フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: Coming Up Soon!

◉1月23日:ニュージャージー州アトランティックシティ ボルゲイタ・ホテルカジノ

WBCフェザー級タイトルマッチ

©ゲイリー・ラッセルJr.vsマーク・マグサヨ


王者2/7(1.29倍)、挑戦者3/1(4倍)。

2015年にジョニー・ゴンザレスを粉砕してWBCフェザー級のピースを手に入れたラッセルの6度目の防衛戦。

このパンデミックの影響で王者は2020年2月から2年近くもブランクを作ってしまいました…といっても、33歳のサウスポーはこの7年間で5試合しか戦っていません。

つまり、それ以前から試合枯れは常態化していました。

ラッセルは典型的な「人気がない軽量級の強い王者」。わかりやすく言うと「最も試合が組みにくいファイター」です。

26歳のマグサヨは23戦全勝16KO、無敗のフィリピン人。昨年8月にフリオ・セハに逆転勝利(10ラウンドTKO)を収めたものの、以前から指摘されていた防御の欠陥があらためて浮き彫りになりました。

オッズと大方の予想通りに王者の判定勝利が濃厚です。


 
◉1月30日:オハイオ州ウォーレン・パッカードミュージックホール

WBCクルーザー級タイトルマッチ

©イルンガ・マカブvsサビソ・ムチュヌ

 
王者11/18(1.61倍)、挑戦者6/4(2.5倍)。

ドン・キングがプロモートするこの試合が注目されるのは、マカブが防衛に成功すると3月7日に予定されているカネロ・アルバレス戦が内定しているためです。

32歳のマカブと33歳のムチュヌ。28勝(2敗)のうち25KOのマカブの強打が試合を優勢に進めると思われますが、カネロ戦というリングの中にある最高の〝宝くじ〟を引き当てたマカブが目の前の試合に集中出来なくても不思議はありません。

コンゴvs南ア、サウスポー同士のアフリカ対決は番狂わせの匂いも漂っています。

それにしても、カネロ戦の予定日「3月7日」までは35日しか時間がありません。

激闘で消耗、あるいは短い調整期間で崩れたコンディションでリングに上がるマカブをカネロが痛烈に倒す…悪夢なシナリオが思い浮かびます。

ムチュヌ戦で負傷したり、3月7日までにコンディションを整えられなくても、マカブはカネロ戦のリングに、それこそ這ってでも上がるでしょうが…。



◉2月19日:イングランド マンチェスターアリーナ

ウェルター級ノンタイトル12回戦

ケル・ブルックvsアミール・カーン


遅きに失した感が強いとはいえ、英国で長年熱望され続けたカードがついに実現します。
 
ブルック8/13(1.62倍)、カーン6/4(2.5倍)。

スピードスターとして一度は英国のエースの座を掴んだ二人。

ブルックはさらなる栄光を求めて、ミドル級のゲンナディ・ゴロフキンに挑戦するも破壊されてしまいます。そして、舞い戻ったウェルター級ではエロール・スペンスJr.とテレンス・クロフォードにもこっぴどいKO負けを喫してしまいます。

39勝27KO、敗北は超強豪に付けられた3つだけとはいえ、いずれも痛烈に沈んだブルックは35歳、峠はとっくに越えてしまっています。

同い年のカーンのキャリアも酷似しています。34勝21KO、5つの敗北はやはり負けられない重要な試合でしたが、うち4つは衝撃的なKO負け。

逆転のキャリアを狙ったカネロ戦とクロフォード戦では、力の差をまざまざと見せつけられてしまいます。

世界のトップに返り咲くのが難しくなったユニオンジャックのビッグネーム二人にとって、キャリア晩年で眩く輝くのに、これ以上の舞台はありません。



◉3月6日:カリフォルニア州サンディエゴ パチャンガアリーナ

リング誌/Lineal/WBC世界ジュニアバンタム級タイトルマッチ

©ファン・フランシスコ・エストラーダvsローマン・ゴンザレス 

ここまでハイレベルな展開と決着が期待されるラバーマッチが、かつてあったでしょうか?

