フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: ドーピング

   
Saturday 7, May 2022
T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada, USA  
Light Heavy Contest, 12 Rounds
WBA World Light Heavy Title

commission:Nevada Athletic Commission
promoter:Eddie Hearn (Matchroom Boxing)
matchmaker:Kevin Rooney Jr
media:DAZN  
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モハメド・アリの時代、メガファイトといえば勝敗予想が二分するような緊張感が溢れていました。

1987年、実質5年のブランクから電撃的にカムバックしたシュガー・レイ・レナードが大番狂わせでマービン・ハグラーを競り落としてから、人気で上回るファイターがAサイドとして有利な条件を対戦相手に突きつけることが常態化してしまいます。

ビッグファイトの多くが「スターの、スターによる、スターのためのイベント」になり下がるのです。

オスカー・デラホーヤ、フロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオ、カネロ…レナード以降のスーパースターは例外なくキャッチウェイトなどAサイドの特典を躊躇なく使ってきました。

アンダードッグの対戦相手は牙を抜かれてリングに上がることになりますが、キャリア最高の報酬と注目度を手に入れる事になりますから、彼らは自ら進んで牙を抜かれるのです。

個人的な浪費などから多額の負債を抱えていたセルゲイ・コバレフはノックアウトされたリング上で、カネロへの感謝を繰り返し叫びました。

ドミトリー・ビボルも3年以上前から 「I willing to drop down to the super middleweight limit of 168 pounds for the chance to face Canelo Alvarez. (カネロと戦えるなら喜んでスーパーミドル級に落とす)」とアピールし続けてきました。

今回は、ビボルの土俵175ポンド。カネロお得意のキャッチウェイト等の〝牙抜き工作〟無しの試合という触れ込みです。

それでも、リング誌の専門家予想で20人中19人がカネロ勝利を支持(残る一人は「わからない」)、オッズも大きくメキシコのスーパースターに偏っています。
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オッズは5-1で推移。大穴はビボルの最終回KO勝ちで、176倍。

ビボルは明白なアンダードッグ、専門家予想では噛ませ犬レベルと見られています。

折しも、母国ロシアのウクライナ侵攻で「ロシア国籍の選手が宝くじの特賞をつかむなんておかしい」という批判に晒され、試合前の国歌斉唱はなし、所属もWBA王者という肩書きだけでのリングインとなります。

意地を見せて欲しいです。

記者会見で「3年以上も対戦アピールして、やっと実現した。カネロはあなたから逃げていたと思うか?」と聞かれたビボルは「そうは思わない。無名の私と対戦することに興味がわかなかっただけだろう」と冷静に分析して見せました。

「カネロはライトヘビー級でも完全統一を目指す、と考えたときに、やっと私のことを思い出したんじゃないか」。

ウクライナ・キーウ市長の元世界ヘビー級王者ビタリ・クリチコが「ロシア人のビボルがカネロと戦うのを許してはいけない」と発言したことについても「私は戦争反対。スポーツと政治を一緒にしてはならない」と、言葉を濁すことなく誠実に答えていました。

そのボクシングと同様に、実直な人柄が窺えるような受け答えです。

粛々とアンダーカードが消化されて、IBFの北米ウェルター級とジュニアウェルター級の2試合が終われば、いよいよメインカード。

大番狂わせは起きるでしょうか。 
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土曜日に世界戦を控えているというのに、日本時間5日にカネロ・アルバレスは「キャッチウェイトでのオレクサンダー・ウシクとのヘビー級タイトルマッチに興味がある」と発言しました。

ドミトリー・ビボルとの試合、戦前の盛り上がりは今ひとつ。リング誌が行った20人の専門家による勝敗予想でもメインイベンツ社のキャシー・デュバだけが「引き分け」、残り19人は全員がカネロ勝利を支持しています。

WBAライトヘビー級王者ビボルは、穴王者ではありません。それなのに…。

ビボルは身長・リーチともに183㎝、2019年11月2日のライトヘビー級初挑戦で11ラウンドKOに沈めたセルゲイ・コバレフ(身長183㎝/リーチ184㎝)と同じサイズですが、今回はコバレフを干からびさせた当日のリバウンド制限などは一切なしの生粋のライトヘビー級戦。

サイズだけなら、ロッキー・フィールディング(185㎝/191㎝)、カラム・スミス(191㎝/198㎝)の英国人スーパーミドル級はビボルを上回りますが、衆目一致の階級最弱王者フィールディングは論外にしても、スミスまで難なく攻め落としたカネロは、体格差を苦にするタイプではありません。

同じ体重で、接近戦になればリーチが短いのは圧倒的有利に働きます。今回もカネロが圧倒的有利と見られているのは「ビボルのジャブは浅いラウンドは効果を上げても、突破されるのは時間の問題」と見られているからです。 

もはや、ビボル戦を楽勝、9月17日のゲンナジー・ゴロフキンとの試合も残酷な決着戦にしかならないと見られています。

「カネロの試合で勝敗に興味が払われるのはヘビー級」と言われていますが、スミスと全く同じオレククサンダー・ウシクのフレーム(191㎝/198㎝)はいささか心細く映ります。

しかも、ウシク戦はクルーザー級リミットを1ポンドだけ上回るキャッチウェイトで行われることが確実。ウシクはアンソニー・ジョシュア戦の221ポンド1/4から20ポンド以上の減量が必要になりますが、ウシクは「カネロと戦えるならクルーザー級でも落とす」と以前から公言しており、前代未聞の「キャッチウェイトのヘビー級タイトルマッチ」に前向きです。
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史上初めて、その他階級の王者がヘビー級を制したのは、ミドル級のボブ・フィッツモンズ。1897年にジェームス・J・コーベットを14ラウンドでノックアウトしました。

