Saturday 10, August 2024
  
Tingley Coliseum, Albuquerque, New Mexico, USA
commission:New Mexico Athletic Commission
promoter:Bob Arum
matchmaker:Brad Goodman
media:USA ESPN, USA ESPN+

IBF Feather (supervisor: Levi Martinez)




挑戦者アンジェロ・レオの地元ニューメキシコ州アルバカーキ(プロボクサーの名産地です)で行われたIBFフェザー級12回戦。


大番狂せ、起きました!

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「ロペスの防御には複数の欠陥がある」と、自信を見せていたアンジェロ・レオの言葉を信じる人はいませんでした。

クリス・アルジェリが評価していた左フックがBAN!!!と決まって痛烈に倒された王者は、そのままカウントアウト。




初回のヒット数で13−10と互角以上に渡り合ったレオは、第2ラウンド以降も手数で圧倒、主導権を渡しません。

右目尻を切り裂かれながらも、勝利への手応えを掴んだアンダードッグは剣っめいに戦い続けます。

第9ラウンド、レオの右目上からついに血を噴き出しましたが、流れは渡さず。

ロペスは打たれた疲れだけでなく、スタミナも赤信号、規律のあるキャンプを過ごしていなかったのでしょう。

そして迎えたフィナーレ。地元の好青年が屈強なメキシカンに屠られる、そんな残虐なシーンを覚悟していたファンにとって歓喜の瞬間が訪れます。

圧倒的不利と見られていたファイターが懸命に戦い抜き、最後はビッグショットを放って王者を沈める。

レオにとってキャリア最高、それも飛び抜けて最高の勝利です。

そして、アルバカーキのボクシングファンも、久しぶりの美酒を浴びているでしょう。彼らもまたビッグ・ウィナーです。

ウィリアム・ヒルも、リング誌も、英国ボクシングニューズ誌も、もちろん私も揃いも揃ってフシ穴でした。

「ベナドがナメまくっててもレオには勝てる」。そう予想していました。

謝らなければなりません。

アンジェロ・レオ様、申し訳ございませんでした。感動しました。Upset Of The Yearだけでなく、KO Of The Yearでも最有力候補です。



ボクシングはこれがあるから、面白い。

とはいえ、井上尚弥の対戦相手として面白い存在になりつつあったベナドが惨敗。予想通りの圧勝で「井上!早くフェザーに上がって来い!」と叫んで欲しかったのですが。

う〜ん、ちょっと複雑です。