Friday 21, June 2024
  
Fontainebleau Las Vegas, Las Vegas, Nevada
commission:Nevada Athletic Commission
promoter:Bob Arum
matchmaker:Brad Goodman

WBO World Feather 

©︎Rafael〝El Divino〟Espinoza 
vs
Sergio Chirino Sanchez




王者ラファエル・エスピノサが、想定内の中でも最高の勝ち方でセルヒオ・サンチェスを攻め落としました。

挑戦者が世界基準の実力がないことは、誰もがわかっていました。

初回に痛烈なダウンを奪われ、その後も攻撃に晒されなからダメージを蓄積していく雑魚挑戦者は精神的にも削られ、第4ラウンドに3度目のダウンから立ち上がったものの戦意喪失。

エスピノサが強いことは、ロベイシ・ラミレスとの互角の戦いでタイトルを奪ったことから明らかでしたが、ラミレスと再戦して勝てるかどうかはわかりません。予想は互角か、またしてもラミレス有利になるかもしれません。

今回のサンチェス戦の内容と結果では、フェザー級最強か?の疑問符を外すことは無理です。

身長185㎝のアドバンテージを十分に活かすことができない、セバスチャン・フンドラと同じ香りを漂わせています。相手の射程距離から遠いポジションを取ることが下手で、スティーブン・フルトンほどではありませんが、防御には大きな欠陥を抱えています。

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初回、第3ラウンド、第4ラウンドにダウンを奪ったエスピノサですが、死に体のサンチェスの攻撃を交わしきれない貧弱なディフェンスが目立ちます。

それでも…。ラミレス戦でも光った、距離を潰そうする相手に放つショートアッパーはお見事。あれを見せられると、思い切って踏み込むことができません。

ラミレスも手を焼いたコンパクトなパンチは、大振りで押してくる対立王者ルイス・アルベルト・ロペスとは対照的。

初防衛戦を満点解答でクリアしたエスピノサの次戦は様々なオプションが考えられます。

トップランク&ESPNのラインではラミレスとの再戦、そしてIBF王者ロペス、WBA王者ニック・ボールとの統一戦。そして、ブルース〝Shu Shu〟キャリントンも控えています。

日本の軽量級ファイターに否定的な意見が多いBOXING SCENE 24はエスピノサの対戦相手として井上尚弥にも言及。

「エスピノサは井上には大きすぎるだろう。そして、日本で十分な待遇を得ている井上は米国で名前を売るために階級を上げる必要はない。井上はエスピノサやロペス、バルガス、ロベイシ、キャリントンと戦うことを恐れているだろうから、フェザー級の状態を見ながら上がってくるはずだ」。


トップランクがリードする階級だけに、ある程度まとまった(統一王者が誕生した)頃合いに、井上が乗り込むのは楽しみな展開です。