カテゴリ: スポーツよもやま話

20代の前半頃までは、それこそいろんな本を乱読しました。今の自分が年に20冊も本を読まくなっているなんて信じられません。

それを言い出すと、映画や現場のボクシングはもっと見なくなってしまいました。

高校時代から強烈な興味をそそられたテーマの一つに、Unsolved Problems In Mathematics(数学上の未解決問題)があります。

ムラムラする数式に「なんか、これ、もしかして、俺が解決できるぞ…」と一瞬体を震わせても、全然ダメダメだったりするアレである。

先月、知り合いのヤブ医者がわざわざ大阪まで遊びに来たのですが、この男が私が初めて会った「私なんかよりもはるかに数学が出来る、数学的感性の鋭いヤツ」で「私以外で高校時代からUnsolved Problems In Mathematics に惹きつけられていた変態」です。

私が「ちょっと前に会ったばかりやないか。まだ(居酒屋など)なんも開拓してへんのに」と言っても、「なかなか時間とれないから、行ける時に行っとこうと思って」と大量の酒と食べものを持って我が家に上がり込むのでした。

こいつには前に飲んだ時に「南極にまだ人類が見たことのない貴金属が眠っている可能性がある。そこに行ってみないか?」と囁いたアホです。

中学時代に「巨大古墳の森の中にサッカーボールみたいなダイアモンドが転がっている」と探検に誘われ、アルジェリア短期赴任で助手の男が「松茸が群生している山脈がある。日本で売ったらとんでもないことになるんじゃないか?」と儲け話を囁かれ、「そんなんあるわけない!行ったらアカン!」と叫んでくれた心の中の〝常識の俺〟が何十年周期かの眠りから覚めて、やはり叫んでくれるのです。

〝常識の俺〟は「こいつは大病院勤務のエリートかもしれんが、精神年齢は4歳くらいで止まってる。そもそも南極に未知の貴金属があったら中国やロシア、アメリカがなんかがとっくの昔に特殊部隊を派遣して採掘しているはず。高いカネ使って南極まで行って『南極の氷で飲むウイスキーは美味いのう』とか言って帰ってくるのがオチだ!」と、私の心の中で理路整然と説得してくれるのでした。

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私は、まだ住み慣れぬ社宅で「もしかして南極貴金属探検の話を具体的にしに来たんちゃうやろな?」と戦慄していましたが、話は「兵庫県の阪神エリアあたりに住んでるやつは『どこから来た?』と聞かれてどうして『大阪』と答えるのか?」「横浜に住んでるやつが同じ質問に神奈川ではなく横浜と答えるのは間違っていないが、阪神に住んでいるのに大阪とこたえるのは詐称にあたる」というどうでもいい話、「最も偉い肉、美味い肉は牛肉なんかではなく羊ではないか?!」というくだらない自説、「手術前の患者の家族から贈られる高級なお酒や現金などはどうやって断れば良いのか?あるいはいただいちゃうべきなのか?」という下品な話、「巨乳の女は頭が悪いというのには医学的根拠がある」という公然と口にするとリスキーな話を、個々の体験を交えながら煮詰めていく中で Unsolved Problems In Mathematics の話題にも。

そして、AIがUnsolved Problems In Mathematicsについて完璧に美しい回答を完成させたというニュースから、私の名古屋の悪口に、そして「根尾昂はUnsolved Problems In Mathematicsではないか?」という問題提起に至りました。

「根尾は MathematicsではないがUnsolved Problems かもしれない」というのは、そうかも。

「18歳時点でトップの中のトップの一人であったことは事実」だが、「その時点でプロに通用する実力がないというのもあらかじめわかっていた事実」。

となると、高校生がプロで通用するには「どれだけ上積みできるか」がポイントになります。

プロのドラフトは実力はもちろんですが、清宮幸太郎と村上宗隆のように「高校時代にメディアでどれだけ騒がれたか」も評価の一部、+αです。清宮が村上と同じような結果を出していたなら、村上よりももっと大きな人気を集めていたのは間違いありません。

