井岡一翔を引退に追い込んだかもしれない、フェルナンド・マルチネスのお話から。
左右フックを振り回しながら前進して来る迫力は、まさにbuzzsaw attack(英国ボクシングニューズ誌)。
想定内の攻勢でしたが、あの勢いを12ラウンド、36分間も持続したことには驚きました。
しかし、見た目はパワフルですが、マルチネスは17勝のうちKOをマークしたのは9試合だけ。KO率は52.9%。
一定レベルの強豪と手合わせした世界戦4試合となると、KOは1試合にとどまり、わずか25%まで下落します。
軽量級でKO率50%超えはパンチャーと認識しても差し支えないのかもしれませんが、それを言い出すと井岡一翔も51.61%です。
※KO率の算出方法は2種類ありますが、BoxRecなどの「KO数÷勝利数」の数字を採用。
どんなに贔屓目に見ても、アルゼンチンのプーマはパンチャーとは言えません。
動きは派手ですが、拳を握るタイミングがズレている、当て勘が悪いということかもしれません。
世界レベルでは、完全に非力な部類に入ります。
ただし、破壊力はなくても見映えはする連打です。
井岡一翔が打たれ強いということを差し引いでも、完全に効かせる場面を一度も作ることができませんでした。
あの試合で井岡は何度も顎を跳ね上がられましたが、大きくグラつくこともありませんでした。
有効打という点では、井岡のボディが優っていたくらいでしたが、ボディは最も採点に反映されにくいパンチです。
そして、手数と見た目の派手さが融合したボリュームのあふれる攻撃をジャッジが評価するのは、当然です。
大橋秀行は「初回に井岡がボディで大きなダメージを与えたが、あれが早すぎた」と、そのあとのマルチネスがボディへの警戒度を引き上げたと見ました。
井岡も「初回のボディでしゃがみ込むか、しゃがみ込まないかが大きかった」と、オープニングラウンドをターニングポイントの一つに上げました。
マルチネスも「試合を通してボディがきつかった」と告白していますが、第2ラウンド以降はボディへの警戒度を上げるだけでなく、少しでも効かされると、下がりながら距離をとるボクシングも見せました。
そして、あそこで一気に攻め込まない、攻め込めないのも井岡一翔。
井上尚弥なら、本能的に襲いかかっていたでしょう。
マルチネス、見映えの良いファイターです。35歳とはいえ、劣化の綻びをほとんど見せない井岡を押し切ったのです。
150年に一人の男が「早すぎた」といったボディブローも、あの時点で決まってなければマルチネスの攻勢はもっと強まっていたかもしれません。
そして、何よりも初回で決壊寸前まで追い詰められたボディのダメージを抱えながら、12ラウンド終了ゴングまで決壊を拒み続け、攻撃の手を緩めませんでした。
生粋のファイターです。
ただ「バムよりも強い」(内山高志)はないでしょう。
バム・ロドリゲスにとって、マルチネスはオーダーメイド。井岡のように正面からの打ち合いには付き合ってくれません。
また「再戦したら井岡が勝つ」(内山)という予想も支持したい気持ちはあるのですが、難しいかもしれません。
左右フックを振り回しながら前進して来る迫力は、まさにbuzzsaw attack(英国ボクシングニューズ誌)。
想定内の攻勢でしたが、あの勢いを12ラウンド、36分間も持続したことには驚きました。
しかし、見た目はパワフルですが、マルチネスは17勝のうちKOをマークしたのは9試合だけ。KO率は52.9%。
一定レベルの強豪と手合わせした世界戦4試合となると、KOは1試合にとどまり、わずか25%まで下落します。
軽量級でKO率50%超えはパンチャーと認識しても差し支えないのかもしれませんが、それを言い出すと井岡一翔も51.61%です。
※KO率の算出方法は2種類ありますが、BoxRecなどの「KO数÷勝利数」の数字を採用。
どんなに贔屓目に見ても、アルゼンチンのプーマはパンチャーとは言えません。
動きは派手ですが、拳を握るタイミングがズレている、当て勘が悪いということかもしれません。
世界レベルでは、完全に非力な部類に入ります。
ただし、破壊力はなくても見映えはする連打です。
井岡一翔が打たれ強いということを差し引いでも、完全に効かせる場面を一度も作ることができませんでした。
あの試合で井岡は何度も顎を跳ね上がられましたが、大きくグラつくこともありませんでした。
有効打という点では、井岡のボディが優っていたくらいでしたが、ボディは最も採点に反映されにくいパンチです。
そして、手数と見た目の派手さが融合したボリュームのあふれる攻撃をジャッジが評価するのは、当然です。
大橋秀行は「初回に井岡がボディで大きなダメージを与えたが、あれが早すぎた」と、そのあとのマルチネスがボディへの警戒度を引き上げたと見ました。
井岡も「初回のボディでしゃがみ込むか、しゃがみ込まないかが大きかった」と、オープニングラウンドをターニングポイントの一つに上げました。
マルチネスも「試合を通してボディがきつかった」と告白していますが、第2ラウンド以降はボディへの警戒度を上げるだけでなく、少しでも効かされると、下がりながら距離をとるボクシングも見せました。
そして、あそこで一気に攻め込まない、攻め込めないのも井岡一翔。
井上尚弥なら、本能的に襲いかかっていたでしょう。
マルチネス、見映えの良いファイターです。35歳とはいえ、劣化の綻びをほとんど見せない井岡を押し切ったのです。
150年に一人の男が「早すぎた」といったボディブローも、あの時点で決まってなければマルチネスの攻勢はもっと強まっていたかもしれません。
そして、何よりも初回で決壊寸前まで追い詰められたボディのダメージを抱えながら、12ラウンド終了ゴングまで決壊を拒み続け、攻撃の手を緩めませんでした。
生粋のファイターです。
ただ「バムよりも強い」(内山高志)はないでしょう。
バム・ロドリゲスにとって、マルチネスはオーダーメイド。井岡のように正面からの打ち合いには付き合ってくれません。
また「再戦したら井岡が勝つ」(内山)という予想も支持したい気持ちはあるのですが、難しいかもしれません。





