フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: またあの冬がやって来る!

「甲子園の選手が野球をそこまで頑張っていて、甲子園優勝しました、プロになりました、それは引退なのかなと言われたら、そんなことないじゃないですか(笑)。僕はそれと同じだと思っていて」。

日本語を喋って下さい、そう思いました。

甲子園球児がプロになるのは「よりレベルの高い競技の世界へ挑戦する」ということです。

翻ってフィギュアスケートにおけるブロ転向は「レベルの高い競技の世界から身を引いて、昔の名前でショーの世界で生きる」ということです。

もっと具体的に言うと「競技の世界で通用しなくなったから、名前で稼げるショーの世界に落ちる」ということです。

競技者としてと、アイスショーの演者としてと、その注目度が全く違うのは、そういう側面もあるでしょう。

もちろん、テニスやボクシングのexhibitionを見れば一目瞭然、途轍もない実績を残したグレートだけが〝そこ〟に行くことが許されるのです。

〝そこ〟は競技を退いたグレートの園であり、落合博満のような遅咲きの怪物や、育成選手からの超下克上などあり得ません。

ただ…。この会見に臨むにあたって羽生は、自分の気持ちをしっかり整理して言葉を選んだはずです。

従来のアイスショーとは違うものを作りたい、というのは、スポーツファンとして期待してしまいます。

「より強くなりたいと思って決断しました」という言葉からは、本人が避けた「競技」の匂いが立ち昇っているように感じたのは気のせいでしょうか?

「アマチュアからプロに降りたというつもりはありません」。

そうです。従来のプロ転向は競技者から演者に「降りる」ことでした。

「4回転半ジャンプも突き詰めたい。(アイスショーでも見せる)つもりです」。

それがどこまで本気なのか「甲子園球児がプロに行くのと同じ」という言葉は、単なる心理的な事象を指しているだけなのか、それとも額面通りに捉えていいのか。

もし、額面通りなら…、

甲子園球児が憧れ挑むプロの世界は、アイスショーの世界にはありません。

「競技を退いたグレートの園」ではなく、「グレートが挑む戦場の続き」を現出させようとしているなら…。

羽生結弦は稀代の大馬鹿者、令和の歌舞伎者です。

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日本電産サンキョーがスケート部を、3月31日をもって廃部すると発表しました。

1957年の創部以来、オリンピックのスピードスケートで金3個、銀2個、銅3個の計8個のメダルを獲得した超名門の実業団でした。

廃部理由は「近年強いリーダーの不足に加えて、ここ数年スケート選手を目指す若者も減り、そのレベルも落ちてきたことから、企業がスピードスケート競技の発展に貢献するという当初の目的についての展望が持てないと判断した」ということです。

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残念ながら、実業団スポーツは企業の中で利益を上げる部門ではなく、コストだけがかかる福利厚生の一環です。

社員の意気や会社の団結心を高める役割を果たしてきた実業団は、娯楽も少なく、何よりも終身雇用が当たり前だった昭和の時代なら、存在意義が確かにありました。

しかし、雇用が流動化、娯楽も多様化が進む中で、実業団は押し付けがましい永遠の赤字部署でしかなくなります。

企業にとって宣伝効果は期待できるとはいえ、選手・指導者への報酬、競技場の維持費、住居、遠征費などのコストを考えると、費用対効果は劣悪です。

企業と社員が家族のような結びついていた時代は、完全に終わりました。

学校と企業が受け皿になってきた日本のスポーツ構造は、大きな転換期を迎えています。

運動部の担任教師は、個人の生活を脅かされる時間外労働を強いられ、企業が赤字の実業団を抱えることは株主はもちろん、社員からですら許されなくなりました。

昨年、やはり年度終わりの3月に陸上部を廃止した日清食品のトップは「錦織圭や大坂なおみをスポンサードするならいくらでも出せるけど、陸上部に毎年何億円もかける意味はない」と断を下しました。

フルスペック(選手・指導者・競技場・住居・遠征費等)ではなく、人気スポーツのスター選手に資源を効率良く集中投下する、そんなスタイルが一般的になりました。

高木美帆や小平奈緒、高梨沙羅ら麗しいヒロインを多く抱えるウインタースポーツですが、大きな注目を集めるのは4年に一度の刹那に限られます。

65年以上もこのスポーツを支えてきた名門が「展望が持てない」と絶望して撤退してしまう。

重い話です。

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北京2022が閉幕しました。

日本選手団は冬季大会史上最多のメダル18個(金3・銀6・銅9)の大成果を挙げてくれました。

大活躍の大きな要因には種目数が増えたことが考えられますが、パフォーマンスの科学解析や食事の改善、強化費の増大、報奨金の充実など官民一体の支援体制が選手を後押しした大会でした。

