フシ穴の眼 〜スポーツ疾風怒濤編〜

      Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。

カテゴリ: 箱根駅伝とオリンピック

ちょっと休みでも取って北海道にでも行ってみようかと思ったら、どうやらそんな雰囲気ではない状況です。

まー、でも自宅に引きこもりでも、溜め込んだビデオや本やらを鑑賞しようと思ってましたが、まさかまさか仕事が落ち着きません。

ありがたい話とはいえ、正直、毎晩こんなに遅くまで仕事とかは御免です。

話がガラリと変わりますが、自民党の二階俊博幹事長が東京五輪について「中止もありうる」と発言しました。

単なるハズミで口に出た言葉なのか、中止の方向で具体的な何かが動き出しているのかはわかりませんが、軽はずみでも、すでに動き出してる何かへ伏線を張ったのだとしても、どちらにしても暗愚な発言です。
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東京駅のドーム「大正建築の平成のレプリカ」と揶揄されることがあっても荘厳です。

話はコロコロ変わって、職場近くの銀座界隈に並ぶ高級ブティックって、私には理解不可能な商品が売ってたりします。
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これなんかもそうです。↑

いくらするのかわかりませんし、興味もないので店員さんに聞く気もありませんが、ナイキの厚底シューズより遥かに高そうです。

厚底の一番高いやつが5、6足は買えそうです。

「明日からこれを履け」と言われたら、私にとっては罰ゲーム以外の何物でもありません。

フェラーリに乗りたい気持ちはわかりますが、ヴィトンの派手なスニーカーは履きたくありません。

高級ブランドは興味もないし買う金もありませんが、海外からのお土産でもらったロンズデールのカーディガンと、エバーラストのパーカーはお気に入りです。

同じ人からの頂き物ではなく、しかも2人とも私がボクヲタなことは知る由もないのに、包み紙を取って箱にロンズデールやエバーラストのロゴが目に入ると「ボクシング好きなの知ってるのか?」と、すこしドキッとしました。

「これ、何のブランド?」とカマかけると2人の答えはおなじで「知らないスポーツブランドだけど似合いそうと思って」と、ボクシングファンにとってはこれ以上ないお言葉をいただきました。

1人は英国、1人は米国から昨年日本に急遽戻されてしまったときのお土産で、2人は別会社、知り合いではありません。

別々にお会いしたとき、ほとんど同じ時期にいただいたので、ちょっとびっくりしました。

「初めて見るブランドだけど好みやなあ」と、ちょっと後ろめたい嘘を吐いた私に、2人はやっぱり同じことを言いました。

「御礼は要りませんから、今度2人で飲みに行きましょう」と、これまたありがたいお話。

人と飲むのはあまり好きではなく、大概お断りするのですが、このお二人は数少ない例外です。

何で、こんな話を書き出したのかなと思い返すと、月曜日の仕事で「タバコのつぎは間違いなくお酒」と、アルコールが欧米先進国で急速に「駆逐すべき悪」になりつつあるということが、一つのテーマとして挙げられたからです。

ソーバーキュリアスという言葉は知っていましたが、若者の間で世界的に広がっている傾向だとあらためて知らされました。

お酒をご一緒したことはないものの、私がお酒に詳しいことをご存知の方も多く「この仕事、三島さん(私のことです、もちろん仮名)に頼むのおかしくないか?って大笑いしたんですよ」と、大笑いする面々に「大笑いしたじゃなくて今、爆笑してますよ。大きな声で笑うのはタブーでふからね、今」と私。

パーテーションでテーブルを区切った会議室でお昼はお弁当。ちゃっかりビールも用意されていました。 
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「こういうこと言うとちょっとあれなんですけど、厚底に変えたのが大きいかなと思います」。

先月28日に開催されたのびわこ毎日マラソンで2時間7分27秒を記録、自己ベストを8年ぶりに47秒更新した川内優輝の言葉です。

それまで薄底シューズにこだわってきた川内でしたが、周囲が厚底で続々と好記録をマークするのを見て、今回はスポンサーのアシックス製の厚底を履いて走ったのです。

先発のナイキと同様にアシックスの厚底もカーボンプレート(ブレード)をソールに内蔵しています。
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カーボンプレートがしなって反発するために必要なスペースを確保するには、厚底しかありません。それが厚底の正体です。厚底が優れているのではありません、しなって高反発を生み出すカーボンプレートが優れているのです。

