11月24日、トヨタアリーナ東京。

中谷潤人のleftovers(残飯)の一つ、空位となったWBCバンタム級のストラップを争うのが井上拓真と那須川天心。

井上と井岡と亀田、父と子の物語を紡いで来たのは彼らだけではありません。

キックボクシングからボクシングへ。

日本ではMMAが根付いていないこともあり、プロ格闘技の中でもボクシングの地位は抜きん出ています。つまり、天心はボクシング転向からここまで、頑迷な〝長年のボクシングファン〟の多くから懐疑的な視線で見られ続けてきたということです。

もちろん、天心が勝ってきた世界ランカーは認定団体のデタラメランキングから産み落とされた雑魚、ジェイソン・モロニーも元〝穴〟王者に過ぎません。

ただ、それは井上尚弥も含めたほぼ全ての現代ファイターの共通項。今回、天心が戦う拓真の相手も質が低い相手が目立ちます。

フロイド・メイウェザーとの茶番劇まで含めて、天心と弘幸の2人が最も挑戦的な Patrilinealität でしょう。

那須川親子にとって、この試合が大きな節目となるのは間違いありません。

そして、この試合を熱望した、実績的には格上の拓真と尚弥もまた絶対に負けられない戦いになります。

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日本での戦前予想は拮抗していますが、英国skybetなど海外のオッズは天心の勝利が1/6(1.67倍)、拓真4/1(5倍)と、明白に元キックボクサーを支持しています。

完全劣化版41歳バージョンのリボリオ・ソリスのスローモーション・ボクシングに手こずった拓真が、天心のスピードと機動力についていけるとは考えられません。

天心から見ても、ここまで非力な相手はキャリア初、怖さはゼロでしょう。

天心27歳、拓真29歳。年齢的には大きな隔たりはありませんが、キャリア7戦の天心は発展途上、20勝2敗の拓真は戦績こそ悪くないものの、完全に底を晒しています。

オッズの通り、天心に完敗すると、「井上尚弥の弟」という重い十字架に押しつぶされるかもしれません。…引退でしょう。

一方の天心はそこまで追い込まれてはいません。

その心理面が吉と出るのか、凶と出るのか?


個人的には、天心の終盤ストップ勝ちを予想します。