その意味で、根尾昂は+αの付加価値が非常に大きいな才能だったといえます。もし、彼が1年目から立浪和義のようにレギュラーを獲得していたら、東海地区のトップヒーローになっていたはず。

また、彼が村上レベルの+α、人気付加価値しか持ち合わせていなければ、いまでも東海地区でこれほど多くのファンから心配される存在になっておらず、忘れられていたでしょう。

「いきあたりばったりの中日の育成が悪い」「日ハムなら才能を開花できていたんじゃないか」という声もありますが、根尾は注目されたドラ1で野手としても投手としても、もう十分すぎるほどチャンスが与えられました。それは、他の選手ではあり得ないレベルでした。

そこで明らかになったのは、プロになってからの「上積み」の衝撃的な薄さです。

「エリートコースを走り続けた選手は、潜在能力が枯れているケースが多い」…そういうこともあるでしょう。

しかし、小学校時代からゆったりとしたスケジュールでリトルリーグで土日の練習と試合が待ち遠しくてワクワクしていた大谷翔平は別次元にしても、野球一辺倒ではなく東京大学野球部のスカウトが注目するほどの文武両道でした。

「東大・京大出身のプロ野球選手は大成しない。『俺には野球しかない』という覚悟がないから。いろんな物事を科学的・論理的に考えることに秀で過ぎていることは、ときに剥き出しの野生が求められるプロスポーツでは邪魔にしかならない。科学的・論理的に考えることが求められるのは野球についてだけ」…そういうこともあるでしょう。

受験勉強の知能と野球IQが別物であるのは当然ですが、東大・京大のプロ選手が大成しないように見えるのは、サンプルが少なすぎるからでもあります。

いずれにしても、甲子園であれほど輝いた根尾がプロで大きな壁と格闘しているのは、プロ入り後の「上積み」がほとんどないからに尽きます。

精神的な構えはより高く、練習環境も格段に良いはずなのに「上積み」が薄いのは致命的にも思えてきます。

2年目の村上をどんなに打てなくても、どんなに三振しても1年間使い続けたスワローズのようなことは、ビッグクラブ(もはや微妙ですが、ファンベースが固いのはビッグクラブ)のドラゴンズには難しい上に、根尾には村上の長打力のように「使い続けたくなる」目に見える傑出した才能は見当たりません。

ヤブ医者は断言します。「そこだ、そこ!。上積みが薄いというのは見た目だけで、才能と幅広い頭脳を持つまだ26歳の若者だよ。7年間でいつか爆発する時限爆弾のような上積みを温めているかもしれないじゃないか。落合が三冠王獲ったの30歳?(ほんとは28歳)まだ4年もある。山本昌なんて45歳くらいでノーヒットノーランしたよな?(ほんとは41歳)まだ15年もある。可能性しかない」。

確かに、スポーツにおける実力の「上積み」など、数学のように式にして目に見えるものではありません。そして、その潜在能力などUnsolved Problems In Mathematicsほどに文字通り計り知れないものです。


昨日、根尾昂が一軍登録を抹消されました。

がんばれ!!!




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これ食って、徹夜で野球の試合に行くのだが(もちろん選手としてではない)、全く眠くないし、めっちゃ元気(な気がする)…大丈夫か?俺?





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史上最強軍団が史上最悪の結果で敗退してしまったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。

今大会では、ベネズエラが1月に大統領が生捕りにする無法行為はたらいた米国を撃破して優勝したこと、そして〝国技〟レベルの強力なリーグのないイタリアの躍進に〝最もドメスティックなメジャースポーツ〟野球が欧州に広がる可能性を示したという2点が最大のトピックスでした。

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しかし、日本にフォーカスすると、今回のWBCで最も話題になったのはNetflix独占中継の是非が多くのメディアとファンの間で議論されたことでしょう。