分厚いソールが走りに有利に働くことはありません。ソールに仕込まれたプレートがしなって反発する推進力が、とんでもないアドバンテージをもたらすのです。


「薄底で過去の自分を超える、とか悠長なこと言ってられなくなった」。

川内の焦りが、あのシューズの威力を如実に物語っています。

最後の大会となったびわこ毎日は絶好の気象条件に恵まれ、有力選手も集まったことから好記録が期待されていました。

日本人初の4分台(2時間4分56秒)に斬り込んだ鈴木健吾の優勝は、1人の個体が才能を爆発させたと考えると、全く驚くべきことではありません。

しかし、日本勢4人が6分台、9人が7分台、サブ10に至っては40人と、一部の選手だけが好記録をマークしたのではありません。

世界的にも空前絶後のハイレベルな大会になったことには、驚くしかありません。

気象条件の他にも何かの理由があるはずだ、と思ってしまいます。 

そこまで劣悪な条件ではなかった前回大会の優勝はケニアのエバンス・チェベトで、7分台。サブ10の日本人は1人もいなかったという現実を顧みても、今回の〝空前絶後〟を気象条件や有力選手が絶好調で臨んだ、という〝たまたま〟で理由付けするのは無理がありすぎます。

川内の言葉を借りるまでもなく、もはや、履かなきゃ損、という次元の話になっているのです。

厚底が、内蔵されたプレートによって、従来のシューズでは全く期待出来ない強力な推進力を得ることにあることは明らかです。
バッド
本当の天才はスパイクなんて履かないのだ。これでいいのだ。

陸上競技ではスパイクはもちろん、タータントラックや、棒高跳びのグラスファイバー製やカーボンファイバー製ポールなど、さまざまな革命が記録を劇的に向上させてきました。

他のスポーツでも選手の肉体能力以外の問題で、記録が飛躍的に向上することは珍しいことではありません。

野球における金属バットや圧縮バット、飛ぶボールやラッキーゾーン(ホームランテラス)も従来の記録を大きく塗り替える革命でした。

英国SPEEDO社が開発した、魚のような流線型に人体を締め上げる水泳のレーザーレーサーも革命的なギアでした。

まあ禁止になったのもわかります。フンドシで泳げとは言いませんが、一般のスイマーが買えない、一人で着ることができない水着って、やっぱりおかしいです。

サッカーで精度の高いキックが増えているのは、単なる技術向上だけではありません。ボールがよりコントロールしやすいように、日進月歩の進化を続けていることも大きな理由です。
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ボールを包むパネル数が少なくなり、手縫いから熱融着で完全防水、コントロールしやすくなるとともに、雨や湿度などでボールの重さが変わることもなくなりました。

スポーツファンは、アスリートの肉体以外の側面から一気に進化が進むことに、どうしても抵抗を覚えがちです。

カーボンプレートという強力なバネを内蔵したシューズは行き過ぎ感を覚えるものの、タータントラックや、グラスファイバーの棒高跳びポール、スピードスケートのスラップスケートなどがもたらした大革命と大差ありません。

ゴルフのクラブやボールの進化に比べると可愛いもんです。 



しかし、もし。このカーボンプレートの反発を助力とする特殊なシューズをナイキではなく、アシックスやミズノが開発していたなら?

国際陸連は採用したでしょうか?

ブレードが着脱するスラップスケートはオランダのメーカーが開発しましたが、それが日本や韓国のメーカーだったとしたら?

果たして世界は「画期的な発明」と受け入れたでしょうか?


日本メーカーは「それが採用されるなら我々も研究・開発してたけど…」と、複雑な気持ちかもしれません。

日本メーカーが開発しても「ブレードが着脱するスケート靴なんて認可できるか!」「厚底に仕込んでるプレートってあからさまな助力ですね?却下します」というやり取りしか想像できないのは、ひねくれ者の被害妄想でしょうか…?


陸上競技などの記録はファンを惹きつけるわかりやすい魅力です。

原始人が走ったり投げたり跳んだり、泳いだりしているわけではありません。

時代とともに、ギアが注目され、アスリートがモーターレースのドライバーのような立場・色彩を濃くしてゆくとしたら、それは人類の進歩と同調することでもたらされる喜ぶべき発展です。

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しかし…。

「こういうこと言うとちょっとあれなんですけど」…個人的にはやっぱり厚底、納得できません。

後輩が「履こうかどうか迷ってる」と相談に来たら絶対に「試してみろ」と言いますが…。

自分が現役ではない、無責任なロマンを追いかけることが出来るからですが、全く歓迎できません、厚底。見た目も格好悪いし。


こんな近未来が、待ってるかもしれません。
 

「7枚プレート解禁で世界記録は1時間50分斬り、日本人も大挙して2時間を切る!国際陸連は来年を目処に10枚プレートを承認する見通し!」なんて時代が到来…。

スタートラインに並んだ選手の足元を見た解説陣が「厚底が最初に出てきた時はソールの厚さにビックリしたものですが、昔の厚底は今じゃペラペラの薄底ですよ!」「まー、7枚もプレート仕込んだらそりゃ高下駄みたいになりますよね〜」。
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ローマのアッピア街道を裸足でひたひた走るアベベ・ビキラ。

タータントラックをスパイも履かずに疾走したゾーラ・バッド。

彼らに厚底を履かせたら、どれほど速かったでしょうか?

