もうすぐ8月15日。

その日は終戦記念日などではなく、私が人生で初めて迎える「ボクシングマガジンが発売されない発行日」です。

初めてボクマガを手にしたのは、中学校の図書館だったでしょうか。

他のスポーツ月刊誌が国内のアマチュアやプロに焦点を当てていたのに対して、ボクマガの巻頭カラーページでは当たり前のように世界のビッグファイトがレポートされていたのが、とにかく目を引きました。

ベースボールマガジンやサッカーマガジンではMLBや欧州リーグは〝脇役〟でしたが、ボクマガではシュガー・レイ・レナードやマービン・ハグラー、ロベルト・デュラン、トーマス・ハーンズ、マイク・タイソンらは堂々の主役、それがとにかく斬新でした。


悲しいかな、今月からボクマガ最新号は書店の棚に並ぶことはありません。

ベースボールマガジン社が発行しているだけに、簡単には休刊・廃刊にはならないと楽観していましたが、それゆえに不採算部門として簡単に切られたという側面もありそうです。

残された専門誌は何度か休刊を経験している〝永遠の経営難〟のボクシングビート。

「ボクマガとビート、どっちを買おうか」と悩むことのなくなった寂しい夏に、ビートの定期購読を始めました。

ボクマガ、ビートだけでなく、ボクワーやワーボク、ゴングやナンバーなどなどなど、紙媒体を引っ張り出して、青春と情熱を焦がしたレポートを振り返ってゆきます。