王者、挑戦者ともオッズは10/11(1.91倍)!

レーザーシン(カミソリ一枚)も超えた完全一致のオッズです。確かに、これほど予想が難しい試合は滅多にありません。

第2戦は両者合わせて2529発のパンチを交換。卓越した技量を持つ二人が、惜しみなくパンチを繰り出しました。

「レベルの高さ」という点では、タイソン・フューリーvsデオンティ・ワイルダー第3戦を凌駕して、文句無しで昨年のFIght Of The Yearでした。
   スクリーンショット 2021-03-14 15.26.27
この試合の勝者と井岡一翔の激突…。日本のボクシングファンにとって、垂涎のメガファイトの〝前哨戦〟です。

もし実現したら、井岡は田中恒成戦以来、キャリア2度目のアンダードッグでリングに上がることになります。しかも、明白に。

それもまた、一興じゃありませんか。
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2021年12月31日:WBO世界ジュニアバンタム級12回戦

スクリーンショット 2021-12-30 14.35.27
今年最後の世界タイトルマッチに、ウィリアムヒルが叩いたオッズは井岡勝利が16/17(1.063倍)、福永8倍。

ブックメーカーと専門家予想では、この試合の関心は勝敗ではありません。

大田区総合体育館で行われた前日計量。井岡は114.9ポンド=52.11776kg=0.1ポンドアンダー、福永は114.8ポンド=52.07240㎏=0.2ポンドアンダーで一発クリア。

boxingscene.comなど一部海外メディアは、井岡をThe future Hall of Fame(未来の殿堂入り)と紹介。一方の福永についてはリング誌やESPNにランキングされる本物の世界ランカーとの対戦経験はゼロ、無謀な挑戦と決めつけています。

35歳のサウスポーは身長とリーチで井岡を上回っているものの、スピードと技術、経験では絶望的に劣っています。

挑戦者の強打はあからさまなモーション付きで、日本最高のリングマスターを脅威に晒す種類のパンチではありません。

人生最大のチャンスを掴んだ福永は捨て身の戦いを挑み、変幻自在の井岡の攻撃に耐えながら懸命に抵抗するでしょう。

「福永は映画ロッキーの夢を追うが、映画と現実のボクシングは全くの別物」(boxingscene.com)で、パンチャーズチャンスを封じ込めることにも長けた井岡が相手では悲観的な予想しかできません。

中盤以降、どこで試合を止めるのかをレフェリーが悩む展開になりそうです。
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朝も早よからお仕事へ…、

愚痴は言わずに、話を変えて…。


ボクシングの試合はどう転ぶかわかりません。

メタメタに面白くなるに違いないと思われたカードが、とんでもない塩試合になることも珍しくありません。

それでも、井上尚弥vsジョンリール・カシメロや、村田諒太vsゲンナディ・ゴロフキンのようなパンチャーの激突は、戦前から胸が踊ります。

そして、ボクサーvsファイターの〝タテホコ〟対決もまた、塩風が吹き荒れる予感に慄きながらも、パンチャー対決にも優る名勝負を期待してしまいます。

ジュニアフェザー級団体統一戦「WBO王者スティーブン・フルトンvsWBC王者ブランドン・フィゲロア」。

既に残る二つのストラップ、WBAとIBFをムロジョン・アフマダリエフが保持、Undisputed Champion誕生に王手が懸かる試合というのに、試合展開へのワクワク感が大きいマッチアップです。

下馬評は27歳のフルトンが明白に有利、24歳のフィゲロアの突貫を足と手のスピードでかわすと見られています。

オッズはフルトンが3/10(1.3倍)に対して、フィゲロア5/2(3.5倍)。

舞台はラスベガス、パークシアター。3年前に村田諒太がロブ・ブラントにまさかのばんくるわせを食らった美しいリゾートホテルに内蔵されたアリーナ。

会場はテキサスのハートプレーカーへの応援が圧倒的でしょう。

フルトンがアウエーの空気に飲み込まれるとは考えられませんが、タフな人気者がしつこく繰り返すアタックを12ラウンド捌き切れるか?

