カテゴリ: お金(マネー)の話

WBCのマウリシオ・スライマン会長が、マニー・パッキャオのカムバックを〝very much〟(素晴らしい!)と絶賛しました。

英国SKY Sportsのインタビューに対して「パッキャオの年齢(45歳)を心配する声もあるが、伝説には時間は関係ない。WBCのチャンピオンシップを争うのも受け入れる」と語り「今でもパッキャオは誰が相手でも勝てる。厳格なメディカルチェックをパスしたなら、伝説は生き返る」と、WBC暫定王者マリオ・バリオスとのタイトルマッチを口頭とはいえ、認定しました。



また派手なベルトを用意しそうです。。。。。

「パッキャオとWBCはいつも一緒だ。彼が初めてタイトルを獲ったのが1998年、フライ級だった。もちろんそのベルトは緑色のWBC。今から26年も前のことだ。2024年にパッキャオがウエルター級王者に返り咲くようなことがあったら、そんなセンセーショナルなことはない」。

マウリシオは、商魂たくましかった父ホセと同じ穴のムジナです、親子ですし、そもそも家内製手工業のアルファベット団体なので当たり前ですが。

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Number誌が米国ボクシングを定期特集するーーーそんな時代が確かにありました。


ホセは、引退から実質5年のブランクを抱えるシュガー・レイ・レナードのマーベラス・マービン・ハグラーへの挑戦をあからさまにバックアップしました。

あの当時と同じ構図です。

ホセと同じように、パッキャオのカムバック・パーティーも開くのでしょうか?

それにしても、父親が犯した37年も前のスポーツ(ボクシングがスポーツだとしたら)を貶める犯罪と同じことを繰り返すとは…。

どうしても、37年前と違う点を探すとしたら…。


レナードが挑んだのは、世界の中心でPFPキングを謳歌していたハグラーでした。

そして、パッキャオが戦うのは、ボクシングが没落しまくっているとはいえ、誰も知らないマリオ・バリオス。

さらに、あのときのレナードは30歳。

パッキャオは45歳。

リングの外では腐臭漂うWBCが蠢いていたことは同じでも、リングの中で戦う2人の年齢と劣化度は全く次元の違うものです。

正式発表前でも、明日にもブックメーカーのポテンシャルオッズが出そうです。






パッキャオ有利だったりして…。








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The Most Valuable Combat Sports Promotions 2024

プロ格闘技の中でボクシングは、他の競技を寄せ付けない圧倒的な存在でした。

しかし、MMAが急成長。

カネロ・アルバレスの試合開始時刻が、UFCのカード終了を待つという下剋上が、当たり前に起きています。

米国市場での女子のステイタスは、完全にUFC>>>ボクシング。男子でもUFCの人気ファイターは、ほとんどのボクシング世界王者の知名度や報酬を上回ります。

ボクシングの拠り所「五輪種目」という金看板も、自らの腐敗のために降さざるを得ない状況に陥っています。

ボクシングが追い抜かれたのはMMAだけではありません。

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 Even professional wrestling—long derided as sports entertainment because it is scripted—has grown more formidable over the past decade.

台本のある格闘技と長い間笑われてきたプロレスですら、この10年で新規のファンやボクシングに辟易したファンを取り込んで今日的に成長している。

ボクシング、MMA、プロレスーーー3つの格闘技が共存しながら繁栄すれば良いというのは、お花畑の絵空事です。

実際には、限られたパイを食い合う形になっているのです。

そして、MMAとプロレスに食われているのはボクシング。

トップ5は1位のUFCから4位までがMMAとプロレス。5位でようやくマッチルームが食い込んでくる有様。

ボクシング産業が自ら腐敗、衰退する現状を直視し、このスポーツへの愛の讃美歌を歌い上げます。



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毎年この時期に発表されるフォーブス誌のThe World’s Highest-Paid Athletes(世界のアスリート長者番付)。

かつて、選手報酬の多くは入場料やテレビ放映権料から分配されていました。

選手報酬を上回るスポンサー収入を得ていたのは、ほんの一部のゴルファーやカーレーサー、テニスプレイヤーに限定されていました。富裕層が自らも興じるテニスやゴルフ、自家用車のメーカーにとってトップ選手は最高の広告塔ですから、当然です。