「国民的行事をお金がなければみられないなんて間違っている」というユニバーサル・スタンダードに根差した主張が優勢でしたが、そもそもWBCをFIFAやIOCといった世界的な統括団体が主催する公共性の高い五輪やサッカーW杯と一緒にしてはいけません。

WBCはMLBとその選手会によるイベントです。「野球を世界に広める」のではなく「MLBを世界に宣伝する」のが目的で、MLBと選手会が利益を享受するビジネスで、そこに公共性を感じてしまうのが間違いなのです。「開催時期がおかしい」(広岡達朗)なんて意見こそがおかしいのです。

MLBのオーナーたちがレギュラーシーズンとポストシーズン以外で利益を上げようと考えて作った大会です。2006年の初開催から現在まで、その収入の大半を支えているのは日本であり続けています。

NPBも主催に関わることを何度も打診していますが、米国側は一切応じていません。「日本がボイコットしたら、現在の規模での大会継続は不可能」と知っていながら、米国側が強い気に出るのは「WBCは日本では国民的行事」であることを知っているからです。

今大会の賞金総額は、過去最高となる日本円で約21億〜22億円規模と報じられています。この原資となる収入は300億〜450億円ですから、150億円とされるNetflixの独占中継権だけで半分近くが占められます。

ここに日本のテレビ局などの各種メディアの画像・動画の使用料やグッズ販売などなどを加算すると、日本は〝奴隷状態〟。

「WBCにNPBも共催させろ。少なくとも日本向けの放映権はNPBに譲歩しろ。でないと次回からボイコットする」。そう啖呵を切りたいところですが、それが出来ないのは、日本国内でWBCが国民的行事になっているからだけではありません。

MLBにとって、WBCなどチンケな商売に過ぎないからです。大会収入は過去最高の今回でも〝300〜450億円〟。大谷翔平との契約すらままならない金額です。

MLBの総収入は2024年で約1兆9200億円。昨年は2兆円を大きく上回ったはずです。NPBが「大会運営に参加させなければボイコットする」と迫っても、MLBが「じゃあ次回からやめましょう」となるのは明らかです。

過去最悪の準々決勝敗退という結果に終わったサムライ・ジャパン。各国代表が力をつけてきた背景があるものの、優勝していても不思議ではないレベルのチームです。

しかし、フィールドではどこの国とも互角以上に戦えても、フィールドの外、NPB対MLBの経済対決では全く勝負にならない現実が横たわっています。

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 …え?ハンク・アーロンは20万ドル???長島や王よりも年俸が低かった????為替はあるものの、どっちが上かが議論されるレベルでした(実際には長島、王の方が明白に上)。今では考えられません。


まだMLBが遥かに遠かった時代。長嶋茂雄や王貞治にとって、MLBは為替相場を考慮しても経済的にはけして圧倒的な魅力のある舞台ではありませんでした。

いまは、名実共にMLBは世界最高峰。サッカーなど他のメジャースポーツでも、21世紀に入って選手報酬は爆上がりし続けています。

競技レベルはもちろん、経済的にも、メジャースポーツの多くで海外の最高峰が圧倒的な魅力を放つようになった現代は、トップアスリートにとっては進路がハッキリわかりやすくなったという点で悪くない時代です。

もちろん、私たちファンにとっても。




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モハメド・アリは「ダウンしたことは問題ではない。どう立ち上がるかが問題だ」と言い放った。さすが正真正銘の偉人、The Greatest だ!

のちに、アブラハム・リンカーンが「転んだことに興味はない。そこから立ち上がることにこそ興味がある」と言ったのは、アリのパクリだ!パクっとんちゃうぞ、リンカーン!

…時系列なんて関係ないッ!!

大切なのはダウンした過去ではない。大切なのはそれから、だ!