あるいは、精度の高いフルトンの迎撃にフィゲロアがジリ貧に陥るのか?

試合は判定か終盤決着にもつれると見られています。

井上尚弥の122ポンド進出時に誰がUndisputed Championであって欲しいか?を考えると、ラスベガスやテキサスの大舞台に引っ張り上げられる可能性大のフィゲロアが印象的な勝ち方を収めて欲しいところです。。

個人的にはテキサス、アラモドームでブーイングの嵐が360度吹き荒れる中、花道をリングに上がるモンスターを見たい!
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◉11日(土)52.5㎏契約10回戦@名古屋国際会議場:田中恒成vs石田匠

▶︎ジュニアバンタム級=115ポンド・52.16㎏=のサバイバルマッチです。

実績では3階級制覇の恒成に軍配が挙がりますが、タフな石田を明白な形で破る方ができるか?

井岡一翔を除くと、恒成にとって最強の相手かもしれません。



◉12日(日)WBOバンタム級@UAEドバイ コカコーラ・アリーナ:王者ジョンリール・カシメロvsポール・バトラー

▶︎井上尚弥との対戦を熱望する32歳のフィリピン人にとって、絶対に負けられない戦い。

挑戦者バトラーは33歳の英国人。35戦33勝15KO2敗。二つの黒星はゾラニ・テテとエマヌエル・ロドリゲスに喫した完敗。底の見えたボクサーです。

常識的に考えるとカシメロの圧勝ですが、このフィリピン人には常識が当てはまらないだけに、番狂わせもあり得ます。

日本のボクシングファン目線では、カシメロがバトラーを粉砕、井上への思いを大上段からぶちまける、という流れが理想ですが…。




◉12日(日)WBCバンタム級@カリフォルニア州カーソン ディグニティヘルス・スポーツパーク:王者ノニト・ドネアvsレイマート・ガバリョ

▶︎ドネアはノルディーヌ・ウバーリ戦に続いて2戦連続で、カリフォルニア州立大学キャンパス内テニスコートに特設されたお馴染みのリングに登場。

フィリピーノフラッシュが西岡利晃の夢を打ち砕いたのも、この場所でした。

バンタム級に再び落としてからの年老いたドネアがアンダードッグ扱いされなかったのは、代打出場のステフォン・ヤング戦だけ(順当にテテとの試合だと圧倒的不利でした)。

今回の相手は、そのヤングに初黒星をつけたガバリョ、ヤングに勝った者同士の対決になります。

そして、今回のガバリョ戦はおそらく、ドネアにfavoriteのオッズが出ると思われます。




◉14日(水)リング誌/WBA/IBFバンタム級:王者・井上尚弥vs アラン・ディパエン

▶︎試合枯れのモンスター、ファンの双方にとって「やらないよりはやった方がいい」という後ろ向きなマッチメイク。

ディバエンはリング誌ランキングには入っていないませんが、リング誌タイトルはステイクされます。

井上にとってモチベーションを上げにくい試合ですが、期待通りの圧勝で来年以降の団統一戦に備えるしかありません。




◉29日(水)ミドル級団体統一戦:WBA王者・村田諒太vsIBF王者ゲンナディ・ゴロフキン

▶︎「タイソンの東京ドーム以上の興行」という報道もありますが、日本人メインでは間違いなく日本史上最大のメガファイト。

五輪金というステイタスを獲得済みの村田にとって、いや、電通が担いだ神輿の目標地点はメガファイトでビッグネームに勝つことでした。

そこに、やっと辿り着きました。

この試合ばかりは「村田諒太がんばれ!」だけではなく、電通と帝拳、そこに夢を賭けたスポンサー企業に感謝、感謝、感謝です。

舞台は整えてくれました。あとはファンが力の限り応援するだけです。

そして、なんと嬉しいことか、この試合に勝てば「日本史上最大のメガファイト」をさらに更新する、もっと巨大な相手を引っ張り込むことが出来る可能性が膨らみます。



