フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: スポーツよもやま話


「悠長に構えている時間はない」。


ウクライナの危機が破滅的に膨れ上がる中で、元世界ヘビー級王者ウラジミール・クリチコは「ロシアが一方的に始めた戦争」の終結を国際社会に訴えました。

TwitterとInstagramにアップロードされた動画では「人道的大惨事が起きている。もはや一刻の猶予もない」と語り「ロシアの侵略を止めるためには、今行動するしかない」と決意を表明。

首都キエフの市長を務める兄のビタリ・クリチコは、月曜日の朝まで夜間外出禁止令が出し、人々は、ロシアの攻撃が民間人にまで迫っていることに戦慄している。
 
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ヒルベルト・メンドサWBA会長は「月曜日に会議を招集し、世界や地域タイトルの試合を一切行わないことを決定する」とコメントしています。




ロシアの侵略に対しては、はっきりNOという態度を伝えることが大切です。

日本政府は昨日、ロシアのウクライナ侵攻を「侵略」と認定しました。遅すぎますが、当然です。あの攻撃は侵攻なんて種類のものではありません。

日本語が異国の言葉にそのまま当てはめることができるとは限りませんが、日本語では「国境を越えて相手国に軍事攻撃を仕掛ける」のが侵攻です。国境紛争や、自国に侵攻してきた相手国を押し返し、敵陣に入る場合も侵攻に該当します。

そして、侵略は国境紛争にとどまらず「相手国の首都を陥落させ、主権と領土を略奪し、征服することを目的とした軍事攻撃」です。

異国や英国のメディアではinvasion、invade、aggression、などの言葉で報道していますが、文脈を読めば「侵攻」ではなく「侵略」として使っているのは明らかです。

いまだに「侵攻」としか伝えていない日本のメディアがありますが、あれは「侵略」です。

戦争以外の外交は、言葉や文書を交わすことで成り立ちます。人殺しの武器を使う外交が戦争なら、言葉や文書を武器に取る外交もあります。

ウクライナにとっては、もはやロシアとの外交は言葉や武器の段階を超えてしまいました。

私たちは、人殺しの武器を手にしてウクライナを応援することは出来ません。私たちには言葉や文書でしか戦うことができません。



「侵攻」ではなく「侵略」。「遺憾」ではなく「怒りに震えている」。

わけのわからない言葉を使わずに、立場と態度を鮮明にすることです。

米国はウクライナに3億5000万ドル=約400億円の軍事支援を新たに行うと発表しました。

楽天の三木谷浩史は「美しく平和で民主的な国が、このようなことになるとは、本当に心が痛む。日本政府も毅然とした態度を取ってもらいたい」と、ロシアの侵略に曝されているウクライナに10億円寄付すると表明しました。

米国の追加支援は三木谷の40倍しかないのか、三木谷が米国の40分の1も寄付するのかわかりませんが、はっきりした態度を示すことが大切です。

あらゆる侵略は悪です。
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ロシアのウクライナ侵略が、スポーツ界にも大きな衝撃を与えています。

木曜日の早朝に始まった侵略に国際的なスポーツ団体がロシアからイベントを撤退させています。

UEFAはチャンピオンズリーグの決勝戦をサンクトペテルブルグからパリに移し、F1はロシアGPを中止しました。
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また、NBAの2人のウクライナ人選手がロシアの侵略を非難する共同声明を出すなど、アスリートたちも声をあげています。

ボクシングではWBCが「ひどい戦争が始まった。この紛争が平和的な方法で解決されるまで、ロシアでのすべてのボクシング活動を認めない」と声明を発表。
WBAも週明けにも会議を開催し、ロシアでの世界王座、地域王座の開催を一切停止することを決める方針です。

WBOはフラシスコ・バルカルセル会長がSNSで「WBOはウクライナへの侵略が続く限り、ロシアの世界王座、地域王座の試合を認めない。ロシア人ボクサーのランキング除外まで検討している」。

