フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: ドーピング

プロボクシングには世界的な統括団体がありませんから、ドーピング検査はローカルの統括団体の裁量と、選手間の契約に委ねられています。

大きな試合をいくつも手がけ資産も潤沢なネバダ州アスレティック・コミッションでは試合前後の検査を義務付けていますが、JBCのような貧困団体では試合の規模によって検査を行わないこともあります。

日本で有名な「山中慎介vsルイス・ネリ」のように、選手間の契約でVADAに検査を依頼するケースもあります。このとき、約150万円の検査費用を負担したのは帝拳、JBCにはその財力がありません。

ただ、いずれも試合が決定してから行われる検査です。

自身の潔白を積極的に証明したいと考えるスター選手は、WBCのクリーンプログラムなど、VADAの年間検査に登録しています。
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先日のオスカル・バルデスも、カネロ・アルバレスもWBCのクリーン・ボクシング・プログラムに登録・参加していながら陽性反応を起こしました。

「メキシコ・WBC・VADA」の近親関係を考えると、ありえないことが起きています。

第三者から見ると「義務でもないWBCのプログラムにどうして登録するのか?」「登録しながらVADAのザル検査にどうして引っかかるのか?」という純粋な疑問が湧いてきます。

杜撰なドーピングをしているのなら、WBCのクリーンプログラムに登録する意図がわかりません。

チーム・カネロの肩を持つ気は毛頭ありませんが、ロシアの五輪チームのような組織ぐるみのドーピングはしていないと思います。

カネロが本気でやったら、VADAの検査なんて簡単にすり抜けることが出来るはずです。

ただ、チーム・カネロに限らず、ボクシング界の禁止薬物への認識が異常に低いのは明らかです。

世界的な統括団体が存在しない、承認団体とプロモーターとテレビ局が私利私欲で興行に関わっていることの弊害です。

「バルデス」のケースも禁止物質に陽性反応を示した時点で、WBCが特別委員会を設置して試合の実施やライセンス剥奪について検討したといいますが、統括するアリゾナ州のパスクワ・ヤキ族・アスレティック・コミッションは早々に「試合決行」を発表。

この動きにトップランクもWBCも従いますが、どう考えてもこの3者はグルです。

世界的な統括団体・世界共通のルールブックが存在するスポーツなら、こんな強引な〝豪雨決行〟はありえません。
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Oscar Valdez's trainer, Eddy Reynoso, distances himself from doping talk, says 'not responsible' for nutrition

エディ・レイノソが「ドーピングなんてしていない、私は栄養管理については一切指導していない」と発言しました。

今月初めに行われたロブソン・コンセイサン戦で、禁止薬物フェンテルミンの陽性反応が出て、厳しい目を向けられたのはオスカー・バルデスだけではありません。

エディ・レイノソもデビン・ヘイニーやケイレブ・プラント、サニー・エドワーズといったチャンピオンたちからSNSを通して「組織ぐるみでドーピングしているのではないか」と疑惑の矛先が向けられました。

IBFスーパーミドル級王者プラントは、11月6日にカリフォルニア州ビバリーヒルズで行われたカネロ・アルバレス(アマチュア時代からレイノソの指導を受けている)との完全統一タイトルを賭けたのプロモーションの記者会見で「チーム・カネロは全員が疑わしい」と書き込んでいます。

44歳のレイノソは、先週、通訳を介してスペイン語でESPNに「今後どのボクサーをトレーニングするかを見直す」とし「私は彼らの栄養士ではなく、医学的なアドバイスもしない」という宣誓書に署名させることも検討していると語りました。

「私はトレーナーであり、技術を教えるだけです」。

「私は20年間ボクサーを教えて来て、15人の世界チャンピオンを育てた。プラントのような人たちは、私のキャリアや業績、ファイターたちとの役割を何も知らない。彼らは何も知らないくせに、根拠もなく私の名誉を汚そうとしているだけだ」。

ESPNとリング誌のPFPでNo.1評価を受けるカネロは、2018年のゲンナジー・ゴロフキンとの再戦前に、禁止薬物であるクレンブテロールに陽性反応を示し、6カ月の出場停止処分を受け、試合を延期しています。

彼は、この陽性反応は彼の出身地であるメキシコのグアダラハラで食べた汚染された牛肉に含まれていたものだと弁明。

その主張は、五輪選手から見るとお笑い種で、受け入れられるわけがありません。しかし、北米には別のルールが存在します。

NFLのドゥエイン・ブラウンは2015年にクレンブテロールの陽性反応が出ましたが、メキシコで食べた牛肉に由来する物質であることを証明し、10試合の出場停止処分が覆されました。

