年末、忙しくてエキマ総集編は忘年会帰りのタクシーの中で2日遅れで観戦してます。

気になったのは1位の「井上尚弥vsノニト・ドネア第2戦」と、2位の「ゲンナジー・ゴロフキンvs村田諒太」が静止画だったことでした。

「権利の問題」で、仕方のないのでしょうが、なんだかなぁ。

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そういえば「バトラー戦」がランキングに入っていなかった気がするのですが、タクシーの中で見落としてたのか?

そして、ゲストの村田諒太が忖度なしの本音発言を繰り返したのも、ちょっと驚きでした。

「ガーボンタ・デービスはあんなに小さいのにどうしてライト級で戦えるのか?」と質問を振られた村田は「そこまでリスクを冒しても、ライト級ならお金になると言うことですよ」と即答。

それだけならまだしも「レベルの低い下の階級で圧倒的に勝ってもお金も注目も集まらないからですよ」。

そこは、フレームという意味不明の言葉を使って「身長だけじゃなく骨格やフレームもありますからね」というのが、日本のボクシング番組に出演している大人の答えです。

井上のジュニアフェザー級挑戦についても「4ポンドや2ポンドで階級が変わるって言うのがよくわからないんです、僕は」。

そこは「1ポンド変わるだけでもパンチ力や耐久力は変わると言われてますからね」が、大人の答えです。

しかも、いくら軽量級でも「2ポンド」差の階級はありません。

それに、米国での人気は悲惨でも、井上は日本限定なら今や文句なしのスポーツセレブです。

「レベルの低い小さな階級」でも、井上や日本のトップボクサーは特別で、それなりに注目もお金も集めています。「バンタム級は経済的に何も保障されていない(職業として成立しない)」(バトラー)というのは、英国や米国の話です。

サッカーW杯で解説した本田圭佑が「本音を出すと日本に厳しいことを言ってしまうので、全面的に日本代表を応援する姿勢でやった」と、大人のスタイルに徹したのと、村田は対照的でした。

井上は人気階級に出て行かなくても、軽量級でも日本国内で十分なカネとステイタスが約束されるポジションを築きあげたのです。

デービスのように「そこまで危険を冒して」人気階級を目指す必要がないのです。

パッキャオが日本人なら、ジュニアミドル級まで進出するなんて考えもせずに、井上のように軽量級の殻に閉じこもっていたはずです。

井上と身長が変わらないデービスが日本人なら、やはりフライ級やらバンタム級やらで戦って人気者になっていたはずで、米国の人気階級なんて目指さなかったでしょう。

「MGMグランドガーデンアリーナでメイン」という夢は打ち砕かれた井上ですが、そこにこだわらずとも軽量級の歴史上最も稼ぐボクサーになったのです。

そもそも、デービスの直近の試合、ローランド・ロメロ戦のファイトマネーは〝たったの〟200万ドル。「3億円近い」(日本経済新聞)井上より少ないのです。 

井上には大きなリスクを冒す必要が全くないのです。ましてや、米国で戦うとなると報酬も注目も会場も全てが大幅にスケールダウン。リスクだけが爆発的に巨大になるのに、リターンは激減なんて、あり得ません。

プロ野球選手がMLBを目指すのはリスクに見合ったリターンが十分期待できるからです。

もし、ジュニアフェザー級で亀田和毅戦が実現したら「デービスvsライアン・ガルシア」を上回る興行規模になるかもしれません。 

サッカーで例えると、日本はサッカー(人気階級)に手が届かなくても、ビーチサッカーやフットサル(マイナー種目)でも国内限定ですがスーパースターになれるのです。

そういえば、和毅も井上との対戦を再三ぶち上げています。亀田一家に贖罪のチャンスがあるとしたら、井上戦しかあり得ません。そして、井上にとっても「那須川天心vs武尊」の日本格闘技史上最大の興行を超える可能性があるとしたら、亀田は有力なオプションの一つです。