あるいは、厚底の高速ランナーが裸足でアッピアの石畳や、スパイクを脱いでタータントラックを走ることなんて出来るでしょうか?
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札幌から横浜に居を移して、なぜだか近所付き合いが濃密になっている日々…。

子供と遊ぶのは嫌いじゃないですが、近所付き合いは苦手です。

今日も、勉強会の後、親御さんたちと簡単にお話し。
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そして、箱根駅伝の話題に。

そこで、あからさまに創価大学推しのお母さんがいて、創価学会の話もポロポロ。

結構何でもあけすけと聞く方ですが「創価学会の方ですか?」とは聞けませんでした。子供達もいたからかな。

個人的に創価学会(等)とは距離を置いているのですが、そんなことはなかなか口にできません。

実は、仕事関係で宗教や政治団体からの依頼もあって受けることもあって、それは100%が宗教や政治関係の内容じゃないのですが、それでも必ず前契約で「仕事を離れた宗教・政治への協力は現在も今後も一切しません」という書類を交わしています。

ただ、普段お付き合いしてる方々にそういう関係の方がいるかどうかは、わかりませんし、宗教や政治団体の方でも勧誘をしなければ別に普通にお付き合いするつもりです。

うーん、創価学会の方って世の中にどれくらいいるんだろうか。きっと、創価学会が発表している数字はだいぶ盛ってるんでしょうが、結構いそうです。



ああ、もちろん、こんなことは悔しい結果となった創価大学のランナー達とも関係ありません。

「目標は大きく3位」ということだったそうですから、往路優勝で2位というのはあの展開じゃなければ万々歳でした。

アンカーの選手を責める人は誰もいないでしょうが、選手は辛い、申し訳ない気持ちでつぶされそうになったはずです。

まあ、でも、とにかく大、大、大健闘でした。
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井上尚弥話と違って、全く食いつきの悪い「野球部バカ中学生と受験」の話です。

さっきまで一緒に勉強してた場に、大手予備校の講師の方も顔を出していて、今年の大学受験についていろいろお話しされました。

ときどき勉強を見てる野球部のお兄さんが大学受験で、その予備校に通っていて、そこの模試やテキストなどの問題について何度か質問を受けてました。

英語の問題で「この模範解答は間違い」と指摘したことで、お礼と球拾いでもなんでも野球の練習を手伝わせて欲しいとなったのです。

今年からセンター試験に代わって実施される「共通テスト」についても「非常事態宣言が発令されても実施はされるし、そうでなきゃいけない」というお話と、記述式問題の採点がいかに手間がかかって難しいか、採点ミスや模範解答でミスが起きやすいかということ(言い訳ですな)を滔々と語られました。

常識的に考えて60万人の一斉テストで記述式を導入するというのは、相当なノウハウが求められます。

共通テストの目玉は、これまでセンター試験で試されることのなかった記述式問題の導入でしたが「採点者が実施数か月前まで確定しない=採点基準の徹底が難しい」「採点ミスのリスク」「自己採点との不一致率の高さ」の3点を主な理由に見送られてしまいましたが「それ3つとも、最初からわかってたよね?」って話です。

「受験生はそれまで記述式対策をしていて予備校や塾もそれに向けた準備を進めていたのに、それが全部無駄になる」。

勉強という大きな立場からは無駄なんてないのですが、ぶっちゃけ受験生は志望校合格だけを目指してるわけですから、徒労感は相当だったと思います。

さらに、共通テストは近所の学校施設などで実施するにしても、二次試験はどうなるのか?というのは不透明なままです。

そのお兄さんは大阪の大学を第一志望にあげているのですが、二次試験は当然大阪に行かなければなりません。地方から東京に来るケースはもっと多いでしょう。
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10代の受験生が振り回されるというのは本当にかわいそうです。

文部科学省のお役人もみんな元受験生で、誰よりも繊細で心配な気持ちを理解出来るはずなんですが、国家公務員ってのはどうしようもありません。

子供が学校の先生をやってるので、批判しにくいですが、公立の先生は能力も意識も非常に低い人が多いです。もちろん、優秀な方もいるのでしょうが。

その予備校の講師の方は「公立の先生は卒業した大学のレベルが低いから能力が低いのは仕方ない」と言いますが、先生なんて意識が高けりゃやって行けるんです。生徒より賢い必要もありません。ただし、能力も意識も低いともう、どうしようもありませんが。
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今しがた終わった、箱根駅伝予選会。

遙か太古の大昔、当時はハーフマラソンではなく20㎞競走でした。

そういえば、給水ポイントも事実上ありませんでした。

大学スポーツではラグビーが図抜けて圧倒的に人気で、メディアの取り扱いも別格でした。

そのラグビーからだいぶ引き離されて六大学野球、さらに引き離されて箱根駅伝、というのが30年前の大学スポーツ人気ベスト3でした。

箱根駅伝は「人気」と呼ぶにはちょっと憚られる感じでした。ましてや予選会なんて真夜中にCSで録画放送される程度でした。

それが、今やかつてのラグビーも凌ぐ、視聴率だけなら全スポーツ最強のコンテンツになったのですから隔世の感があります。
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最近の日本経済新聞「NEXTストーリー厚底革命」から私見を交えて…。