この事件を契機にNFLは選手たちに、メキシコや中国で肉を食べ過ぎると禁止薬物の陽性反応が出る可能性があると警告、次からはペナルティが科せられる可能性を選手に伝えています。

「故意でなければセーフ」。わけのわからないルールが米国のメジャースポーツでも通用することがあるのですから、マイナーのボクシングでは大手を振って歩く理屈になっています。

今回のバルデスも、陽性反応の原因をハーブティーにフェンテルミンが含まれていたためで「故意ではない」と主張。

レイノソは「私はトレーナー。技術を教え、選手が戦えるように準備するのが私の役割。残念なことに、メディアの中には私を陥れようとする人たちがいて、私に責任のないことで私を攻撃している」と、傘下の選手が禁止物質の陽性反応が相次いでいることと自身は関係がないと強調しました。

ESPNの2020年トレーナー・オブ・ザ・イヤーを受賞したレイノソは、アルバレスのサンディエゴのジムで、元ヘビー級チャンピオンのアンディ・ルイスJr.、ライアン・ガルシア、ヘビー級の新星フランク・サンチェス、WBCフライ級王者のフリオ・セサール・マルティネスも指導しています。

マルティネスは2019年に微量のクレンブテロールの陽性反応が出たとき、メキシコで食べた牛肉のせいだと主張、WBCはその弁明を受け入れました。

レイノソはトレーナー・オブ・ザ・イヤーの2年連続受賞を狙うポジションにいます。

スーパーミドル級のカネロは、2月にアヴニ・イルディリムを3ラウンドでKOし、5月にはIBF王者ビリー・ジョー・サンダースをTKOで下してタイトルを統一、完全統一に王手をかけています。

ガルシアは、1月にオリンピック金メダリストのルーク・キャンベルをKO、キャリア最高のパフォーマンスを披露。

そして、マルティネスは6月にジョエル・コルドバにストップ勝ちしてタイトルを守り、バルデスは2月にミゲル・ベルチェルトを倒して130ポンドのタイトルを獲得。

参加の選手が鮮やかな成果を挙げ続けているレイノソは の2年連続トレーナー・オブ・ザ・イヤーに向けて見晴らし良好でしたが…。

この陽性反応にもかかわらず、バルデスの試合が決強行されたことも、非難の声をさらに大きくした原因です。

レイノソは、バルデスの試合を許可すべきだと思うかという質問に対して「コミッションとWBCが試合を認定するなら、トレーナーである私は試合を進めるだけ。管轄したり承認するのは私の仕事ではない」と答えています。

ボクシング界のドーピングに、バルコスキャンダルのような巨悪の背景は存在していないでしょう。バルコの首謀者ビクター・コンテと長期契約を結び、堂々と「李下に冠を正している」ノニト・ドネアらは非常に怪しいと思いますが。

今回のバルデスのケースもWBCのクリーンボクシングプログラムに登録していなければ、何の問題もありませんでした。もっと言うと、統括団体のパスクワ・ヤキ族・アスレティック・コミッションのルールブックに抵触していないのなら、試合決行は当然です。

バルデスは「試合とは全く関係のないVADAが独自に決めた禁止物質が陽性反応を示した」のです。

VADA のマーガレット・グッドマンの言葉が全てです。

「私たちは検査機関。独自のやり方と禁止物質リストに基づいて検査誌、その結果を報告・発表をするだけの機関。試合を中止したり、選手からライセンスを剥奪するのは私たちの仕事ではないし、そんな権限もない」。

世界的な統括団体、ルールが存在しないということは、こういうことです。 

犯罪は、犯罪を定義する法律と、それを取り締まる警察があって初めて存在します。法律がなければ犯罪はありえません。  

バルデスのケースもパスクワ・ヤキ族・アスレティック・コミッションにその〝法律〟がなければ、何のお咎めもなくて当然です。

WBCクリーン・ボクシング・プログラムに入ってるから、話がややこしくなるのです。
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Voluntary Anti-Doping Association(VADA)の最高責任者マーガレット・グッドマンが組織の方針についてあらためて声明を出しました。

グッドマンは元々、ネバダ州アスレティック・コミッション(NSAC)のリングドクター。

世界一厳格とされるNSACですが、その検査期間・時期はどんなに幅を持ってもネバダ州での試合が決定してから、試合の前後に限定されること、そして興行を統括するNSACは基本的に試合を決行することが仕事の団体であること、さらには検査自体もIOCが導入しているレベルとは比較にならない杜撰なものです。