And Then 〜それから。

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NPB、プロ野球。

今でこそMLBという世界最高峰がはっきり視界にとらえられるが、ここが最初の花舞台であることは今も昔も変わらない。

花舞台はどこまでも美しい。それは、いつか散るからだ。大谷翔平のような信じられない大輪の花ですら、いつか必ず無惨に散る。

しかし、花が美しいのは散るからだけではない。そこに辿り着いたにもかかわらず、咲くことさえ許されずに弾き出された無数の蕾があるからこそ美しい。

そして、アスリートだけが人生ではないのと同じように、野球だけがアスリートではない。

信じられない話に聞こえるが、NPBを弾かれた蕾が野球の世界では見ることのできない鮮やかな花を咲かせることがある。


大切なのはダウンしたことではない。大切なのはそれから、だ!


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1954年、身長190㎝の巨漢投手が高校2年で中退、プロ野球の道に進む。10代後半とはいえ身長は伸び続け、2mを超えてもまだ成長は止まらなかった。当時から日本人の体格は劇的に向上しているが、いまなおNPB最大の巨人は、この男である(NPB公式の記録は身長200㎝になっているが、それは大間違い)。もちろん、ユニコーンなんてこの男と並んだら子どもだ。



それから、ちょうど10年後の1964年の春の選抜・甲子園を制した優勝投手も身長181㎝の堂々の体躯だった。当たり前のように翌年1965年にプロ野球のグラウンドに立っていた。2軍では打者として4番を打つ二刀流。ちょっと何かがずれてたら、大谷翔平は二匹目のユニコーンだったのに、この男はわずか3年後にグローブとバットを置いてしまう。





大切なのはダウンしたことではない。大切なのはそれから、だ!

And Then〜それから。 …〝それから〟信じられない彩りの花を咲かせた男たちが歌い上げた勇気のテーマソングです。





 
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昨夜の巨人vs阪神の開幕戦。

新戦力、ダルベックが「巨人軍第97代4番打者」と紹介されていました。日本では4番にチーム最強打者を置くのが常識ですが、MLB最高打者のアーロン・ジャッジが4番を打つことはまずありません。


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ジャッジに並ぶ最強打者、大谷翔平に至っては1番です。

もし、ジャッジや大谷が4番になると「降格」という印象で語られるはずです。

40年前から「過去のデータを検証すると最も得点できるのは最強打者を2番に置くこと」だと言われていました。もし、野球から出塁をなくして個々の打者のパフォーマンスだけで得点を決めるなら、最強打者は1番で決まりです。

最も打順が巡る1番に最強打者がいると、相手投手へ与える重圧の回数も増えます。

しかし「出塁」を考えると「前の3人が出塁して満塁本塁打」という最高の形が出来るのは4番に最強打者を置いたケースになりますが、それはあくまで初回の攻撃だけ。

普通に考えると、9人のラインナップで打順の周りが6番目に悪い4番に最強打者を置くのはどう考えても非効率です。

「4番が本塁打王や打点王になるケースが多い」というのも日本だけ。日本では「4番には自由に打たせる」「4番の前にお膳立て」をするから、そういう結果になっているだけです。

「正解」は1番か2番でしょう。

それでも、いまなお日本では「4番信仰」が強いようです。

個人的には「雰囲気のスポーツ」という色彩がある野球が好きなので、ビデオ判定やロボット審判でその色が失われていくのを少し淋しく感じて見ています。

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「優勝以外は失敗」と自分たちを追い込み、母国でWBCを応援するファンも「必ず優勝する」と信じ切っていた。

ーーーこれは、日本のことではありません。米国のことです。

世界で最も鋭角にメジャースポーツを斬り込むThe Athletic の記事「Did the Americans enjoy themselves at WBC?(米国代表はWBCというお祭りをちゃんと楽しめていなかった)」も交えて…。

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日本でもお馴染みとなった試合前の声かけ。多くのチームがロッカールームやベンチ前で、これから始まる戦いに気勢をあげました。

米国代表でこの役回りを演じたのがロバート・J・オニール、熱狂的な愛国主義者で元ネイビーシールズ・対テロ特殊部隊の隊員で、数々の暗殺工作に関わってきた人物で、トランプ政権を支持するなど右寄りのFOX(今回のWBCも放送)が2011年に制作したドキュメンタリー「The Man Who Killed Usama Bin Laden(俺がウサマ・ビン・ラディンを殺した)」に出演、有名人となりました。

こんな下劣な男が、ロッカールームに入り浸っているのです。

Mark DeRosa has been open about how he views his team as a way to pay tribute to the American military.