このウクライナ侵略は、組織的なドーピングのように選手個人にも疑義がかけられる事案とは全く違います。 

ロシアでのイベント中止は当然ですが、ロシア人アスリートを締め出すことは的外れも甚だしい愚策です。 
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カザフスタンでは液化石油ガス(LPG)が2倍に値上がりしたのを背景に、2日から国内各地で大規模な反政府デモが続いています。

カシム=ジョマルト・トカエフ大統領はロシア主導の軍事同盟の集団安全保障条約機構(CSTO)に、抗議行動の鎮圧に向けた支援を要請。CSTOの部隊は6日、カザフスタン入りしていました。

ロシア国営RIA通信によると、カザフスタンに派遣されたのは兵士2500人規模の精鋭部隊。CSTOは、カザフスタンの政府や軍の施設を守る「平和維持部隊」として、数日〜数週間、同国にとどまるとされています。

トカエフ大統領は7日「抗議デモに名を借りたテロリストは容赦しない。警告無しに発砲する」と全国放送のテレビで警告。デモを「外国で訓練を受けたテロリストの仕業」だと、証拠を示さずに決めつけています。

内務省は、抗議デモが始まってからの数日間で「武装犯」26人と治安部隊の18人が死亡、3000人以上が拘束されたと発表、国内ではインターネットの遮断が続いています。

カザフスタンでは、ほぼ全ての選挙で与党が勝利し、その投票率は100%近くに上り、与党と戦える野党は存在しないという摩訶不思議な民主主義国です。

カザフスタンと聞いて、中央アジアの資源大国と思い浮かべるでしょうが、ボクシングファンにとってはゲンナディ・ゴロフキンをはじめ中量級を中心に強豪を続々と輩出するボクシング大国です。

アマチュア時代から国家の寵愛を受け、プロになってからもカザフスタン国旗を翻して入場しているトリプルGは、このニュースをどう聞いているのでしょうか。

同じ旧ソ連圏のウクライナでも、ビタリ・クリチコが首都キエフ市長としてロシアの干渉との戦いを続けています。

アレクシス・アルゲリョも、政治に身を投じ政治の翻弄されました。
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もし、マニー・パッキャオが日本人なら、母国を救うために政治に情熱を燃やしたでしょうか。

アスリートがアスリートとして、アスリートとしてだけの自分に集中出来る環境にある国は、世界でも少数派かもしれません。

この国のアスリートは幸せです。アスリートを純粋に応援できる私たちスポーツファンも幸せです。

GGGの母国にも、早く平穏な日常が戻って欲しいです。
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「リオ・グランデの砦」はジョン・フォード監督とジョン・ウェインの西部劇。原作はジェームズ・ワーナー・ベラの短編小説で「アパッチ砦」「黄色いリボン」に続く「騎兵隊3部作」の最終作です。

西部を守る騎兵隊の活躍と家族愛、侵略者と勇敢に戦い家族を守る…つまりアメリカの理想を描いた作品です。

米国を凶悪犯罪に恐怖させ続ける銃社会、そして異質なものをたとえ原住民だとしても侵略者として排除する倒錯の心理、それがマジョリティたちの体の芯に造成され、膠着しているのは、彼らの2、3代前までの原体験が今も取り憑いて離れないからかもしれません。

中南米の母国から、想像を絶する決死の旅の果てに、メキシコ国境を越えた彼らは同じ言葉を語ります。 

「アメリカが楽園じゃないなんてことは知ってるさ。それでも渡らなきゃならないんだ。でも引き返せば地獄。母国では、座して死ぬしかないんだから」。
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メキシコ国境を越えて米国への移民を希望する亡命者
United States Customs and Border Protection(米国税関国境取締局)などに拘束される人数が史上最多を更新してしまいました。

2012年度は50万人に満たなかった拘束者数は年々増加、2019年度に97万7509人と100万人に迫り、今年は173万4086人に達したのです(2020年度はパンデミックの影響で50万人レベル)。

この急増は、バイデン大統領が、トランプ政権が強行していた「メキシコ残留政策」(正規の手続きを経ずに米国入りした移民希望者は亡命申請してもメキシコに強制送還する)を一時停止、メキシコ国境沿いの国境の壁建設も中止したことが背景にあります。