基本的に米国の各州・各国のコミッションが実施する検査は試合の前後に限られます。

ドーピングとは化学物質を体内に取り入れてパフォーマンスの向上を図ることです。多くの禁止薬物の効果は筋肉が増強されやすくなること、疲れにくくなること、集中力が高まること、など練習の質量を容易に上げることです。

練習のポイント期間を過ぎてドーピングをやめると、体内から化学物質はどんどん減少します。ましてや、その減少を劇的に加速させたり、その痕跡を消すマスキングを行うとドーピングを見つけることは不可能です。

「証拠隠滅の猶予を与えないためにも五輪が導入している365日24時間ランダム検査は不可欠」(グッドマン)ですが、州や各国のコミッションでは不可能です。

野放しにされてきたボクシングやMMAのドーピング検査を、州や各国コミッションを越えて検査を行うためにグッドマンらが2011年に創設したのがVADAです。


統括組織からは良い意味でも悪い意味でも完全に独立しているので、契約書に盛り込まれない限り、ファイターたちはVADAのプログラムに参加する義務はありません。

また、大きな資本を背景に作られた団体ではありませんから、予算も限られています。「フィリピンまでVADAが来て検査を受けたことは一度もない」(マニー・パッキャオ)。

日本で就寝中の夜中に叩き起こされ、採尿を迫られ激怒した伊達公子のような事例はありえません。

また、五輪などの本物のランダム試験は、その実施のためにも選手は自分のいる場所を事前に報告しておかなければなりません。もし、その場所にいなければ、一定期間の出場停止、つまりドーピングをしたのと同じ処分が下されます。

この報告義務と処分もVADAではいい加減です。

それでも、カネロ・アルバレスや最近のオスカル・バルデスのドーピングや、来日前のルイス・ネリを検査、禁止薬物を見つけたのもVADAでした。

どんな検査もやらないよりはマシ。VADAはNSACよりはマシなのです。

「どんな検査でもやらないよりはマシ」…あくまで検査機関が正常に取り組むことが前提なので、醜悪すぎるJBCなど例外もありますが。
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※※※※※※※

2011年の創設以来、私たちの使命は独立性を保ち、検査と教育を通じてボクシングと総合格闘技における効果的なアンチ・ドーピング・プログラムを提供・推進することで一貫しています。

VADAの理事会と役員は、格闘技とアンチ・ドーピングの分野での経験年数を合算すると合計100年以上にのぼります。

VADAの設立以来、変わらない事実があります。

ボクシングやMMAでは、パフォーマンス向上のための化学物質(PED)が大きな問題であり続けています。
 
米国では、PED検査を受けていない格闘技の試合が毎年1,000試合以上も行われています。

また、レギュレーションが確立しているボクシングでも。試合前の数週間から数か月間にPED検査を受ける選手はほとんどいません。
 
州のアスレチックコミッションがPED検査を行う場合、VADAが検査対象としているHGH(ヒト成長ホルモン)、EPO(血液ドーピング)、IRMS(外因性テストステロンの検査)の検査が行われないのも珍しいことではありません。

米国のコミッションの中で、(VADAが使用している)WADA認定の検査基準を使用しているのはほんの一握りしかありません。
 
VADAは、ボクシングやMMAの多くの団体から独立しています。
 
VADAはWADAに加盟していないため、財政的な制約がある中で、格闘技に特化した最適で最厳格のアンチドーピングプログラムの維持に全力を尽くしています。
 
VADAの禁止物質リストは1つだけで、これらの物質はVADAプログラムの間、常に禁止されています。
 
結果を判定することは、VADAの役割ではありません。

また、VADAは、陽性の結果通知を受けた団体に、その結果に基づく行動を強制することはできません。ドーピングをした選手にライセンス剥奪などペナルティを課すことが出来るのは統括団体だけです。
 
VADAに登録するファイターは、自発的(voluntary)に登録します。統括組織てはないので、強制することは出来ません。
 
各地のアスレチックコミッションやAssociation of Boxing Commissions(ボクシングコミッション協会)は、独自の禁止リストに従うことができます。

しかし、もし彼らが薬物検査をほとんど行わないのであれば、何の意味もありません。ただの言葉に過ぎないのです。
 
PEDの使用に対する厳しい姿勢は、私たちの最大の関心事である選手の安全のために不可欠です。
 
VADAは「競技外」の禁止リストを別に設けるのではなく、常に禁止されている物質のリストを1つだけ維持するという決定を支持します。

ボクシングとMMAは他のスポーツとは違い、本質的に危険なものです。その危険性やリスクは、試合当日だけのものではありません。

VADAは、ファイターの最善の利益になると思われるポリシーを選択しており、複数のリストはファイターをよりリスクにさらすことになると考えています。

覚せい剤が中枢神経系に作用し、心身離脱症状を引き起こすことなど、試合中やトレーニング中に覚せい剤を使用することに伴うリスクについては、ここでは詳しく説明しません。