その88年後の1985年、ライトヘビー級のマイケル・スピンクスがラリー・ホームズを競り落としてリング誌/Lineal/IBF王座を獲得、「ライトヘビー級王者はヘビー級王者になれない」というジンクスを打ち砕きました。

1990年にはクルーザー級から満を持してヘビー級に進出したイベンダー・ホリフィールドがジェームズ・ダグラスをノックアウト、完全統一王者として2階級制覇に成功しました。

ここまで書いて、1994年にホリフィールドの第二次政権を終幕させたマイケル・モーラーを失念していたことに気づきます。WBOライトヘビー級という日陰な出自からWBA/IBF王座をつかんだモーラーは「サウスポーはヘビー級王者になれない」というジンクスを破りました。

そして2003年にはフィッツモンズ以来、史上二人目の元ミドル級王者としてロイ・ジョーンズJr.がジョン・ルイスを封じ込めてWBAのストラップを拾います。

2009年にWBA王者ニコライ・ワルーエフをMDで下したデビッド・ヘイはクルーザー級3団体統一王者。

そして、昨年のウシクがヘビー級王者に就いた7人目の〝侵略者〟になります。

侵略者の出自はフィッツモンズとロイのミドル級が最軽量でしたが、カネロがウシクに勝つとジュのアミドル級に更新されます。

これまでの「侵略者vsヘビー級王者」は、ヘイとワルーエフの99ポンド!を筆頭に、体重格差の戦いの歴史でもありました。

しかし「カネロvsウシク」で私たちは〝他の16階級でもあるまいし〟な「両者とも201ポンド」という奇妙に一致した計量シーンを目撃することになります。

「侵略者vsヘビー級」に限らず、ヘビー級の試合で体重が一致するなんてことは滅多にお目にかかれる光景ではありません。

「2023年前半にも」(ハーン)セットされるかもしれない、奇妙奇天烈な世界ヘビー級タイトルマッチ。そんな話題が持ち上がっていることを、ビボルはどんな気持ちで聞いているのでしょうか。

カネロが大嫌いなボクシングファンも含めて、ビボルが負けるを決めてかかっています。

勝たなければなりません。絶対に、勝たなければなりません。
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カネロ・アルバレスが引退後3年の一発殿堂に輝くことに疑いようはありません。

多くのメディアが独自にランキングしているPFPは、世界評価の目安の一つ。

1年間はもちろん1ヶ月、1週間単位でシャッフルされることも珍しくないネコの目ランキングで、記憶に残りにくい、表彰制度もありません。そしてメディアを超えてランキングが一致することはまずありえません。

それどころか、1位が異なるケースも当たり前です。

オリジナル8の時代にはPFPなど誰も関心を示しませんでしたが、同じ階級ですら誰が一番強いのかがわからない現代、妄想で作るPFPはファンの自慰的お遊びとして楽しまれています。

PFPは、mysicl ranking(根拠のない妄想)とはいえ、あらゆるメディアが1位に推す、投票制で1位満票を獲得する、となるとそれは所詮は妄想であっても、誰もが同じ幻覚を見ていることになります。

マニー・パッキャオやフロイド・メイウェザーの全盛期は、どのメディアもどの投票者からも1位と支持されていました。

では、現状のカネロは、その域に達しているのでしょうか?
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「カネロがその気ならクルーザー級に落とす」(オレクサンダー・ウシク)。アンチも多いカネロですが、周辺階級のボクサーからは圧倒的な人気を集めています。

Canelo has told Hearn that he believes that he can beat Usyk for the heavyweight straps - if the bout was made at a catch-weight of 201-pounds - which is one pound beyond the cruiserweight limit. カネロはエディー・ハーンに「201ポンドのキャッチウェイトならウシクに勝てる」と語った。

ヘビー級のキャッチウェイト …。本気で言ってるなら脳みそ腐っています。

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全米ボクシング記者協会(BWAA)、 Transnational Boxing Rankings Board(TBRB)、リング誌、英国ボクシングニューズ誌、boxingscene.com のPFPはいずれもカネロが1位。

4月27日に更新されたESPNのPFPは16名の投票。カネロを1位にしなかったのは、ベルナルド・ピラッティ記者ら5名でいずれもテレンス・クロフォードをトップにしています。

▶︎First place(1位票): Alvarez (11), Crawford (5)

▶︎Second place(2位票): Crawford (5), Alvarez (4), Spence (3), Fury (2), Usyk (2)

▶︎Pilatti(ピラッティのランキング)::1. Crawford, 2. Spence, 3. Inoue, 4. Alvarez, 5. Fury, 6. Lomachenko, 7. Estrada, 8. Usyk, 9. Davis, 10. Taylor


「カネロは1位ではない」と見る専門家が三分の一程度も存在、ピラッティのように2位ですらない4位という見方もあります。

ジュニアミドル(154)級から ライトヘビー(175)級までの25ポンドレンジで4階級制覇を達成、スーパーミドル(169)級でUndisputed(完全統一) championとなったカネロのレガシーは現役ボクサーの中では傑出しています。

パッキャオやメイウェザーのように満票文句無しのPFPキングではないとはいえ、その考え方は納得できるでしょう。 

ただ、後世にはロイ・ジョーンズと並べられる、過大評価のサンプルに堕ちている気がします。
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日本時間5月1日
 
