井上尚弥vsムロジョン・アフマダリエフから1週間。

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井上と陣営の発言だけでなく、キャリアを通して初めて見せた慎重な〝倒さないで勝つ〟ボクシングは、少なくとも彼らの認識の中で30歳のウズベキスタン人が過去最強の相手であったことは疑いようがありません。

デタラメランキングが当たり前の4Belt-eraでは、穴王者と雑魚挑戦者が溢れています。

しかし、アフマダリエフはオリジナル8の時代ならランク外でも、2団体時代でも堂々の世界ランカーだったかもしれない強さを持っています。

それでも…「負傷が完治しないままの試合だった」「相手を舐め切っていた」「多くの人が勝っていたと支持した議論を呼ぶ判定」という言い訳を全て受け入れたとしても、あのマーロン・タパレスとクロスゲームをしてしった弱さも抱えていました。

現代の4Belt-eraですら、将来、MJが強豪王者、安定王者に君臨するとは考えられません。

もちろん、スティーブン・フルトンのように上のクラスでアルファベットのストラップをピックアップする可能性がないとは言えませんが、フルトン同様に「強い!」というよりも「相手が弱すぎ」という4Belt-eraならではの戴冠劇なら、という注釈が付きます。

現時点で、キャリア最強の相手がフルトンかアフマダリエフ…この2人が今後、殿堂入りのキャリアを残したり、PFPランキングに数えられるとは敬虔な井上信者ですら想像だにできないでしょう。

どちらがそこまで逆襲出来るかとなると、強豪相手に番狂せを起こせるのはMJの方だと思いますが、あくまで「どちらかといえば」。常識的に考えると、どちらもダメです。

もし、ガーボンタ・デービスに勝ったとしても、PFPに数えられることがレアなことから分かるように「弱い相手に豪快に勝っているだけ」というのがタンクの評価。

PFPファイターのシャクール・スティーブンソンを倒せば、もう誰も「パッとしない対戦相手だらけ」とは言わないでしょうが…。

井上のキャリアを振り返ったとき、スクーターとMJが最強だったとなると、歴代のFighter of the yearの栄誉に輝いたグレートの中で、対戦相手の質は史上最低だったと言われてしまっても何の不思議もありません。

もちろん、これは高いレベルでの話。

井上が2020年代においてオレクサンデル・ウシクやテレンス・クロフォード、カネロ・アルバレスに続く、ディケイド4位のポジションに付け、上位3人と引退年が重ならない限り、日本人2人目となる近代部門での一発殿堂もほぼ確実。

バム・ロドリゲスやデビッド・ベナビデス、あるいは中谷潤人ら若い勢力が井上のレガシーを上回ったとしても、2020年代のトップ10からこぼれ落ちることはないはずです。

来年、PFPファイター中谷との対戦がほぼ内定していることは非常に大きなポイント。

とはいえ、あの才能が一度も冒険の海に乗り出すことなく、リカルド・ロペスのように自分の小さな港湾から外海に出ないままキャリアを終えるとしたら、やはり残念です。