このような危険性だけでなく、覚醒剤は代謝率の向上、パワー、筋力の向上など、パフォーマンスを向上させる効果もあります。

疲労感を軽減し、食欲を抑制し、減量を助成します。

刺激物は、競技において不当な優位性をもたらす可能性があるのです。

VADAは、今後も格闘技スポーツを支援し、選手を守るために全力を尽くします。
 
マーガレット・グッドマン
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Oscar Valdez says he insisted on inserting VADA testing for his Sept. 10 fight and had it placed in the bout agreement. Then why is VADA’s banned substance list not being adhered to? Why have the VADA testing if you don’t want consequences if there’s an adverse finding?

9月10日の試合でVADA検査の導入を決めたのはオスカー・バルデスだった。試合契約書にも盛り込んだ。では、なぜVADAの禁止物質が導入を決めた本人の体内から検出されたのか?意図的にドーピングをして、不利な結果が出たとしたら、どうして自分からVADA検査を導入したのだろうか? 〜マイク・コッピンガー記者



エイドリアン・ブローナーはWOWOWだけが高く評価する、弱きに強く強気に弱い「史上最低の4階級制覇王者」です。それだけでなく、体重も作れないヘタレ、それどころか何度も過ちを繰り返す犯罪者です。

弱い相手に強く、強い相手にはおとなしくなる…ある意味、誰でもそうです。相手が強いと俄然喜び勇むのは、マニー・パッキャオのような一部の変態だけです。


オマール・ナルバエスはノニト・ドネア、ゾラニ・テテ、井上尚弥にしか負けていません。いずれも全盛期の強豪相手、恥ずかしい3敗ではありません。

相手の実力と出方を見誤った井上戦は別にして、ドネアとテテに対する戦い方は「間違いなく今世紀最低のチキン」と酷評されました。母国アルゼンチンでもセルヒオ・マルチネスやマルコス・マイダナらよりもはるかに人気がなく「アルゼンチンの恥」とまで言われるのは、軽量級だからではありません、チキン丸出しの試合をキャリアの大勝負で晒したからです。


エマヌエル・ロドリゲスの戦いっぷりには、ウンザリします。

世界戦前までは、左右の拳の恐るべき切れ味に「井上尚弥の最強ライバル登場」と胸躍りましたが、気持ちの弱さを撒き散らす彼の試合を見たいと思う人は家族以外にいるでしょうか?



彼らに幻滅するのはメディアやファンの勝手です。それこそ、ロドリゲスの家族は彼を必死に応援しているでしょう。それはブローナーやナルバエスも同じです。

そして、彼らはボクシングの世界で間違いなく大きな成功を収めました。グレートではなくてもグッド・ボクサーです。

もし彼らが、自分の家族なら誰が何を言おうが、心の底から応援します、私の誇りです。

しかし、たとえ家族でも…
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ドーピングに手を染めたのなら、もはや応援できません。

スポーツの世界で最も厳しい罰を与えられるべきは、卑怯・卑劣なドーピング行為です。

そして、あらゆるスポーツの中でドーピングに対して最も厳しく対処すべきは、ボクシングです。

当たり前です。

他のスポーツのドーピングは対戦相手とファンへの最低・最悪の背信罪ですが、ボクシングになると相手の健康、生命まで危険にさらす傷害罪、殺人行為です。

それなのに、どうしてボクシング界はドーピングをコントロールできないのでしょうか?

簡単な話です。

法律のない町では、犯罪は起きません。

警察官のいない町では、誰も逮捕されません。

逮捕されなくともその町から一定期間、追放されることはありますが、隣町ではやりたい放題です。そしてそのうち、短い処分期間が解けて元の町にも戻れます。

そこにあるのは「ドーピングはしないでね」というお願いだけです。
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WBC世界スーパーフェザー級王者オスカル・バルデスが、VADAのドーピング検査で禁止薬物のフェンテルミンが検出されました。
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Aサンプルでの陽性反応を受けて、Bサンプルも封印が切られ検査に。日本時間の今日、VADAはBサンプルも陽性反応を示したと発表しました。