箱根駅伝のオフィシャルスポンサー(一業種一社)のスポーツ用品企業枠はミズノが契約しています。

当然、各大学へ優先的にアプローチする機会が何らかの形で与えられるはずです。

長年、アシックスが〝帝国〟を築いていた箱根の足、というよりも陸上競技の足を支えてきました。

しかし、「脱・野球」を掲げ「箱根スポンサー」を勝ち獲ったミズノは、一時5割以上の選手が箱根路で同社のシューズを履いたそうです。

しかし、2017年からナイキの「厚底革命」が巻き起こり、シェアは半減。昨年はついに10%も割り込んでしまいました。

「打倒ナイキ」の切り札は、野球やゴルフで培った技術の蓄積がある高反発素材。

高校時代まで握っていた金属バットの中でも「ミズノはよく飛ぶ」というのはほとんどの選手が実感していました。

金属バットに革命をもたらした「ビヨンドマックス」の〝シューズ版〟を作る、というのがミズノの狙いです。

「高反発の素材は脆い」という当然の摂理をどう乗り越えるか?

「暴れ馬のような素材」を手なずける悪戦苦闘の日々が続きました。

そして、完成した「ミズノ エナジーコア」。今年の箱根駅伝では7人のランナーがこのプロトタイプを履き、何もデザインされていない真っ白いシューズが「あれはどこのシューズだ?」と話題になりました。

そして、今年7月に「ウェーブドュエルネオ」としてついに公式通販サイトで市販されます。

2万5300円という高価格にもかかわらず、わずか1時間半で売り切れと言いますが、何足売れたのかは不明です。

競争が激しくなるのは悪いことじゃありません。
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今年4月に「SHARKS」という陸上中距離を専門とするプロチームが発足しました。

SHARKSは茨城県阿見町を拠点に子供から大人までを指導する民間の陸上クラブ「阿見アスリートクラブ(AC)」のトップチームの位置付けで、練習は東京都内で行っています。

日本の陸上競技ではマラソンが王様です。

近年、短距離、それも100m男子というボクシング例えると「ヘビー級」が活況を呈してくれているのは「こんな日が来るなんて!」と陸上ファンとして嬉しい限りです 。

一方で、マラソンは今なお「王様」であり続け、玉座を狙えるトラック1万mや5000mのエリートランナーが「未来のマラソンランナー」として実業団から引きが強いのに対して、800mや1500mの中距離選手の需要は一気に下落してしまいます。

ボクシングでいうとヘビー級に対する「クルーザー級」や「ライトヘビー級」でしょうか。

私は学生時代、中距離走が好きでそこで勝負したかったのですが、周囲から「距離を伸ばした方が可能性が大きい」と助言され、5000mから1万m、そして最後はロードレースで関東インカレ2部に出場しました。

そんな個人体験もあって、中距離選手が割りを食う状況を納得できない、才能を潰してる残念な思いで見てたのでSHARKSの取り組みには両手を挙げて応援しています。

中距離って走っても面白いし、見ても面白いと思うんですが、やっぱり私は変わり者なんでしょう。

SHARKSは「日本中距離界に一石を投じたい」という思いから誕生しました。
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公式HPによると…。
 
現在の日本の陸上界は、中距離に特化した練習ができにくい環境になっています。
 
主な理由としては、
 
①駅伝、マラソン大国になり、中学、高校、大学、実業団を通して駅伝をやらないと中距離ができない環境になってしまっている。
 
②日本ランキング上位の選手レベルでも800m1500mを中心の競技者には、受け入れる実業団は少なく、駅伝をやらなければ雇用されない現状がある。
 
③実業団に中距離の指導者が少なく、大学は箱根駅伝が中心になり指導者は長距離中心になっており、育てる仕組みが閉ざされてしまっている。

素晴らしい。
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瀬古利彦はおそらく、トラックレーサーとして最も才能があったと確信しています。

中村清が偉大な指導者、モチベーターであることに全く異論はありませんが、自身の体験から噴き出していたのか「日本人はトラックでは通用しない」という情けない諦観は残念でしかありません…。

「日本人は(レベルの高い)トラックでは通用しない」 。

ボクシングに例えると、まさに「減量信仰」です。

井上尚弥のような才能をどうしてジュニアフライの型に嵌めようとするのか!?…より多くの複数階級制覇のため?

