井上尚弥が大方の予想通りにルイス・ネリから圧倒的な勝利をあげ、ジュニアフェザー級のUndisputed titleの初防衛に成功すると、PFP1位返り咲きはあるのでしょうか?

現在のPFPのトップ5を見渡すと…。

Transnational Boxing Rankings Board(TBRB )が①テレンス・クロフォード、②井上尚弥、③オレクサンデル・ウシク、④ドミトリー・ビボル、⑤カネロ・アルバレス。

ESPNの上位5人も同じメンツで、カネロが4位、ビボルが5位。

リング誌はトップ3までは同じながら、4位カネロに続く5位はアルツール・ベテルビエフ(ビボルは6位)。

そして、ボクシングファンがみんな大好きなベテルビエフは、TBRBとESPNでは6位。

井上の試合に先駆けて5月4日(現地時間)にカネロがハイメ・ムンギアを迎えてスーパーミドル級のUndisputed championshipを戦います。

無敗のムンギアを圧倒的な形で破れば、PFPランクを少し押し上げるかもしれませんが、井上のトップ返り咲きを阻む壁にはなりません。また、ムンギアが番狂せを起こしてもPFPの中位に食い込むのが精一杯でしょう。

井上の脅威となりうるのは、サウジアラビア・リヤドのキングダムアリーナで行われる2試合(いずれもUndisputed championship)の勝者です。

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 それにしてもサウジのセンス…。


まずは5月18日、ヘビー級の全てのタイトルを賭けてオレクサンデル・ウシクとタイソン・フューリーの無敗同士が激突します。フューリーはフランシス・ガヌーに喫した大失態で多くのメディアのPFPランキングから追放されましたが、本人は否定しているもののガヌーを舐め切っていたのは間違いありません。

普段、約220ポンドで計量するウシクはさらに軽く仕上げてくるとも噂され、270ポンドを超えるフューリーとの差は60ポンド(27.2kg)以上に広がる可能性があります。

60ポンド!です。ジュニアフライ級(108ポンド)の寺地拳四朗が、スーパーミドル級(168ポンド)のカネロとそのままの体重で戦うようなものです。

たった3ポンド超過のライアン・ガルシアごときに敗れたデビン・ヘイニーが可哀想です。

pound -for -pound(体重同一時)という概念そのものを破壊するリアルPFPのウシクが「現時点でも1位」という意見を否定できるとしたら「PFPは階級のあるファイターの格付けであるべきだから。ヘビー級は除外」という苦しい言い訳しか思い当たりません。

ウシクがフューリーを翻弄、ストップするようなことがあればPFP1位返り咲きは確実、たとえSD勝利でも1位は間違い無いでしょう。

そして、キングダムアリーナで行われるもう一つのUndisputed championshipはライトヘビー級、6月1日のビボルvsベテルビエフ。こちらも無敗で、尚且つPFPファイター対決です。

スタイルの違いからも、世界中のボクシングマニアから最も楽しみにされている試合です。この試合の勝者が一気にジャンプアップ、1位に推されても何の不思議もありません。


さて、トップスポットのクロフォードは8月3日にWBA王者イスラエル・マドリモフに挑戦、WBO暫定タイトルもステイクされます。

クロフォードの4階級制覇が確実視されていますが、インパクトに欠ける相手。キングダムアリーナの勝者が1位に就くと、マドリモフに勝っても奪回は難しそう。

井上に視点を戻すと、ネリに何もさせずに破壊すると、東京ドームというアクセントで1位復帰もあるかもしれませんが、所詮はネリ…PFP1位を語る中では救いようが無いほどの超絶の雑魚です。

たとえ1位返り咲きでも、リヤドの試合結果によって、またもや2週間も持たない超短命PFP1位に終わりそうです。

クロフォードのエロール・スペンスJr.、ウシクのアンソニー・ジョシュアのようなキャリアに箔を付ける相手が欲しいところですが、単なる競技人口だけでなく様々な意味で層が薄い軽量級では無いものねだりなのでしょうか?