カテゴリ: 世界に挑む日本人,THE SUPER FLY,世界の軽量級

Saturday 27, December 2025
  
Mohammed Abdo Arena, Riyadh, Saudi Arabia

event name:The Ring V: Night of the Samurai

promoter:Fernando Beltran (Promociones Zanfer),
     Andres Brambila (BXSTRS),
     Alejandro Brito (BXSTRS),
     Brendan Gibbons (Manny Pacquiao Promotions LLC),
     Akihiko Honda (Teiken Promotions),
     Hideyuki Ohashi (Ohashi Promotions),
     Shisei Promotions,
Frank Warren (Queensberry Promotions)
 
view on DAZN 




ジュニアフライ級、フライ級王者の2階級で団体統一、PFPにも名を連ね、Fighter Of The Yearにもノミネートされた拳四朗でしたが、今年7月にリカルド・ラファエル・サンドバルに押し切られて全てのベルトを失ってしまいました。

今回は復帰戦、そして3階級制覇をかけてガルシアに挑みます。

冒険マッチに見えますが、ウィリアム・ヒルの見立ては拳四朗の勝利が1/7(1.14倍)。王者のガルシアが9/2(5.5倍)とアンダードッグ。明白に拳四朗を支持しています。

ジュニアフライ級からフライ級にかけて世界トップレベルで勝ち切ってきた33歳の拳四朗に対して、ガルシアはレネ・カリスト・ビビアノとの決定戦(亀田プロモーションによる日本開催)でSDのドロー、再戦も薄氷のSD勝利でタイトルを掴んだヨレヨレぶり。

想定通りにガルシアを倒せば、来年にもバム・ロドリゲスとの大勝負が見えてきます。

現在、WBCとWBOのストラップを掌握しているバムは今月22日にWBA王者フェルナンド・マルチネスと3団体統一戦のリングに上がります。

圧倒的有利とされているこの試合をクリアすると、Undisputed championへの意欲を剥き出しにしているバムが残る一つのピースを狙って動くのは間違いありません。

そして、拳四朗が115ポンドに乗り出した最大の動機は「バムと戦いたい」から。

拳四朗がガルシアに圧勝、バムがマルチネスに苦戦となっても、両者の激突はバムが明白に有利と予想されるでしょう。

もし、このレベルの強敵に勝つようなことがあれば、いつ以来の快挙でしょうか?

次元が違うとはいえ、ファイティング原田のエデル・ジョフレ以来?



まずは目の前のガルシア戦です!

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着丼。はるちゃんラーメン、大盛り。

肌寒い日曜日。熱いラーメンがひたすら美味しい。




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◾️ Another 2025 Fight of the Year candidate.

再戦もまた年間最高試合の候補になる激戦だった。(リング誌)



◾️The question is whether it was for the last time.

気になるのは、これが井岡の引退試合になるのかどうかだ。(ボクシング・シーン)



◾️For all of Ioka’s endeavour, this lopsided assessment was fair. 

井岡は素晴らしいパフォーマンスを見せたが、このジャッジペーパーは妥当だった。(英国ボクシングニューズ)


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BoxRecのファと公式ジャッジの採点はどれも一致していませんが、どれも納得できるものです。こういう試合も珍しい。

両者のダメージが勝敗を決めるわけではありませんが、それなら上も下も効かせていた井岡の勝利。惜しい試合でした。


日本のボクシングファンからすると、117−110がアリなら、井岡の勝ちもあっていい気もします。

スクリーンショット 2025-05-11 23.20.14



・・・・・マルチネスは空振りが多く、井岡の迎撃は正確でした。

ただ、若々しいファイトスタイルを貫徹する33歳のアルゼンチン人の攻勢は非常に見映えがするものでした。

どちらがより科学的に戦い、相手にダメージを与えたか?スイート・サイエンスのエッセンスに立ち返ってこの試合を見れば、勝者は明らかですが、そんなものは言い訳。

ボクシングはサイエンスなどではなく、プロフェッショナルの喧嘩。リング上で勝利への渇望をどちらがより激しく表現したか?となると、マルチネスです。

第10ラウンドは、ボクシングを見てて久しぶりに声を出してしまいました。

絶妙のタイミングで井岡の左フックを食ったはずなのに反撃してくるマルチネス、そこに同じパンチをねじ込まれてついに崩れ落ちました。


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悔しいですが

2025/05/11 22:23

悔しいですが、素晴らしい試合でした。
これで引退だとしたら寂しすぎる。

どう考えても、キャリアの締めくくりは井岡vs尚弥しか本来ないはずでしょ。
国内で、近接した階級に成熟したスーパースターが二人いるという奇跡にも関わらず、ほぼ見て見ぬふりのような状況。
たかだか3キロの体重差でこの機会を逃すのはもったいなさすぎる…!