◉31日(金)ジュニアバンタム級団体統一戦:WBO王者・井岡一翔vsIBF王者ジェルウイン・アンカハス

まだ、正式発表はありませんが、これは是非実現して欲しいカードです。

井岡にとっては、ストロー級に続く2度目の団体統一戦。

フィリピンのプリティボーイ、不気味ですが、井岡のいう「メリットのある試合」です。

いつも以上の調整能力と、試合での集中力を見せてくれるでしょう。

この試合に勝つと、リング誌などのPFPでさらにランクを上げることも期待出来ます。

ジュニアバンタムの残りのベルトを賭けた「ファン・フランシスコ・エストラーダvsローマン・ゴンザレス3」の日程・会場がいまだに発表されませんが、この勝者と完全統一、Undisputed Championの座を賭けて戦いたいところです。
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紆余曲折を経てついに今週末27日に実現の運びとなった「テオフィモ・ロペスvsジョージ・カンボソス」のライト級タイトルマッチ。

ステイクされるタイトルはリング誌、WBA、IBF、WBOの4つ。WBCフランチャイズは懸けられないのならテオフィモはUndisputed Championではありません。

それにしても何度もケチが付いたこの試合。トップランク&ESPN傘下のテオフィモが報酬改善を求めて競争入札へ。

600万ドル以上で競り落としたトリラーが興行権を手にしましたが「テオフィモとカンボソスに600万ドルの価値はない」(トップランク)という通りに、トリラーはギブアップ、興行権をマッチルームに譲ります。当然、DAZNが生中継。

トップランクの面目丸潰れですが、今回の会場もマディソンスクエアガーデンとはいえ、5000人キャパのシアター。

現時点のテオフィモに、スポーツアリーナにリングを設営するだけの人気はありません。

しか、トップランクの見立ては間違っていなかったとはいえ、テオフィモは明日のスーパースター候補。先行投資の意味も込めて、入札は負けてはいけませんでした。
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Huluシアターはスポーツアリーナと比べるとコンパクトですが、試合は見やすそうです。

この興行では、今年マッチメイカーとしてデビューしたケビン・ルーニーの息子ジュニアも関わっています。

そして!セミファイナルのIBFジュニアライト級王者決定戦では尾川堅一がアジンガ・フジレと拳を交えます。

尾川は2017年12月9日、やはり同タイトル決定戦でテビン・ファーマーに判定勝利を収めていますが、ドーピング発覚で無効試合に。

尾川にとっては4年越しの贖罪を果たし、悲願の世界王者に就きたいところです。

25歳のフジレはスタイリッシュなサウスポーですが、シャフカッツ・ラヒモフに痛烈にストップされた印象がどうしても拭えません。

フジレと同じく、キャリアで1敗しかしていない33歳の日本人に十分チャンスがあるように見えます。
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WBOウェルター級12回戦 @ラスベガス マンダレイ・ベイ ミケロブ・ウルトラ・アリーナ

王者テレンス・クロフォードvsショーン・ポーター

プロモートの牢屋「トップランク」に幽閉されていたクロフォードが、ウェルター級の強豪とついに対決する注目の一戦です。

オッズはクロフォードが1/7(1.14倍)、ポーターが5倍。リング誌の専門家予想では20人全員が王者の勝利を支持。戦前の書類上の対決ではクロフォードの圧勝です。

ともに34歳の友人同士で、手の内も分かり合った二人の決戦。37戦全勝28KOのクロフォードが大きく有利と見られていますが、スーパーミドル級デビューからウエルター級に〝圧縮〟 してきたポーターのタフネスと鉄の顎は侮れません。