現在も、富裕層の関心が高いスポーツの関連企業が大きな資金を用意していることに変わりはありません。

一方で、人気スポーツのスター選手が持つ影響力を、イメージ戦略に積極的に起用する企業が増え続けています。

「富裕層の関心」は必要条件ではなく、グローバル時代では「地球規模の人気」を誇るサッカーは長者番付に8人を送り込むスペードのエースになりました。

「地球規模」という点では「局地的」ですが、巨額のスポンサー資金を持つ多くの企業が拠点を構える米国で人気のスポーツ、バスケットボールとアメリカンフットボールも鮮やかな絵札で、NBAが番付に19人、NFLが11人をリストアップ、スポーツ別で1位、2位を占めています。

人気面で、NBAとNFLの後塵を拝しているMLBではさらに「局地的」な現象が起きています。極東の島国で特別な人気を誇る野球、そこに出現した大谷翔平がアスリート史上最高額の契約を結んだのです。

大谷のスポンサーはほぼ全てが日本企業。日本でのイメージがほぼ神に近いユニコーンは、この国の企業にとって白紙の小切手を奉納するほどの対象になっているのです。

そして、そのイメージ戦略は企業だけでなく、サウジアラビアに代表される国家までが食指を伸ばす時代に突入しました。

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さて、フシ穴な解説はこの辺にして、フォーブス誌の2024年概観を拙訳。


******クリスティアーノ・ロナウドが世界のアスリート長者番付の1位に名前を刻んでから8年が経ち、世界的なスーパースターは39歳になった。

レアル・マドリード、ユベントス、マンチェスター・ユナイテッド、世界屈指のクラブに迎えられ、現在はサウジアラビアのアル・ナスルに翼を下ろしている。

彼の年齢と環境は大きく変わったが、変わらないことがたった一つだけある。彼が高額の報酬を獲得し続けて、世界を驚かせているということだ。

ロナウドはこの1年間で2億6000万ドルを稼ぎ、4度目の番付トップになった。その内訳は、アル・ナスルから選手報酬2億ドル、ナイキなどからのスポンサーから6000万ドル。

サウジを筆頭に中東マネーが欧米の人気スポーツに投下されたことが市場を拡大させたのだ。

スター選手の好感度イメージを利用する企業が増え、またスター本人もその名声を活用して事業活動を行うようになり、選手報酬の76%(29億4000万ドル)に対して、エンドースメント(スポンサー収入など選手報酬以外)が24%(9億3600万ドル)を占めている。

トップ50のボーダーライン、50位はNBA選手のデビン・ブッカーで4520万ドルで、昨年から20%増。トップ50のハードルは年々、引き上がっている。*********

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さて、サウジアラビアでの試合も話題に上がっている井上尚弥です。

マイナースポーツの底に沈み続けるボクシングで、さらに不人気階級の軽量級。そしてアジア人。井上がForbes Fighterになるためのハードルはいくつもあって、そのどれもが非常に高いもの。

歴史上、The World’s Highest-Paid Athletesのランキングに名前を刻んだアジア人のボクサーはマニー・パッキャオ唯一人だけ。そのパッキャオも人気階級のウェルター級に進出してから。

さらに、井上のファイトマネーはブラックボックス。

もちろん、ファイトマネーからアルファベット団体への承認料(3%×4団体=12%)が接収されますから、ここを抑えたい、不透明にしたいという思いはあるでしょう。

とはいえ、大橋秀行会長の口頭ではなく、欧米のようにコミッションからの公表があっても良い、その方が日本ボクシング界の健康的な発展につながると思うのは私だけではないでしょう。



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アスリート長者番付。

この手のランキングが、選手報酬だけではなく、スポンサー収入によって大きく左右される傾向が強いことは今に始まったことではありません。

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タイガー・ウッズやロジャー・フェデラーのように富裕層に人気のあるスポーツで、タレント能力も高いスター選手は、選手報酬よりもスポンサー収入の方がはるかに莫大でした。



一方で、ボクシングは富裕層が好むスポーツではありません。それどころか、老若男女の誰にでも愛されるスポーツでもありません。


一つの敗北でイメージが一気に毀損されることも、このスポーツが孕む大きなリスクです。

さらに、肉体的なダメージが大きいだけに他のスポーツのようにベテランと呼ばれる年齢まで世界のトップを走ることもレアケース。

そして、敗北はもちろん勝利も含めて凄惨なシーンが起きる可能性まであるスポーツです。

つまりは、スポンサーが付きにくい条件が溢れているのです。

それでも、人気階級のスター選手になると巨額のファイトマネーを獲得、スポンサー収入の多いゴルフやテニス、カーレーサーなどを凌いで番付1位になることも珍しくありませんでした。

まだボクシングに威厳があった1970年代までとは違い、完全マイナースポーツに滑り落ちた21世紀でもほんの一握りのボクサーとはいえ、高額の報酬を得ることができるのは、コアなマニアが単価100ドルになることもあるPPVを購入してくれるからです。