お互いバンタムに合わせてやればいいじゃん。
「同階級の強敵」とか、「複数階級制覇」とか、「四団体統一」なんてくだらないことにこだわらず、ビッグマッチのために体重を作ればいいじゃん。

元記事: Starting Over〜[⑦]井岡一翔の場合。〜Finaleか? To be continued か? (編集)

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井岡が語る「井上尚弥の凄み」は、あまりにもありきたりで驚きました。「派手なパンチで倒しているように見えても、そこに至るまで地味なパンチでしっかり道筋をつけている」。

井上尚弥も井岡のボクシングを評価していましたし、大橋秀行も「みんなが思っているより、ずっとずっと強い」と見ています。

「井上vs中谷潤人」は別格としても、ファンから見ると「井上vs亀田和毅」よりも見てみたいです。ただでは、終わらないでしょう。

この試合の勝敗で進退を決める、と思ってましたが、この負け方で辞めたら悔いが残りそうです。ですが、天邪鬼な男です、引退とか言い出しそうです。

敗れたとはいえ、ビッグネーム。

バム・ロドリゲスとの対戦や、バンタム級に上げていきなりタイトルマッチも、この世界ではアリです。

それだけの名前です。



そして、今回も米国で放送したESPN、井上の試合もそうでしたが、記事のアップが遅いし薄い。







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WBAジュニアバンタム級12回戦


THE SUPERFLY


初戦の内容と結果だけを見ると、マルチネスが日本人で、井岡がアルゼンチン人ならこの再戦はあり得ませんでした。それほどハッキリした決着でした。

母国が経済的に超貧困国アルゼンチンというマルチネスは、ウィリバルド・ガルシアとの指名試合を回避して王座を返上、桁違いのファイトマネーを提示された井岡との再戦を選びました。

本来なら必要のないはずの再戦ですが、「軽すぎるタイトルの価値」と「日本では軽量級の報酬が破格」という事情が絡み合い、当たり前のように再戦が組まれたのでした。

WBAにとってもファイトマネーの歩合で徴収する認定料が高額になるのですから、日本のスター選手の試合は大歓迎です。

さて、Revenge or Repeat、この再戦はマルチネスのRepeat(返り討ち)が濃厚と見られ、10−3のオッズもそれを反映しています。

両者の戦い方が初戦と同じなら、井岡にチャンスはありません。初戦の続きを見せられるだけです。

ただ、初戦は井岡がマルチネスの土俵であるtoe -to-toe(正面からの打撃戦)に飛び込む予想外の戦術を選択。

オープニングラウンドでボディでダメージを与えた井岡は「効いてる、もう倒せる」という自信から打撃戦にはまってしまいました。それは、結果論ではなく、相手の良さを消す井岡本来のボクシングから離れたものでした。

今夜はいつものボクシングを貫くはずです。

吉良大弥と堤駿斗。2人で良い露払いが出来ました。

駿斗はラモント・ローチへの挑戦、実現して欲しいですね。もちろん、挑戦するだけでなく、その先にはっきり見える大魚を釣り上げましょう。

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 無垢な笑顔の少年が、跳ねっ返りの刺青ファイターへ。アナキンからベイダー卿へ、これもまた一つの成長です。


井岡は35戦(31勝16KO3敗1分)で27回目の世界戦ですか。4団体時代、そして暫定やセカンド王座までカウントしているので額面通りに受け取れませんが、ボクシングへの関心がどんどん下落している時代で、その試合は常に注目されてきました。

キャリア後半に井上尚弥の台頭がオーバーラップしたことは、彼の印象をヒールにシフトさせました。

さて、本当に「井岡が再戦に強い」のか、お手並み拝見といきましょうかな。


両者、リング入場です。

いい試合でした。

114−113/115−112/117−110。またしても大きなマージンのある三者三様のユナニマス・デジションで〝スティル〟。

117−110は井岡がダウンを奪った11ラウンド以外は一つしか取れなかったというスコア。厳しいけど、素人目にはそれもありかな。井岡の117−110はないけど。

ただ、コントロバーシャル、議論を呼ぶ判定でしょう。

顔面も腹もけして強くはないマルチネスですが、スタミナと闘争本能は無尽蔵。

〝バンバン〟を押し切れるとは到底思えませんが。





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Sunday 11, May 2025 Ota-City General Gymnasium, Tokyo commission:Japan Boxing Commission promoter:Shisei Promotions
media:view on ESPN Knock Out
    ABEMA