そうだとしたら、バカげてます。



優秀な中距離選手が実業団に入るためには、長距離を走る、アスファルトの駅伝を走ることが 条件です。

彼らのスピードは日本の倒錯したシステムの中で殺され続けてきたのです。

現在の中距離2種目の世界記録と100m&マラソンの日本記録は以下のとおりです。

▶︎800m:世界記録=1分40秒91/日本記録=1:45.75
▶︎1500m:世界記録=3分26秒00/日本記録=3:37.42

100m:世界記録=9秒58/日本記録=9秒97
◉マラソン:世界記録=2時間1分39秒/日本記録=2時間5分29秒

どの種目も日本人が世界記録を出すのは至難の業に思えますが、それは短距離も中距離もマラソンも変わりません。

それどころか、社会人になった途端に事実上選手生命を絶たれる日本の中距離がいかに善戦奮闘していることか!

そもそも、簡単に獲れる世界チャンピオンなどに、偉大な価値などありえません。


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2011年、アゼルバイジャンの首都バクーで行われた世界選手権。

「日本人がミドル級なんて不可能だという人もいますが?」。記者が不躾に差し出すマイクに一瞥もくれずに村田諒太は語りました。前だけを見て。

「日本人に無理かどうかは知らんけど、村田諒太には不可能じゃない」。


その意気なんです。
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しつこく、カーボンプレートシューズの話です。

今朝の「ワイドナショー」でも、猫ひろしが「市販品で誰でも買える価格」「みんなが履いてたら問題ない」と、カーボンプレートシューズの是非について「是」と語っていました。

このブログでは何度も繰り返していますが、あれは「厚底」が問題なのではありません。極言すると、厚底が薄底に勝る点など一つもありえません。

その厚みが、内部でカーボンプレートを伸曲させる幅を持たせるためのものであるなら、話は別です。

今日、遅ればせながら、近場のスポーツ店で履いてみました。確かに見た目のゴツさが信じられないくらいに、驚くほど軽いのですが、効果のほどはわかりませんでした。

むしろ厚底によって、路面状況がしっかり伝わらない不安な感じが…。 歩いて、軽く走ると、確かに「走らされている」(松本人志)感じが。

これはインナーが前のめりになっていること、そしてやはり弾む感じはありました。もちろん、事前情報があり過ぎで、ある種の暗示にかかってるのかもしれませんが。

はっきり言えるのは、カーボンプレートによる「衝撃吸収」だけではなく「推進の助力」 が科学的に裏付けられたら、このシューズはアウトです。

非公認のマラソン2時間斬りを達成したキプチョゲは、プレートが3枚入った特別なシューズで走ったことからも、このシューズの特性が厚底ではなくカーボンプレートに集約されているのは明らかです。

そもそも、フォアフット着地、前に重心がかかりやすい…そういうのって靴に矯正されるもんじゃありません。
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日経MJの記事はナイキ寄りです。日経なんだから企業寄りは当たり前ですが。
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アスファルトとコンクリートで窒息しそうな都会では水たまりも珍しくなりました。河川敷でも舗装路ではなく、水たまりをピョンピョン飛び跳ねながら走るのが好きです。
 
同じナイキが作った「ナイキフリー」のコンセプトは大賛成でした。より裸足に近い感覚、自分の体、足、膝、足首を全部使って、地面を蹴って(正確には地面を「押して」とか「置いて」なんですが)走る感覚を身につける、という。

今日の大阪国際女子マラソンで、優勝した松田瑞生をはじめ上位選手のほとんどが「カーボンプレート」を履いていなかったのは、もしかしたらIAAFが使用禁止の決定をする事前情報が関係者の間に伝わっていたのかもしれません。

何度も繰り返してしまいますが、薄底と厚底、ソールの厚さだけなら勝負は決まっています。たとえ、同じ重さだとしても薄底です。

当たり前です。走る感覚は、足の裏と地面が離れれば離れるほど鈍く麻痺していきます。もし、厚底に分があるとしたら、その中に何かを仕込んでいる場合だけです。

ナイキといえばソールに空気を仕込んだ「エア」、アシックスなら「αゲル」、メーカーはソールに様々なものを仕込んできましたが、レースで「エア」や「αゲル」のシューズで走る選手は実は少数派です。

