日本女子サッカーのクライマックスは、現在のところ2011年の2011年FIFA女子ワールドカップ優勝です。

なでしこはUSWNT(米国代表)との死闘を制して優勝、澤穂希が得点王と最優秀選手に選ばれた、ドイツで開催の大会です。



あの大会で、米国ではすでに人気スポーツにのし上がっていた女子サッカー、USWNTの最年少選手として大きな注目を浴びていたのがアレックス・モーガンでした。

滅多にお目にかかれない〝スター然〟とした強烈なオーラを纏っていたストライカーでした。

決勝戦でも可愛い顔してるのにエゲつないにも程がある攻撃力で、なでしこを何度も崖っぷちに追い込みました。

とにかく、影響力のある女性でした。

私の友人の娘さんが全米代表のジュニアチームに選抜されるほどサッカーのめり込んだきっかけも、やはりアレックスでした。


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ESPNはスーパースター引退を伝える冒頭で「There is no weight like the expectation of being the next star of the U.S. women's national team.〜USWNTの次期スター候補と期待されるほどの重圧は他に存在しない」と書き始めています。


2009年代表デビューを果たした20歳はすでに、伝説のミア・ハムと比較されるほどの才能を撒き散らせていました。

そして「Just as Hamm came to be known simply as "Mia," Morgan is known to most as "Alex" without any other qualifiers needed.〜ミア・ハムが〝ミア〟と呼ぶだけで彼女を指すように、アレックス・モーガンも〝アレックス〟だけで誰でもわかる存在になったのです」。



特別な美貌を持つアスリートは、いつの時代でもスペシャルです。

サッカーで真っ先に思い浮かぶのは、男子のデービッド・ベッカムでしょう。

ピッチの外でもファッションや言動で芸能面を賑わせた点では、共通していますが、アレックスとベッカムは決定的に違います。

アレックスはセクハラや賃金など、男性優位の社会で虐げられた女子アスリートの代表として、敢然と戦いを挑み勝利を勝ち取る、ピッチの外でもストライカー…というかファイターでした。

この意味で、アレックスはベッカムよりも、モハメド・アリに近いグレートでした。



There is no weight like the expectation of being the next star of the U.S. women's national team.〜USWNTの次期スター候補と期待されるほどの重圧は他に存在しない。

この世界一重いスーパースターのトーチをアレックスから受け取るのは、誰になるのでしょうか?