スピードスケートではソチ五輪後に招聘したオランダ人コーチ、ヨハン・デビッドの一貫指導が平昌、北京と大会を重ねるごとに明白な効果を見せています。

また、小林陵侑と平野歩夢が金メダルを獲得したスキーの場合はメダリストには所属先からの報奨金とは別に、JOCから金メダリストへ500万円、全日本スキー連盟(SAJ)から300万円が贈られます。

SAJの報奨金は金メダル300万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円。金メダリストの場合はJOCと合わせて800万円、ここに所属企業やスポンサーからの報奨金が上乗せされます。

シンガポールの金メダル8480万円は別格にしても、世界的にはけして少ない金額ではありません。
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また、スポーツ庁発足当初の2015年度には74億円だった強化費(競技力向上事業費)は年々増加し、昨年度は100億円を突破しています。

科学的な練習環境を整備し、優秀なコーチを招き、十分な成功報酬を用意する。そして成功の暁には、国民的英雄になれる。

広義の強化費を分厚くすることで、選手のモチベーションは間違いなく上がります。強くならない道理がありません。

サッカーや野球、メジャースポーツは日常的に充実した〝強化費〟が注入されています。

翻って、マイナースポーツ。例えば、日本のプロボクシングでは優秀なコーチはいるでしょうか?十分な成功報酬が期待できるでしょうか?その成功の暁には栄光が待っているでしょうか?

…マニー・パッキャオの場合、この3つが劇的レベルで揃っていました。

日本人がウェルター級で世界王者になれない最大の理由は、世界のレベルが高いからでも、体格が劣るからでもなく、優れた指導者がいない、成功したときに与えられる報酬や栄光が全く見えてこないからなのかもしれません。

もし「ウェルター級王者養成プログラム」を立ち上げたら、アルファベット王者なら簡単に生み出せるでしょう。
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【NHK】国際スケート連盟(ISU)は、フィギュアスケートについて、五輪などのシニアの大会に出場できる年齢の制限を、現在の15歳から17歳に引き上げるよう、6月に行われる総会に提案する方針を示しました。

北京五輪で15歳のカミラ・ワリエワ選手から、去年12月のドーピング検査で禁止物質の陽性反応が出ましたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は16歳未満の「要保護者」にあたることなどを考慮して、残りの種目に出場することを認めました。
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 スポーツは、体格や年齢による〝先鋭化〟が進んでいます。

フィギュアスケートや高難度のジャンプが求められる採点競技は、成長途中で体が軽く柔らかい選手が有利とされています。

特に女子フィギュアの場合は、その傾向が顕著です。

例えば、様々な運動能力が高い次元で結集された大谷翔平でも、フィギュアやスノーボードでは大成しなかった可能性が高いと思われます。 

多くのスポーツで有利に働く大きな肉体と体重は、体操系のアクロバットには向きません。

野球における長距離打者や、バスケットボール、ラグビー、アメフト、ヘビー級のボクサー、相撲力士…大きな体格が有利になるスポーツでは、身体を作るそれなりの歳月も必要です。

一方で、特に女子フィギュア選手は肉体だけでなく、精神も成長途中のまま、国家やIOC、スポンサー企業の思惑が錯綜する世界に放り投げられてきました。

少女たちはドーピングは論外までも、過酷な食事制限などから引き起こされる拒食症や、燃え尽き症候群などの精神不安定…多くの危険にあまりにも無防備です。

「成人未満の身体的特徴が優位」ということは「成人してしまうと不利」ということに他なりません。

その競技の奥深さに感応して、懸命に努力しても成長途中に当たり前だったパフォーマンスが出来ない…。

これは、スポーツの世界では最大の悲劇だと思います。

平昌2018に、やはり15歳で出場し、金メダルを獲得したアリーナ・ザギトワも引退宣言こそしていませんが、2019年12月に活動休止を発表、第一線から退いています。

ザギトワがカムバック、2026年のミラノ・コルティナ五輪で感動的な女王復帰を果たす…多くの人にとってそれが不可能に思えるのは、やはりこの競技の特性でしょう。

23歳のザギトワは、15歳のザギトワではないのです。



この「17歳引き上げ」は、ほとんど決定事項といわれています。もし、そうであるなら本当に強い「17歳未満」の才能が五輪に出場できないという新たな不条理が生み出されることになります。

