、大谷にドーピング疑惑がかけられないのか?その正確な理由はわかりません。

「15勝」「34本塁打」が単体では「驚異的なパフォーマンス」とは言えないから、なかなか実感がわかない。つまり、比較対象がないユニコーンの評価に戸惑っているからかもしれません。

しかし、それ以外にも、彼の天真爛漫な振る舞いも大きいでしょう。

イニングを投げ終えた大谷に「粘着物質」の確認に歩み寄る審判団に、笑いながら手の指を広げて見せる大谷と、「お前がやってないのはわかってるけど、お前だけ調べないわけにいかんから」と言ってるかのように、苦笑いしながら大谷の手を見る審判たち。

観戦スタンドが100%解放される感想を聞かれて「声援は力になります。ドーピングですね」と言い放って、記者団を苦笑いさせたこともありました。

本塁打王争いの最中に、セーフティバントを決める、怪我を恐れずに盗塁する、本盗までやってのける…彼に取って大きなレガシーにならない内野安打や盗塁を果敢に試みる姿勢は、自分が得することだけを考える卑怯者には到底できないものです。

単純に野球を楽しんでいる、そうとしか見えません。

ユニコーンは野球そのものに極めて重篤な中毒症状を呈していますが、それゆえにドーピングなど全く必要ないのです。

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まぁ、それでもあのパフォーマンスは疑わしい…。

「僕は投手だけでしたが、それでももっともっと練習する時間が欲しかった。時間が足りなかった」(川上憲伸)。

「一日中バットを振って、とにかく練習しないと試合で打てるわけがない。一日24時間は足りない」(福留孝介)。

きっと、大谷は時間を増幅させるドーピングをしてるに違いありません。それしか辻褄が合いません。絶対そうです。

どんな化学物質を組み合わせれば、時間増幅剤が出来上がるのか、全く見当が付きませんが。

しかし、大谷の採血や採尿から時間増幅剤が陽性反応を示しても、ユニコーンファンは安心して大丈夫です。

2022年10月29日の今日現在、MLBはもちろん、WADAですら禁止薬物に「時間増幅剤」はリストアップされていないのですから。
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Saturday 13, April 2013
Radio City Music Hall, New York, New York, USA  

Junior-feather Contest, 12 Rounds
WBA Junior-feather Title 

WBO Junior-feather  Title 

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故障を抱えていたと言い訳したドネアでしたが、リゴンドーのフェイントにことごとく引っかかってしまいます。

2013年4月13日。リング誌に言われるまでもなく、すでに衰えをいくつも指摘されていたドネアにとって、この日が「終わりの始まり」だと、多くのファンも予見できました。

そして、それはある意味で正しく、ある意味で間違いでした。

確かに、そのあとフィリピーノ・フラッシュは弱々しく明滅しながら坂道を転がり落ちて行きます。

試合前、ドネアは自らの目を指し「俺は速いぞ。よく見ておけ。ノロマのお前には見えないだろうが」と、いつものトラッシュトーク。

興奮するドネアに、ギレルモ・リゴンドーは「その目玉を潰すよ」とつまらなそうに答えました。

そして、キューバ人は宣言通りにフィリピン人の眼窩底を破壊しました。

あれから、9年。

2階級落ちた層の薄いバンタム級とはいえ、ドネアがPFPファイターとの再戦のリングに上がるなんて、誰が考えたでしょうか? 

 

当時、ゴールデンボーイ・プロモーションズとの契約を試みようとしてたドネアへの当てこすりのようなリゴンドー戦でした。

トップランクはその手を緩めず「リゴンドーとの再戦かフェザー級か」を迫ります。

当時のリゴンドーは引き出しゼロのドネアが再戦でどうこうなる相手ではありません。ボクサーの次元が違います。より悲惨な結果しか待っていないのは、当のドネアが一番よくわかっていたでしょう。

しかし、フェザー級を選択した〝裏切り者〟ドネアに、ボブ・アラムは容赦しませんでした…。 
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ビクター・コンテとマーガレット・グッドマンは対極的な人生を送ってきました。

コンテはBALCOの創設者兼社長であり、史上最悪のドーピングスキャンダルの主犯。

彼は2005年に、違法なステロイドの配布とマネーロンダリングの罪を認める司法取引に応じて、刑を大幅に軽減されましたが、それでも4か月の実刑判決を科せられました。

「私が捕まったのは全て内部告発。ドーピングが見破られたことは一度もない」。

そう豪語していたコンテは出所すると「改心した」とクリーンなスポーツ、教育、改革に生涯を捧げると語ります。
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現在、カリフォルニア州サンカルロスにSNAC(Scientific Nutrition for Advanced Conditioning)を起業、最先端の施設で、コンディショニングと栄養士としてアスリートをサポート。