ニューヨーク:マディソン・スクエア・ガーデン
 
Undisputed Lightweight Championship 

©ケイティー・テイラーvsアマンダ・セラノ

MSGのHulu Theaterで行われた前日計量はテイラー135.6ポンド、セラノは1.4ポンドアンダーの133.6ポンド。

女子ボクサーのスターはリカルド・ロペスらを前座に回していたクリスティー・マーティン以来、間歇的に登場していますが、140年の歴史を誇る〝聖地〟MSGのアリーナでメインイベントを張るのは史上初。

セミファイナルにジェシー・バルガスvsリーアム・スミスの米英100万ドルファイター対決をセット。
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ラスベガス:MGMグランドガーデンアリーナ

Ring Magazine Jr. Lightweight Championship 

WBO級王者シャクール・スティーブンソンvsWBC王者オスカル・バルデス

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24歳のスティーブンソンはリミットいっぱい130ポンド、31歳のバルデスは129.6ポンド。

減量苦が伝えられるWBO王者は全裸で秤に乗りました。

この試合はスティーブンソンのトラッシュトークが目立っています。

「フェザー級時代から俺との対戦を避けていた」「ドーピングの卑怯者」。

バルデスの検体は、前戦(vsロブソン・コンセイサン)でVADAが禁止物質にリストアップしているフェンテルミンに陽性反応。無敗のメキシカンはその評判を一気に落としてしまいました。

今回はスティーブンソン陣営がより厳しい検査を求め、バルデス陣営もそれを受け入れています。

「検査員は4回来た。バルデスへの検査はもっと多いんじゃないか?何しろ前科があるヤツだから」とここでも口撃を緩めません。

バルデスは木曜日の記者会見でも「フェンテルミンが禁止薬物だと知らなかったのは私の落ち度」と認めながらも「(VADAよりも厳格で遥かに権威がある)WADAではフェンテルミンは禁止されていないから、当然VADAでもそうだと思い込んでしまった」という以前からの弁明を繰り返しました。

もちろん、非はバルデスにありますが、VADAはその名の通りの任意の検査。

五輪選手が従う総元締めのWADAのような強制力もなければ、検査費用は選手の持ち出しです。

山中慎介との初戦でルイス・ネリのドーピングが発覚したのも帝拳が費用を負担して、事前に採取していた検体がジルパテロールに陽性反応を示したからでした。
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WBCが収入源の一つとして期待したVADAと提携したクリーン・ボクシング・プログラムは無償サービスであるはずもなく、検査レベルによって1万8,000ドル〜2万5000ドルがかかります。

2017年に帝拳がネリへの検査を依頼した時の費用は約150万円、下手したら選手報酬をも上回ってしまいます。

「検査費用はとにかく高額。WBCは毎月1万ドル、年間12万ドルをVADAに支払っているが、こんなはした金で何ができるというのか?」(プロモーターのルウ・ディベラ)。

VADAの最高レベルの検査プログラム「五輪式365日24時間ランダム検査」を受け入れていたマニー・パッキャオは「フィリピンにVADAの検査員が来たことは一度もない。米国でも真夜中はもちろん、キャンプ中にも来ない」とその実態を批判していました。

VADAの資金力を考えると、伊達公子が激怒したような就寝中に叩き起こされて尿を採取されるなんてことはやろうと思ってもできません。

それでも「WADAの365日24時間ランダムは実質的には無理にしても、やらないよりはマシ」「365日24時間を掲げるだけでも多少の抑止効果がある」という意見は間違いではありません。

そして、今回のスティーブンソンとバルデスのように実費を支払って検査を実行させることも出来ます。

しかし、ほとんどのボクサーは経済的にそれが出来ません。つまり、ほとんどの選手は統括団体の各国・各州のコミッションが実施する(実施しているとしたら)検査しか受けていないのです。

潤沢な資金を持つネバダ州アスレティック・コミッション(NSAC)のドーピング検査が世界で最も厳格と言われていますが、それでも試合前後の採尿だけです。

NSACが、VADAも出来ない州境や国境を越えて検査に乗り出すわけがありませんし、そんな義務もありません。

また、テレビ局やダゾーンなどが、他のスポーツでは負担していないのに、ボクシングだけドーピング費用を提供するなんてこともありえません。

「小さなショー、例えば、ホープ発掘のShoBox で標準的な薬物検査をすることはできない。そんなことをしたら選手はノーギャラになってしまうどころか検査料を支払って大赤字。ファイターはWBCのプログラムに無料登録はしても、ほとんどの選手は実際に検査を申請することはない。とにかく費用がかかりすぎるからだ」(ディベラ)。

ローカルな統括団体が試合を管轄しているプロボクシングでドーピングが野放し状態なのは、世界的な統括団体が存在していないからです。

善人面しているWBCのマウリシオ・スライマンは、自らが掲げたクリーンプログラムに抵触したバルデスの世界戦を認めました。

このことが、ボクシング界の闇を象徴しています。

もちろん、マウリシオのロジックに矛盾はありません。VADAの検査はあくまでも任意。ルール違反かどうかは統括団体が決めることです。

その意味でVADAにはNSACのドーピング検査よりも実効能力はありません。というか、実効能力がないのです。

ただ、まともに機能していないボクシング・クリーン・プログラムは廃止すべきでしょう。

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そんな杜撰な世界よりもさらに杜撰なのがJBCです。

破産して、ますます杜撰になっているのは間違いありません。

ネリの件もそうでしたが、6月7日のノニト・ドネアも厳格に検査すべきです。もしかしたら、すでに手は打っているかもしれません。

それでも、ドネア陣営の「WADAの五輪式検査が相手でも簡単に隠すことができる」と豪語するビクター・コンテが相手では意味はないかもしれませんが…。
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【NHK】国際スケート連盟(ISU)は、フィギュアスケートについて、五輪などのシニアの大会に出場できる年齢の制限を、現在の15歳から17歳に引き上げるよう、6月に行われる総会に提案する方針を示しました。

