定点観測したいところですが、いつものことながら酔っぱらいの思いつき企画、前回は去年の3月24日、今回は4月21日、約ひと月遅れですが、ご容赦あれ。

IMG_2892


コロナ禍で2万人を割り込むまで激減した競技人口は、2万7000人以上まで盛り返しています。

ただし、BoxRecがより広く多くの国から情報を集め、より深くデビュー戦の決まったライセンス取得者(キャリア・ゼロ)のボクサーまで拾い上げていることも〝人口増加〟の一因です。

階級別の「競技人口」だけを見ると、ヘビー級は1547人で、井上尚弥が主戦場としているジュニアフェザー級の1401人と大きな差はありませんが、これをもって「ヘビー級とジュニアフェザー級の〝層〟の厚さは変わらない」と受け止めてはいけません。

ヘビー級のトップ10が英国人5人、オーストラリア人2人、ウクライナとドイツ、アルメニアが一人ずつという構成に対して、ジュニアフェザー級はメキシコ3人、日本とフィリピン2名ずつ、オーストラリアとウズベキスタン、ナミビアが一人ずつ。

欧米の富裕国が支える階級は関心も大きく、報酬が高く、専業率が高いのは当然です。

日本勢がタイトル独占のバンタム級はその日本が6名、メキシコとプエルトリコ、米国、タンザニアが1名ずつ。

ウエルター級は米国4名、日本と英国、南ア、ドミニカ、フランス、ウズベキスタンが1人ずつ。

米国市場で傑出した人気を誇るカネロ・アルバレスのスーパーミドル級はメキシコ、米国、プエルトリコ、フランスが2名ずつ、クロアチアとグァテマラが1人ずつ。

最軽量のストロー級は日本が4名、フィリピン2名、中国、タイ、南ア、プエルトリコが1人ずつ。

米国や英国など富裕国でも優れた軽量級ファイターは存在しますが、ナショナル・ランキングや州のランキングは貧弱で階級によっては無いものもあります。

欧米の富裕国が軽量級に興味がないのは当然です。

これ、逆もまた然りではありません。

つまり、日本では世界でいう重量級、スーパーミドル級から上のナショナル・ランキングは存在しませんが、けしてマイナーとは言えません。

日本のボクシングファンは世界(欧米)で人気のある階級、選手に敏感なアンテナを張っています。

ウエルター級はフライ級の3倍超の競技人口ですが、日本のファンはタイトル奪取の難易度とその偉業度が3倍では済まないこともよく知っています。

ヘビー級やミドル級、ウエルター級のスター選手はもちろん、欧米で脚光を集めるとライトヘビー級やクルーザー級にも積極的に興味を持つのが、オールラウンダーな日本のボクシングファンの特徴です。

しかし、欧米ではそんなことは全くありません。米国のカジュアルなファンがストロー級のオスカー・コラーゾや、「誰も見たことがない」(ESPN)ジュニアフェザー級の井上尚弥の興味があるかと言えば、ありえません。

そもそも、軽量級への偏見も強く関心が低い上に、井上や井岡ら日本の優れたファイターの試合は実質無料放送でもウイークデイの明け方にオンエア。「コアなマニア以外は誰も見ない」のは当然です。

井上のT -モバイル・アリーナのチケット販売状況は相変わらず重く、心配です。どんどん値下げして、最後はなんとか人を入れるかもしれませんが、上階席開放はもうあり得ません。PPV無しでゲート収入が売上のほとんどですから、とんでもない赤字興行になりそうです。



しかし、ボクシングファンの姿勢としてどちらがこのスポーツを真から楽しめるか、となると軽量級への偏見がない日本のボクシングファンであることは間違いありません。

YouTuberボクサーや、他のスポーツなら永久追放もののルール無視のライアン・ガルシア、ルールを守れないばかりか生粋の犯罪者ガーボンタ・デービスらが挑戦的なマッチメイクから逃げ続けても人気を保っている欧米の現状にはうんざりします。