日本時間、先週日曜日のWBAスーパー/リング誌のタイトルを懸けた世界ライト級戦。

決着がついた10ラウンドまで、3人のジャッジが三者三様のスプリットドロー、リング誌をはじめ多くのメディアも引き分けと見ていた激戦でした。

スピードと体格で上回るリナレスが手数は少ないものの左リードから右につなげるチャンスを窺い、ロマチェンコは絶妙のポジショニングから多彩なアングルで数多くの軽打を放ち続ける。

リナレスの健闘が目立ったとはいえ、試合展開は大方の予想どおりに進みました、少なくともそのように見えました…が、CompuBoxのパンチスタッドを見て驚きました。

なんと、放ったパンチの数はリナレスの方がはるかに多かったんです。

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リナレスを倒した鮮烈な左レバーをフィニッシュにロマチェンコは、627発のパンチを放ち、213発をヒット、着弾率は34%。

一方のリナレスはウクライナのハイテクを112発も上回る739発を発射、命中数は207発と後塵を拝したものの、その差はわずか6発でした。

「ロマチェンコはとにかく手数が多い」「死角から多彩なアングルでパンチを放つから対戦相手は手数が出せずに見てしまう」。そんな強烈な先入観を刷り込まれた状態で、試合を観ていたということでしょう。

リナレスが体格とスピード、そして手数でも、PFPキングを脅かしたということです。日本育ちのナイスガイは、ハイテク攻略の糸口を見出していました。

さて、ロマチェンコの今後の対戦相手にはマイキー・ガルシアも候補の一人に挙がっています。

スピードとパワーで大きく上回るマイキー相手のオッズと予想は、ウクライナ人のキャリアで初めての不利予想が叩かれそうです。

もちろん「偉大な王者リナレスからボクシングの勉強をさせてもらった」と謙虚に語ったロマチェンコが、恐るべき学習能力を見せてマイキーを翻弄する姿も想像できます。

リナレスを倒したロマチェンコには、是非ともオッズを跳ね返してキャリア初の番狂わせを起こして欲しいと思います。