Bサンプルからも陽性反応が出たことで〝有罪〟の判決が下されたことになります。

フェンテルミンには食欲を抑え、利尿作用もあることから減量中のボクサーや競馬の騎手が手を染める例があります。

バルデス自身は「検出量は微量でハーブティーの中に含まれていたのかもしれない」と弁明していますが…。

〝ドーピング・グル〟ビクター・コンテは「世間は利尿剤くらいにしか思ってないかもしれないが、ドーピングの専門家なら誰でも知っている非常に強力な効果が期待出来る薬物」とフェンテルミンについて説明。

「覚せい剤のように心拍数を上げ、エネルギーを与え、持久力を高める。スタミナが増大する。呼吸も楽になるから質量ともに高いトレーニングが可能になる」「もちろん、私もアスリートに対して数え切れないほど処方していた」。
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「ハーブティー」という弁解に対してドーピング魔王は「笑止千万。ハーブティーとは分子構造が違う。そんな言い訳は夏休みの宿題をしてない子供が新学期に『犬が宿題を食べちゃったんだ』というのと同じ。誰が信じるか?」と、相変わらず他人のドーピングには絶対意図的だと決めつける姿勢を見せています。

It's 'dog ate my homework.嘘じゃないよ、宿題は犬が食べちゃったんだ。

コンテは史上最大のドーピング事件「バルコスキャンダル」の張本人。 今なおドーピングといえば誰もがコンテの名前を思い浮かべます。

有罪判決を受け服役していましたが、司法取引で刑を減免された元犯罪者で、多くのアスリートはコンテを敬遠しています。

その一方で、ノニト・ドネアら一部のボクサーは栄養管理という名目でコンテとコンサルティング契約を結んでいます。

内部告発で犯罪者になったコンテは「私の仕事がバレたわけじゃない。裏切り者がいただけ。私は痕跡が残るような下手くそな仕事はしない」と事あるごとに豪語しています。


バルデスは10日に米アリゾナ州トゥーソンでロブソン・コンセイサンを迎える初防衛戦が控えていますが、なんとこの試合は挙行される予定です。

イベントを統括するPascua Yaqui Tribe Athletic Commissionは、複数のメディアから寄せられたこの試合が中止にならない理由を糾す質問状に回答していません。

VADAは「検査機関はあくまで検査機関。(試合中止やライセンス剥奪は)私たちの仕事ではない」。

この問題で特別検査委員会を開催したWBCのHPなどにはまだ何の発表もありませんが、興行決定に異論があるならすぐに「世界戦とは承認しない」と声明を出すはずです。

このイベントには、セミファイナルにWBO世界フライ級王者中谷潤人も初防衛戦のリングに上がります(vsアンヘル・アコスタ)。
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絶対に食べてはいけない。

神と交わした約束を破った2人は、楽園を追放された。

行き場を失った2人は、神の目の届かない腐臭漂うドブ沼に潜った。

「ここなら何をやってもお咎めなしだ」。

そんな汚らしいドブ沼の底でも、2人は醜くいがみ合った。

〜楽園追放〜

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ビクター・コンテとメモ・エレディア。

ドーピングの世界では巨像と虫けらくらい悪の実績に差がある2人ですが、所詮は同じ穴のムジナです。

2人とも、五輪競技など世界的な統括団体が検査と罰則を厳格に実施するスポーツの世界から追放されました。
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彼らはドーピングには明るい悪の科学者ですが、食事・栄養面については平凡な知識しか持ち合わせていません。


2人は、まともなスポーツ界からはもはや相手にされていません。

当たり前です。まともな倫理観を持つアスリートなら、彼らと組むと世間からどう見られるのかを、わきまえているからです。



ノニト・ドネアはどうしてコンテに頭まで下げて陣営に迎え入れたのでしょうか?

ジョンリール・カシメロがメモ・エレディアから助言をしてもらっているのは、栄養と食事の他にも何かあるのでしょうか?


カシメロとドネアの一戦が、ドーピングに関する罵り合いを端に破綻したことで透けて見えてきたことは、2人とも極めて怪しい、ということです。

彼らと同じリングに上がる可能性のある井上尚弥や、将来対戦するかもしれない日本の選手は、十分な検査を求めるべきです。

WADAやJAVAに本物の365日24時間ランダム検査を求めるのはコスト以外にも多くのハードルがありますが、スポンサー企業を募るなどしてでも実施すべきです。

VADAではザル、JBCにはまともな検査能力がありません。

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アルファベット団体の王者やランキングは捏造だから、強さを反映していない。

ESPNやリング誌など掃いて捨てるほどあるメディアが勝手に作ってるPFPは妄想だから、くだらない。

…こんなふうに、世の中には「正論」「正解」が存在します。

しかし、正解がない話もあります。そもそも、この世の中は正解がないことで満ち溢れています。
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日本時間7月7日、ネバダ州アスレチック・コミッション(NSAC)は、ドーピング検査の禁止物質から大麻を外しました。