とはいえ、浅田真央が「五輪前年の6月30日までに15歳」という年齢制限に87日足りずに、トリノ五輪出場を阻まれたように、現状の「15歳」でも同じ問題が横たわってきました。

今回は、16歳以下の protected person(保護対象者)は厄介な問題が発生しやすいから「保護の必要の無い17歳に引き上げちゃえ」ということでしょうが、いかにも狡い大人が考えそうなことで、あまりにも短絡的すぎます。


本当にスポーツなら、本当に世界一を決める舞台なら、年齢制限も保護対象者も撤廃すべきなのです。

そして、そのことを全てのアスリートがわきまえて自己責任のもとで世界最強を決める場所に集うべきなのです。

それが、スポーツの原理原則です。

しかし、この問題の根源は「成長途中の身体が軽く柔らかい選手が有利」という性格を、女子フィギュアが宿命的に内包しているという一点に行き着きます。

「成長途中の身体が軽く柔らかい選手が有利」。そんな刹那のスポーツに、五輪などの大舞台が必要でしょうか?

もちろん、あらゆるスポーツは〝刹那〟であり、だからこそ見る人を感動させる。それも、また真実です。


「成長途中の身体が軽く柔らかい少女」は本来ならば、保護すべき対象です。

しかし、彼女たちを締め出すと、五輪や世界選手権は世界最強決定戦ではなくなる…あまりにも悩ましい問題で、答えは見つかりません。

ただ、一つ確かなことは「成長途中の少女」が、大人の都合で傷つけられるようなことは、絶対にあってはいけないということです。
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ラウンドロビンで大敗した英国との決勝は、望むところでした。

しかし、4年前に日本とメダルを争い敗れた英国が第7エンドに4点を奪って一気に差を広げると、第9エンドでその差を7点として、ロコの航海は終わりました。

五輪決勝が目指す港だとしたら、そこには辿り着きました。 

国内予選から五輪決勝まで、何度も転覆しそうになりながら、そのたびに逆転。ファイナルの舞台まで這い上がりました。

今回の戦いで、英国は日本にとってジョーカーでした。それは、英国が4年前の悔しさをずっと熟成させてきたパワーだったのかもしれません。英国は今大会で唯一の金メダルを最終日に掴み取りました。



藤澤五月、吉田知那美、吉田夕梨花、鈴木夕湖。

彼女たちのおかげで、何試合もカーリングを観ることができました。多くの人に、この競技の面白さが伝わったと思います。

素晴らしい銀メダルでした。
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国内予選から何度も崖っぷちに追いやられながら、そのたびに何とかかんとか踏みとどまるロコ・ソラーレ。

英国に大敗を喫して、その舟はまた沈みかけ、スイスに敗れて夢は撃沈したかに思えましたが…韓国がスウェーデンにまさかの逆転負けで棚ボタの準決勝進出が決まりました。

それにしてもこのチームには、どれほど強力な神様が味方しているのでしょうか。

大勝負が始まります。







しかし、ロコ・ソラーレ。運や神様じゃありません。

申し訳ありませんでした。

もう、最後までいっちゃって下さい。

相手は英国がいいですね。


「私たちのアドバンテージはラウンドロビンで他のチームよりも多くのミスをして、劣勢を経験できたこと。3点取られても、4点取られても誰も慌てたり驚いたりしない」。

恐ろしいチームです。

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カミラ・ワリエラが個人フリー演技で自滅しました。

後味の悪い結果です。

ドーピング問題から、ワリエラの出場した団体のメダル授与式は行われず、今回の個人でも同様の処置がとられました。

ワリエラが個人に出場できたのは、彼女が16歳以下の"protected person"(保護対象者)だからというのが大きな理由です。

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しかし、15歳の彼女は本当にprotectされたのでしょうか?

世界中から非難と疑惑の視線と言葉を浴びせられた15歳にとって、あのリンクは夢の舞台などではなく、残酷な処刑場になってしまいました。

ドーピングをしたから当然の報い、などであるはずがありません。

15歳の少女をあんな目に遭わせては、絶対にいけません。

今回の五輪で、ドーピング問題だけでなく、同じくらい深い問題が浮き彫りになってしまいました。


16歳以下のprotected personをどんな形で保護するのかも考えられないIOCが無神経で厚顔無恥な営利団体なのは十分理解していても、どうにもこうにも、やりきれません。
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長女と同い年の彼女を、ずっと応援してきました。

