「ビリー・ジョー・サンダースは良いボクサーだ。でも、同じことをしている私と比べたらどうだい?もし、私が彼と同じミドル級なら住む家も乗る車も何もかもが違っていたよ」(元ジュニアバンタム級:カリド・ヤファイ)
「私たちがやってることはウエルター級やミドル級と同じこと。しかし、報酬と注目は全く違う。PFPよりもファイトマネーと名誉が欲しい」(元フライ級/ジュニアバンタム級:ファン・フランシスコ・エストラーダ)。
「(恥ずかしい試合をしたと非難を浴びて)ボクシングファンは(日本でやった井上尚弥との試合なんて)誰も見ていない。一部のカルトなファンや専門家に何を言われても全く気にならない。おい、バンタム級で50万ドルも稼いだファイターがイギリスの歴史で一人でもいたか?」(元バンタム級:ポール・バトラー)。
PFPと人気・注目度の間に大きな乖離があることは、トップを回遊するローマン・ゴンサレスとまだランクにも入っていなかったカネロ・アルバレスのファイトマネー格差が100倍以上という記事でも話題になりました。
軽量級と人気階級では全く扱いが違うのです。
また、人気階級でもテレンス・クロフォードへの注目度は「(中量級人気を創造した)シュガー・レイ・レナード以来、ウエルター級市場で最低」。「カネロがスタジアムに集める観客の方が、クロフォードのPPVより多い」という有様でした。
井上尚弥の1位復帰でも注目度の高いPFPですが、このMythcal Ranking をもっとも持て囃しているのは日本や、張正九や柳明佑、文成吉らが立て続けにPFPランキングを賑わした頃の韓国など、軽量級が中心の国々です。
PFPが軽量級に寛容であるのは「すべての階級を平等に見る」という、この概念からすると当然です。
さらに、PFPが広く知られるきっかけとなったのは、ヘビー級(ロッキー・マルシアノ)の陰で人気に劣るシュガー・レイ・ロビンソン(当時は定期的に発表されるランキングは存在せず、PFPとはロビンソンを指すものでした)の実力をしっかり評価しようというメディアや専門家、マニアによってという歴史的〝出自〟を鑑みてもヘビー級が冷遇されるのは仕方がないことでした。
そこに横たわっているのは「ヘビー級は見て見ぬふりをする」という屈折した視線です。
つまり「ヘビー級が最強で最高であることを知っているが、それを言い出すと他の階級の存在価値が揺らぐ」という思考回路は、PFPで最も評価されるべきは「減量階級からヘビー級を制圧した者」に帰結します。
PFPランキングの歴史は1990年にリング誌が始めた月刊ランキングをスタートとすると、この35年で最も長く1位に君臨したのはロイ・ジョーンズJr.です。そして、オレクサンデル・ウシクも通算で3年近くも1位の座に滞在しました。
この二人が評価された源泉は「減量階級の王者からのヘビー級制覇」です。そして、共通するのがヘビー級では圧倒的な存在ではないという事実。
PFPが「あらゆる階級を平等に見る」スタンスを崩さなければ、同じ2階級制覇で明白な強さを見せつけている矢吹正道の方が、ヘビー級で接戦を繰り返すウシクよりも上という見方もできますが、現実にはそんな比較論は聞いたことがありません。
それを言い出すと、ウシクを上回るボクサーはいくらでもいます。

そして、リング誌が気になる記事をアップしました。
クルーザー級を制したデビッド・べナビデスに「トゥルキ・アルラシク長官が、2027年中にウシクとの対戦を求めている」というのです。
日本時間3日に行われたヒルベルト・ラミレスとの試合後は「次戦でヘビー級はない。その話はしたくない」と、ヘビー級進出に質問が飛ぶとあからさまな不快感を示しました。
しかし、父親のべナビデスSr.は「この話で持ちきりだな。今年9月にウシクと対戦することはないが、来年ならどんなことでもありうる。デビッドとも話し合うよ」と完全に乗り気です。
カネロの衰退が明らかな現在の北米市場で最も人気のあるべナビデスは、9月に次戦が内定済み。ここで、対戦が有力視されるライバル王者のジャイ・オペタイアか、ライトヘビー級最強と目されるPFPファイターのドミトリー・ビボルに勝つとPFPランクはさらに上昇。
KO負けが想像できないオペタイアやビボルをスペクタクルな形で沈めると、今年のFighter Of The Yearの最有力候補。
来年はウシクも40歳、最近は「引退」を度々口にしているウクライナ人が、今まだ20代のべナビデスの軍門に降るようなことがあると、PFPは彼を中心にしばらく回ることになってしまいます。