ラスベガスを抱えるNSACは、ボクシングとMMAの多くの試合を統括している世界最大の組織です。

NSACのステファン・J・クルーベック会長は「この種の問題は我々が率先して対応すべき議題だった。ネバダ州で合法のカンナビス(大麻)を禁止物質とする理由は乏しい」と表明。

これまでNSACは、薬物検査で1㎖あたり150ナノグラム以上の大麻・陽性反応が出た場合、最大9ヵ月の出場停止と報酬から罰金を科してきました。

UFCは、米国アンチ・ドーピング機構(USADA)とのアンチ・ドーピングプログラムに基づき、すでにマリファナに関する規律を1月で解除しています。


ネバダ州に並んでボクシングのメガファイトが開催されているカリフォルニア州やニューヨーク州では、今もマリファナ検査を行っていますが、陽性反応への罰則は従来よりも軽減されています。

一方で、WADAの下部組織USADAは、女子100mのトップ選手シャカーリ・リチャードソンがマリファナの陽性反応がでたことで、出場停止1ヶ月の処分を下しました。

リチャードソンは東京五輪出場が絶たれてしまったことになります。 

WBAやWBCなどの承認団体には統括能力がなく、NSACの判断には「右向け右」です。

このNSACの判断は、そもそも嗜好品としての大麻を認めていない日本には適応されません。

来日した外国人ボクサーも日本国内ではカンナビスを嗜むことはできません。

しかし、来日した外国人選手の体内に残留しているケースは、十分ありえます。そのケースは当然OKになるでしょう。

何か煮え切らないです。

というか、そのずっと前段階の問題としてJBC の検査はもはや信用できるわけがありません。

あれほどの大事故を起こした組織が、そのまま存続しているーーーこんな馬鹿げた怪談話はありまえん。 
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まず、ステロイドに代表されるPEDはダメ。永久追放です。

これには誰も異論はないでしょう。

では、パフォーマンスの向上どころか、穏やかな気分にさせてくれる精神安定剤的な大麻、カンナビスは?

米国でも合法化する州がありますし、禁止薬物リストから将来外れるかもしれません。

しかし、たとえ闘争心を引き起こすものでなくても、マイク・タイソンのように、異常なまでに精神的に脆弱なボクサーが恐怖を紛らわすために使うのはやはりドーピングの一種だと思います。
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そして、それならタバコは?アルコールは?カンナビスとどう違う?

タバコとアルコールは、より中毒性が高い、健康被害も大きいという調査結果もあります。

酒が禁止薬物なら…あぶさんや今井雄太郎はドーパーになるわけです。

ウイスキーをあおってマウンドに上がり完全試合(目撃者はいますが、本人は「飲んでない」と否定)。そんな武勇伝の主人公が、禁止薬物に手を出した卑怯者と糾弾されてしまう時代がすぐそこまで来ているのかもしれません。

さて “sticky stuff”(粘着物質)です。

これ、スポイラがイメージ画像として見せているこんなの↓の通りなら、絶対アウトな気がします。

しかし、いくらなんでもこれは大袈裟な画像でしょう。
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いくらなんでも↑こんなのキャッチャーや、打球を処理する内外野手もタダじゃ済まないというか、コレって芝やら土やら選手が吐いたヒマワリの種やらガムやら唾やらタンやらを巻き込んで汚物の雪ダルマと化して野手を襲うわけですから、別の問題発生です。 

おそらく“sticky stuff”のほとんどは投手の手元に残り、ボールの表皮や縫い目を剥ぎ取る痕跡が少し残るのでしょう。

まず、そもそもなんでそんなに滑るツルツルのボールを使うの?という根本問題はここでは一旦脇に置いて、これがステロイドと同じスキャンダルに発展することなのか?に焦点を当てます。

米国スポーツは一見わかりやすいルールに律せられているようで、ルールブックに書いていない暗黙の了解、Unwritten rulesが数多く存在します。


まず“sticky stuff”が、古くから使われているロージンなら問題ないわけです。

ロージンの中身は炭酸マグネシウムと松脂を粉末にしたものですが、これ松脂そのものだと例の超粘着スライムと変わりません。

松脂に限らず、この超粘着のスライムみたいなのがアウトなのか?セーフなのか?

あるいは松脂ならセーフで、別の新手の化合物ならアウトなのか?

ボールを紙やすりで傷つけて不測の変化を引き起こすエメリーボールは完全アウトですから、 “sticky stuff”である松脂も含めた超粘着スライムは当然アウトに思えます。

打者でもバットにコルクを仕込んだら一発アウト。道具を加工して本来のものとは違う形状にするのは卑怯者の最低下劣な行為とみなされます。

では、道具を加工しなければOKなのか?