そして、クロフォードに付いてる顎はユリオルキス・ガンボアにグラつかされた不安が拭えていません。

UAEで6月5日で内定と報じられた「夢のマニー・パッキャオ戦」は、巨額の招致フィーを約束していた投資家グループが入金期日を守れずに頓挫。

クロフォードが閉じ込められた牢屋の鍵は開けられそうには見えませんでしたが、トップランクを村八分にしていたPBCがポーターを差し出す、意外な形で試合が実現。

トップランク&ESPNが興行を打つ形で全米で生中継するのはESPN+のPPV(69.99ドル)。

どんな取引があったのかわかりませんが、ボクシングファンとしては、このあとウェルター級のビッグファイトがトップランクと興行を分け合う形で展開されると期待したいのですが、どうなりますやら。
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ポーターはここまで31勝17KO3敗1分と素晴らしいキャリアを築いてきました。

無敗のクロフォードと比べるとやや見劣りするものの、3つの黒星はケル・ブルック、キース・サーマン、エロール・スペンス相手のいずれもクロスゲーム。

2013年にデボン・アレキサンダーを押し切ってIBFのストラップを獲得してから8年、ボクシング17階級で最もディープなウェルター級のトップ戦線を走り続けるショーン〝Showtime〟 ポーターは、まだ誰にも叩きのめされたことがないのです。

クロフォードのマネージャー兼トレーナー、ブライアン・マッキンタイアは「オッズや予想は好意的だが、詳しく読めば楽勝できるとはブックメーカーも専門家も考えていない。私も同じだ。ポーターはキャリア最強の敵で、簡単に勝てる相手ではない。だからこそ、この試合は大きな意味を持つ」と気を引き締めています。

マッキンタイアはさらに思いの丈を吐き出します。

「強い相手に勝っていない、だからこれまで高い評価と大きな人気を得られなかった。評価のためにスペンスやキース・サーマン、ショーン・ポーターと戦いたい、人気のためにパッキャオと試合がしたいとことあるごとにアピールしてきたが叶えられなかった」。

「 今回の試合でクロフォードの実力が本物であることが証明される。その評価は彼とトレーナーに与えられるべき。この試合で鮮やかな結果をもたらせば、私はTrainer of The Year(年間最高トレーナー賞)に相応しいはず」。

「そして、人気。プロボクサーにとって大切なことだ。しかし、パッキャオはもういない。カネロは大き過ぎる。ウェルター級で最強を証明したい」。 

評価でいうと「ポーター相手に勝ち方を追求する」というのは、ハードルがかなり引き上げられてしまいます。

しかし、サーマン、スペンスと接戦を演じたポーターと同じような内容なら、評価は下がるでしょう。「派手に勝ってたのは相手が弱かったから」と。

人気は…難しいですね。残酷な話ですが、クロフォードはライバルに恵まれない以前に、華がない…。
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ネバダ州ラスベガス、MGMグランドガーデンアリーナ。

◉◉◉PPVのオープニングで、エルビス・ロドリゲスがパブロ・ロメロを5ラウンドTKOで再起。

鮮やかな左フックでした。

前戦を不細工な判定で落とした25歳のエルビスは、トップランクから見限られて、この試合がPBCデビュー。

トップランクの判断は早すぎた?



◉◉◉レイ・バルガスvsレオナルド・バエス。フェザー級10回戦。

バルガスは、亀田和毅らの挑戦を退けた元WBCジュニアフェザー級王者。数々の激闘を繰り広げてきたタフガイですが、34戦全勝22KOと未だ無敗。

バエスはバンタム級のジェイソン・マロニーに7ラウンドTKO負け、カルロス・カラバリョ(10月30日にジョナス・スルタンに判定負け)に4ラウンドTKO負けの2連敗から立ち直り3連勝中。