マーク・デローサ監督も「アメリカ代表はアメリカ軍に敬意を表する軍団だ」と公言。

大会期間中には、選手同士が敬礼しあうポーズが何度もテレビに映し出され、 ユニフォームを脱ぐと“Front Toward Enemy(敵に向かって前進せよ)” とプリントされたTシャツを着ていました。

そこには、WBCとカーニバルを完全に勘違いして、このお祭りを楽しんでいるドミニカやベネズエラ、あるいはベンチにエスプレッソマシンを置いたイタリア代表のような遊び心もありません。

「米国代表は暗い」という批判に対して、ピート・クロウ=アームストロングは「それは個性だろう。私たちがソトやタティスJr.のように振る舞えば滑稽にしか映らない」と反論する一幕もありました。

マドゥロ大統領を生捕りにしたベネズエラとの決勝戦にまでこの空気を持ち込んだ米国代表の品性は、日本人には理解できません。

ただ、今回のサムライは米国と同じように〝楽しめてなかった感〟は、いつも以上に伝わってきました。もちろん、韓国や台湾にも悲壮感は感じられ、それはPCAが言うように「個性の問題」もあるのでしょう。

決勝戦も紙一重の戦いでした。

ジャッジが活躍して米国が勝っていたなら、あるいは大方の予想通りに日本と米国の決勝戦であったなら、「ラテンの選手ははしゃぎすぎだから負けた。勝負はお祭りじゃない」と言われていたかもしれません。

しかし、大谷翔平を見れば瞭然、高い次元で楽しめるかどうかは、勝負に関わってくると感じています。


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宇宙新興企業スペースワンの小型ロケット「カイロス」3号機(全長18メートル)が5日打ち上げられたが、上空で自動的に爆発した。失敗はこれで3回連続となる。過去には苦い経験を糧に成功した事例もあるが、同社は経験を次に生かせるのか。

和歌山県串本町の同社発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げられた3号機は68.8秒後、第1段エンジンの燃焼中に異常を検知する安全システムが作動。「飛行中断措置」が取られ、自動的に爆発した。システムが誤作動した可能性も含め原因の究明が進められる。

2024年12月に打ち上げに失敗した2号機は、第1段エンジンを分離し、人工衛星を保護するカバーを開き、今回よりも長い3分7秒間飛行した。

飛行距離や動作は前回よりも後退した。しかし、記者会見した同社の豊田正和社長は「確実にノウハウ、経験を蓄積でき、前進できた」と力を込め、「失敗は私どもの文化として存在しない」と言い切った。

開発段階のロケットは失敗が多い。昨年世界最多の165機のロケットを打ち上げた米国の宇宙企業スペースXは初期には打ち上げから3回続けて失敗した。実業家の堀江貴文氏が創業した宇宙新興企業インターステラテクノロジズ(北海道大樹町)は、観測ロケット「MOMO」を打ち上げた7回中4回失敗。「ロケットの開発に向けて大きな前進」などと前向きなコメントを発表している。

一方、宇宙航空研究開発機構( JAXA)は日本の主力ロケット「H3」8号機の打ち上げ失敗後、すぐに失敗を認めた。

森合秀樹・金沢工業大教授(宇宙推進工学)は「失敗をある程度繰り返すことは必要だが、企業としては信用にかかわるため、『失敗』という表現は避けたいのではないか」と話す。