北京五輪で15歳のカミラ・ワリエワ選手から、去年12月のドーピング検査で禁止物質の陽性反応が出ましたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は16歳未満の「要保護者」にあたることなどを考慮して、残りの種目に出場することを認めました。
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 スポーツは、体格や年齢による〝先鋭化〟が進んでいます。

フィギュアスケートや高難度のジャンプが求められる採点競技は、成長途中で体が軽く柔らかい選手が有利とされています。

特に女子フィギュアの場合は、その傾向が顕著です。

例えば、様々な運動能力が高い次元で結集された大谷翔平でも、フィギュアやスノーボードでは大成しなかった可能性が高いと思われます。 

多くのスポーツで有利に働く大きな肉体と体重は、体操系のアクロバットには向きません。

野球における長距離打者や、バスケットボール、ラグビー、アメフト、ヘビー級のボクサー、相撲力士…大きな体格が有利になるスポーツでは、身体を作るそれなりの歳月も必要です。

一方で、特に女子フィギュア選手は肉体だけでなく、精神も成長途中のまま、国家やIOC、スポンサー企業の思惑が錯綜する世界に放り投げられてきました。

少女たちはドーピングは論外までも、過酷な食事制限などから引き起こされる拒食症や、燃え尽き症候群などの精神不安定…多くの危険にあまりにも無防備です。

「成人未満の身体的特徴が優位」ということは「成人してしまうと不利」ということに他なりません。

その競技の奥深さに感応して、懸命に努力しても成長途中に当たり前だったパフォーマンスが出来ない…。

これは、スポーツの世界では最大の悲劇だと思います。

平昌2018に、やはり15歳で出場し、金メダルを獲得したアリーナ・ザギトワも引退宣言こそしていませんが、2019年12月に活動休止を発表、第一線から退いています。

ザギトワがカムバック、2026年のミラノ・コルティナ五輪で感動的な女王復帰を果たす…多くの人にとってそれが不可能に思えるのは、やはりこの競技の特性でしょう。

23歳のザギトワは、15歳のザギトワではないのです。



この「17歳引き上げ」は、ほとんど決定事項といわれています。もし、そうであるなら本当に強い「17歳未満」の才能が五輪に出場できないという新たな不条理が生み出されることになります。

とはいえ、浅田真央が「五輪前年の6月30日までに15歳」という年齢制限に87日足りずに、トリノ五輪出場を阻まれたように、現状の「15歳」でも同じ問題が横たわってきました。

今回は、16歳以下の protected person(保護対象者)は厄介な問題が発生しやすいから「保護の必要の無い17歳に引き上げちゃえ」ということでしょうが、いかにも狡い大人が考えそうなことで、あまりにも短絡的すぎます。


本当にスポーツなら、本当に世界一を決める舞台なら、年齢制限も保護対象者も撤廃すべきなのです。

そして、そのことを全てのアスリートがわきまえて自己責任のもとで世界最強を決める場所に集うべきなのです。

それが、スポーツの原理原則です。

しかし、この問題の根源は「成長途中の身体が軽く柔らかい選手が有利」という性格を、女子フィギュアが宿命的に内包しているという一点に行き着きます。

「成長途中の身体が軽く柔らかい選手が有利」。そんな刹那のスポーツに、五輪などの大舞台が必要でしょうか?

もちろん、あらゆるスポーツは〝刹那〟であり、だからこそ見る人を感動させる。それも、また真実です。


「成長途中の身体が軽く柔らかい少女」は本来ならば、保護すべき対象です。

しかし、彼女たちを締め出すと、五輪や世界選手権は世界最強決定戦ではなくなる…あまりにも悩ましい問題で、答えは見つかりません。

ただ、一つ確かなことは「成長途中の少女」が、大人の都合で傷つけられるようなことは、絶対にあってはいけないということです。
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▶︎日本時間1月26日、2022年度のアメリカ野球殿堂入り投票結果が発表され、レッドソックスを3度のワールドシリーズ制覇に導いた強打者デービッド・オルティスが殿堂入りを果たしました。

有資格初年度での殿堂入り(一発殿堂)は史上58人目。

一方、有資格最終年を迎えていたバリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、カート・シリング、サミー・ソーサの4人は今回も得票率75%の当選ラインに届かず、記者投票による殿堂入りの可能性が消滅。

Veterans Committee(時代委員会)※による選考に望みを託すことになった。

※現役を引退してから20年以内=資格を取得してから15年以内=にThe Baseball Writers' Association of America(BBWAA)によってアメリカ野球殿堂入り選手に選ばれなかった選手の殿堂入り審査を行う団体)。
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スポーツ界に激震を走らせた「バルコスキャンダル」。その首領ビクター・コンテは司法取引で刑期を短縮、再び活動を広げています。シャバに出てきたコンテに真っ先に駆け寄ったアスリートの一人がノニト・ドネアでした。

日本のボクシングファン、特に井上信者ちゃんは、厳しい疑惑の目を向ける方向がデタラメです。カシメロなんて可愛い正直者です。



このニュースを聞いて、あらためて思ったこと…。

①ドーピングが野放しだった時代、つまりドーピングが〝犯罪〟ではなかった時代にまで遡って罰するべきなのか?

②遡っても〝犯罪〟であるなら、その記録は抹消すべきではないのか?