今年9月中旬、リオグランデ川に架かるインターナショナルブリッジにハイチ人移民希望者がなだれ込み、AP通信などはその数を1万5000人と報じました。
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日中の最高気温が35度を超えるという地域ですが、7月に大統領が暗殺され一段と正常が不安定になったハイチは8月の大地震で経済も崩壊。

炎天下での野宿生活も「母国にいても死んでしまうが、リオグランデ川を越えれば生き延びる可能性がある」と決死の覚悟で、川を渡って来たのです。

しかし、毎年大都市一つ分の移民がなだれ込む現実に米国世論は「悪夢だ」とバイデン政権を非難、トランプ前大統領も「米国の主権が消滅する」と罵倒しています。

移民に理解があるとされたバイデン大統領は、パンデミックを理由に10月までにインターナショナルブリッジのハイチ人7500人を強制送還。しかし、国境警備隊が「自分の国へ帰れ!」と暴力で移民希望者達を追い払う動画が拡散すると「非人道的だ」という批判が巻き起こりバイデン政権は板挟み状態に陥っています。

メキシコには移民希望者を食い物にする闇ビジネスも横行。国境付近に集まった移民希望者をSNSなどで「川の水位が下がったから(国境地帯の)シウダードアクニャにいらっしゃい」と誘い、命をつなぐわずかな金銭や家財を奪いとる悪徳業者もいるといいます。

米テキサス州デルリオから国境を再び越えてメキシコ側のシウダード・アクニャへ引き戻るときには、今度はメキシコ当局に拘束されることもあります。
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現在活躍しているプロボクサーの中にも移民や、移民2世は少なくありません。

そもそも、あの国は移民の国です。

わずか250年前に欧州各地などから移民した彼らが強制送還されることはありませんでした。それどころか原住民をほとんど皆殺しにしました。

日本では昨日、パンデミックで原則禁止していた外国人の新規入国を解禁しました。東南アジアの技能実習生らを中心に多くの人が入国してきます。

私の会社でも彼らを受け入れています。

もちろん、彼らは「移民」ではありません。

日本ほど周辺国から憧憬されながら、移民を受け入れない国は世界中どこを探してもありません。

カジノを作ったって、交付金をばら撒いたってこの国が豊かになるはずがありません。

過激なまでの少子高齢化の先にあるのは、国の死です。

中高時代に外国人学校のバカと何度もトラブルを起こし「てめえの国へ帰れ!」と叫んだこともあった私が言うのもなんですが、純血の日本人だけではこの国は救うことはできません。

〜どこまでも続きます。 
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大坂なおみや八村塁。

世界のメジャースポーツで傑出した活躍を見せる日本人アスリートが増えています。

ボクシングは世界のメジャースポーツではないものの、ベオグラード世界選手権で岡澤セオンは欧米で注目度の高いウェルター級で頂点に立ちました。

彼らの肌の色、容貌、あるい筋肉の付き方は日本人とは違います。

彼らを忌避する人が理想とするのは、純血日本人が世界で活躍することでしょう。純血日本人、そんなものが本当に存在するのかどうかは別の話として。

純血日本人でなければ、日本人とは認めない、と考える人は少数派かもしれません。

少なくとも〝それ〟を大っぴらに公言する人は、極めて少数派です。

しかし、大坂や八村の活躍を喜ぶ人でも、錦織圭や大谷翔平を応援する熱度は、明らかに違います。

その理由はおそらく〝それ〟です。
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WOWOWの加入者が最も増えたのは錦織圭が全米オーブンで快進撃、決勝進出を果たした時期でした。

大相撲を見るとわかるように、純血主義者は少数派とは言い切れません。

大相撲やプロ野球がMLBのように、外国人枠を撤廃すると…?