「地上波テレビでは観ることが出来ない」…クローズド・サーキットの時代から続く、この独特の課金システムは、スポーツファンは言うに及ばず、ライトなボクシングファンもボクシングから遠ざけ、フロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオ、カネロ・アルバレスという世界一稼ぐアスリートの知名度が驚くほど低いという狂気の沙汰を演出しています。

価値の多様化、女性や子どもが観戦スポーツの大きなターゲットになる時代では、ボクシングに逆風が吹き荒ぶのは仕方がありません。

ただでさえ困難な時代だというのに、階級とタイトルの粗製濫造で自らのステイタスを貶め、高額のPPVでカジュアルなファンを拒む…ボクシングは没落して当然のスポーツです。


それでも…。スポーツ長者番付を眺めて、プロボクサーって格好いいな、と感心したことがありました。
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大谷翔平が初登場13位。日本人ではただ1人。野球選手のトップ50入りも、マックス・シャーザー(28位)との2人だけ。

ボクシングからは3人。カネロ・アルバレスの14位が最高。16位にアンソニー・ジョシュア…えーー!?と驚くよりも、そりゃそうでしょ、ですね。42位にタイソン・フューリー。


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1. yt 2024年05月10日 22:45


いつも楽しく拝読させてもらってます。
最近ボクシングをちゃんと観るようになったものです。

素人質問且つ内容に関係なくてすいません。
素朴な疑問なんですが、、ファイトマネーの按分を勝敗によって変えることは難しいことなんですか??

例えば基本給がお互い25%で、勝った方に残りの50%を払うといったような。

普通に考えたらそのほうが自然なのではなんて思い。
そしてそうなれば、尚弥vsバトラーのようなことも起こりにくいのかなーなんて。。(すでにそういった仕組みがあればごめんなさい)


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試合中止で現実には存在しない、幻のリング誌2018年6月号。

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急遽、ロマチェンコvsリナレスに差し替え。



「ボクシングはマイナースポーツなのにフロイド・メイウェザーはどうして巨額のファイトマネーを手に入れることができるのか?」。

「どうして日本では軽量級の世界タイトルマッチをバーゲンセールのように開催できるのか?」。

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キューバからの亡命選手が大谷翔平と同じことをやっても、あんな巨額契約は結んでもらえませんし、そもそも大企業が頭を下げて続々とスポンサーに名乗り出るようなことがありません。それでも、ボクシングと比べると清々しいほどに公正平等です。



例えば、テニス・ウィンブルドンの賞金は1回戦が約1000万円、勝ち進むごとに賞金は増えて、優勝賞金は約4億5000万円。

ステージを上がれば上がるほど、賞金も増える。誰もが納得する当たり前の理屈です。

さらに、人気(スポンサーの寡多)に差のある男女が同額です。これも、プロスポーツとはいえある意味理想で、サッカーなど他のスポーツでも出来る、出来ないは別にして、純粋な公平を追求する姿勢を見せています。

世間の風当たりの少ないマイナースポーツのボクシングでは〝接待の伴わない風俗嬢〟のような肌をあわわにしたラウンドガールが当たり前に登場、男女間の報酬格差の大きさは同じスポーツとは到底言えないほどです。

それどころか、同じ男子でも軽量級と中量級以上では絶望的な報酬格差が存在します。

五輪種目では同じカテゴリーの「野球」の中に女子ソフトボールも含まれますから、ボクシングという種目の中で軽量級は〝女子ソフト〟のような位置付けです。男女、カテゴリーによって注目度や報酬が大きく違うのはある程度仕方がありません。

しかし、プロボクシングの世界では他のどんなスポーツでもあり得ないことが、嘘のようにあからさまに横行しているのです。

同じ性別、同じカテゴリーで、注目度や人気に差があるのは仕方がありませんが、ステージが違うのに報酬が逆転する現象はまずあり得ません。

圧倒的な人気を誇るロジャー・フェデラーでも1回戦敗退なら報酬は1000万円、人気で大きく劣るノバク・ジョコビッチでも優勝したら4億5000万円です。コートの中での報酬を決めるのは、実力だけです。