JAXAの「H3」1号機は政府の地球観測衛星「だいち3号」を載せて打ち上げたが、失敗。その後、2号機にはロケットの性能を確認するためのダミー衛星などが搭載された。インターステラテクノロジズのMOMOは、衛星の軌道投入を目的としない観測ロケットのため、衛星を搭載していなかった。

スペースワンは初号機から3号機まですべてのロケットで衛星を積んだ。なぜ衛星を搭載するのか。記者会見で豊田社長は「お客様には一緒に挑戦しようということで理解いただいている。一緒にリスクを取ってくれる方々と協力したい」と理由を述べた。

内閣府によると、衛星の軌道投入などを対象に定められた宇宙活動法では、衛星を搭載する際には国の許可が義務づけられている。事故時には民間の保険でカバーできない賠償額を政府が補償する制度も受けられる。

一方、同法では衛星を搭載せずに機体を打ち上げることが想定されていない。衛星を載せない打ち上げも可能だが、補償制度の対象外となり、1機10億円以上とされる小型ロケットの打ち上げで生じた損害も全て自己負担となる。政府は同法を見直し、衛星を搭載しない打ち上げも補償対象とする改正案の策定を進めている。

沢岡昭・大同大名誉学長(宇宙利用戦略論)は「法改正されれば民間はより多様な打ち上げが可能になるだろう」と話す。

スペースワンは、防衛省の観測実証衛星を搭載し打ち上げる計画を昨年5月に公表している。しかし、今回の失敗の原因を明らかにし、対策を検討する時間が必要だ。4号機以降の打ち上げについて、関野展弘副社長は会見で「次がいつとは申し上げられない」と述べるにとどめた。

【3月13日:読売新聞】



スペースワン豊田社長の「失敗ではない」発言。

打ち上げ失敗ではデフォルトになっている「失敗ではない」。

世間の感覚とズレまくりです。


一般の人にわかる言語で話せないなら、人前に出るべきではありません。一般の方と共有するような言葉を違う意味で使う場合は、最初から使わない。




話は変わりますが、WBCを戦うサムライジャパン。彼らにとっては優勝以外は失敗です。

それは、彼らも覚悟していますし、私たちも「優勝以外は失敗」と応援しています。

いよいよ、4強をかけたベネズエラ戦。負けたら終わり、負けたら失敗の厳しい戦いのプレーボールまで、あと10時間。
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ずいぶん前のことですが、すごく気になったことがありました。 自民党議員だった豊田真由子が運転手を務めていた50代の男性秘書に対し 「このハゲーーッ!」などと、車内で罵詈雑言を浴びせたというのです。


ーーー「ハゲ」という言葉は実に不思議です。

アホ、ボケ、バカ…そんな言葉と同列に使われているのです。

ハゲでない人に対しても「アホンダラが!このハゲ!」と浴びせ倒します。


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同義語に「タコ」もあります。

「このタコが!」。

しかし「このイカが!」とは言いません。

私が豊田真由子の「このハゲーーッ!」で気になっていたことは…。

当該の男性秘書は本当にハゲだったのでしょうか?

それとも、豊田はハゲを悪口の通称として使っただけで、秘書はハゲていなかったのでしょうか?

タコではなく、ハゲだから気になるのです。

これがタコなら、当該の男性がタコであるはずはありませんから、豊田が純粋な悪口としてタコと罵ったのは間違いありません。

しかし、豊田の罵声はICレコーダーに録音された音声だけで、男性がハゲなのかどうかは確かめようがないから厄介です。




さて、現地時間の土曜日、マディソン・スクエア・ガーデンで行われた「テオフィモ・ロペスvsシャクール・スティーブンソン」のアンダーカードに登場したジャレル・ミラーのお話。

