【Rumble in the Jungle】1974年10月30日、アフリカ系アメリカ人=African-American=がルーツの地、アフリカ大陸で対決した世界ヘビー級タイトルマッチ。

王者ジョージ・フォアマンと、挑戦者モハメド・アリのメガファイトは両者に500万ドルずつを最低保証したドン・キングが興行権を獲得するも、当時のレートで了解合わせて30億円は「そんなカネは誰も用意出来ない」と実現不可能と考えられていた。

キングも「米国では無理」と、中東や欧州の富裕国に開催を打診、手を挙げたのがザイールの独裁者モブツ・セセ・セコ大統領だった。

独裁者がモハメド・アリという名前を国威発揚のために利用した巨大イベントは、翌年にはフェルディナンド・マルコス大統領がマニラにアリvsジョー・フレイジャーを招致、モブツに倣った。

国際的に様々な問題を抱える独裁者にとって、五輪招致に代わる国威発揚の手段が「モハメド・アリ」だったのだ。

ザイールで、圧倒的な知名度と黒人代表のスポークスマンとしてアリは神の如く崇められ、ザイール国民のほとんどはその勝利を信じて疑わなかった。

しかし、世界的には「アリはフォアマンに序盤でKOされる」と絶望的な予想だけ、アリの勝利など誰も信じていなかった。



【Cobalt Open-pit Mining site 〜コバルト源流 危険な採掘〜】ー朝日新聞8月13日朝刊から要約ー「テスラやアップル、トヨタはここで何が起きているのかを知るべきだ」。

コンゴ民主共和国の南東部、コルウェジ近郊のジャバラ鉱山。

コバルトの世界生産の約7割がこの国から採掘されている。

コバルトは、スマホや電気自動車のリチウム電池に不可欠のレアメタルだ。

コンゴのコバルト生産は3割が手掘りによるもので、無許可で採掘されることも少なくない。

当然、安全は二の次で死傷事故は日常茶飯事。幼い子供が採掘現場で働くことも珍しくない。

坑道の天井が崩落、13歳の弟を失ったフランク・マソヤは「弟は両足を岩に挟まれ千切れても、2日間生きていた。弟がこんな死に方をしたのに、外国企業が巨額の利益を得ている。私は強烈に怒っている」。

「穴の奥から死臭が立ち昇ってきた。それでも弟の亡骸を引き上げることは、危険すぎて不可能だった。私に出来ることは、芳香剤をまくことだけだった」。


【48 years later】48年前、モブツが発揚したという国威とは何だったのだろうか?

ザイールからコンゴになって、国名以外に何が変わったのだろうか?