しかし、ボクシングの世界には〝カネロ・アルバレス〟や〝ライアン・ガルシア〟〝那須川天心〟という妖怪が巣食っているのです。

例えば、ゲンナジー・ゴロフキンとカネロとの初戦での報酬分配は、なんと30:70、タイトルと実績で大きく上回るGGGが下だったのです。

初戦の引き分けからの再戦はカネロのドーピングで揺れに揺れましたが、報酬でも「50:50」を主張するGGGが譲らなかったため、交渉は決裂。

「全く人気のないゴロフキンがカネロ戦の報酬を稼ごうとしたら5〜6試合はかかる。それを1試合でもらえるのに何が不満なんだ?」(オスカー・デラホーヤ)。

世界的な統括団体が存在しないプロボクシングで報酬を決めるのは、プロモーターです。

プロモーターは巨額の契約を結んだスター選手を大切に扱います。

そこに存在するのはAサイドとBサイドという、理不尽極まるカースト。

スティーブン・フルトンに対して、井上尚弥は挑戦者の立場でしたが、自分のホームリングに王者を引っ張り上げ、報酬も遥かに上でした。

カネロ・アルバレスは155ポンドというミドル級より5ポンドも軽い、ジュニアミドル級より1ポンド重陽だけの〝カネロ級〟を新設してミドル級タイトルを弄び、、最強王者ゴロフキンとの激突を先延ばししました。

人気者が勝つように仕組まれる、それがプロボクシングの世界です。

Bサイドの底辺から、その仕組みを木っ端微塵に破壊したのはマニー・パッキャオでしたが、彼もAサイドの頂点に立つと対戦相手にキャッチウェイトを要求するようになるのです。

世界的な統括団体が存在しないと、興行主が好き勝手します。そして、タイトルを認定するアルファベット団体は、興行規模に比例する認定料をより効率的に集金するために人気者に末長くタイトルを保持してもらいたいと考えています。

欧米では大きな需要のないバンタム級を井上尚弥がビッグファイトを展開して完全統一、すぐに返上したタイトルを日本人が独占してくれるーーーここ数年のバンタム級シーンは認定団体としては最高の形が出来上がっています。





ファイトマネーの按分を勝敗によって(公平に)変えることは難しいことなんですか??

結論から言うと、不可能です。

井上尚弥の何十倍もの長きにわたってPFPキングに君臨したローマン・ゴンサレスは、報酬も人気も低空飛行のままでした。

PFP上位で10年以上も活躍、無敗のまま引退したリカルド・ロペスは100万ドルの報酬は夢のまた夢、女子ボクサーの前座までつとめる有様でした。

ボクシングの世界で実力や結果に報酬を連動させる…。

それは、アイドル歌手の報酬を、歌やダンスの上手い順番で決めるのと同じくらいか、それ以上に不可能です。


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日本時間のきょう、IBFフェザー級次期挑戦者決定戦(2位:レラト・ドラミニ vs 3位:アーノルド・ケガイ/1位は空位)の入札が行われ、トム・ブラウンのTGBプロモーションズが7万1000ドル(1065万円)でトップランク(6万5000ドル=975万円)を競り落としました。

プレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)と繋がりの深いTGBが入札に勝ったことで、試合はアマゾン・プライムの配信で行われるイベントのアンダーカードに組み入れられそうです。

7万1000ドルのファイトマネー配分はランキング上位のドラミニが75%(5万3250ドル=785万2500円)、下位のケガイが1万7750ドル=266万2500円)。

勝者が王者ルイス・アルベルト・ロペスの指名挑戦者となります。

デビュー戦で躓き、すでに2敗している30歳のドラミニと、スティーブン・フルトンに中差判定負けを喫しているウクライナ生まれの韓国系ボクサーのフェザー級次期挑戦者決定戦…タレントとしても階級としても世界的な需要の薄い悲しいマッチアップを反映した金額になりました。

ただ、ロペスに勝ってタイトルホルダーになれば英国の人気者や、将来的には井上尚弥との対戦も期待できるかもしれません。

それにしてもトップランクのこの競争入札での弱さたるや。もはや意地もプライドもないようです。
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昨日、日経平均株価が大幅反発、前日から836円52銭高い3万9098円で取引を終え、34年ぶりに史上最高値を更新しました。

34年前。バブル絶頂期に何が起きていたかを思いつくままに列記すると…。

1987年、安田火災海上保険がゴッホの「ひまわり」をロンドンで開かれたクリスティーズで落札。この年、ボブ・ホーナーは日本製の飛ぶボールを神宮球場のスタンドに叩き込み、旋風を巻き起こしました。

1989年にソニーが「ビッグ」に数えられる主要映画スタジオ、コロンビア ピクチャーズを、三菱地所がロックフェラー グループを相次いで買収。「米国の魂をカネで買った」と非難されましたが、日本では文字通り「アメリカ全土を買えるカネがある」と、バブルに酔い痴れていました。

