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2025/08/10 23:22

当日計量で無謀な減量が後を絶たずで今の形になったと聞いたんですが前日計量の方が問題なんですね。


元記事: 誰も悪くはない…それなのに最悪の事故が起きてしまう。② (編集)
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>当日計量で無謀な減量が後を絶たずで今の形になった

その認識は、間違いではありません。

ただ「当日計量だから無謀な減量をする」わけではありませんでした。当日計量では減量のダメージを回復する時間が短すぎるから、十分な回復時間が与えられるという理由で前日計量に移行したのです。

「十分な回復時間が与えられる」という狙いは、当たり前のことながら効果的でしたが、ここで二つの深刻な問題が浮かび上がってしまいます。

一つは「十分な回復時間」を見込んで、より無謀な減量に追い込んでしまうこと。前日計量で半死状態でも、健康体に近い状態まで戻すための30時間以上の十分な回復時間があるわけです。

しかし、秤に乗る前は足元もおぼつかない状態だった選手が、30時間後には殴り合いのリングに上がることの危険は誰にでもわかるでしょう。

ジェイミー・マクドネルは井上尚弥との試合の前日計量で老人のような生気のない表情とカサカサの肌で秤に乗ってリミットをクリアしたあと、自力で上着を手に取って羽織れないほど衰弱していました。

そして、その時点で、マクドネルの宿泊したホテルの部屋は床がびしょびしょに濡れていたと伝えられました。

許容量を超える大量の利尿剤を使用したことは明らかでしたが、試合を許可したJBCは事故がおきたときどんな弁明を用意していたのでしょうか?

十分な回復時間があるから…それはあまりにも危険な余裕です。

もう一つは、長い回復時間によってもたらされるリバウンドがボクシングの階級制を冒涜するとんでもない体重差を生み出してしまうことです。

井上尚弥や井岡一翔が優秀なリバウンダーであることは、このブログでも何度かふれてきました。

大谷翔平がピッチロックなど新しい機器にたいして、MLBの関係者や審判が驚くほどの早い順応を見せたように、超一流選手は新しいルールをいち早く取り込んで自分のものにしてしまうものです。

そして、彼らは前日計量からの回復でどれだけリバウンドするのかが「大きな戦略の一つになる」(井上)ことも識っています。

選手の安全と健康のために施行した前日計量が、試合当日に大きな体重差を生み出す、より大きな危険を生み落としてしまったのです。

井上尚弥や井岡一翔だけでなく、ほとんど全ての試合は「ジュニアフェザー級」や「ジュニアバンタム級」とテロップで流れていても、実際には「ライト級」や「ジュニアウエルター級」での体重で行われているのです。

いや、正確には「フェザー級vsジュニアウエルター級」、あるいはそれ以上のハンデキャップマッチが当たり前に行われているのです。

https://fushiananome.blog.jp/archives/9580115.html

健康体で前日計量に臨み、健康体で翌日のリングに上がるヘビー級と、軽量級など過酷な減量が当たり前のクラスでは、リスクの大きさが違うだけでなく、リスクの性質が違います。

おそらく…暴論でもなんでもなく、階級性を廃止して無差別級だけにするなら、全てのボクサーが井上や中谷のように青白い肌とこけた頬で秤に乗ることなく、健康体で計量、健康体でリング・インすることができます。

そうなると、過酷な減量や水抜きなどというトリックも使わずに筋肉増強に励み、最強の井上は63〜64kg、中谷なら70kgちかくまでビルドアップするかもしれません。

事故の原因に減量があることは、もはや明らかです。

階級リミットに合わせる減量を禁止…つまり階級性を廃止すると、健康上の問題を抱えたファイターがリングに上がる可能性は排除できます。

それが現実的ではないのはわかりきっていますが、そこに極論があることを踏まえて考えていかなければなりません。

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誰も悪くはない…それなのに最悪の事故が起きてしまうーーーもしかしたら、この競技の本質、つまり私たちが愛してやまないボクシングのそもそもの魅力が、もはや時代にそぐわない、そんな段階の入り口にさしかかっているのかも知れません。