WBAジュニアバンタム級王者フェルナンド・マルチネス、挑戦者の井岡一翔、ともに114.5ポンド(51.9kg)で前日計量をパス。

昨年7月7日以来のダイレクトリマッチ。

初戦は両者それぞれのタイトルをステイク。当時のIBF王者マルチネスが、WBA王者の井岡をユナニマス・デジションで押し切り勝利。

3人のジャッジは120−108/117−111/116−112と、非常に幅のあるスコアを付けました。

日本国内のメディアやファンは120−108に近く「完敗」と見たのに対して、米国や英国のメディアにはFight Of The Year 候補と「激戦」だったという評価が目立ちました。

「120−8」のフルマークはないにしても、勝者がマルチネスで敗者が井岡であったことに誰も異論はない内容でした。

ウィリアムヒルの見立ては33歳のアルゼンチン人が3/10(1.3倍)、36歳の元4階級制覇王者が5/2(3.5倍)。

井岡が明白に不利と見られたのは、2009年4月12日のデビューから16年を超える35戦のキャリアで初めて。

「再戦に強い」と言われる井岡ですが、接戦のSDからリベンジ成功となったドニー・ニエテスは4年越しの再戦で、試合巧者のフィリピン人が40歳の峠を迎えた時期でした。

ドローから再戦となったジョシュア・フランコとのリマッチも、この試合で引退となるフランコがまともな状態ではありませんでした。

井岡は完敗からのリベンジは一度もなく、36歳という年齢もオッズや戦前予想に反映されています。

36歳1ヶ月での王座返り咲きなら、長谷川穂積(35歳9ヶ月)を更新する最年長記録を更新。5階級制覇への道も拓けます。

ただ、初戦でも周囲が「負けたら引退」と見ていたキャリア最終盤、リベンジ失敗なら大きな決断を下すかもしれません。


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THE SUPERFLY

 …「ド派手な」「素晴らしい」「超かっこいい」を意味するアメリカ英語のスラング。HBOがボクシング予算の大幅削減の中で、115ポンドのPFPファイターを中心に企画した超低予算の興行タイトル。日本からも井上尚弥、井岡一翔が参戦したが、HBOが2018年にボクシング市場から撤退したことで消滅。



ジュニアバンタム級がバム・ロドリゲスの登場で再沸騰中です。

現在のタイトルホルダーはリング誌/WBCがバム、WBAが井岡一翔に完勝したフェルナンド・マルチネス、WBOが田中恒成に競り勝ったプメレレ・カフ、IBFが空位。

IBFはマルチネスが井岡との再戦を優先して返上、昨年12月にウィリバリド ガルシア ペレスとレネ カリストが亀田興毅のプロモートで決定戦を行うもまさかのドロー。今月23日にメキシコで再戦がセットされています。

これに先立つ5月11日には、井岡一翔がマルチネスへのリベンジマッチを敢行。

米国軽量級シーンで唯一無二の輝きを放っているバムは、7月19日にカフと団体統一戦。ここで快勝するようなら2年連続のFighter Of The Yearノミネートは確実、初の栄冠も十分ありえます。

ジュニアバンタム級は、常時3人のファイターをPFPリストに送り込んでいた〝PFP factory〟でしたが、現在のランカーはTBRB6位、ESPN7位、リング誌5位に評価されているバムだけ。

しかし、WBCフライ級王者・寺地拳四朗(TBRB7位/ESPN圏外/リング誌10位)もバムへの挑戦を熱望している潜在的115パウンダー。

拳四朗にタイトルを奪われたユーリ阿久井政吾も、減量苦からジュニアバンタム級への参戦の可能性大。

やはりジュニアフライ級ーフライ級王者の矢吹正道もジュニアバンタム級に関心を示しており、PFPまであと一歩だった恒成も奪還を狙っています。

ジュニアバンタム級の周辺クラス、フライ級やバンタム級は日本人が大きな存在感を示しているゾーン。そこに、バムという勝てば「21世紀の日本ボクシング史上で最高の勝利」という美味しすぎる大魚が回遊しているのです。

こいつを誰が釣り上げるのか?