〝ドーピング・グル〟コンテはその知識を提供し、かつて自らが汚染させたスポーツ界の健全化に努力しているのです。
 
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そして、グッドマンはラスベガスで開業している神経内科医。

ネバダ州アスレチック・コミッションの主任リングドクターと医療諮問委員会の議長として、ボクサーの健康とドーピング問題に正面から取り組んできました。

アジアの軽量級選手が直面している過酷な減量にも警鐘を鳴らし、2005年にはマニー・パッキャオらをサンプルに「フェザー級のパキャオはフライ級に乾燥させるような無茶な減量を強いられていた。弱い相手を探すのではなく、より強い自分を探す体重管理をすべき」と主張。

グッドマンはVoluntary Anti-Doping Association(VADA)を創設、ボクシング界では最も誠実なドーピング機関として活動しています。
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釈放されたコンテに群がった迷えるアスリートの一人が、ノニト・ドネアでした。

「私が捕まったのは全て内部告発。ドーピングが見破られたことは一度もない」というコンテにすがる彼らの思い、心の奥底に何が潜んでいるのかを想像すると、清々しい思いにはなれません。

コンテは、あれほど多くの有名選手とドーピング犯罪を繰り広げた張本人です。

WADAですら手玉に取ったコンテにとって、ザル検査のVADAをすり抜けるのは朝飯前でしょう。

それにしても、ドネアには「李下に冠を整さず」という美学がある日本人の感覚とは懸け離れた心理、思考回路があるようです。

セカンドチャンスは与えられるべきで、コンテは司法取引もしていますから引き続きドーピングの知識を活かした職業に就くのも自由です。

ただ、日本ならコンテはスポーツ界から永久追放です。 もちろん、そんな硬直した社会意識が世界から遅れをとる一因になっているのですが…。
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Saturday 7, May 2022
T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada, USA  
Light Heavy Contest, 12 Rounds

WBA World Light Heavy Title

commission:Nevada Athletic Commission
promoter:Eddie Hearn (Matchroom Boxing)
matchmaker:Kevin Rooney Jr
media:DAZN  


ジュニアミドル級で最初の世界タイトルを獲得したカネロ・アルバレスは、4階級21ポンドも上のライトヘビー級でもパワーボクシングを展開してきました。

…。ビボルの動きが素晴らしい。

カネロをローブに詰めるなんて!

中盤までの8ラウンド、明らかにリード。私のフシ穴採点では79-63。フルマークでもおかしくありません。




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Saturday, May 7th clash in Las Vegas’ T-Mobile Arena 

World Boxing Association World Light Heavy Title


昨日行われた最終記者会見。

両選手・陣営とも刺激的なトラッシュトークはなく、悪い意味で地味に進行した印象でした。
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かつて「リングの中で戦うのに英語は要らない」と野茂英雄みたいなことを言っていたカネロですが、ここ数試合で英語は随分流暢になりました。

「シンコ・デ・マヨの週末に試合ができることを誇りに思う。メキシコを代表して戦うんだと、強い気持ちでいる。ビボルは素晴らしい世界チャンピオンでアマチュア時代から豊富な経験を積んできた手強い相手」。

一方のビボルも、丁寧に一語一句をかみしめるように英語で質疑応答。

「本当に大きなチャンスをつかむことが出来た。この幸運に感謝したい。この数年間、陣営といつも夢見ていた試合が現実になっった。素晴らしい試合をお見せする。このスポーツに5歳のときから打ち込んできた。16歳で2度目のアマチュア世界王者になった。そしてプロで19試合、全て勝利を収めて私は世界王者。週末の試合、勝利しかイメージできない」。

オッズは5-1で、ホームのカネロが圧倒的有利。

カネロのKO勝ちは5/2(3.5倍)、ビボル15/2(8.5倍)。

「カネロが終盤ストップする」という専門家予想と同じく、オッズでも第8〜第10ラウンドでカネロがKOする賭け率が19倍で最も低く、大穴はビボルの1ラウンドKO勝ちで101倍。

5-1レベルのオッズが引っくり返されるのは珍しいことではありませんが…そのフェイバリットがカネロとなると、これまで何度も繰り返された不可解なジャッジも考慮すると100-1レベルに思えてしまいます。
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