同じ体重のボクサーから繰り出されたパンチの重量が、大きく変わるわけがありません。
もちろん全身を使って打ち抜くか、手打ちのパンチかでは大きく異なります。
モーションの大きなパンチは、パンチングマシンで数字を上げるのには向いていますが、実践では使えません。相手に避けられるのはもちろん、見えてるパンチは本能的に防御姿勢を構えるので大きなダメージを与えることができないのです。
とはいえ、クロスレンジの死角から飛んでくるマニー・パッキャオやセルヒオ・マルチネス、中谷潤人の左フックには鋼鉄の顎の持ち主でも耐えることは出来ません。
タイミングと急所を的確に打つ抜くこと、それが動きの中でカウンターになれば、小さなパンチでも衝撃的なKOシーンが生み出されるのです。
その最もわかりやすいテキストが、史上最強のKOパンチャー、ウィルフレド・ゴメスでしょう。
現代では、井上尚弥やアルツール・ベテルビエフの拳も相当に凶悪ですが、スペシャルな存在はデオンティ・ワイルダーで間違いありません。
ヘビー級は「無差別級」ではあっても、そこに横たわる体重差はとんでもないことが日常的な理不尽極まる階級です。
ワイルダーはタイソン・フューリーやドミニク・ブルージールら、40ポンド以上重い巨漢を薙ぎ倒すパンチを持っているのですから、尋常ではありません。
体格の分母が違うとはいえ、122ポンドの井上尚弥が168ポンドのカネロ・アルバレスをバタバタ倒すようなものです。
さて、那須川天心は綺麗なダウンを奪えるのに、どうして効かせるパンチが打てないのか?スピードと技術で圧倒しながらも、対戦相手が怖がってくれないのは与那覇勇気とルイス・グスマンが頭抜けて勇敢だったわけではありません。怖くないから最後まで立ち向かってきたのです。
天心にもトーマス・ハーンズのように、何かのきっかけで強打者に変身する可能性があるのか?
一方的になるはずの井上尚弥と拓真のスパーリングが白熱するのはなぜなのか?尚弥が兄弟ということで、手加減してあげてるのか…?そんなわけ、ありません。
筋骨隆々のティモシー・ブラッドリーが振り回すパンチが枕のように軽くて柔らかいのに、だぶついた肉体のルスラン・プロボドニコフやマルコス・マイダナの拳が強烈なのはグローブに毒でも塗ってあるのか?
Puncher's Mystery 。そのメカニスクはほとんど解明されています。
リング誌2022年6月号「THE100GREATEST PUNCHER(OF THE LAST100YEARS)〜100年最強パンチャーを100位までランキングする」を参考書に、魅惑のハードパンチャーたちに酔いながら、天心が目指すべきスタイルもおせっかい満点で考えてゆきます。
もちろん全身を使って打ち抜くか、手打ちのパンチかでは大きく異なります。
モーションの大きなパンチは、パンチングマシンで数字を上げるのには向いていますが、実践では使えません。相手に避けられるのはもちろん、見えてるパンチは本能的に防御姿勢を構えるので大きなダメージを与えることができないのです。
とはいえ、クロスレンジの死角から飛んでくるマニー・パッキャオやセルヒオ・マルチネス、中谷潤人の左フックには鋼鉄の顎の持ち主でも耐えることは出来ません。
タイミングと急所を的確に打つ抜くこと、それが動きの中でカウンターになれば、小さなパンチでも衝撃的なKOシーンが生み出されるのです。
その最もわかりやすいテキストが、史上最強のKOパンチャー、ウィルフレド・ゴメスでしょう。
現代では、井上尚弥やアルツール・ベテルビエフの拳も相当に凶悪ですが、スペシャルな存在はデオンティ・ワイルダーで間違いありません。
ヘビー級は「無差別級」ではあっても、そこに横たわる体重差はとんでもないことが日常的な理不尽極まる階級です。
ワイルダーはタイソン・フューリーやドミニク・ブルージールら、40ポンド以上重い巨漢を薙ぎ倒すパンチを持っているのですから、尋常ではありません。
体格の分母が違うとはいえ、122ポンドの井上尚弥が168ポンドのカネロ・アルバレスをバタバタ倒すようなものです。
さて、那須川天心は綺麗なダウンを奪えるのに、どうして効かせるパンチが打てないのか?スピードと技術で圧倒しながらも、対戦相手が怖がってくれないのは与那覇勇気とルイス・グスマンが頭抜けて勇敢だったわけではありません。怖くないから最後まで立ち向かってきたのです。
天心にもトーマス・ハーンズのように、何かのきっかけで強打者に変身する可能性があるのか?
一方的になるはずの井上尚弥と拓真のスパーリングが白熱するのはなぜなのか?尚弥が兄弟ということで、手加減してあげてるのか…?そんなわけ、ありません。
筋骨隆々のティモシー・ブラッドリーが振り回すパンチが枕のように軽くて柔らかいのに、だぶついた肉体のルスラン・プロボドニコフやマルコス・マイダナの拳が強烈なのはグローブに毒でも塗ってあるのか?
Puncher's Mystery 。そのメカニスクはほとんど解明されています。
リング誌2022年6月号「THE100GREATEST PUNCHER(OF THE LAST100YEARS)〜100年最強パンチャーを100位までランキングする」を参考書に、魅惑のハードパンチャーたちに酔いながら、天心が目指すべきスタイルもおせっかい満点で考えてゆきます。