サッカー選手だった頃の勇姿を見て、北海道という特別な環境はあるにしても「こんな才能を(これから人気が爆発するかもしれない)女子サッカーから(マイナースポーツの)スケートに、よく引っ張り込めたな」と、感じたのをおぼえています。

プライムタイムで迎えた、今回のオリンピック。

彼女の中には、いろんな思いがあったでしょうが「個人種目の金メダル」は、きっと自分に課した使命だったはずです。

金メダルを獲らなければ〝埒があかない〟ことが、彼女にはありました。

大本命の1500mで悔しい銀メダル、専門外の500mで嬉しい銀メダル。…とんでもない偉業ですが、やっぱり、金メダルが獲れませんでした。



5種目を戦った今大会。

二連覇がかかった団体追い抜きは、まさかのアクシデントで涙、涙の銀メダル。

普通に考えたら、一つの大会で三つの種目で銀メダル。つまり、三種目で世界2位だなんて、誰がどう考えたってバケモンです。

そんなバケモンでも、肉体的にも精神的にも疲弊し切ってスタートラインに着いた最終種目。
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ずっとテレビをつけっぱなしの会社で、観てました。

「めっちゃ疲れてるやん」と心配する馬鹿者どもを「1500と500で世界2位なんだから、1000は当たり前に金メダルじゃ!」と叱責しながらも、彼女の表情を見ながら、心の中では「正直、かなり厳しいなあ」と感じていました。

それでも、メダルなんて関係なくても、最後の力を振り絞って、堂々と戦い抜く高木美帆の姿に感動するんだろうなあと、穏やかな期待に浸りながら、じっとテレビを見つめていました。



まあ、それにしても、すごい人です。



どうして、あんなことが、出来るのか、全くわかりません。理解不能です。


「正直、体の方が限界がきていて、疲労感というよりかは、体の中の方が、内臓とかギリギリのところがあった。無事に走り切れてよかったなと思います」(高木)…ですって。



「だから、ゆうたやろ!500と1500で銀の人が、1000で金を獲るんは、誰でもわかる理屈や。この会社、ほんまにアホだらけやなあ」と、誰にいう感じでもなく吐き出しました。


久しぶりに泣きました。


高木美帆、その物腰や話し方、人間の雰囲気。

つまりその人となりが、やってることと、あまりにもギャップが、ありまくりです。もっと言えばルックスまでもが、やってることは鬼の所業なのに、かけ離れすぎています。

落合博満やイチロー、中田英寿らは、そのギャップがほとんどありませんでした。



大谷翔平もそうですが、ギャップありまくりの〝ゆとり世代の鬼の所業〟は、気持ちいいです。




そして。高木美帆の「これで、みんなに、ありがとうって言えます」という言葉が、胸に突き刺さりました。

あれほどの才能です。

彼女に、多くの人が惚れ込んで、サポートを受けて、たくさんの応援を背にして、彼女は素晴らしい結果を出して応えてきました。

彼女は、そんなサポート、応援に「ありがとう」と何度も何度も感謝の言葉を返してきたはずです。

それなのに「これで、みんなに、ありがとうって言えます」と、安堵して笑ったのです。


多くの支援・応援に「ありがとう」とお礼するのは当たり前です。彼女も、何度も「ありがとう」と口にしてきたでしょう。

しかし、彼女はきっと、ずっと、ずっと「本当のありがとう」を言いたかったんです。



世界最強のアスリートである彼女にとっての「本当のありがとう」は、言葉であるはずもなく「結果」でした。

私たちは、彼女から、その「結果」も十分すぎるほど与えてもらいました。

それでも、高木美帆にとっての「本当のありがとう」は、私たちが十分すぎると思ったものではありませんでした。

なんて律儀な27歳でしょうか。

高木美帆の「本当のありがとう」は、金メダルでしか表現できないと、彼女が勝手に決め付けていたのです。

それでなければ、高木美帆というアスリートの〝埒〟があかなかったのです。




私は「スポーツには筋書きなどない、物語も要らない。本当に強いやつが勝つ、それだけ」だと、思います。

しかし、今日の高木を見て「筋書きがあるかように、物語が流れながれて、本当に強いやつが勝つ」ってのが、最高に感動するのを、あらためて思い知らされました。




通算7個のメダルは、夏冬通じて日本人女子最多だそうですが、ど〜でもいいです、そんなの。


個人的には、余裕の国民栄誉賞ですが、よくよく考えると、彼女には不似合いな気がしてきました。





なにはともあれ、見た目は愛くるしいのに、やってることは鬼、…高木美帆さん、最強です!
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それにしても、ロコ・ソラーレは不思議なチームです。

