WBAは井岡一翔をバンタム級9位にランクしました。

間違いなく、井岡サイドから転級に関するお知らせ、つまり〝魚心〟があってのWBAの〝水心〟です。ボクシングの世界では当たり前です。

WBAだって商売、貧乏国の選手よりも富裕国のスターにタイトルを獲って欲しいと考えるのは、当たり前です。

ボクシングの世界では当たり前の常識は、他のスポーツでは非常識ですが、それはボクシングをスポーツと考えるからであって、スポーツではない興行だという事実に気づけば非常識でもなんでもありません。

バンタム級でもアルファベット王座に就けば、日本人初の5階級制覇。井上尚弥と中谷潤人による絨毯爆撃を受けて焼け野原状態のバンタム級なら、チャンスは十二分にあるでしょう。



さて、その井岡に連勝したWBAジュニアバンタム級王者フェルナンド〝プーマ〟マルチネスが、さらなるビッグファイトに挑みます。

ときは11月22日、舞台はサウジアラビアの首都リヤドはANBアリーナ。統括コミッションは英国ボクシング管理委員会(BBBofC)。

イベントタイトルはNight of the Champions(王者たちの宴)。全く同じタイトル(興行の中心)でWWEもサウジで大興行を開催、世界的な注目度はボクシングの惨敗…というかボクシング界もUFCとWWEのグループ企業に牛耳られている時点で勝負の対象ではありませんが、DAZNが世界に配信してくれます(WWEはNetflix)。

ボクシング人気がゼロに等しいサウジでの開催、メインカードがどれになるのかわかりませんが、WBCライトヘビー級(©︎デビッド・ベナビデスvsアンソニー・ヤード)、WBOウエルター級(ブライアン・ノーマンJr.vsデビン・ヘイニー)に加えて、日本のボクシングファンが最も注目するのはジュニアバンタム級の3団体統一戦(WBA©︎マルチネスvsWBC /WBO©︎ジェシー〝バム〟ロドリゲス)です。

PFPトップ5を回遊し、今年のFighter Of The Yearの有力候補にも挙げられているバムは、現時点で井上に次ぐ軽量級の惑星。

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リング誌10月号では、34歳のアルゼンティーナが25歳のPFPファイターを相手に番狂せを起こすと、PFP入りはもちろん、アルゼンチンの伝説的なファイターに並ぶ評価を受けると特集しています。

パスカル・ペレス、ビクトル・ガリンデス、カルロス・モンソン、ニコリノ・ローチェ、セルヒオ・マルチネスーーーう〜ん、彼らと肩を並べるには井岡とバムに勝つくらいでは物足りない気もしますが…。

現在のオッズはバムの勝利が1/8(1.125倍)、プーマ5/1(6倍)。

圧倒的な掛け率の通りにバムが勝てばFighter Of The Yearは難しいかもしれませんが、PFPランキングはまたジャンプするでしょう。