まずは、来週5月11日の井岡一翔です。



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ファン・フランシスコ・エストラーダ、ローマン・ゴンサレス、井岡一翔、ドニー・ニエテス、シーサケット・ソールンビサイ、カルロス・クアドラス…PFP10傑に最大3人、常時複数のファイターを送り込んできたジュニアバンタム級ですが、現在はバム・ロドリゲスだけがほぼ全てのメディアでPFPの1人に数えられています。

しかし、115ポンドの火は消えたのか?というとそうではありません。

エストラーダはバンタム級転向を明言しているものの、2年間もPFPキングに君臨したビッグネームであるチョコラティトにはノニト・ドネアだけでなく、チャンピオンクラスも対戦に興味を示しています。

そして、井岡に勝ったフェルナンド・マルチネス、田中恒成を退けたプメレレ・カフも過小評価された無敗のタイトルホルダー。

PFPファイターが乱立していた時代から、バムの一強体制が堅固に見える階級ですが、2番手グループは充実しています。

バムがPFPランキングをジャンプする踏み台があちこちにセットされているということで、対戦相手にとってもバムに勝利するとPFP入りは確実。

ジュニアバンタム級が再びPFP製造工場になる可能性は十分。



5月11日、大田区総合体育館で井岡がWBA王者マルチネスに挑むリベンジマッチも、勝者がバムとの決戦の近づく大一番。

オッズは井岡との試合を優先してIBFタイトルを放擲したマルチネスが2/7(1.29倍)でフェイバリット。井岡は5/2(3.5倍)で、キャリア初のアンダードッグ、しかも明白な数字を突きつけられました。

井上信者などアンチが多い日本ではマルチネスとの初戦は「井岡の完敗」という見方が多いようですが、リング誌やESPN、英国ボクシングニューズ誌などは「激闘」と評価、昨年のFIGHT OF THE YEARにノミネートするメディアも少なくありませんでした。

エドワード・エルナンデスの108-120という採点には驚きましたが、個人的には井岡のキャリアで3つの敗北、残りの二つ(いずれもSD)とは違い、リングアナウンサーのコールを聞くまでもなく勝者は明らかだったと思います。

36歳という年齢、デビューから大きな注目を集めてビッグファイト続きだった井岡の消耗と劣化、疲弊は35戦(31勝16KO3敗1分)という数字だけでは測ることができません。


惨敗ならもちろん、敗北は即、引退につながるでしょう。

2009年のプロデビューから16年。日本のボクシングを牽引してきた井岡一翔のラストマッチが5月11日になるのか?

それとも、その先があるのか?





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3150 × LUSHBOMUも今回で6回目の興行。

しかし、このイベントの演出にはいまだに馴染めません。亀田興毅だけの考えで組み立てたものでないのはわかっていますが…。

◾️OPBFジュニアバンタム級12回戦◾️

©️ジーメル・マグラモvs横山葵海

世界も東洋も、どこもかしこもタイトルに溢れているこの時代に、OPBFの価値も希釈されまくっています。「世界」も「アジア」もタイトルがいくつあるのか…日本タイトルだけが一貫してUndisputedです。

オープニングラウンドから、KOか明白にポイントを取らないと勝てないリングであることを十分理解している王者マグラモが前進。横山がカウンターで応戦、プレッシャーをかけるには至りません。

前半4ラウンドの公開採点は39−37*2/40−36で横山と差が出ました。これは仕方がない。

マグラモがKOされたのは、中谷潤人とアンソニー・オラスクアガの2人だけ。この系譜に並べるか?

第8ラウンドまでのスコアは78−74*2/79-73。

決定的な場面を作りたい、大きなダメージを与えたい横山でしたが、第9ラウンドにマグラモの攻勢を許してしまいます。

第11ラウンド、横山の右ストレートでマグラモがグラつきます。ダウンを取るまであと〝二歩〟。

117−111*2/118−110で新チャンピオン誕生。

23歳、プロ3戦目。いい選手ですが、マグラモ相手に危ない場面もありました。

現在のジュニアバンタム級の王者に挑戦するのは時期尚早でしょう。
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    Saturday 21, December 2024

3150×LUSHBOMU vol.3

Twin Messe, Shizuoka, Shizuoka
commission:Japan Boxing Commission

promoter:Koki Kameda (Kameda Promotions)

IBFジュニアバンタム級王者決定戦



井岡一翔とのビッグファイトを優先するため、フェルナンド・マルチネスが放擲したIBFストラップの王者決定戦です。

亀田興毅さんが早速、日本に引っ張って来れるとは、さすが「日本が好き勝手できる軽量級」の本領発揮。

ツインメッセ静岡でやるんですね。一度行ったことがありますが、大きな展示会場です。


さて、現在、34歳ガルシアは2017年に27歳でデビューした叩き上げ。キャリア5戦目までは1勝3敗1NCと、フェイドアウト寸前の星勘定でしたが、その後の22戦で喫した敗北は、わずか二つで、いずれもタイトルマッチでの惜敗。