モンゴル人や黒人が席巻する土俵、どのチームも日本人が珍しい多国籍軍になると、少なくとも一時的には人気は下がるでしょう。

そして、活躍するアスリートの母国のコミュニティで人気が特化されるスポーツに変質するかもしれません。

そう、米国でのプロボクシングのように。

ここまでグローバル化が進むと、純血主義など貫けるわけがありません。そもそも純血ってなんなの?って話なんですが。

その一方で、多くの人が純血主義を理想とする考え方を捨てきれていません。

私も、もし錦織圭が大坂なおみクラスの活躍を見せていたら、テニスにもっと強烈な興味を持ったかもしれません。

そして、村田諒太や大谷翔平が漆黒の肌を持つ日本人なら、ここまで夢中にならなかったかもしれません。

人間の心の奥底に流れる、暗くて深い川のお話です。
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今夜はAP通信から。

【ローザンヌ】国際ボクシング連盟(AIBA)が世界選手権のメダリストに賞金を出すことになりました。

10月24日から11月6日までセルビアのベオグラードで開催される世界選手権に用意される賞金総額は260万ドル。

金メダル10万ドル、銀メダル5万ドル、銅メダル2万5千ドルが贈られるそうです。
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AIBAのウマル・クレムレフ会長は「世界選手権のメダリストに金銭的な報酬を与えるのは初めてのことだが、これがあるべき姿」と語り「AIBAのトップトーナメントに出場するために何年もの準備と努力の犠牲を払ってきた選手に報いることを考えれば当然」と説明。

組織の腐敗から大揺れのAIBAは国際オリンピック委員会から資格停止処分を受けるなど「存続の危機」に晒されていましたが、昨年の会長選でクレムレフが当選、潤沢な資金を持つ母国ロシアの国営ガス会社ガスプロムをスポンサー企業に迎え入れていました。

金メダルで10万ドル…プロで3階級制覇したジョンリール・カシメロのキャリア最高が7万5000ドルですから、軽量級の世界王者よりも稼げます。

まー、年に何回もできませんし、カシメロら貧困軽量級王者たちがAIBAの大会に殺到する…なんて事はないでしょうが、アマチュアとプロの境界線がボヤけます。

東京五輪でも運営から締め出されたAIBAは、ボクサーを引き止める必要性に迫られていたという背景もあるでしょう。

また、2007年から賞金トーナメントを手掛けており、事実上プロの興行にも食指を伸ばしていた動きを顕在化させたということでしょう。

東京五輪を見ても、純粋なアマチュア選手など一人もいないことは誰でもわかります。メダリストのほとんどがボクシング軽量級の世界王者より金持ちでしょう、間違いなく。

AIBAも「プロ」の領域に進出して、財政難を立て直し、地に堕ちたブランドを再構築する一挙両得に賭ける思いは強烈です。

近い将来、アマチュア大会も統括する第5団体「AIBA-プロ」が発足するかもしれません。

ロシアのエネルギー産業がスポンサードするとなると、家内制手工業の域を出ない既存の4団体では太刀打ちできないかもしれません。1メジャー・4マイナーの時代が来るかも?

…まあ、そんな風にはなりませんが、絶対に。 
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英国のタイムズ・ハイヤー・エデュケーション誌が、最新の世界大学ランキングを発表しました。

https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings

約100カ国・地域の1662大学を対象に評価を実施。教育環境や研究成果、国際性など13の指標でランク付けしました。

東京大は35位、前年から順位を一つ上げ、京都大が61位にランキングされましたが、日本からはこの2校のみ。

世界1位は英オックスフォード大で、6年連続トップ!さすが、英国のランキングです。わかりやすい!

2位には米国のカリフォルニア工科大とハーバード大がタイ。

4位に米スタンフォード大、5位は英ケンブリッジ大。トップ10のうち8校が米国、2校が英国の大学でした。

なるほど!キリスト教のエスタブリッシュメント目線がわかりやすく伝わってきます。
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日本からは、東京大の35位に次いで京都大が61位で、上位200校に入ったのは2校のみ。