無敗の元王者と、バンタム級で底の見えたジャーニーマンがフェザー級で相見えるメキシカン対決。

オッズはバルガスが1/20(1.05倍)、バエス8/1(9倍)。

第1ラウンド、減量苦から解放されたバルガスの動きがキレてます。ボディからアッパー、左のダブルが決まって上々の立ち上がり。

でしたが…2ラウンド以降、いつものように相手が怯みません。バルガス、見栄えはしますが、典型的な手打ち。

両者決定打のない打撃戦が続きます。もみ合って潰されるのは大きなバルガスの方。

5年2ヶ月、6試合もKO勝利から遠ざかっているのも頷けます。バエスもいつもの通り、ガッツ溢れる前進を続けますが、顔面傷だらけ、9ラウンドにはバッティングで頭部から出血。

バルガスの100-90*2/99-91。スコアカードは準完封でしたが、内容はグダグダ。いつものように、バルガスも消耗した試合でした。

Punch Stats

PUNCHESVARGAS BAEZ
Total landed215166
Total thrown640605
Percent34%27%
Jabs landed2924
Jabs thrown227243
Percent13%10%
Power landed186142
Power thrown413362
Percent45%39%
-- Courtesy of CompuBox
バルガスの試合は、あまり見たくないです。あの手打ちは治りません。



◉◉◉アンソニー・ディレルvsマルコス・エルナンデス。スーパーミドル級10回戦。

元WBC王者、37歳のディレルが2/7(1.29倍)、28歳のエルナンデスが13/5(3.6倍)。

また、グダグダの試合を見せられる…と思いきやこれぞワンパンチKO!。

Punch Stats

PUNCHES DIRRELL HERNANDEZ
Total landed4046
Total thrown135150
Percent30%31%
Jabs landed66
Jabs thrown4554
Percent13%11%
Power landed3440
Power thrown9096
Percent38%42%
-- Courtesy of CompuBox
ディレルの大きく回した右アッパーがエルナンデスの顎を直撃。

4ラウンド22秒、いきなりの幕切れでした。

20211104
メインは1984年創設以来、スーパーミドル級で史上初の完全統一戦。

主役はもちろん、リング誌/WBA/WBC/WBO王者カネロ・アルバレス。IBF王者ケイレブ・プラントは大番狂わせを起こせるか?

こちらもカネロが1/10(1.1倍)、プラント7/1(8倍)と大きく差の開いた対戦です。

セミのディレルが前半KOを決め、懸念された〝UFC待ち〟もなし、スムスースな進行、ありがたいです!

それにしても、ものすごいカネロコールにMGMグランドガーデンアリーナが揺れています。

DOLCE & GABBANAのポンチョを羽織ってカネロが入場。カネロのスポンサー、ヘネシーやらドルチェやら…デラックスです。 

序盤の4ラウンドは左の手数でプラントが優勢。中盤4ラウンドはカネロが強引にプレッシャーをかける。終盤に入ると、プラントの疲れが見え始める。
i-1

11ラウンド。このまま判定かとも思われまたが、カネロの猛攻にプラントが反撃できないままロープに後退、力任せの連打から右アッパーで、横倒しにダウンしてしまいます。 

なんとか立ち上がったプラントですが、もう何も残されていません。

フィニッシュを狙うカネロの畳み掛けに、同じようにロープ際でダウン。ラッセル・モーラがここで試合を止めます。 

Punch Stats

PUNCHESALVAREZ PLANT
Total landed117101
Total thrown361441
Percent32%23%
Jabs landed1542
Jabs thrown110232
Percent14%18%
Power landed10259
Power thrown251209
Percent41%28%
クロスゲームに見えましたが、ESPNのスコアは98-92。boxing scene.comは97-93。

ラスベガスはジャブを過剰に評価するんじゃなかったっけ?

