現在、専門家評価の高いファイターのトップ3、井上尚弥とカネロ・アルバレス、テレンス・クロフォード。


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瞬間的妄想評価のPFPランキングでは日本のモンスターが頭一つ抜け出し、カネロが急落していますが、年度別に表彰されるFighter of the yearではカネロが大きくリードしています。

最上位のFighter of the year、全米ボクシング記者協会(BWAA)が定めるSugar Ray Robinson Awardに選出されているのは2019、21年と2度輝いているカネロと、2014年のクロフォード。

格落ちのリング誌 Fighter of the yearでは、カネロがやはり2019、21年で受賞、こにらの2014年はクロフォードではなくセルゲイ・コバレフでした。

井上は、残念ながらBWAAとリング誌ともにFighter of the yearの受賞経験がまだありません。

さらに、近年トレンド化している Undisputed champion の点でもクロフォードがジュニアウェルター級、カネロがスーパーミドル級でタイトルコレクションをコンプリートしています。

一方の井上はバンタム級に王手をかけた状態とはいえ、最後のピースWBOを持つポール・バトラーとの交渉がこじれるようだと、完全統一にこだわらずにジュニアフェザー級へあげるかもしれません。

正直、井上にとってバトラー戦は、勝って証明するものは何もなく、最後のベルトをピックアップするだけの意味しかありません。

とはいえ、年内にバトラーを大方の予想通りに破壊すると、日本人ではファイティング原田以来、54年ぶりののバンタム級Undisputed championに就きます。

今年のFighter of the yearは、上半期の結果ではジュニアミドル級を完全統一したジャーメル・チャーロ、カネロを止めたドミトリー・ビボル、井上ら群雄割拠。

下半期、オレクサンダー・ウシクがアンソニー・ジョシュアを鮮烈に返り討ち、ゲンナジー・ゴロフキンがカネロを初めてノックアウト…そんな衝撃が走ると、Fighter of the yearレースはさらに混迷の度合いを深めてしまいそうです。

井上がFighter of the yearを掴むには、バトラーを撃破してバンタム級完全統一を果たすのが、最低条件になります。

ーーーここまで、3人の表層的な実績を振り返りました。

いよいよ本題、誰に勝ったのか?を見てゆきましょう。