アジアのトップは中国の北京大と清華大が共に16位。中国は上位200位に10校がランクイン。

韓国も54位のソウル大を筆頭に200位以内に6校が入りました。

このほか、アジアでは21位のシンガポール国立大や30位の香港大などが東大を抑えて上位に。

日本の大学が抱える最大の欠点は、教育産業だけでなくあらゆる分野で共通している国際性です。

これは、永遠の課題かもしれません。

天下分け目の戦いとは、関ヶ原のこと…そんな国です。

そして、国ぐるみでの取り組み・行政レベルでの支援が圧倒的に遅れているという点も見逃せません。

中国や韓国が国を挙げて教育を含めた産業の世界評価、世界進出をバックアップしているのに対して、日本は各々の自助努力に委ねられているのが現状です。

韓国と比べて、アカデミー賞やグラミー賞などで日本の作品、アーティストが大きく後塵を拝している最大の原因はここにあります。

とはいえ、日本のアニメやマンガ、大谷翔平などの才能は国家のサポートが無いにも関わらず、欧米に堂々と受け入れられています。

そんな「鬼滅の刃」や「大谷翔平」には、世界が共感する国際性のカケラも見てとれません。

奴らが見たことも想像したこともないモノ…だからこそ、欧米の度肝を抜くことが出来る、とも言えます。

何が国際性じゃ。

さらに、このタイムズ・ハイヤー・エデュケーション誌、英国の新聞タイムズの別冊付録です…なんだ!たかが付録か!付録のくせに偉そうにしやがって!



…という、負け惜しみはここまで。

タイムズ・ハイヤー・エデュケーションのサイトを見れば、日本感覚の〝雑誌の付録〟とは全く次元の違うことが分かります。

中国や韓国、シンガポール、香港の大学に先んじられるのは残念です。

ただ、日本はもちろん、中国と韓国の科挙の延長上の受験勉強でカスタマイズされた若者を入学させる東アジアのシステムではこの〝大学PFP〟ランキングでトップは狙えません。

国際性というと誤解を生みます。

日本の大学生はもっと自由に!もっともっと自由に!
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年をとると涙もろくなります。

しかし、これは年齢関係なく、いつの時代の俺だって泣いちゃいます。

感動しました。



1989年ユニバーサル、フィル・アンデル・ロビンソン監督。原作:ウイリアム・パトリック・キンセラ「シューレス・ジョー」。

映画の撮影はアイオワ州ダビューク西郊の小さな町ダイアーズビルで行われました。

"If you build it, he will come."   野球場は撮影に際し実際に建造されました。

映画の出来も秀悦でした。
 
2020年8月13日、このロケ地の近接地に新設される特設球場でシカゴ・ホワイトソックス 対 ニューヨーク・ヤンキースの試合を開催することが決まっていました。

それにしても、なんてロマンティックなことをするんだ!アメリカ!!

しかし、世界的なパンデミックの影響から試合中止が発表されてしまいます。
The "Field of Dreams" game was delayed but not denied. The Chicago White Sox and New York Yankees met for the rescheduled event in MLB's first-ever game in Iowa on Thursday.

しかし、ついに日本時間の今日、 フィールド・オブ・ドリームスが現実になりました。
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映画のシーンをたどるようにな演出は、もはやスクリーンの中にいるような錯覚に。

右翼後方のトウモロコシ畑の中から姿を現したのはケビン・コスナー。

そして、両チームの選手がトウモロコシ畑から、クラシック・ユニフォームで 入場。

これは現実か!?

ホワイトソックスの選手は、シューレス・ジョーが着ていたあのユニフォームで登場! 


Kevin Costner, who starred as Ray Kinsella in the 1989 film, made the trip to Dyersville, Iowa, as he led the players through the cornfield and onto the field. The pregame intro was a tribute to an iconic scene from the film.

"Is this heaven?" Costner asked. "Yes, it is."



