「真のメジャー本塁打記録はアーロン・ジャッジ」。

今季、ヤンキースのジャッジがア・リーグ新記録となる62本塁打を記録。 

バリー・ボンズ(73本)やマーク・マグワイア (70本)の本塁打は「ステロイドの時代」に作られた欺瞞の記録、というわけです。

今年1月にはボンズとロジャー・クレメンスが殿堂入り投票で10年連続落選、候補資格を失いました。MLB最多762本塁打を放ったボンズと、サイ・ヤング賞7度獲得のクレメンスに、殿堂の扉は永遠に閉ざされたことになります。

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「真のメジャー本塁打記録はアーロン・ジャッジ」…懐かしい響きです。

「真の女子100メートル世界記録はマリオン・ジョーンズ」。

フローレンス・ジョイナーは1988年のソウル五輪で10秒49の驚異的な世界記録を叩き出して優勝。しかし、急激に記録が伸びたこと、男性並みの筋骨隆々の肉体、頬や顎に髭が生えていたこと…様々な事実から彼女がドーピングしていたと、多くの人が今も信じています。

1990年代末に登場したマリオンは、ジョイナーの記録には及ばないものの、世界歴代2位の10秒65をマーク。当時、米国のメディアは「真の女子100メートル世界記録はマリオン・ジョーンズ」と賞賛しました。

しかし、2003年にバルコ・スキャンダルが発覚すると、マリオンもまたドーピングの誘惑に勝てなかった堕ちた天使であることが白日のもとに晒されてしまうのです。



MLBに話を戻すと昨年、大谷翔平と打撃成績を争ったダルビッシュの同僚フェルナンド・タティスJr.が、今年8月に筋肉増強剤の使用が見つかり、80試合の出場停止処分を受けました。

10月には大谷の元同僚で3年前に急死したタイラー・スキャッグスが球団職員から渡された禁止薬物を服用していたことが明らかになりました。

スポーツファンに取って非常に悲しいことですが、ドーピングは後を絶ちません。





「驚異的なパフォーマンス」と「ドーピング」は、世界で最も簡単な連想ゲームになってしまいました。

証拠がなくても、人々は疑惑の視線を逸らすことはありません。「驚異的なパフォーマンス」が繰り返されるようなら、尚更です。

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ところが、非常に摩訶不思議なことが今、米国で起きています。

「驚異的なパフォーマンス」といえば、野球はおろかスポーツ全史を紐解いても、ドーピングでもたらされた欺瞞のパフォーマンスまで含めても、大谷翔平がやってのけたことは疑惑の目を向けるべき屈指の存在に数えられるでしょう。

ところが「大谷はドーピングしている」という憶測は、どこからもほとんど聞こえてこないのです。

パフォーマンスだけ見ると、彼ほど怪しい人物は、スポーツ全史振り返ってもなかなか見つけることはできません。

彼が二刀流で残してきた「驚くべきパフォーマンス」の数々は、ドーピングの状況証拠としてどれもこれも十分すぎるものです。

なぜ、大谷にドーピング疑惑がかけられないのか?その正確な理由はわかりません。

「15勝」「34本塁打」が単体では「驚異的なパフォーマンス」とは言えないから、なかなか実感がわかない。つまり、比較対象がないユニコーンの評価に戸惑っているからかもしれません。

しかし、それ以外にも、彼の天真爛漫な振る舞いも大きいでしょう。

イニングを投げ終えた大谷に「粘着物質」の確認に歩み寄る審判団に、笑いながら手の指を広げて見せる大谷と、「お前がやってないのはわかってるけど、お前だけ調べないわけにいかんから」と言ってるかのように、苦笑いしながら大谷の手を見る審判たち。

観戦スタンドが100%解放される感想を聞かれて「声援は力になります。ドーピングですね」と言い放って、記者団を苦笑いさせたこともありました。

本塁打王争いの最中に、セーフティバントを決める、怪我を恐れずに盗塁する、本盗までやってのける…彼に取って大きなレガシーにならない内野安打や盗塁を果敢に試みる姿勢は、自分が得することだけを考える卑怯者には到底できないものです。

単純に野球を楽しんでいる、そうとしか見えません。

ユニコーンは野球そのものに極めて重篤な中毒症状を呈していますが、それゆえにドーピングなど全く必要ないのです。

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まぁ、それでもあのパフォーマンスは疑わしい…。

「僕は投手だけでしたが、それでももっともっと練習する時間が欲しかった。時間が足りなかった」(川上憲伸)。

「一日中バットを振って、とにかく練習しないと試合で打てるわけがない。一日24時間は足りない」(福留孝介)。

きっと、大谷は時間を増幅させるドーピングをしてるに違いありません。それしか辻褄が合いません。絶対そうです。

どんな化学物質を組み合わせれば、時間増幅剤が出来上がるのか、全く見当が付きませんが。

しかし、大谷の採血や採尿から時間増幅剤が陽性反応を示しても、ユニコーンファンは安心して大丈夫です。

2022年10月29日の今日現在、MLBはもちろん、WADAですら禁止薬物に「時間増幅剤」はリストアップされていないのですから。