高橋尚子と野口みずき、金メダリストのシューズは「アシックス マラソンソーティ」。シンプルで土踏まず部分のシャンクすらない、薄くフラットなソールでした。

もちろん、体重が重い人、走り方がドスンドスンで、膝や足首、全身を使って柔らかく走る技術が身についていない人がいきなり走るのなら、厚底が必要です。

それでも、薄底やナイキフリーのようなシューズで練習を始めて、徐々に距離と強度を上げていくのが正しいと思いますが。

もちろん、素足だとけがをしかねない公道、夏には高温になるアスファルトの路面はシューズを履くしかありません。

素足と一体化するのが究極の理想なのです。それが、あんな醜い厚底であるわけがありません。

かつてローマのアッピア街道を裸足で走ったアベベ・ビキラ。

ロサンゼルス五輪の女子3000mをやはり裸足で走ったゾーラ・バッド。

重く撥水性もない布製の薄底「アシックス マラップ」に固執した瀬古利彦。

手袋をはめずに素手でバットを握った落合博満。

動きが制限されるとエルボーガードをつけなかった松井秀喜。


格好いいのが好きです。格好いいのに真実があると思います。

もちろん、大迫傑が訴えるように「早く決めてくれ」が一番大事です。この場に及んで何をやってるんだと言う話です。

札幌にマラソン会場を移すというのも、夏の東京が暑いなんて1000年前からわかってたことだろうがッ!って話です。それでも、東京→札幌はまだギリギリの許容範囲です。

しかし、あのカーボンプレートシューズは、明らかにランニングフォーム、もっと正確に言うとメカニズムを変えてしまっています。今から、薄底に戻すとなると、運動のメカニズムが変わってしまうのです。練習方法も変わります。

こんなの大問題です。例えると、金属バットと木製バットの違いです。 

ナイキの責任はありません。

IOCとIAAFがボケナスなんです。パラ選手のブレードもうやむやのまま、しっかりした科学的根拠を提示していません。

カーボンブレードの義足が助力があるのは、正直、明らかです。映像で見てても思い切り反発しています。

では、日常生活で付けているカーボン製の義足を外して、太古からある木製や湾曲しない金属棒の義足で競技させるのか?

それはできません。ブレードでいいと思います。ただ、強化改良されたブレードで健常者の五輪に出るのはいかがなものか、と思います。これは、本当に、誤解を恐れすに言える、こういう場所でないと書けませんが。

とにかく。。。選手ファースト…そこから離れた、離れすぎた愚行をいつまで繰り返すのでしょうか。 
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シューズの話は一旦、置いておきます。


本題です。「箱根駅伝はどこへ向かって走るべきか?」。

ご存知の方も多いと思いますが、箱根駅伝は関東学連が主催する関東の大学による駅伝、つまり全国より格付けが下の地域の大会です。

ボクシングでいう地域タイトルですね。WBO中米カリブのベルトみたいなものです。

ところが、この地域タイトルでしかない箱根駅伝が、日本学連主催の「秩父宮賜杯 全日本大学駅伝対校選手権大会」よりも人気でも実力でも喜劇的なまでに圧倒的な存在感を示しているのです。

大学の場合は関東への一極集中傾向が顕著で、アメフトなど一部の例外を除いて他のスポーツでも関東のレベルが高い傾向ははっきりしています。

しかし、箱根駅伝ほど実力・人気で全く次元が違うことはありません。

四半世紀ほど前までは箱根駅伝はラグビーや野球からずっと引き離された第3の大学スポーツに過ぎませんでした。

選手目線でも箱根駅伝優勝と関東インカレの個人種目で優勝なら、普通に後者を選んでいました。ましてや全日本インカレの個人種目のタイトルとは比べるべくもありません。

しかし、時代は変わりました。日本テレビと広告代理店の努力の結晶で、箱根駅伝はいまや大学スポーツの中で傑出した存在感を示しています。

正月2、3日という実はニッチな日程とはいえプロ野球やJリーグのチャンピオンシップを凌駕するような視聴率を6時間近くもキープする、スポーツの枠を超えた怪物的なコンテンツになりました。

私が大学生の頃も箱根はもちろん憧れの大会でしたが、個人種目でインカレで成績を残すことの方が優先順位は上でした。

そんな傾向を裏付けるのがインカレのロードレース種目の存在感です。

インカレの中長距離種目は800、1500、3000SC(障害)、5000、1万メートルのトラック5種目にロードレースが1種目の計6つがあります。

このロード種目、関東インカレでは1部、2部ともにハーフマラソンで実施されています。私たちの頃は1部が30km、2部が20kmでした。

前述のように「インカレ個人種目>箱根駅伝」の時代です。そして「トラック種目>>>ロード種目」という〝貴賎〟も明らかに存在していました。

簡単に言うと「1万や5000で大学代表になれない選手がロードに回る」という図式です。

私のように三流大学の三流選手はトラックの標準記録は持っていても、上位争いが出来る(つまりトラックよりもレベルが低い)とロードを選ぶのは三流ゆえの例外でした(自分がより輝くためによりレベルが低いところを目指す=ボクサーの減量にも似た行為です)。

それがいまや、トラック種目と同じステイタスになっているのです。昨年の1部優勝は日大のドゥング選手、2部優勝は国学院大の土方英和選手で二人とも先日の箱根では花の2区を駆け抜けました。

存在価値が巨大になった箱根の区間距離に近いハーフマラソンが見直され、学生トップがシノギを削る激戦区になるのは「箱根>>>トラック」の時代では当然の趨勢です。

さらに、現在の箱根駅伝の本質を露呈しているのが、ハーフマラソンでは1部校と2部校の標準記録が同じで、2部の優勝タイムが1部を上回る「下剋上」が普通に起きているということです。