オフィシャルは96-94/97-93/98-92。

カネロ、強いのは認めますが、そろそろパワーヒッターとの激突が見たいです。 

来年はアジアの大砲と戦え! 
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今年もあと2ヶ月を切りました。

パンデミックの影響が落ち着いたこともあって、年末まで結構楽しみな試合が並びました。

明後日のスーパーミドル級完全統一戦、カネロ・アルバレスvsケイレブ・プラント。こちらはWOWOWが生中継してくれます。

WOWOWは11月21日のWBOウェルター級王者テレンスクロフォードがショーン・ポーターの挑戦を受ける一戦はこのクラスにしては地味な二人の激突、翌週28日のジュニアフェザー級団体統一戦はWBCのブランドン・フィゲロアとWBOのスティーブ・フルトンが互いのストラップを賭けます。この2試合もWOWOWが生中継。

DAZNもジュニアフェザー最強と目されるWBA/IBF王者ムロジョン・アフマダリエフの防衛戦、vsロニー・リオスを19日、ライト級のリング誌/WBA/WBO/IBF王者テオフィモ・ロペスとジョージ・カンボソスのタイトルマッチを27日に生中継。

現在のジュニアフェザーは、史上最高レベルで活況です。

アフマダリエフの興行は米国ニューハンプシャー開催、WBOミドル級王者デメトリアス・アンドラーデvジェイソン・クイグリー(クイグリー、一時村田の防衛戦の有力候補に名前が挙がりました)、WBCフライ級王者フリオ・セサール・マルチネスvsマクウィリアムス・アローヨも組み込まれています。

これは、いい興行です。

12月に入るとバンタム級のWBO王者ジョンリール・カシメロがポール・バトラー、WBC王者ノニト・ドネアがレイマート・ガバリョと、12日に防衛戦。この2試合はWOWOWが生中継。ドネアはカリフォルニア州カーソンのデグニティ・ヘルス・スポーツパークで、カシメロは会場未定ですが、ダブルヘッダーなら軽量級ファンにはたまりません。


世界が大きく動き出している一方、日本のリングは残念ながら硬直したままです。

バンタム級最強の井上尚弥は12月14日にアラン・ディパエンとの防衛戦、事実上の調整試合です。

肩慣らしでもやらないよりはマシですが、やはり物足りなさは拭えません。

今月11日には井上拓真が和気慎吾とのサバイバルマッチに挑みますが、こちらもボクヲタ的には良いカードですが…。

ちょうど1ヶ月後の12月11日には田中恒成が石田匠を相手に復帰戦。こちらも導火線的な良いカードですが…。

超大物「村田諒太vsゲンナディ・ゴロフキン」が12月28日内定と伝えられていますが、早く正式発表の報を聞きたいところです。
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明日9月22日、京都市体育館。WBC世界ジュニアフライ級タイトルマッチがひっそりと行われます。

王者の寺地拳四朗は、これが9度目の防衛戦。18戦全勝10KO。万能型の寺地は階級最強候補の1人、無敗の〝スマイルフェイス・アサシン〟です。

一方、挑戦者の矢吹正道は、15戦12勝11KO3敗。世界挑戦は初めて。

その童顔と愛想の良い物腰から、王者を知らない人はボクサーだとは絶対に思わないでしょう。

一方の矢吹は物静かで強面、こんなのが銭湯の隣で体を洗ってたら緊張で固まってしまいそうです。

29歳という年齢以外に共通点を探すのが難しい2人の対決です。

心が揺さぶられるようなバチバチの打撃戦を期待したいのですが、戦前予想は王者に大きく傾いています。

矢吹の3敗はいずれも強い相手に負けたもので、恥ずかしい黒星ではありません。

ただ、3つの敗北からどれだけの上積みがあるのか?今の矢吹なら負けた3人に勝てたか?となると、考え込んでしまいます。ハートのある強い選手ですが、世界基準でトップクラスの寺地との差は大きいように見えます。
bnr

