“Boxing definitely did a turn..it went from this side to that side and this shit has no loyalty so why would I care, I move accordingly BOXING IS DEAD.


「ボクシングはこっち(スポーツ)からあっち(茶番劇)へ完全に変わったんだ。もともとスポーツとしてのボクシングに愛着なんて持っていないから、俺もあっちへ動くだけだ。(もう何十年も前から言われてることだけど)ボクシングは死んじまったんだ」。



先週、ガーボンタ・デービスは「ボクシングは死んでいる」と吐き捨てました。
マイナースポーツに転落して久しい米国ボクシングですが、ついに落ちるところまで落ちたということです。

認定団体によるデタラメランキングと、そこから量産される〝世界チャンピオン〟が跋扈する倒錯のリング。

ボクシングの市場価値はWWEやUFCにとっくの昔に抜き去られてしまいました。

WWEのようなて徹底したエンタメ性もない、UFCのようなスポーツライクな取り組みともかけ離れたボクシングが、コンバットスポーツの中で存在感がどんどん軽薄になっている状況は誰も食い止めることができません。

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コロナ禍で落ち込んだ競技人口は徐々に回復しているとはいえ、日本以外の多くの国では総合格闘技のファイターがボクシングライセンスを持つことも珍しくなくなりました。

その日本でも、ボクシングの放送はテレビからネット配信へのシフトを完了してしまいました。

マニアが見る趣味への道をまっしぐらです。

プロボクサーの人口は全世界でも3万人弱。この中で専業で食っていけるのは1%、300人にも届かないでしょう。


日本では、競技人口の減少やジムの経営難などに直面するプロボクシング業界を応援しようと、自民党の国会議員でつくる議員連盟が作られるような時代になってしまいました。

自民党に同情されるスポーツにまで落ちぶれたのです。

JBCの有効ライセンスを持つ1281人のプロボクサーのうち、ファイトマネーだけで生活を成り立たせている選手が何人いるでしょうか?

世界の「1%」よりは高い数字だと思いますが、「6回戦になれば生活できた」という1970年代までの「本物の黄金時代」は遠い昔の出来事です。


もちろん、スポーツを好きになる理由は「メジャーだから」「選手たちが大金持ちだから」ではありません。

あらゆる格闘技の中で攻撃に使える面積が極端に狭い、猫の額ほどもない左右のナックルパートのみ。攻撃できるのはベルトラインより上の正面だけ、背面や後頭部への打撃は反則です。

ボクシングは、驚くほど限定的な格闘技です。

もともとは、現在のMMAに近い、いやMMAよりも自由な攻撃が許されていましたが、徐々に反則項目を増やして、1867年に制定されたクイーンズベリー・ルールによって今につながる近代ボクシングが始まりました。

攻撃が限定されるボクシングは、最も弱い格闘技です。

かつて、ロンダ・ラウジーがフロイド・メイウェザーに対戦を迫ったとき、専門家やオッズはラウジーの圧勝と予想しました。女子にも惨敗するほど、ボクシングは弱いのです。

護身術として学ぶならボクシングより有効な格闘技はいくらでもありますが、反則項目を増やしてきたボクシングが他格闘技との比較においての強さを求めていないのは明らかです。

攻撃の手段をどんどん削り落としてきたボクシングは、トドのつまりは最も研ぎ澄まされた格闘技です。

そんな研ぎ澄まされた技術が尊敬されない、奇抜なマッチメイクで人目を惹く茶番劇がもてはやされる〝あっち〟側がメインストリームになるとしたら、これほど悲しいことはありません。

それでも、日本はまだマシです。日本ランキングはデタラメではありません。チャンピオンも粗製濫造されません。ほぼ全てのメディアとファンがボクシングをスポーツだと認めています。



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ここで着ドン。