そんな、バブルの酔いが回りきった時代の1988年と1990年には日本テレビとトヨタ、サントリーは「マイク・タイソン」まで買いました。

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「バブル」や「昭和」という〝言葉〟もなかった時代です。

あの時代を株価という数字では、ついに超えたのです。

その一方で、日本の名目国内総生産(GDP)はドイツに抜かれ、世界位に転落したことも大きなニュースとして報じられたばかり。

日本が30年以上も前の数字にようやく回復したのに対して、米国やドイツの株価はこの間に10倍に成長しています。

ボクシングでは世界チャンピオンの数こそ増えたものの、そのステイタスは下落の一方ですが、野球の世界では〝ボブ・ホーナー〟を見上げるファンはいなくなり、日本から米国に乗り込んでいく時代になりました。

大谷翔平は、あの王貞治をして「我々が見上げていたものを見下ろしているんじゃないか」とまで言わしめます。

そして、バブルの頃から観光客数は20倍以上に拡大、エコノミックアニマルと嫌われた国は文化的な魅力で多くの外国人を惹きつけるようになっています。


この34年間で、日本は何を買って、何を売ってきたのでしょうか。



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スポルティコが発表した100 Highest-Paid Athletes in the World(アスリート長者番付ベスト100)。スポルティコは2021年から番付を発表、これが3回目です。

お馴染みのフォーブスの長者番付と大きな変わりはありませんが、スポルティコはカレンダーイヤーで区切っているようです。

1位はクリスティアーノ・ロナウド(昨年3位)。

サッカー選手はリオネル・メッシが3位、エムバペが5位、ネイマールが6位とトップ10に四人も送り込みましたが、100傑の中では十六人で、バスケットボールの四十人に大きく引き離されています。

大坂なおみらテニス選手が楔を打ち込んだ女性アスリートは今回、100位までに食い込むことができませんでした。

100傑にリストアップされたのは8つのスポーツと25カ国のアスリート。8つのスポーツの稼ぎ頭は、以下の通り。

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日本人では16位に入った大谷翔平(選手報酬3000万ドル+競技外収入4000万ドル=7000万ドル:105億円)の一人だけ(野球のトップ)でしたが、2024では山本由伸が余裕でランクインしそう。

六人がランキングされたボクシングのトップはやはりカネロ・アルバレス(選手報酬6000万ドル+競技外収入600万ドル=6600万ドル:約99億円)で総合17位(昨年5位)、ユニコーン直下にランクされました。

24位がアンソニー・ジョシュア(4200万ドル+1300万ドル=5500万ドル:約82億5000万円)。

34位に入ったのは昨年45位からジャンプアップしたジェイク・ポール(3700万ドル+1000万ドル=4700万ドル:約70億5000万円)…。

昨年は圏外だったものの54位に入ったのがガーボンタ・デービス(4200万ドル+50万ドル=4250万ドル:約63億3750万円)と、58位のライアン・ガルシア(3700万ドル+350万ドル=405万ドル=約60億7500万円)。

昨年の14位から65位と大きく順位を落としたのはタイソン・フューリー(3200万ドル+800万ドル=4000万ドル:約60億円)。

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Aサイドが歴然と存在するプロボクシング。

つまり、政治や経済と同じ原理で動いているプロボクシングは、特にメガファイトにおいてはスポーツとは呼べません。

もちろん、ときとして、絶対的なAサイドが大番狂せに敗れることはあります。しかし、大番狂せが何度も繰り返されることはありません。

何度も繰り返されたら、大番狂せではありません。

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スポーツと呼べないプロボクシングの世界で、大番狂せを繰り返した、その渾名もパックマンがリングに帰ってきます。

4月20日にバンコクで、ボクシングルールのexhibitionのリングに上がります。対戦相手はブアカーオ・バンチャメーク。K-1 WORLD MAX で魔裟斗と争ったブアカーオ・ポー.プラムックです。

45歳のマニー・パッキャオと、41歳のブアカーオがバンコクでボクシングマッチ。「ぜひ見たい」というボクシングファンがどれほどいるでしょうか?

スポーツと呼ぶとしたら腐り切ったプロボクシングへの興味を高止まりさせてくれたのは、間違いなくパッキャオの存在でした。



「ブアカーオで終わりにしてくれ」と、ゲンナリしていましたが、どうやらまだ続きがあるようです。それも、exhibitionではなく…。

No Money, Manny.  No More Manny. マニー・パッキャオ、貴方はそこまでカネに困っているのか?
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