昨年はドゥングが64分57秒、土方65分18秒で優勝タイムこそ1部が上回りましたが、65分台は1部はドゥング含めて6人、2部は8人と下剋上。

もちろん、2部には青学、國學院、帝京、東京国際、駒沢、創価、中央学院、拓殖、神奈川と箱根出場校に加えて専修大、亜細亜、東農大、上武大などの長距離特化の強豪校がずらりと並んでいるのですから、実は1部が2部に勝つほうが下剋上ではないかという、わけのわからない事態が進んでいるのです。

早稲田や日体大、筑波大のように陸上競技部に割り当てられた資金をトラックやフィールド種目で分配するよりも、長距離、それも駅伝チームに集中投下するほうが箱根で好成績を残すのに都合がいいのは当たり前です。

ましてや、そもそもの資金が大きな青学などに、筑波などの〝総合〟大学が太刀打ちできるわけがありません。

私たちの時代、長距離・駅伝も含めた陸上競技のオールラウンドで圧倒的な強さを見せいていた筑波も今やこと箱根駅伝となると優勝はおろか出場したら「事件」というほどまでに、そのハードルは高くなりました。

こんなことを言うと「スポーツに貴賎はない!」「種目にも貴賎はない!」「どのタイトルも等しく尊い!」と怒られてしまいそうですが、スポーツには厳然と貴賎がありますし、今なら箱根駅伝優勝と競歩の世界新記録では笑うしかないイビツな人気格差が横たわっています。

全国大会がチリに見えるほど巨大化した地域駅伝の箱根は、青学の原晋監督が熱弁するように全国に解放するのが筋です。

もちろん、関東学連は「我々が努力して育てた箱根駅伝を大きくなったから全国に差し出せという方が筋違い。自分たちが努力しないで努力した人の成果を寄越せというのは虫が良すぎる」と反論していますが、あんたたちは営利団体じゃない、陸上競技の健全な発展を目指す組織のはずです。



そして、箱根駅伝、関東陸連に巨大なお金が動いているはずですが、個々の大学は資金集めに苦心しています。

先日、大迫傑や為末大らが投げかけました。


「箱根の利益はどこへ行ったの?」。


続きは、メイウェザー抜きのマネーの話です。 
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青学のリベンジで終わった箱根駅伝、大学生ランナーの足にも「ナイキ ヴェイパーフライ」の侵略が凄まじかったです。

7区間で区間新が生まれ、全20区間のうち9区間の区間賞がこのシューズを履いたランナーが獲得しました。

出場210選手でも178選手が履いたといいますから、シェアは84.8%。

30年前、私も大学時代、長距離ランナーでしたが、当時はアシックスとその他(ミズノ、ニューバランス、アディダス、ナイキなど)の時代でしたから、アシックスのシェアは相当高かったと思いますが、それでもアシックスの同じブランド、シリーズのシューズに集中するなんてことはありませんでした。
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以前も書きましたが、厚底と薄底、どちらがレースに優れているかは薄底に決まっているんです。

軽量であること、そして路面の感触が正確に伝わるということで薄底が優れています。ランナーは路面と静かに会話しながら走ります。優れたランナーの足音は限りなく小さく、足の返しは速いものです。

厚底の利点としたら着地のたびに蓄積されるダメージの軽減ですが、それも箱根の約20キロの距離では大きな意味はありません。

「厚底シューズ」というのが間違いなのです、正確ではないのです。

あれは、中にカーボンファイバープレートを仕込むから、その結果として厚くなってるのです。カーボンがしなる厚みが必要ですから。

あれを厚底シューズと呼ぶのは、カジノをIR(統合型リゾート)と称するのと同じです。

ナイキヴェイパーフライは「カーボンファイバープレート・シューズ」と呼ぶのが正解です。カーボンファイバープレートが走力を不正なレベルで増強しているなら当然、アウトです。

明大・阿部弘輝選手「ロードでは推進力が出て、足へのダメージは少ない。一方、カーボンが入っているので勝手に前に押し出され、リズムが狂うこともある」。

東洋大・相沢晃選手「推進力はあると思う。ただ、履いている人によって差が出ている。今回は走った10人全員がナイキを履いた」

「不正なレベルで走力を増強している」かどうかは、グレーです。カーボンによる推進力は感じているようですが、これもプラシーボ効果かもしれません。

ただ、カーボンによる反発力が認められたらアウトです。

IAAFが調査に乗り出すといわれていますから、その結果を待ちたいですね。
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芝のホテルで人と会うお仕事があり、昼休みの空き時間にふらりと慶大キャンパスへ。