⬆︎1994年5月号のPFPランキング。マイケル・モーラーがイベンダー・ホリフィールドを破って「史上初のサウスポー」「史上二人目のライトヘビー級王者からのヘビー級制覇」を成し遂げましたが、PFP入りは保留、Undisputed でなかったこと、ヘビー級転向からタイトル獲得まで4年12試合と時間がかかり下の階級の残像が薄かったせいなのかは不明ですが、リング誌の評価は珍しく正鵠を射ていました
しかし、このときもカニサレス(バンタム級)、ロペス(ストロー級)、チキータ(ジュニアフライ級)、カルバハル(ジュニアフライ級)、マッキニー(ジュニアフェザー級)…ジュニアフェザー以下で5人がPFPを占めてました。モーラーにも1枠くらいあげてよ…モーラーはいらないでしょうけど。
個人的には、PFPはヘビー級も受け入れるべきだと思います。そして、下の階級の王者(今ではほぼクルーザー級に限定)が2階級制覇に成功した場合に無条件でPFP評価するのはどうかと考えます。
「私たちがやってることはウエルター級やミドル級と同じこと。しかし、報酬と注目は全く違う。PFPよりもファイトマネーと名誉が欲しい」(元フライ級/ジュニアバンタム級:ファン・フランシスコ・エストラーダ)。
「(恥ずかしい試合をしたと非難を浴びて)ボクシングファンは(日本でやった井上尚弥との試合なんて)誰も見ていない。一部のカルトなファンや専門家に何を言われても全く気にならない。おい、バンタム級で50万ドルも稼いだファイターがイギリスの歴史で一人でもいたか?」(元バンタム級:ポール・バトラー)。
PFPと人気・注目度の間に大きな乖離があることは、トップを回遊するローマン・ゴンサレスとまだランクにも入っていなかったカネロ・アルバレスのファイトマネー格差が100倍以上という記事でも話題になりました。
軽量級と人気階級では全く扱いが違うのです。
また、人気階級でもテレンス・クロフォードへの注目度は「(中量級人気を創造した)シュガー・レイ・レナード以来、ウエルター級市場で最低」。「カネロがスタジアムに集める観客の方が、クロフォードのPPVより多い」という有様でした。
井上尚弥の1位復帰でも注目度の高いPFPですが、このMythcal Ranking をもっとも持て囃しているのは日本や、張正九や柳明佑、文成吉らが立て続けにPFPランキングを賑わした頃の韓国など、軽量級が中心の国々です。
PFPが軽量級に寛容であるのは「すべての階級を平等に見る」という、この概念からすると当然です。
さらに、PFPが広く知られるきっかけとなったのは、ヘビー級(ロッキー・マルシアノ)の陰で人気に劣るシュガー・レイ・ロビンソン(当時は定期的に発表されるランキングは存在せず、PFPとはロビンソンを指すものでした)の実力をしっかり評価しようというメディアや専門家、マニアによってという歴史的〝出自〟を鑑みてもヘビー級が冷遇されるのは仕方がないことでした。
そこに横たわっているのは「ヘビー級は見て見ぬふりをする」という屈折した視線です。
つまり「ヘビー級が最強で最高であることを知っているが、それを言い出すと他の階級の存在価値が揺らぐ」という思考回路は、PFPで最も評価されるべきは「減量階級からヘビー級を制圧した者」に帰結します。
PFPランキングの歴史は1990年にリング誌が始めた月刊ランキングをスタートとすると、この35年で最も長く1位に君臨したのはロイ・ジョーンズJr.です。そして、オレクサンデル・ウシクも通算で3年近くも1位の座に滞在しました。
この二人が評価された源泉は「減量階級の王者からのヘビー級制覇」です。そして、共通するのがヘビー級では圧倒的な存在ではないという事実。
PFPが「あらゆる階級を平等に見る」スタンスを崩さなければ、同じ2階級制覇で明白な強さを見せつけている矢吹正道の方が、ヘビー級で接戦を繰り返すウシクよりも上という見方もできますが、現実にはそんな比較論は聞いたことがありません。
それを言い出すと、ウシクを上回るボクサーはいくらでもいます。

そして、リング誌が気になる記事をアップしました。
クルーザー級を制したデビッド・べナビデスに「トゥルキ・アルラシク長官が、2027年中にウシクとの対戦を求めている」というのです。
日本時間3日に行われたヒルベルト・ラミレスとの試合後は「次戦でヘビー級はない。その話はしたくない」と、ヘビー級進出に質問が飛ぶとあからさまな不快感を示しました。
しかし、父親のべナビデスSr.は「この話で持ちきりだな。今年9月にウシクと対戦することはないが、来年ならどんなことでもありうる。デビッドとも話し合うよ」と完全に乗り気です。
カネロの衰退が明らかな現在の北米市場で最も人気のあるべナビデスは、9月に次戦が内定済み。ここで、対戦が有力視されるライバル王者のジャイ・オペタイアか、ライトヘビー級最強と目されるPFPファイターのドミトリー・ビボルに勝つとPFPランクはさらに上昇。
KO負けが想像できないオペタイアやビボルをスペクタクルな形で沈めると、今年のFighter Of The Yearの最有力候補。
来年はウシクも40歳、最近は「引退」を度々口にしているウクライナ人が、今まだ20代のべナビデスの軍門に降るようなことがあると、PFPは彼を中心にしばらく回ることになってしまいます。

⬆︎1994年5月号のPFPランキング。マイケル・モーラーがイベンダー・ホリフィールドを破って「史上初のサウスポー」「史上二人目のライトヘビー級王者からのヘビー級制覇」を成し遂げましたが、PFP入りは保留、Undisputed でなかったこと、ヘビー級転向からタイトル獲得まで4年12試合と時間がかかり下の階級の残像が薄かったせいなのかは不明ですが、リング誌の評価は珍しく正鵠を射ていました
しかし、このときもカニサレス(バンタム級)、ロペス(ストロー級)、チキータ(ジュニアフライ級)、カルバハル(ジュニアフライ級)、マッキニー(ジュニアフェザー級)…ジュニアフェザー以下で5人がPFPを占めてました。モーラーにも1枠くらいあげてよ…モーラーはいらないでしょうけど。
個人的には、PFPはヘビー級も受け入れるべきだと思います。そして、下の階級の王者(今ではほぼクルーザー級に限定)が2階級制覇に成功した場合に無条件でPFP評価するのはどうかと考えます。