③「記録は有効」でも「殿堂入りは認めない」というのはどこか矛盾していないか?



メジャーは選手会のパワーが強く(これは本来なら素晴らしいことなのですが)、マイナーの方がドーピング検査が厳しいという本末転倒な時代もありました。

ボンズらは何を言っても弁解にしかとらえてもらえないでしょうから、多くを語らないのは仕方がありません。

個人的にはクレメンスやシリング、これぞパワーピッチャーという選手が大好きでした。

残念。その言葉しか、ありません。ドーピングなんかしなくたって、絶対すごい選手だったのに。
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そして、ボクシングの世界のドーピングへの甘さをあらためて痛感しました。

濃厚疑惑レベルのイベンダー・ホリフィールドやロイ・ジョーンズどころか、ドーピングを認めたシェーン・モズリーでも一発殿堂。

精神薄弱からドラッグを常用していたマイク・タイソンの殿堂入りに反対する意見の骨子は、ドーピングや凶悪犯罪歴よりも「強い奴に勝ってない」でした。

ボクシング界は狂っています。

世界の統括団体が存在しないため、管轄コミッションの国や州単位でしかペナルティが科せないというジレンマはあるものの、ドーピングしてもライセンス停止6ヶ月なんて狂気の沙汰です。
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カネロ・アルバレスはペナルティ期間をこれ幸いと有効活用。痛めていた右膝をしっかり手術、すっきり健康になりましたとさ…って、ふざけとんかいッ!!!

こいつ、全く罪の意識がありません。

村田、こいつをシバいたってくれ!!!
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プロボクシングには世界的な統括団体がありませんから、ドーピング検査はローカルの統括団体の裁量と、選手間の契約に委ねられています。

大きな試合をいくつも手がけ資産も潤沢なネバダ州アスレティック・コミッションでは試合前後の検査を義務付けていますが、JBCのような貧困団体では試合の規模によって検査を行わないこともあります。

日本で有名な「山中慎介vsルイス・ネリ」のように、選手間の契約でVADAに検査を依頼するケースもあります。このとき、約150万円の検査費用を負担したのは帝拳、JBCにはその財力がありません。

ただ、いずれも試合が決定してから行われる検査です。

自身の潔白を積極的に証明したいと考えるスター選手は、WBCのクリーンプログラムなど、VADAの年間検査に登録しています。
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先日のオスカル・バルデスも、カネロ・アルバレスもWBCのクリーン・ボクシング・プログラムに登録・参加していながら陽性反応を起こしました。

「メキシコ・WBC・VADA」の近親関係を考えると、ありえないことが起きています。

第三者から見ると「義務でもないWBCのプログラムにどうして登録するのか?」「登録しながらVADAのザル検査にどうして引っかかるのか?」という純粋な疑問が湧いてきます。

杜撰なドーピングをしているのなら、WBCのクリーンプログラムに登録する意図がわかりません。

チーム・カネロの肩を持つ気は毛頭ありませんが、ロシアの五輪チームのような組織ぐるみのドーピングはしていないと思います。

カネロが本気でやったら、VADAの検査なんて簡単にすり抜けることが出来るはずです。

ただ、チーム・カネロに限らず、ボクシング界の禁止薬物への認識が異常に低いのは明らかです。

世界的な統括団体が存在しない、承認団体とプロモーターとテレビ局が私利私欲で興行に関わっていることの弊害です。

「バルデス」のケースも禁止物質に陽性反応を示した時点で、WBCが特別委員会を設置して試合の実施やライセンス剥奪について検討したといいますが、統括するアリゾナ州のパスクワ・ヤキ族・アスレティック・コミッションは早々に「試合決行」を発表。

この動きにトップランクもWBCも従いますが、どう考えてもこの3者はグルです。

世界的な統括団体・世界共通のルールブックが存在するスポーツなら、こんな強引な〝豪雨決行〟はありえません。
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Oscar Valdez's trainer, Eddy Reynoso, distances himself from doping talk, says 'not responsible' for nutrition

エディ・レイノソが「ドーピングなんてしていない、私は栄養管理については一切指導していない」と発言しました。

今月初めに行われたロブソン・コンセイサン戦で、禁止薬物フェンテルミンの陽性反応が出て、厳しい目を向けられたのはオスカー・バルデスだけではありません。

エディ・レイノソもデビン・ヘイニーやケイレブ・プラント、サニー・エドワーズといったチャンピオンたちからSNSを通して「組織ぐるみでドーピングしているのではないか」と疑惑の矛先が向けられました。

IBFスーパーミドル級王者プラントは、11月6日にカリフォルニア州ビバリーヒルズで行われたカネロ・アルバレス(アマチュア時代からレイノソの指導を受けている)との完全統一タイトルを賭けたのプロモーションの記者会見で「チーム・カネロは全員が疑わしい」と書き込んでいます。

44歳のレイノソは、先週、通訳を介してスペイン語でESPNに「今後どのボクサーをトレーニングするかを見直す」とし「私は彼らの栄養士ではなく、医学的なアドバイスもしない」という宣誓書に署名させることも検討していると語りました。

「私はトレーナーであり、技術を教えるだけです」。

「私は20年間ボクサーを教えて来て、15人の世界チャンピオンを育てた。プラントのような人たちは、私のキャリアや業績、ファイターたちとの役割を何も知らない。彼らは何も知らないくせに、根拠もなく私の名誉を汚そうとしているだけだ」。

ESPNとリング誌のPFPでNo.1評価を受けるカネロは、2018年のゲンナジー・ゴロフキンとの再戦前に、禁止薬物であるクレンブテロールに陽性反応を示し、6カ月の出場停止処分を受け、試合を延期しています。