国内の代表決定戦でも、土壇場からの大逆転で五輪切符をつかみ取り、北京でも逆転デンマーク、ROCに劇的な逆転勝ち。

本当にしぶといチームですが、昨日は韓国に敗北。それにしても、日韓戦はいつもターニングポイントです。

1位スイスがスウェーデンに不覚を取られただけに、勝ちたかった。

それでも、一次リーグ2位につけるロコ。

残るは1位のスイス、星勘定で日本とスウェーデンに並ぶ2位の米国、5位の英国との対戦。

準決勝に進む上位4チームに入れるか?

残り3試合、七転八倒しながら最後の最後に生き残ってきたロコの本領発揮を期待します!
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羽生結弦。

まず、偉大なアスリートであること。震災から立ち上がる東北のアイコンということ。

問答無用で尊敬するしかない対象であることは認めますが、正直いうと好きなアスリートではありませんでした。

「採点競技」で「おばちゃん」が騒ぐ斎藤佑樹や石川遼と同じ臭いがする。

男子のスポーツなのにヒラヒラしてて「キモい」。

「採点競技」「おばちゃん」「キモい」…全部、私の主観です。

愛読するSports Illustrated誌などの記事を読むと、彼がどういう存在なのかを客観的に知ることができましたが、それでもやはり私が惹きつけられるアスリートではない、と決めつけたいました。

彼が今日、午後6時半から記者会見を開き、フリーの前日に捻挫をして、歩くのもままならない状態だったことも明らかにしました。

このタイミングで、何が目的なのかはっきりさせないまま、27歳の五輪連覇王者が開いた会見には、多くの人が戸惑ったり、敗者の言い訳に聞こえた人もいたでしょう。

彼のことを全く知らない、むしろ遠ざけていた私がこんなこと書くのはおかしな話ですが、あの会見は100%言い訳を目的にしたものではありません。

あの次元の人が、そんなつまらないことするわけがないのです。

大きな故障をしていたことを試合後に明らかにする、なんていうのはどうしても言い訳にしか聞こえません。
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「減量苦で立ってるのも精一杯だった」(メッグン・3Kバッテリー)。「肩を怪我していたのに、ドーピング検査に引っ掛かるから痛み止めも飲めなかったん」(フロイド・メイウェザー戦)。「風邪をひいててずっと調子が悪かった」(ジェフ・ホーン戦)。

ロベルト・デュランは論外にしても、マニー・パッキャオや高橋尚子も〝言い訳の百貨店〟でした。

予定されていた記者会見で言い訳した彼らと、自分で記者会見を開いた今日の羽生でしたが、彼らは同じ種類のスーパースターです。

自分をずっと応援してくれている人たちに、普通に何があったのかを報告する、そんな気持ちだったに違いありません。

だから「負けた言い訳」と受け止められるかもしれないことをわかっていても、全く恐れずに平然と話すのです。

普通のアスリートは、怪我は隠します。ましてや、試合直後にそれを、自分から口にすることはありません。

普通なら。

しかし、彼らは普通ではありません。

パッキャオはフィリピンの王様で、高橋は日本の女王様で、羽生は王子様です。

下界の人間とは感覚も感性も神経も、全く違うのです。
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羽生についていうと、勇気の極彩色を重ね塗りしたフリーの演技、あれは「SPで出遅れたから一発逆転を狙ったのか?」それとも「SPで1位だったとしても4Aに挑んだのか」、こんなことが気になるのは野暮にもほどがありますが、もし、後者だとしたら…。

私は、羽生結弦の本質を知るのが遅すぎたことを激しく後悔するしかありません。

彼は〝パッキャオ〟だったのかもしれません。

「SPで1位だったとしても4Aに挑む」。

それは、こういうことに似ています↓。

「SP(軽量級:マルコ・アントニオ・バレラやエリック・モラレス、ファン・マヌエル・マルケスら)で1位だったとしても、4A(オスカー・デラホーヤやフロイド・メイウェザーら)に挑む」。

実は、羽生の記者会見はオンタイムで見れませんでした。

会社のバカどもらが「何がしたかったんですか?」というから「羽生の動機や目的がお前にわかるか」と答え、別のバカの「あれ。言い訳ですよね?」という問いには「お前が言ったら言い訳。では羽生が言ったらどうなる?」と禅問答。

負けた後に、また良い意味でモロモロ引きずる…ってのはスーパースターの特権ですわ。 
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