正式発表をしていないだけで、ボクシングファンの100人が100人、引退だとわかってたと思います。

でも、私は、心のどこかで、現役続行すると信じていました。



15年以上前。

村田諒太がまだアマチュアの頃、試合会場ですれ違ったことがありました。

当時、すでに彼は有名人。

村田を間近に見た感想は「評判通りカッコいいな」とか「やっぱり大きいな」とか、ではなく「絶対ケンカしたらアカンやつ」でした。

いろんな意味での強さや野生が、滲み出てました。

ボクシングファンの一人として、村田「以来」の声を私たちは聞くことが、いつ出来るのでしょうか?

「村田諒太以来、史上二人目の五輪ミドル級金メダル!」「村田諒太以来、史上二人目の世界ミドル級タイトル防衛!」。

日本のボクシング界が恋焦がれながらも、近寄ることが出来なかったアメリカの〝メジャー〟階級。





誤解を恐れずに語ると、井上尚弥や西岡利晃らの「パウンド・フォー・パウンド」だとか「MGMグランド」だとかの〝弱者の言葉遊び〟とは違う、メジャーに斬り込んだからこそ、村田には大きなサポートが集まりました。


うまく伝わっていないでしょうが、私のスタンスは「階級に貴賎はない」です。

リカルド・ロペスやローマン・ゴンサレス、井上尚弥らの世界的な認知が低いのは、世界の〝ボクシング民度〟が低すぎるからです。

しかし、世界の一般認識は「階級には貴賎がある」です。

そして、そこを理解しなければ、何も始まりません。そこを理解せずに「軽量級でも米国でスターダムの頂点に立てる」と、幻覚を肥大化させるのは、あまりにも馬鹿すぎます。

「MGMグランドでメインだから世界でも人気があるファイター」とか「PFP1位はアメリカのボクシングファンにも人気がある」なんて悪い薬飲んで見たような頭悪過ぎな幻覚を見てはいけないのです。

その意味でも、村田のキャリアは素晴らしかった、です。

五輪の金メダルと、プロの世界王者。どちらが価値があるか、どちらが難しいかと聞かれて答えに迷う人はいないでしょう。

ゲンナジー・ゴロフキンには勝てませんでしたが、あのカザフスタン人はボクシング界のメジャー、マイク・トラウトです。


そこを目指す、そこを掴む、「村田以来」のファイターが登場する未来がすぐそこに迫っていることを信じて期待したいです。