「そう言えばあそこの図書館は荘厳な赤煉瓦造りであったぞ!」と、はるか昔の記憶を辿りながら、ムラムラと桜田通りを早足で歩きます。
 

慶大にも陸上競技部時代の友人知人がいて、もう30年近く前になりますがキャンパスにも何度か訪れています。

慶應の応援歌「若き血」には有名な「陸の王者」のフレーズが登場していますが、スポーツ推薦制度がなかった陸上競技部(競走部)は苦戦が続いていました。

そんな慶大ですが、創部100周年の2017年から「箱根駅伝プロジェクト」をスタート、強化に本腰を入れています。

青山学院大の大躍進を見るまでもなく、ブランド大学が本気で強化策に乗り出せば、選手集めは容易です。

原晋監督の手腕にケチをつけるつもりはありませんが、あの成功の原動力は青学ブランドと莫大な投資に尽きます。

逆に言えば、ブランド力と経済力がなければあの成功はありえません。

〝青学以前〟の箱根駅伝は「無名大学の宣伝の場」という側面もありました。

無名の大学が知名度を上げるために、箱根駅伝に特化・集中した投資で続々と強豪校の仲間入りを果たしたのです。

この流れに弾かれたのが体育会にほぼ均等に投資してきた早稲田大や明治大、中央大などの古豪や、筑波大や日体大、順天堂大などの〝体育大〟でした。


慶大と同じスポーツ推薦に消極的だった立教大も上野裕一郎を監督に迎えて2024年の第100回を迎える箱根の出場権獲得に向けて動き出しています。

ブランド大学が本気で乗り出して来ると、無名大学はひとたまりもないでしょう。

ブランド大学がやっきになるほど箱根駅伝は魅力ある大会になったということなんでしょうが、生々しく剥き出しになった市場原理が学生スポーツの世界まで支配するというのは、あんまり見たくない気もします…。

そういえば、私たちの頃に立教大はエントリーミスで箱根駅伝予選会出場を逃したなんてボーンヘッドもやっちゃってましたが、もうそんな大らかなクラブではなくなるんでしょう。


ーー話がそれました。

おぼろげな記憶を辿りながら、桜田通りのビル群に馴染んで建っている「慶大東門」という真新しい赤煉瓦ビルに「こんなの昔から、あったっけ?」とあやふやな記憶をたどりつつもコンクリートの階段を上がってキャンパスへ。 
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桜田通りのビル群に完全に溶け込んでいる慶大東門。煉瓦構造でこの高層建築、巨大ビルディングはありえないので、タイル煉瓦を貼り付けているようです。
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真新しい〝赤煉瓦ビル〟の股間を潜ると「八角棟」が印象的な明治ゴシック、旧図書館が目に飛びこんで来ました。

すぐに見覚えのある旧図書館が目に入りましたが、何やら怪しい雰囲気が…周囲は白いフェンスで囲まれて、改修工事中とのこと。

ネットで調べると、2017年に始まった工事は今年5月で完了とのこと。

いつもながら昔の記憶はいい加減なもので「図書館って、こんなんだっけ?」「もっと荘厳なイメージだったけど」という違和感は拭えません。


しかし、この図書館(旧館)、1912年(明治45年)今から107年も前に創立50周年記念事業として建てられたそうです。

1912年となると、リング誌創刊まであと10年の刻を待たねばならない〝紀元前〟です。

この年7月4日にはカリフォル州で世界ライト級王者アド・ウォルガストがメキシコインディアンのジョー・リバースを迎えるタイトルマッチが行われ、世界戦史上初のダブルノックダウンが記録されています。

試合はレフェリーが王者を助け起こし、挑戦者をカウントアウト。それにしても、何と荒くれだった時代でしょうか。 

リバースが無念の涙を飲んだ、その年に旧図書館は竣工したのです。
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フェンス越しに見る煉瓦は小口積み、明らかに化粧煉瓦、タイルです。

赤煉瓦についてのニワカ知識から「ケッ!オメーも化粧煉瓦だったのか!」というちょっとした幻滅が過去の記憶との違和感の原因なのかもしれません。
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「煉瓦タイルの張り替えや、建物全体の洗浄、撥水剤の塗布で建物表面をコーティングした」ようで、当たり前ですが、1912年竣工という歴史も風雪も劣化も、その外観からは全く感じ取ることが出来ません。

117年前の竣工時は、タイルではなく本物の煉瓦を、おそらくはイギリス積みで組み上げていたと思われるのですが…。
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白フェンスに貼られていた「概要」によると、1923年の関東大震災で激しく損傷。ダメージの大きかった八角棟を一旦取り壊して再建するなど大規模な修復工事を経て1927年に復旧したそうです。

さらには、1945年の米軍空襲で「外壁を残して全焼」と過酷な歴史を何度も乗り越えて、2019年7月にピカピカの赤煉瓦に生まれ変わるのです。

21世紀の赤煉瓦は美しく強いタイル煉瓦、それもまたいいものです。

桜もきれいに咲いてました。 

綺麗な赤煉瓦、ありがとうございました。
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