対戦相手のキングスリー・イベの強烈なパンチで、ミラーのカツラの前頭部が剥がれ、後方に吹っ飛んだのでした。

コントです。

ミラーはインタバルで剥がれ落ちそうになったカツラを自ら剥がすと、観客席に投げ込みました。

メインイベントが単調な試合だっただけに、このイベントのクライマックスだったと言っても良いでしょう。




さて、MSGでコントが披露された記念にボクシング・シーンが
スキンヘッドのベスト10を発表。

Hair be damned: 10 great fighters who owned going bald

髪の毛ふさふさ?羨ましくもなんともないぜ!このハゲがッ!!!〜ハゲを乗り越えた偉大なファイターたち10人。

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まずは、マービン・ハグラー。私は、スキンヘッド=ハグラーの絶対方程式が叩き込まれた世代です。

そして、黒人だけではありません。タイソン・フューリーに、ケリー・パブリック。この2人も似合っています。

再び黒人に戻ってジェームス・トニー、伝説中の伝説ジャック・ジョンソン。

バーナード・ホプキンスもフロイド・メイウェザーもジョージ・フォアマンもイベンダー・ホリフィールドもアーニー・シェーバースも、みんなハゲ…いや見事なスキンヘッドでした。

日本のハゲ…いや、スキンヘッドの帝王は大和田正春か?


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彼らがそこにしがみつく理由が、忘れ物を取り戻すためだというのなら、まったく腑に落ちません。




日本サッカー史上最高選手の1人、カズはW杯に出られませんでした。

本番直前で代表メンバーから外された彼は「納得できない」と声を絞り出したあとに「納得しちゃいけない」と言い直しました。

あの言葉が「(アスリートとして)納得しちゃいけない」という意味であるならば、「(アスリートでなければ、自分を切ってチームを再構築するのは)納得できる」と言い換えることができます。

あれから27年も経ちました。

その忘れ物が大金が詰め込まれた財布であったとしても、見つかるかもしれません。

しかし、カズが取り戻そうとしているのは、そんなつまらないものではありません。




「父親との約束」にこだわった辰吉丈一郎が、その父親に渡すべきベルトを失ってから、もう26年も経ちます。

カズの27年よりは1年もマシです。

しかし。55歳の彼にJBCのライセンスが交付されるわけもなく、2009年にタイのリングに上がってから26年も公式戦から離れているのです。

もちろん、プロボクシングは無茶苦茶な世界ですから、還暦を迎えた辰吉にWBCあたりがグランドファーザー・名誉ベルトを贈呈するかもしれません…しかし、辰吉はそんな不名誉なベルトを父親に捧げるなんて無粋はしないでしょう。

辰吉丈一郎もまた、永遠に成仏できない亡霊です。




葛西紀明の忘れ物もまた、自分自身です。

1998年の長野、どこまでも熱く燃え上がった雪山の丘で、そこにいるはずの葛西はいませんでした。

あれから28年、葛西は53歳になりました。

ミラノ・コルティナダンペッツォ オリンピックで金メダルをつかみ獲ることができたなら、葛西はゲレンデから降りるのか?

それとも、彼の忘れ物は金メダルとはまた別の、もっと厄介なものなのか?

競技レベルの進化と、加齢による劣化。どちらも止めることのできない非情な時計です。




山本美優はまだ51歳。カズよりも辰吉よりも葛西よりも若い…とはいえ…。

1991年、史上最年少の17歳で世界選手権を制したが、女子レスリングは五輪の正式種目ではありませんでした。

2004年アテネ五輪で正式種目として採用されたが、国内予選で敗れてしまいます。カナダ国籍を取得、2016年のリオデジャネイロ五輪を目指すも、市民権の問題などから挑戦も叶いませんでした。

山本は現役復帰と結婚と離婚を繰り返し、総合格闘技の世界へ。

女子レスリングが五輪の正式種目になるのが、あと10年早ければ…。その舞台でメダルを掲げていたなら、彼女はスッキリ引退していたのでしょうか?

あるいは、愛する弟がそばにいてくれたなら。

いや、そもそも彼女に誰かの代わりに戦うとか、忘れ物を取りに戻るなんて考えは一切ないのかもしれません。


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それにしても、どこまでも往生際の悪い人たちというのは、どこにでもいるものです。彼らがかつての輝きを取り戻す瞬間なんて、絶対に訪れることはありません。絶対に、です。

だというのに、彼らは一体何を探しているのでしょうか?

