ボクシング界には世界的な統括団体が存在しません。
そのデメリットは数え切れませんが、最も深刻なものはドーピング検査です。
試合を統括する日本ボクシング・コミッションやネバダ州アスレティック・コミッション、英国ボクシング管理委員会(BBBofC)などのローカルコミッションは独自の検査を実施、そしてその検査は試合の直前と直後の採尿だけがほとんど。
試合直前まで体内にドーピング物質の痕跡を残したままでいるアスリートなど、まずいません。
それでも、ボクシングの世界ではそんな杜撰な検査でもひっかるファイターが後を断ちません。
ドーピングがバレて失うタイトルの価値と、ペナルティがあまりにも軽いことが「やったもん勝ち」の空気を醸成しているのです。

認定団体でもドーピング検査を奨励していますが、大々的なクリーン・ボクシング・プログラムを展開するWBCですら現実の対応はグズグズ。最も目も当てられないドーピングは「メキシカンがらみのWBCタイトルマッチ」が相場です。
メジャースポーツも巻き込んだバルコ・スキャンダルの創始者で懲役刑を喰らったビクター・コンテのセカンドチャンスを後押ししたのはノニト・ドネアをはじめとしたボクサーたちでした。
ドネアが人気階級で風当たりの強い立場なら、わざわざ〝李下に冠を正す〟ような真似をしたかどうかはわかりませんが、日本ではドーピング疑惑にふれるメディアもファンもほぼ皆無。ドネアらにとって日本は素晴らしい国でしょう。
さて、ボクシングシーンの記事、エリオット・ウォーセル記者の「The Beltline: The importance of having friends when you fail a drugs test(ドーピング検査にひっかかった卑怯者たちにとって大切なことはそれを見逃してくれる優しい友達をもつこと)」。

ドーピング発覚で科せられた6ヶ月の出場停止期間中に、これ幸いとばかりに古傷の膝を手術したカネロ・アルバレス。
***** ボクシングの世界でドーピングについて話すのは、両親が成人した子供にセックスの話をするよりも難しいテーマです。
そこに踏み込むか、それとも知らないふりをするか。
ボクシングにおいてドーピングの話を持ち出すのは〝the birds and the bees(鳥と蜂)〟(米国で子供にセックスについて婉曲に教えること)の問題ではありません。
それぞれの家庭によって、千差万別の問題ではないのです。
試合当日に解説者や評論家がこの問題にふれることは極めてレアで、試合前の記者会見などでもこの〝タブー〟が持ち出されることはありません。
ドーピングの話を取材する側から口にすると、ボクサーはたちまち機嫌が悪くなり、罵詈雑言を吐いたり、暴行を加えられるかもしれません。
ドーピングの話題を突くのは、ボクサーにとって都合の良いテーマでないことはもちろん、プロモーターやテレビ局、運営側にとっても歓迎できない行為です。
明日、サウジアラビアのリングに上がるディリアン・ホワイトはモーゼス・イタウマとの対戦で大金を得る予定です。
ファイトウィークになってもドーピングや検査の話題が掘り下げられることはなく、ホワイトがあたかもアルコール中毒の患者がリハビリの12ステップサポートでも受けているかのように、暖かい取り巻きとメディアに囲まれて快適な日々を過ごしました。
異常な光景です。
そもそも、ドーピングに手を染めたホワイトが大手を振って活動できるボクシング界が狂っているのです。
ドーピング検査で陽性反応を示しても、6ヶ月程度の出場停止処分が下されるだけ。年に2試合しかしないトップファイターにとって6ヶ月の出場停止は痛くも痒くもありません。
これが陸上競技などの五輪種目なら、選手生命を絶たれるほど長い出場停止処分を受けるでしょう。
明日のイベントには堤駿斗も登場。堤のあとにリングに上がるレイモンド・フォードとアブラハム・ノバの勝者と激突する路線でしょうか?
井上尚弥との対戦が内定していたニック・ボールとサム・グッドマンのWBAフェザー級12回戦、ヘビー級はホワイトvsイタウマに加えて、フィピップ・フルコビッチとデビッド・アデレイもセット。
なんとも豪華なイベントです。
ゲート収入は小さく、DAZNへ支払う放映権料と選手へのファイトマネーは相場よりもはるかに高く、選手やチームの渡航費・宿泊費もサウジ持ち。
イベントを統括するのはUAEボクシング・コミッション。リング誌の事実上の本社があるUAEドバイの統括コミッションです。
サウジの興行をメインで統括してきたBBBofCを徐々に外していく算段でしょうか。
そして、このイベントもエディー・ハーンとフランク・ウォーレンの共同興行。少し前まで会場で隣席しても目も合わせなかった不倶戴天の敵同士だったというのに、オイルマネーで油まみれになるとたちまち笑ってハグする関係に。
とはいえ、次に切り離されるのは、こういうイベントを作れなかった私利私欲に走る無能なプロモーターでしょう。
Eddie Hearnや Frank Warren の代わりにTurki Al-Sheikhの名前が現れる日も近いかもしれません。
そのデメリットは数え切れませんが、最も深刻なものはドーピング検査です。
試合を統括する日本ボクシング・コミッションやネバダ州アスレティック・コミッション、英国ボクシング管理委員会(BBBofC)などのローカルコミッションは独自の検査を実施、そしてその検査は試合の直前と直後の採尿だけがほとんど。
試合直前まで体内にドーピング物質の痕跡を残したままでいるアスリートなど、まずいません。
それでも、ボクシングの世界ではそんな杜撰な検査でもひっかるファイターが後を断ちません。
ドーピングがバレて失うタイトルの価値と、ペナルティがあまりにも軽いことが「やったもん勝ち」の空気を醸成しているのです。