彼は、この陽性反応は彼の出身地であるメキシコのグアダラハラで食べた汚染された牛肉に含まれていたものだと弁明。

その主張は、五輪選手から見るとお笑い種で、受け入れられるわけがありません。しかし、北米には別のルールが存在します。

NFLのドゥエイン・ブラウンは2015年にクレンブテロールの陽性反応が出ましたが、メキシコで食べた牛肉に由来する物質であることを証明し、10試合の出場停止処分が覆されました。

この事件を契機にNFLは選手たちに、メキシコや中国で肉を食べ過ぎると禁止薬物の陽性反応が出る可能性があると警告、次からはペナルティが科せられる可能性を選手に伝えています。

「故意でなければセーフ」。わけのわからないルールが米国のメジャースポーツでも通用することがあるのですから、マイナーのボクシングでは大手を振って歩く理屈になっています。

今回のバルデスも、陽性反応の原因をハーブティーにフェンテルミンが含まれていたためで「故意ではない」と主張。

レイノソは「私はトレーナー。技術を教え、選手が戦えるように準備するのが私の役割。残念なことに、メディアの中には私を陥れようとする人たちがいて、私に責任のないことで私を攻撃している」と、傘下の選手が禁止物質の陽性反応が相次いでいることと自身は関係がないと強調しました。

ESPNの2020年トレーナー・オブ・ザ・イヤーを受賞したレイノソは、アルバレスのサンディエゴのジムで、元ヘビー級チャンピオンのアンディ・ルイスJr.、ライアン・ガルシア、ヘビー級の新星フランク・サンチェス、WBCフライ級王者のフリオ・セサール・マルティネスも指導しています。

マルティネスは2019年に微量のクレンブテロールの陽性反応が出たとき、メキシコで食べた牛肉のせいだと主張、WBCはその弁明を受け入れました。

レイノソはトレーナー・オブ・ザ・イヤーの2年連続受賞を狙うポジションにいます。

スーパーミドル級のカネロは、2月にアヴニ・イルディリムを3ラウンドでKOし、5月にはIBF王者ビリー・ジョー・サンダースをTKOで下してタイトルを統一、完全統一に王手をかけています。

ガルシアは、1月にオリンピック金メダリストのルーク・キャンベルをKO、キャリア最高のパフォーマンスを披露。

そして、マルティネスは6月にジョエル・コルドバにストップ勝ちしてタイトルを守り、バルデスは2月にミゲル・ベルチェルトを倒して130ポンドのタイトルを獲得。

参加の選手が鮮やかな成果を挙げ続けているレイノソは の2年連続トレーナー・オブ・ザ・イヤーに向けて見晴らし良好でしたが…。

この陽性反応にもかかわらず、バルデスの試合が決強行されたことも、非難の声をさらに大きくした原因です。

レイノソは、バルデスの試合を許可すべきだと思うかという質問に対して「コミッションとWBCが試合を認定するなら、トレーナーである私は試合を進めるだけ。管轄したり承認するのは私の仕事ではない」と答えています。

ボクシング界のドーピングに、バルコスキャンダルのような巨悪の背景は存在していないでしょう。バルコの首謀者ビクター・コンテと長期契約を結び、堂々と「李下に冠を正している」ノニト・ドネアらは非常に怪しいと思いますが。

今回のバルデスのケースもWBCのクリーンボクシングプログラムに登録していなければ、何の問題もありませんでした。もっと言うと、統括団体のパスクワ・ヤキ族・アスレティック・コミッションのルールブックに抵触していないのなら、試合決行は当然です。

バルデスは「試合とは全く関係のないVADAが独自に決めた禁止物質が陽性反応を示した」のです。

VADA のマーガレット・グッドマンの言葉が全てです。

「私たちは検査機関。独自のやり方と禁止物質リストに基づいて検査誌、その結果を報告・発表をするだけの機関。試合を中止したり、選手からライセンスを剥奪するのは私たちの仕事ではないし、そんな権限もない」。

世界的な統括団体、ルールが存在しないということは、こういうことです。 

犯罪は、犯罪を定義する法律と、それを取り締まる警察があって初めて存在します。法律がなければ犯罪はありえません。  

バルデスのケースもパスクワ・ヤキ族・アスレティック・コミッションにその〝法律〟がなければ、何のお咎めもなくて当然です。

WBCクリーン・ボクシング・プログラムに入ってるから、話がややこしくなるのです。
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Voluntary Anti-Doping Association(VADA)の最高責任者マーガレット・グッドマンが組織の方針についてあらためて声明を出しました。

グッドマンは元々、ネバダ州アスレティック・コミッション(NSAC)のリングドクター。

世界一厳格とされるNSACですが、その検査期間・時期はどんなに幅を持ってもネバダ州での試合が決定してから、試合の前後に限定されること、そして興行を統括するNSACは基本的に試合を決行することが仕事の団体であること、さらには検査自体もIOCが導入しているレベルとは比較にならない杜撰なものです。

基本的に米国の各州・各国のコミッションが実施する検査は試合の前後に限られます。

ドーピングとは化学物質を体内に取り入れてパフォーマンスの向上を図ることです。多くの禁止薬物の効果は筋肉が増強されやすくなること、疲れにくくなること、集中力が高まること、など練習の質量を容易に上げることです。

練習のポイント期間を過ぎてドーピングをやめると、体内から化学物質はどんどん減少します。ましてや、その減少を劇的に加速させたり、その痕跡を消すマスキングを行うとドーピングを見つけることは不可能です。