"ここは天国か?" コスナーが聞きました。

"Yes, it is"

8000人の観衆は、自分たちも映画の中に入り込んだ不思議な気分だったんじゃないでしょうか。



高校時代に通った場末の小さな映画館。

そこで見た最後の映画の一つが「フィールド・オブ・ドリームス」でした。

わけもわからず、涙が出てきました。

ありがとう、アメリカ!ありがとう、MLB!


https://twitter.com/MLB/status/kevin-costner-catch-field-of-dreams-iowa
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米国には全国区のスポーツヒーローは存在しない。

「全国区」なんて概念がない国なので、当たり前と言えば当たり前です。

それでも、Forbesのアスリート長者番付や、2018年にESPNマガジンが創刊20周年を記念して企画した「The Dominant20」などのランク付けから、米国でパワーを持つアスリートが誰なのかは少しは覗き込んだ気分になれます。

The Dominant20は米国に特化して知名度、新聞雑誌への露出、SNSのフォロワー、報酬などの視点から、1999〜2018年の20年間、米国スポーツ界で最も支配的に活躍したアスリートの20傑です。

ちなみに電子版では2018年の1年間でも選考基準はより恣意的になっていますが同様の企画を実施、下記がその順位です。

これを見て「羽生結弦は米国で11番目に有名なアスリート」と巨大な勘違いする人は皆無とは思いますが…。

20. Mike Trout – Baseball
19. James Harden – Basketball
18. Patrick Mahomes – Football
17. Alex Ovechkin – Hockey
16. Justify – Horse Racing
15. Drew Brees – Football
14. Mookie Betts – Baseball
13. Lebron James – Basketball
12. Lewis Hamilton – F1
11. Yuzuru Hanyu – Figure Skating
10. Novak Djokovic – Tennis
9. Simona Halep – Tennis
8. Luke Modric – Soccer
7. Breanna Stewart – Basketball
6. Chloe Kim – Snowboarding
5. Katie Ledecky – Swimming
4. Ariya Jutanugarn – Golf
3. Daniel Cormier – MMA
2. Eliud Kipchoge – Marathon
1. Simone Biles – Gymnastics
先ほど終わったばかりの東京2020の男子マラソンで圧勝したエリウド・キプチョゲが2位(マラソン世界記録樹立)、シモーン・バイルスが1位と五輪選手がワンツーでした。

そして、これ、2021年でやるとESPY大坂が最優秀女子選手賞、大谷が最優秀野球選手賞をすでに受賞していますから大谷翔平と大坂なおみのワンツーも十分ありえます。



前置きが長くなりましたが、1999〜2018のThe Dominant20です。

詳しいThe Dominant20はここをクリック

1. Tiger Woods, golf (17.0)
2. LeBron James, NBA (15.6)
3. Peyton Manning, NFL (12.7)
4. Jimmie Johnson, NASCAR (12.0)
5. Roger Federer, tennis (10.6)
6. Annika Sorenstam, golf (10.3)
7. Michael Schumacher, Formula 1 (10.2)
8. Floyd Mayweather, boxing (10.1)
9. Marta, soccer (9.8)
10. Usain Bolt, track (9.5)
11. Lionel Messi, soccer (8.9)
12. Serena Williams, tennis (8.9)
13. Lauren Jackson, WNBA (8.3)
14. Cristiano Rinaldo, soccer (8.2)
15. Novak Djokovic, tennis (8.0)
16. Alyson Felix, track (7.3)
17. Barry Bonds, MLB (7.1)
18. Mike Trout, MLB (7.1)
19. Manny Pacquiao, boxing (6.5)
20. Tom Brady, NFL (6.3)→The Dominant20には「ブレイディが20位なわけがない。デタラメ順位だ」という批判もありました。
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ESPNと米国、独断と偏見の二段重ねであることをまずお断りして、当該の20年間は「タイガー・ウッズ」の時代でした。

日本から見ると4位のジミー・ジョンソン(ナスカー)、9位のマルタ(女子サッカー)、13位のローレン・ジャクソン(女子バスケ)、16位のアリソン・フェリックス(陸上競技)、が「誰だ?」ってなりそうです。

ナスカーなんて、南部のちょっと懐古的右翼が楽しんでるイメージです。
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米国目線では8位のメイウェザーと19位のパッキャオが「この報酬要素だけでランキングされてるのは誰だ?」でしょう。

順位が上の方が大きなページを割いているのに、8位のメイと9位のマルタだけは〝逆転〟。メイやパックは知名度などではなく報酬のバロメーターが振れまくってることからランキングされました。