ボールを傷つけたり、バットに何かを仕込ませたりしなければセーフというのが、Unwritten rulesなら…。

超粘着スライムを使っても、ボールに傷が全くつかない程度ならセーフか?

あるいは、打者がバッティング手袋を付けるように、投手も投げる手に特殊な手袋をしたら?

このピッチャー手袋の開発が進むと “sticky stuff”を使わずとも、ボールを全く傷つけずに、素手では考えられない回転数のボールを投げることができるようになるかもしれません。
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↑素手にこだわった落合博満ですが、大酒飲みのヘビースモーカーなので〝ドーパー〟です。
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マラソンの厚底もそうですが、明らかにパフォーマンスの助力になるものを使うって、如何なものでしょうか?

分厚いソールの中でたわみ推進力を発揮するカーボンプレートや、ボールの回転数を一気に引き上げる超粘着スライム…。

打者に目を転じても、大昔からグリップを増強し、打ち損じの衝撃から手を守ってくれる手袋をはめてきました。

どこまでがセーフで、どこからがアウトなのか?

答えなど無い、新たな泥沼シリーズの幕開けです。
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トレバー・バウアーの2019年の3月から8月までのフォーシームの平均回転数は2,358rpm。9月には2,750に跳ね上がりました。

レッズでサイ・ヤング賞を受賞した2020年には2,779回転。史上最高額の投手となる3年1億200万ドルの契約の最初の年となる今シーズンは、2,835回転まで上がっています。

バウアーのスピン率が跳ね上がる前の防御率は4.04で、被打率は.241。

上昇してからは、防御率2.31、被打率.161と劇的に相手打者を押さえ込んでいます。

The Athleticは4月に、リーグがバウアーの初登板時のボールを数個回収したことを報じました。

目に見える付着物の痕跡があり、ベタベタしていたと報告されています。

当時、バウアーは「MLBは調査のためにボールを集めているだけ。私は何もしていない。ゴシップブロガーたちが私の名前に水を差すような誹謗中傷を書いているだけ」と語っていました。

リーグは実際にすべての投手のボールを集めて分析しており、バウアーが何か悪いことをしたとは認められていません。

ある球団幹部のひとりは言う。「リーグが承認していて、体に害を及ぼすことがないという点を除けば、スピンはステロイドと同じくらい有利なもの」。

「ステロイド時代と同じことをしているだけだ」と、別の球団幹部は言う。「我々はステロイド時代と同じことをしているだけだ。時速101マイル、3,000rpmのカッターは、500フィートのホームランと同じように、不自然だと思わないかい?」。
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前出の中継ぎ投手は 「彼らはステロイドを使ってるのと同じ」と非難します。「最近のトレードを見ればよくわかる。回転数の高い投手が優遇され、低い投手は捨てられる。それでも私は卑怯なことに手を染めたく無いんだ」。

一方、リーグは打力を高めるためにルール変更を検討しています。

マイナーリーグでは「ベースの拡大」「投手打者間の距離を伸ばす」などの実験を始めています。これらが有望であれば、メジャーで採用される可能性もあります。



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▶︎ダルビッシュ有が、MLBによる滑り止め粘着物質使用の取り締まりに反対の声を挙げています。試合中に、先発投手には少なくとも2度のチェックが行われることになるというものです。

「なぜ日本では滑り止めは使われないのに、MLBでは使われるのか? ボールに問題があるってMLBはわかってんのにお金のためかずっと滑りまくるボールを提供してくる。わかってるんやからそっちを先にどうにかしましょう」。

「投手がボールに異物をつけるのあかんかったら、打者も素手で何もつけずに打ってくれ。バットが滑るから何かつけないと振れないとかって理由なら滑るボール使ってるMLBのピッチャーも一緒。フェアでもなんでもない」。

田中将大も「投手ー捕手間の距離を伸ばすっていうのもおかしな話ですよね」と、MLBが現在実験中の一方的なルール改革に反対の姿勢を見せました。

メジャーのボールは長らくローリングスが提供しています。 

このボールがツルルツで滑りやすいだけでなく、個体差が大きいこともよく知られています。

投手がロージン以外の物質をつけるのも、ドーピングと違い、なし崩し的になっています。

投高打低がここまであからさまだと、どこかで線引きをしなければならない時期かもしれません。
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見苦しいタトゥーを入れようが、ドロドロの不倫に嵌ろうが、全くどーーでもいい。