「証拠隠滅の猶予を与えないためにも五輪が導入している365日24時間ランダム検査は不可欠」(グッドマン)ですが、州や各国のコミッションでは不可能です。

野放しにされてきたボクシングやMMAのドーピング検査を、州や各国コミッションを越えて検査を行うためにグッドマンらが2011年に創設したのがVADAです。


統括組織からは良い意味でも悪い意味でも完全に独立しているので、契約書に盛り込まれない限り、ファイターたちはVADAのプログラムに参加する義務はありません。

また、大きな資本を背景に作られた団体ではありませんから、予算も限られています。「フィリピンまでVADAが来て検査を受けたことは一度もない」(マニー・パッキャオ)。

日本で就寝中の夜中に叩き起こされ、採尿を迫られ激怒した伊達公子のような事例はありえません。

また、五輪などの本物のランダム試験は、その実施のためにも選手は自分のいる場所を事前に報告しておかなければなりません。もし、その場所にいなければ、一定期間の出場停止、つまりドーピングをしたのと同じ処分が下されます。

この報告義務と処分もVADAではいい加減です。

それでも、カネロ・アルバレスや最近のオスカル・バルデスのドーピングや、来日前のルイス・ネリを検査、禁止薬物を見つけたのもVADAでした。

どんな検査もやらないよりはマシ。VADAはNSACよりはマシなのです。

「どんな検査でもやらないよりはマシ」…あくまで検査機関が正常に取り組むことが前提なので、醜悪すぎるJBCなど例外もありますが。
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※※※※※※※

2011年の創設以来、私たちの使命は独立性を保ち、検査と教育を通じてボクシングと総合格闘技における効果的なアンチ・ドーピング・プログラムを提供・推進することで一貫しています。

VADAの理事会と役員は、格闘技とアンチ・ドーピングの分野での経験年数を合算すると合計100年以上にのぼります。

VADAの設立以来、変わらない事実があります。

ボクシングやMMAでは、パフォーマンス向上のための化学物質(PED)が大きな問題であり続けています。
 
米国では、PED検査を受けていない格闘技の試合が毎年1,000試合以上も行われています。

また、レギュレーションが確立しているボクシングでも。試合前の数週間から数か月間にPED検査を受ける選手はほとんどいません。
 
州のアスレチックコミッションがPED検査を行う場合、VADAが検査対象としているHGH(ヒト成長ホルモン)、EPO(血液ドーピング)、IRMS(外因性テストステロンの検査)の検査が行われないのも珍しいことではありません。

米国のコミッションの中で、(VADAが使用している)WADA認定の検査基準を使用しているのはほんの一握りしかありません。
 
VADAは、ボクシングやMMAの多くの団体から独立しています。
 
VADAはWADAに加盟していないため、財政的な制約がある中で、格闘技に特化した最適で最厳格のアンチドーピングプログラムの維持に全力を尽くしています。
 
VADAの禁止物質リストは1つだけで、これらの物質はVADAプログラムの間、常に禁止されています。
 
結果を判定することは、VADAの役割ではありません。

また、VADAは、陽性の結果通知を受けた団体に、その結果に基づく行動を強制することはできません。ドーピングをした選手にライセンス剥奪などペナルティを課すことが出来るのは統括団体だけです。
 
VADAに登録するファイターは、自発的(voluntary)に登録します。統括組織てはないので、強制することは出来ません。
 
各地のアスレチックコミッションやAssociation of Boxing Commissions(ボクシングコミッション協会)は、独自の禁止リストに従うことができます。

しかし、もし彼らが薬物検査をほとんど行わないのであれば、何の意味もありません。ただの言葉に過ぎないのです。
 
PEDの使用に対する厳しい姿勢は、私たちの最大の関心事である選手の安全のために不可欠です。
 
VADAは「競技外」の禁止リストを別に設けるのではなく、常に禁止されている物質のリストを1つだけ維持するという決定を支持します。

ボクシングとMMAは他のスポーツとは違い、本質的に危険なものです。その危険性やリスクは、試合当日だけのものではありません。

VADAは、ファイターの最善の利益になると思われるポリシーを選択しており、複数のリストはファイターをよりリスクにさらすことになると考えています。

覚せい剤が中枢神経系に作用し、心身離脱症状を引き起こすことなど、試合中やトレーニング中に覚せい剤を使用することに伴うリスクについては、ここでは詳しく説明しません。

このような危険性だけでなく、覚醒剤は代謝率の向上、パワー、筋力の向上など、パフォーマンスを向上させる効果もあります。

疲労感を軽減し、食欲を抑制し、減量を助成します。

刺激物は、競技において不当な優位性をもたらす可能性があるのです。

VADAは、今後も格闘技スポーツを支援し、選手を守るために全力を尽くします。
 
マーガレット・グッドマン
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Oscar Valdez says he insisted on inserting VADA testing for his Sept. 10 fight and had it placed in the bout agreement. Then why is VADA’s banned substance list not being adhered to? Why have the VADA testing if you don’t want consequences if there’s an adverse finding?