2028年の30周年でもこの企画があるのかどうかわかりませんが、大坂なおみが上位に入るどころか1位もあるかもしれません。

2021年限定なら、大谷翔平の1位は十分にありえますが、報酬の低さがネックになりそうです(公表されていませんが大谷のエンドースメントは選手年俸の数倍でしょうが)。
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米国人でもヨーロッパ人でもない、多くの米国人がどこにあるかも分かっていないアジアの島国という背景を考えると、大谷とパッキャオが米国に残している爪痕は途轍もないことです。

まあ、パッキャオは報酬だけ、大谷は現実のムーブメントを引き起こしているので、米国スポーツへの影響力という点では27歳の日本人が圧倒的に上です。 

といっても「大谷がホームラン王とMVP、スポーツイラストレイテッド誌とESPYの年間最高選手賞を受賞する」のと「村田諒太が東京ドームでカネロ・アルバレスを沈める」の、どっちが熱狂するかといえば、迷うことなく後者です。

アスリートに競技結果以外や、そもそも競技を超えて順位をつけるのは面白い試みですし、このブログでもさんざんやってます。

頭のおかしい平等主義者におもねって、タブーにすべきではありません。 

ただ、それはスポーツの楽しみ方の中でも最も瑣末でどうでもいい部分です。

米国ではボクシングは完全なマイナースポーツ、日本でのメジャー度も大谷と村田では国内外のメディアの取り上げ方や報道の質量は全く比較になりませんが、個人的には大谷がホームラン100本打って30勝しても、村田がカネロ沈める方がワクワクします。

もちろん、大谷の凄まじさや、米国でのステイタスは十分認めていますが、世界が認める高級ワインよりもピートの効いた暴力的なモルトウィスキーの方が好きなのと一緒です。 
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ケン・マッカラムは、元3階級生覇(ジュニアミドル・ミドル・ライトヘビー)の名王者マイク・マッカラムの三男です…なんて冗談はさておいて…ケン・マッカラムは英国の〝秘密諜報機関〟MI5の長官です。

MI5よりもMI6の方がよく耳にするかもしれませんが、6は5も統括するのは Secret Intelligence Service=SIS)で、5はその中心部署。防諜を主要任務としています。
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米国CIAやイスラエルのモサド、旧ソ連のKGBなどに並ぶ有名な諜報機関で「ミッション・インポシブル」の「IMF=mpossible Mission Force(不可能作戦部隊)」のモデルにもなっているのがMI6です。

私がその名所を初めて知ったのは、いろんな本を読み漁った高校時代のことでした。

ジョン・ガードナーやイアン・フレミング、ブライアン・フリーマントルらのスパイ小説の世界に興味を持って、高校図書室に置いてなかった作品は、大きな図書館にも探しに行きました。

きっかけになったのは、月並みですがフレデリック・フォーサイスの「ジャッカルの日」。

引きこもり高校生だった私は「けして表には出ずに、要人の暗殺や国家転覆までを執行する秘密組織」に妙な親近感を持ったのかもしれません。

ただ、当時はCIAやKGBは疑惑をかけられた工作活動を「そんなことをすることも出来るわけもない」と公式に声明、英国に至ってはMI6の存在すら否定していました。

その一方で、ただの創作者であるはずのスパイ小説作家のほとんどが、そんな組織に深く関わっていた経歴を持ち、フォーサイスのように〝現在進行形〟の傑物までいましたから、読者としては迫真の描写と〝奴ら〟は必ず実在する、という確信を楽しんでいました。

そんなMI6が事実上の諜報員(スパイ)の求人広告を新聞に掲載したというニュースが報じられたのは20年ほど前のことだったでしょうか。

「え?俺でも採用試験を受けれるの?」と思わず腰をあげましたが、その後もテレビで求人CMを流し、今回はMI5がインスタグラムの公式アカウントを開設したのです。


「世界中の若者との接点を増やし、多様な人材獲得につなげるのが狙い」(マッカラム長官)といいますから、国家が存在を否定した時代があったなんて信じられません。

HPにはこんなクイズを集めたコーナーも。 


FACT OR FICTION? MI5 has a crèche for baby spooks. (○×クイズ=MI5には託児所がある?)

時代は変わりました。
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