それにしても地味な世界戦です。地上波では生中継なし。来週月曜日のWOWOWエキサイトマッチで録画放送と、かなり残念な扱いです。

世界的にも評価が高く、試合も面白い寺地ですが人気は今一つ。

コロナ禍でゲート収入が期待出来ない状況で、事実上のノーテレビは厳しい。

試合はカンテレドーガでPPV配信ということですが、強気なのかトチ狂ったのか@2200円という価格はどうなのでしょうか。

PPVが定着している米国では、バカなマニアが70ドル前後の料金を払ってますが、日本にその文化はありません。

その米国のPPVはショウタイムやフォックス、かつてのHBOなどの大手は人気階級(ウェルター級以上)かメキシコの超人気選手のメガファイトしかPPVには乗せません。

ジュニアフライ級では「マイケル・カルバハルvsウンベルト・ゴンザレス」も一部マイナーPPVで売り出されましたが「2200円」という価格は、この階級はもちろん、米国での注目度が一気に下がるジュニアフェザー級以下の超軽量級では史上最高値かもしれません。

しかし、どれだけ売れるのか?

常識的に考えると、1万件(2200万円)は不可能に思えますが…。

こんな無謀?な試み、ぜひ乗ってあげたいところですが、明日は大事なお約束があって見れません。

2200円ケチらずに、生で見れば良かった!と日本中のボクシングファンを歯ぎしりさせるような熱戦、激戦を期待しています。
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Friday 10, September 2021
  

Casino Del Sol, Tucson, Arizona
USA ESPN+ 

WBO Fly Title 



2020年11月、王座決定戦でジーメル・マグラモを8回2分10秒KOに屠った中谷潤人の初防衛戦。

対するアンヘル・アコスタはリング誌で8位評価を受けているように、まともな世界ランカー。24戦22勝21KO2敗という、軽量級離れした決定力は要注意です。

アコスタの最初の世界アタックは4年前。16戦全勝16KO無敗のパーフェクトレコードを引っさげ、田中恒成のWBOジュニアフライ級のストラップに挑戦するも完敗。

田中の返上で空位となったWBO王座を拾い、4度目の防衛戦でエルウィン・ソトにまさかの逆転KO負け。打たれ弱いわけではありませんが、勝負弱い印象が濃くなっている30歳です。

現状では、スター候補が次々に倒れる〝プエルトリコ・ドミノ〟の一枚です。

王者はここまで21戦全勝16KO無敗の23歳。リング誌とESPNがフライ級最強に推すWBC王者フリオ・セサール・マルチネス、IBF王者サニー・エドワーズ、WBA王者アルテム・ダラキアンとの団体統一戦をアピールするためにも、危険な挑戦者アコスタを明白に破りたいところです。
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前日計量は中谷は111.4 ポンド、 アコスタはリミット一杯 112ポンドで1発クリア。

ウィリアムヒルのオッズは王者の勝利が1/6(1.67倍)、挑戦者4倍。無敗の日本人が明白に有利と見られています。

完成度の高いボクシングを披露している無敗の中谷と、粗さと脆さが目立つアコスタではオッズも予想も傾くのは仕方がありません。

身長・リーチともに170㎝の中谷に対して、アコスタは身長163㎝/リーチ161㎝。サウスポーの中谷が右リードでアコスタの接近を阻みながら、左の強打を狙う展開か。

アコスタは早い段階で主導権を握りたいところですが、中谷は相当にやりにくいでしょう。

オッズと予想に沿った結果、王者の大差判定勝ちか、終盤ストップに落ち着きそうです。

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メインイベントはWBCジュニアライト級タイトルマッチ。

こちらも王者オスカル・バルデスの初防衛戦。直前のドーピング騒動で興行実施も危ぶまれましたが、さすがプロボクシング、雨天決行です。

バルデスは29戦全勝22KO、挑戦者ロブソン・コンセイサンも16戦全勝8KOの無敗対決。

バルデスはリミット一杯130ポンド。コンセイサンは129.6ポンド。

リオデジャネイロ2016でライト級金メダリストのコンセイサンは、アマチュア時代にバルデスに勝ったこともあり、プロの世界戦でのリマッチが実現しました。 
オッズは王者1/16(1.06倍)、挑戦者7倍とミスマッチのレベルに離れていますが、いろんな意味でコンセイサンにもチャンスがありそうです。
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