9月10日の試合でVADA検査の導入を決めたのはオスカー・バルデスだった。試合契約書にも盛り込んだ。では、なぜVADAの禁止物質が導入を決めた本人の体内から検出されたのか?意図的にドーピングをして、不利な結果が出たとしたら、どうして自分からVADA検査を導入したのだろうか? 〜マイク・コッピンガー記者



エイドリアン・ブローナーはWOWOWだけが高く評価する、弱きに強く強気に弱い「史上最低の4階級制覇王者」です。それだけでなく、体重も作れないヘタレ、それどころか何度も過ちを繰り返す犯罪者です。

弱い相手に強く、強い相手にはおとなしくなる…ある意味、誰でもそうです。相手が強いと俄然喜び勇むのは、マニー・パッキャオのような一部の変態だけです。


オマール・ナルバエスはノニト・ドネア、ゾラニ・テテ、井上尚弥にしか負けていません。いずれも全盛期の強豪相手、恥ずかしい3敗ではありません。

相手の実力と出方を見誤った井上戦は別にして、ドネアとテテに対する戦い方は「間違いなく今世紀最低のチキン」と酷評されました。母国アルゼンチンでもセルヒオ・マルチネスやマルコス・マイダナらよりもはるかに人気がなく「アルゼンチンの恥」とまで言われるのは、軽量級だからではありません、チキン丸出しの試合をキャリアの大勝負で晒したからです。


エマヌエル・ロドリゲスの戦いっぷりには、ウンザリします。

世界戦前までは、左右の拳の恐るべき切れ味に「井上尚弥の最強ライバル登場」と胸躍りましたが、気持ちの弱さを撒き散らす彼の試合を見たいと思う人は家族以外にいるでしょうか?



彼らに幻滅するのはメディアやファンの勝手です。それこそ、ロドリゲスの家族は彼を必死に応援しているでしょう。それはブローナーやナルバエスも同じです。

そして、彼らはボクシングの世界で間違いなく大きな成功を収めました。グレートではなくてもグッド・ボクサーです。

もし彼らが、自分の家族なら誰が何を言おうが、心の底から応援します、私の誇りです。

しかし、たとえ家族でも…
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ドーピングに手を染めたのなら、もはや応援できません。

スポーツの世界で最も厳しい罰を与えられるべきは、卑怯・卑劣なドーピング行為です。

そして、あらゆるスポーツの中でドーピングに対して最も厳しく対処すべきは、ボクシングです。

当たり前です。

他のスポーツのドーピングは対戦相手とファンへの最低・最悪の背信罪ですが、ボクシングになると相手の健康、生命まで危険にさらす傷害罪、殺人行為です。

それなのに、どうしてボクシング界はドーピングをコントロールできないのでしょうか?

簡単な話です。

法律のない町では、犯罪は起きません。

警察官のいない町では、誰も逮捕されません。

逮捕されなくともその町から一定期間、追放されることはありますが、隣町ではやりたい放題です。そしてそのうち、短い処分期間が解けて元の町にも戻れます。

そこにあるのは「ドーピングはしないでね」というお願いだけです。
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WBC世界スーパーフェザー級王者オスカル・バルデスが、VADAのドーピング検査で禁止薬物のフェンテルミンが検出されました。
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Aサンプルでの陽性反応を受けて、Bサンプルも封印が切られ検査に。日本時間の今日、VADAはBサンプルも陽性反応を示したと発表しました。

Bサンプルからも陽性反応が出たことで〝有罪〟の判決が下されたことになります。

フェンテルミンには食欲を抑え、利尿作用もあることから減量中のボクサーや競馬の騎手が手を染める例があります。

バルデス自身は「検出量は微量でハーブティーの中に含まれていたのかもしれない」と弁明していますが…。

〝ドーピング・グル〟ビクター・コンテは「世間は利尿剤くらいにしか思ってないかもしれないが、ドーピングの専門家なら誰でも知っている非常に強力な効果が期待出来る薬物」とフェンテルミンについて説明。

「覚せい剤のように心拍数を上げ、エネルギーを与え、持久力を高める。スタミナが増大する。呼吸も楽になるから質量ともに高いトレーニングが可能になる」「もちろん、私もアスリートに対して数え切れないほど処方していた」。
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「ハーブティー」という弁解に対してドーピング魔王は「笑止千万。ハーブティーとは分子構造が違う。そんな言い訳は夏休みの宿題をしてない子供が新学期に『犬が宿題を食べちゃったんだ』というのと同じ。誰が信じるか?」と、相変わらず他人のドーピングには絶対意図的だと決めつける姿勢を見せています。

It's 'dog ate my homework.嘘じゃないよ、宿題は犬が食べちゃったんだ。

コンテは史上最大のドーピング事件「バルコスキャンダル」の張本人。 今なおドーピングといえば誰もがコンテの名前を思い浮かべます。

有罪判決を受け服役していましたが、司法取引で刑を減免された元犯罪者で、多くのアスリートはコンテを敬遠しています。

その一方で、ノニト・ドネアら一部のボクサーは栄養管理という名目でコンテとコンサルティング契約を結んでいます。

内部告発で犯罪者になったコンテは「私の仕事がバレたわけじゃない。裏切り者がいただけ。私は痕跡が残るような下手くそな仕事はしない」と事あるごとに豪語しています。


バルデスは10日に米アリゾナ州トゥーソンでロブソン・コンセイサンを迎える初防衛戦が控えていますが、なんとこの試合は挙行される予定です。

イベントを統括するPascua Yaqui Tribe Athletic Commissionは、複数のメディアから寄せられたこの試合が中止にならない理由を糾す質問状に回答していません。

VADAは「検査機関はあくまで検査機関。(試合中止やライセンス剥奪は)私たちの仕事ではない」。

この問題で特別検査委員会を開催したWBCのHPなどにはまだ何の発表もありませんが、興行決定に異論があるならすぐに「世界戦とは承認しない」と声明を出すはずです。

このイベントには、セミファイナルにWBO世界フライ級王者中谷潤人も初防衛戦のリングに上がります(vsアンヘル・アコスタ)。
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