一つはWBCインターナショナル・バンタム級王者アレハンドロ・サンチアゴに挑戦、MD判定負け。もう一つは、やはりバンタム級のWBOインターナショナル王者ポール・バトラーにSDで破れた一戦。

中谷潤人と井上尚弥に惨敗したサンチアゴとバトラーは、4−Belt Eraゆえにアルファベット王座をピックアップした〝穴王者〟でしたが、雑魚と呼ぶには憚られるかもしれません…そこにはもう一歩足りなかったガルシアですが、世界基準では雑魚とは言い切れない〝実力者〟です。


対するレネ・カリスト(・ビビアーノ)は「レネ・ビビアーノ」として日本のリングに上がり、花田颯をストップするなど、負けそうで負けないまま24戦全勝9KO。

貧しい家庭環境に生まれ、ボクシングジムで掃除のアルバイトをしていたところ、亀田和毅の薦めでボクシングを始めたという〝メキシコのドニー・ニエテス〟。

こちらも叩き上げ。

知毅はカリストを「シンデレラボーイ」と呼んでいますが、それは来月21日に勝ち名乗りを受けてからの話。

このクラスはここ10年、PFPファイター製造工場としてファン・フランシスコ・エストラーダ、カルロス・クアドラス、ローマン・ゴンサレス、シーサケット・ソールンビサイの4Kings に加えて、ドニー・ニエテス、井岡一翔がエリート名簿に名前を刻んできました。

そして、現在バム・ロドリゲスという大物がトップを窺い回遊しています。

日本のスター選手よりも、カリストの方が先にバムに辿り着く…そこで勝つようなら文句無しのシンデレラ・ストーリーの完結になりますが…。




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英国ボクシングニューズ誌がバム・ロドリゲスの特集。

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ローマン・ゴンサレスや井上尚弥を凌いで、欧米で最も有名な軽量級選手かもしれません。


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「井上と日本で戦うのが私の夢だ」。

これまでの〝ミニ・カネロ〟な対戦者選びを見ていると、「私の夢」はモンスターの衰え待ちか?

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さらに、西田凌佑と亀田興毅もしっかりピックアップ。

なかなか読み応えのある、ボクシング専門週刊誌50ページでした。
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認定団体、プロモーター、プラットフォーム、何もかもが腐り切ったボクシングの世界に蟷螂の斧を振り上げたのが Transnational Boxing Rankings Board  です。

ESPNやThe Ringなどのランキングも十分に納得出来るものです。

しかし、ESPNはメディアとプラットフォームの二つの顔を持ち、The Ringも経営不振から身売りを繰り返しランキング操作の前科まであります。

プロモーターやプラットフォームの影響が及ばない、独立したランキング作成委員会が 
Transnational Boxing Rankings Board です。

さて、腐り切ったボクシング界でスネにキズ一つないTBRBのPFPでもバム・ロドリゲスが5位に躍進。

①オレクサンデル・ウシク
②井上尚弥
③テレンス・クロフォード
④ドミトリー・ビボル
⑤バム・ロドリゲス
⑥カネロ・アルバレス
⑦タンク・デービス
⑧アルツール・ベテルビエフ
⑨テオフィモ・ロペス
⑩寺地拳四朗

PFPにはどうしても〝妄想の根拠〟が求められます。それが伝わらないPFPランキングは、説得力を一気に失ってしまいます。

TBRBの10傑を見て、違和感を覚えるのは拳四朗かもしれませんが、TBRBの〝妄想の根拠〟はLineal championであることです。

ボクシングがチャンピオンシップ制を敷くスポーツである限り、Lineal(王者の正統性)は最も尊重されるべきという考え方は非常に強いロジックです。

一方で、強烈なパフォーマンスを残しながらも Lineal championとは無縁の中谷潤人のような存在は過小評価されがちです。

もちろん、本当に強ければいつか、必ずLineal championの座に就くのですから、中谷の評価は〝そのとき〟爆上がりすることになります。

それにしても、バム。専門家きら受ける寵愛ぶりを見ると、勝つたびにランキングを上げてきそう。

来年、トップ3どころか頂上に立っていたとしても、驚く人は誰もいません。

多くのメディアで2年間もPFPキングに君臨したローマン・ゴンサレスの、軽量級では最長王朝の記録を更新するとしたら、バムです。

バムの〝戴冠〟。その時期が早ければ…一瞬1位の経験しかない井上が返り咲くチャンスは完全に閉鎖されてしまうかもしれません。

…その扉をこじ開ける最も確実な方法は、直接対決で勝つことですが…。

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