認定団体でもドーピング検査を奨励していますが、大々的なクリーン・ボクシング・プログラムを展開するWBCですら現実の対応はグズグズ。最も目も当てられないドーピングは「メキシカンがらみのWBCタイトルマッチ」が相場です。
メジャースポーツも巻き込んだバルコ・スキャンダルの創始者で懲役刑を喰らったビクター・コンテのセカンドチャンスを後押ししたのはノニト・ドネアをはじめとしたボクサーたちでした。
ドネアが人気階級で風当たりの強い立場なら、わざわざ〝李下に冠を正す〟ような真似をしたかどうかはわかりませんが、日本ではドーピング疑惑にふれるメディアもファンもほぼ皆無。ドネアらにとって日本は素晴らしい国でしょう。
さて、ボクシングシーンの記事、エリオット・ウォーセル記者の「The Beltline: The importance of having friends when you fail a drugs test(ドーピング検査にひっかかった卑怯者たちにとって大切なことはそれを見逃してくれる優しい友達をもつこと)」。

ドーピング発覚で科せられた6ヶ月の出場停止期間中に、これ幸いとばかりに古傷の膝を手術したカネロ・アルバレス。
***** ボクシングの世界でドーピングについて話すのは、両親が成人した子供にセックスの話をするよりも難しいテーマです。
そこに踏み込むか、それとも知らないふりをするか。
ボクシングにおいてドーピングの話を持ち出すのは〝the birds and the bees(鳥と蜂)〟(米国で子供にセックスについて婉曲に教えること)の問題ではありません。
それぞれの家庭によって、千差万別の問題ではないのです。
試合当日に解説者や評論家がこの問題にふれることは極めてレアで、試合前の記者会見などでもこの〝タブー〟が持ち出されることはありません。
ドーピングの話を取材する側から口にすると、ボクサーはたちまち機嫌が悪くなり、罵詈雑言を吐いたり、暴行を加えられるかもしれません。
ドーピングの話題を突くのは、ボクサーにとって都合の良いテーマでないことはもちろん、プロモーターやテレビ局、運営側にとっても歓迎できない行為です。
明日、サウジアラビアのリングに上がるディリアン・ホワイトはモーゼス・イタウマとの対戦で大金を得る予定です。
ファイトウィークになってもドーピングや検査の話題が掘り下げられることはなく、ホワイトがあたかもアルコール中毒の患者がリハビリの12ステップサポートでも受けているかのように、暖かい取り巻きとメディアに囲まれて快適な日々を過ごしました。
異常な光景です。
そもそも、ドーピングに手を染めたホワイトが大手を振って活動できるボクシング界が狂っているのです。
ドーピング検査で陽性反応を示しても、6ヶ月程度の出場停止処分が下されるだけ。年に2試合しかしないトップファイターにとって6ヶ月の出場停止は痛くも痒くもありません。
これが陸上競技などの五輪種目なら、選手生命を絶たれるほど長い出場停止処分を受けるでしょう。
Saturday 16, August 2025
Riyadh, Saudi Arabia
commission:UAE Boxing Commission
promoter:Eddie Hearn (Matchroom Boxing),
Frank Warren (Queensberry Promotions)
Frank Warren (Queensberry Promotions)
matchmaker:Steve Furness
inspector:Mary Jean Juarez- Cubcuban
timekeeper:Leo Campuzano, Brad Williams
view on DAZN PPV
明日のイベントには堤駿斗も登場。堤のあとにリングに上がるレイモンド・フォードとアブラハム・ノバの勝者と激突する路線でしょうか?
井上尚弥との対戦が内定していたニック・ボールとサム・グッドマンのWBAフェザー級12回戦、ヘビー級はホワイトvsイタウマに加えて、フィピップ・フルコビッチとデビッド・アデレイもセット。
なんとも豪華なイベントです。
ゲート収入は小さく、DAZNへ支払う放映権料と選手へのファイトマネーは相場よりもはるかに高く、選手やチームの渡航費・宿泊費もサウジ持ち。
イベントを統括するのはUAEボクシング・コミッション。リング誌の事実上の本社があるUAEドバイの統括コミッションです。
サウジの興行をメインで統括してきたBBBofCを徐々に外していく算段でしょうか。
そして、このイベントもエディー・ハーンとフランク・ウォーレンの共同興行。少し前まで会場で隣席しても目も合わせなかった不倶戴天の敵同士だったというのに、オイルマネーで油まみれになるとたちまち笑ってハグする関係に。
とはいえ、次に切り離されるのは、こういうイベントを作れなかった私利私欲に走る無能なプロモーターでしょう。
Eddie Hearnや Frank Warren の代わりにTurki Al-Sheikhの名前が現れる日も近いかもしれません。
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