シーサケット・ソールンビサイ

WBCジュニアバンタム級のタイトルを2度獲得、リング誌王者にも就き、多くのメディアがPFPランキング中位まで評価したグレートです。

そんなシーサケットも現在37歳。軽量級では引退してるのが当たり前の年齢です。

八重樫東の噛ませ犬として後楽園ホールでプロデビュー(3ラウンドTKO負け)したタイ人は、2戦目で屋富祖裕信(3ラウンドKO負け)、5戦目で大庭 健司(3−0判定勝ち)と日本御用達の踏み台としてキャリアをスタート。

そして、大庭戦の敗北を最後に13連勝してWBCジュニアバンタム級王者・佐藤洋太に挑戦。

佐藤は3度目の防衛戦、シーサケットは安牌と見られ、タイでの世界戦連敗記録にストップがかかると期待されていました。

しかし、日本で晒した脆弱なかませ犬の印象は完全に払拭され、世界基準の重戦車に変貌していたシーサケットに8ラウンドで粉砕されてしまいます。

日本のメディアは「勝負に絶対はない。それでもまさか、まさかの結末」(ボクシング・マガジン)と的外れな見方が目立ちましたが、あの試合を目の当たりにしたボクシングファンはシーサケットの見方を180度変えました。

WBCストラップは、帝拳のカルロス・クアドラスに敵地メキシコで惜敗、手放してしまいます。

それでも、2017年にPFPキングのローマン・ゴンサレスに勝利、大方の予想を引っくり返してタイトル奪還。

欧米のマニアは「Massive upset(大番狂せ)」と騒ぎ立てましたが、日本のファンから見ると十分起こりうる「Mild upset」。

IMG_0391


母国に帰国したシーサケットは、国王から宮殿に招かれ祝福を受け、国民的英雄に登り詰めます

2年前に3度目の王座返り咲きを狙ったバム・ロドリゲスとの一戦は惨敗に終わり、物語は終わったと誰もが思いましたが…。

8月30日(金)、バンコクのラチャダフィセーク・バザール特設リングで6回戦を戦いユナニマスデジション(3者とも59−54)で勝利したシーサケットは「3度目の返り咲きを狙う」と、世界戦を渇望しました。

今回の対戦相手ウッティチャイ・ウラチャイは、今年プロデビューして、1勝1敗この試合が3戦目ですが、アマチュア経験が豊富な30歳で、1ヶ月前にはナワーポン・ソー・ルンビサイと対戦(0−3判定負け)しています。

2ラウンドに2度ダウンを奪うなど圧勝したシーサケットの実力を、この試合で見極めるのは難しい。

波乱万丈のシーサケットが三度タイトルを獲れるのか?それ以前に、タイトルマッチまで漕ぎ着けるのか?

それは、誰にもわかりません。そう、仏様でもご存知あるまい、です。