中学3年の秋。県内の練習会に、私は複雑な気持ちで呼ばれました。というのも、もう強豪高校への進学は諦めていたからです。

強豪校への進学が決まってる同級生のパフォーマンスを見ても、負けてるとは思いませんでしたが、悔しさもありませんだ。

ノッカーが、私の守備を見て「山下大輔のようになめらかやなあ」と褒めてくれたのは、今でも覚えています。

そんなプロ野球を代表する名手、山下大輔が韓国釜山で行われたアジア大会に監督として乗り込む飛行機と、たまたま仕事で韓国に向かう私は一緒になったことがありました。

スーツ姿の日本代表団がとにかく眩しく見えました。

しかし…彼らがエコノミーで移動することには衝撃を受けてしまいました。スポンサー関係や大会の運営側はビジネスクラス、私もビジネスクラスで彼らよりも先のアナウンスで飛行機の座席につきました。





昔、むかし。今はなき新大阪新聞というプロレスと暴力団に特化した夕刊紙がありました。そこに知り合いが何匹かいて、いろんなプロレス団体に帯同して取材に行く話をよく聞きました。

新日本や全日本でもプロレス団体の経営はけして余裕があるものではなく「スター選手が結構な距離をバスで移動することもある」と聞いて、やはり衝撃を受けました。



かつて、WBCジュニアウエルター級王者だった浜田剛史は雁屋哲との対談で、ボクシング興行の世界について「カネ持ってるんが一番強いですから」とボソッと語っていましたが、そういうことです。

大谷翔平がどんなに収入があるといっても、ドジャースのオーナーの方の資産の方が遥かに上です。


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ジェイク・ポールの婚約者ユッタ・レールダムがプライベートジェットで移動、開会式を欠席してホテルでくつろぐ様子をSNSにあげて多くの人の反感を買ったミラノ・コルティナ五輪。

その一方で、日本の選手団がエコノミーで移動していることが「アスリートファーストではない」と話題になっていました。

あれだけの国民的関心を集めて、あれだけの感動を与えたアスリートでも移動はエコノミー…それはそうです…五輪選手の多くはスポンサー企業の支援だけで活動を続けることが許されたアマチュアです。

テレビの前で感動の涙を流したほとんど全ての人は、一度も生で観戦したこともなく、観戦することもないのです。そんな人たちが「選手ファーストじゃない」と言っても、4年に一度のせいぜい数十分間しか注目されないのですから、仕方がありません。

それを突き詰めてしまうと、純粋にアスリートとしての魅力だけで報酬を得るのは極めて珍しいことです。


その意味では…ファンが自分の財布からカネを出すPPV歩合で莫大なファイトマネーを稼ぎながら、エンドースメント(競技外での収入)がゼロ!!!だった全盛期の〝マネー〟メイウェザーのなんと潔くてカッコの良かったことか!


やるせない話で、すみませんでした。