彼らには、もっと楽な生き方がいくらでもあるはずです。それなのに、どうして、わざわざ…。







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久米宏が81歳で亡くなりました。

デビューして間もない大橋秀行を特集したコーナーで「150年に1人」というふれ込みに「150年前ということは、江戸時代ですよ。江戸時代にボクシングなんてあったのかって話でね、これは」と突っ込んでいたのを思い出します。

具志堅用高が「100年に1人の天才」と呼ばれたことをさらに増幅させての「150年」でしたが、そのことはおそらく知らなかったのでは?

今ならPFP1位になった井上尚弥に「階級やら体重差を無視して誰が一番強いのかってことらしいんですがね、そこを無視しちゃうと無茶苦茶な話になっちゃうと思うんですが」とか言い出してそうです。

中学生でもわかるようにニュースをかみ砕く、まさにそういう革命的なニュース番組でした。

革命的…いや、実はそんなことは全くなくて、久米宏は典型的な昭和の人でした。


安らかに…なんて言うのは無理なお願いですね。旅先でも賑やかに回りの人を楽しませて下さい。





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グローブの話もいつのまにやら、第9回。

英国ボクシングニューズ(BN)誌の2020年2月13日号からーーー6年近くも前の古い記事ですが、あしからず。

Inside the word GLOVE, meanwhile, you will find the word  LOVE.

よく見てご覧。GLOVE という言葉の中にLOVEが見つかるでしょう。

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グローブは近代ボクシングと切っても切り離せない存在でした。

ベアナックルの時代、ボクシングは顔の皮膚を切り裂き血だるまになりながら戦う残酷なショーでした。

しかし、グローブによって裂傷は劇的に減り、残酷なショーは多くの人(といっても女性や子供は除きます)が見るに絶えられるスポーツになりました。

そして、馬の毛をクッションにしたグローブはベアナックル(素手ではなく多くのケースで包帯を巻きつけた拳)と同じように、対戦相手の頭部を強く殴ることの代償は拳の骨が折れるということでした。

しかし、時代は進み、1980年代も後半になると多くのグローブの詰め物が一新されます。

手に入りにくい馬の毛から発泡スチロールの材料になるポリエステルに、中身が変わるのです。

ファンはもちろん、それをはめているファイターにも中身は見えませんでしたが、目に見える変化が二つ起きます。

一つ目は、対戦相手の頭部を思い切り殴っても拳の骨は折れにくくなったこと。

二つ目は、リングの中で事故が多くなったこと、です。

この二つに相関関係があるのかどうか、科学的に証明するのは非常に難しく〝馬の毛時代〟に事故の統計がないことからも、難しいというよりも不可能なのかもしれません。

ただ「試合で拳を骨折することは減り、リング禍が増えた」というのが、長くこの世界に関わって来た人々の肌感です。

現在、国内の試合を統括するJBCではジュニアウエルター級までが8オンス(227g)、ウエルター級から10オンスのグローブを装着するのか一応の決め事。

昨年、ウエルター級タイトルに挑んだ佐々木尽が8オンスを選だことからもわかるように絶対のルールではありません。

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1990年代まではストロー級からジュニアバンタム級までは6オンスのグローブを付けており、具志堅用高らは「(現在の)8オンスよりも小さいから拳を立てて相手のブロックを通すなど、小さなグローブならではの技術があった」と語っています。

リング禍については、グローブの大型化と中身のポリエステルなどの素材変更によって、思い切り殴って相手の頭に当たっても拳を骨折する可能性が低くなり、広い打撃面積は脳を軽く揺らすことを繰り返すことがわかっています。

このグローブの変化と、前日計量によってより過酷な減量をすることになったことが、現代のリング禍につながっているだろうという仮説はおそらく間違いありません。




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