聖人君子が戦うのを見たいんじゃない、凄い試合が見たいだけ。

大沢啓二親分じゃないけど、凄い試合を見せてくれるなら泥棒でも構わない。

もちろん、タトゥーの問題は日本人にだけ適用される理不尽なルールとはいえ、JBCの定めたローカルルールには従わなければなりません。

ドロドロ不倫も相手に対する誠実な対応や心配しているファンへの説明があっても良いとは思いますが、まあ本当に心の底からどーーーでもいいです。

ただし、ドーピングはタトゥーとも不倫とも次元が違います。

スポーツでは八百長と並ぶ〝極刑に値する犯罪〟です。

井岡一翔の代理人弁護士は「心当たりがあるとしたらオイルの中に含まれていた成分」と、意図的に禁止薬物を摂取したわけではない、と声明を出しました。

「牛肉の中に飼料に含まれる禁止薬物が残留していた」と同様に言いわけは通用しません…ほかのスポーツなら。

意図的だったかどうかはまったく問題ではないのです。禁止薬物が検出されたのかどうか、それだけがシロかクロかを決定するのです。

どの程度の量が反応したのか?にもよりますが、皮膚に塗るオイルに含まれた微量成分でも陽性反応は出ます。

でも、そんなことが免責事由になるわけがありません。「故意じゃなかった」で済むなら、ドーパーは全員シロです。

タイソンのような「大麻は精神が落ち着いて平和な気分になるからボクサーにはむしろマイナス」なんてバカな言い訳も通りません。

精神が飛び抜けて異常に弱いタイソンは、試合への恐怖から逃げるために服用していたくせに。もちろん、そうでなくても、許されません。

情けないほど軽率な井岡には一刻も早く、自身が会見を開いて経緯説明と謝罪する責任があります。

そして、これはもう済んでいると信じたいのですが、田中恒成への謝罪です。

あの試合に熱狂した私たちファンも被害者ですが、あんな素晴らしい試合をしてくれた田中がこのニュースをどんな気持ちで聞いたかを考えると、もうただひたすらに辛いです。
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7月9日にジェリー・フォレストとのヘビー級10回戦に出場予定だったジャレル・ミラーがVADAの検査で陽性反応を示し、試合は中止になりました。

ミラーは昨年6月にアンソニー・ジョシュアと三団体のタイトルを懸けて戦う予定でしたが、ここでも薬物検査に引っかかり試合は中止、WBAから6ヶ月の活動停止処分を受けていました。

ジョシュア戦ではキャリアハイの487.5万ドル、約5億円が保証されていましたが、これももちろんパァ。

ミラーの代打アンディ・ルイスJr.が歴史的な大番狂わせを起こしたことで忘れられがちですが、暗愚なビッグダディはこれまでに何度もドーピングを繰り返してきた常習犯。頭は子供以下の幼稚さです。

本当は「ドーピングの常習犯」なんて存在してはいけない言葉です。
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ミラーは元キックボクサーで、2014年にミルコ・クロコップ戦で判定負けしたときも尿サンプルから禁止薬物が検出され、試合を統括したカリフォルニア州アスレティック・コミッションからライセンス停止と罰金の処分を受けています。

そこから数えて、ドーピングによる試合中止は、これが3試合目。

さらに、昨年4月からはVADAのランダムテストで4度も陽性反応を示していましたから、フォレストのプロモーター、ルウ・ディベラが、ミラーにも厳正な検査をするようVADAに要請していました。

もう、とっくの昔に許容範囲を超えています。

これでニューヨーク州に続いてネバダ州でもライセンス停止の罰則が適用されるでしょうが、他の州では交付される可能性は十分あります。

ライセンスが交付されて世界王座挑戦権や地域タイトルを争うとなれば、アルファベット団体は喜んで承認するでしょう。

日本でドーピングと聞くとルイス・ネリが思い浮かびますが、ドーピングに関しては前科一犯(だから許されるわけではありませんが、ボクシング界では前科一犯は珍しくありません)。

しかも、日本から事実上の永久追放処分を受けたことから、軽量級のネリがビッグファイトのメインイベントに立つことはありません(目立たなけりゃいいという問題でもありませんが、無名のネリを処分するよりもミラーに厳しい罰則を科すことが、はるかに大きなボクシング界への見せしめ効果・抑止力になるはずです)。

陸上競技で最も厳しい8年資格停止でも甘いです。

といっても、世界的な統括団体が存在しないので地域や承認団体限定の処分しか下せないのが、もどかしすぎます。

地域や承認団体も、他の地域やライバルに抜け駆けを喰わないよう大甘の処分しか出来ないでしょう。
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