まず、こんなシリーズを始めるのが気が早すぎるというよりも、ポール・バトラーに非常に失礼なことで、まず英国の'Baby Faced Assassin'にお詫びしてから始めるべきでした。

バトラーは2010年のプロデビュー以来、34勝15KO2敗。まだ2度しか敗北を知りません。その2回とも世界タイトルマッチで、相手はその時は階級を代表する強豪と見られていました。

IBFジュニアバンタム級王者のゾラニ・テテと、やはりIBFバンタム級王者決定戦のエマヌエル・ロドリゲス。

テテは大物喰いのジョンリール・カシメロに屠られたとはいえ、強豪と言っても差し支えないかもしれませんが、ロドリゲスに至っては世界戦になるとどの試合でももれなくヘタレとチキンを丸出しにする、絵に描いたような過大評価でした。

テテに一方的に切り刻まれ、あのロドリゲスに綺麗に封じ込められたバトラー。誰がどう考えても、井上と戦ってジャッジのお世話になることはないでしょう。どのタイミングで主審がバトラーを救うのか?あるいは主審がカウントも取らずに試合を止めるような壊滅的なフィニッシュになるのか?

かつて、階級最弱王者の名を欲しいままにしていたジェイミー・マクドネルよりも明らかに弱いでしょう。一応王者にもかかわらず、リング誌で10位、ESPNでは圏外と世界ランカーの実力すら認められていない雑魚です。

カシメロとの試合では1−10という咬ませ犬レベルのオッズでした。

ベルトを持ってなければ、井上が戦うのは時間の無駄でしかない相手です。

嗚呼、お詫びしようとしたのに、バトラー、ごめんなさい。

さて、ジュニアフェザー級、122ポンドです。

前回は、スティーブン・フルトンとムロジョン・アフマダリエフが二分割している現在のジュニアフェザー級シーンをチラ見しましたが、ここからはそのStoryに満ちたHistoryを振り返ります。

ジュニアフェザー級歴代PFPの最新版はもちろん、今日のBoxRecになってしまいます。

それによると…①エリック・モラレス、②マルコ・アントニオ・バレラ、③ウィルフレド・ゴメス、④ジェフ・フェネック、⑤西岡利晃、⑥ダニエル・サラゴサ、⑦ビック・ダルチニアン、⑧ウィルフレド・バスケスSr.、⑨カール・フランプトン、⑩セレスティノ・カバイェロ。

西岡が入ってるのはご愛嬌にしても、122ポンドで3試合しか世界戦を戦っていないフェネックが4位とは、対戦相手の質や名前の大きさを考えるとアリか?

しかし、ダルチニアンに至ってはこの階級では1試合(北米王者決定戦)しか戦っていないのです。ジュニアバンタムが全盛期で、バンタム級で階級の壁にぶつかり低迷したダルチニアンが7位って…これは、もはや…。
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「キャリア通じたポイント制」を、順位が高くなる階級に当て込むとどんな狂乱ランキングがもたらされるのかを見せつけてくれます。

BoxRecを除いて、最新となるとリング誌2021年12月号の「DIVISION BY DIVISION:The Greatest Fighters of All-Time」(階級別歴代最強ファイター)になりそうです。

こちらはベスト5までと次点候補を発表。
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BoxRecほどではないにせよ、リング誌もバンタム級の次点にウィラポン・ナコンルンアンプロモーションを食い込ませるなど、名を根拠にしてるかわからない混乱のランキングです。
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ジュニアフェザー級は①ウィルフレド・ゴメス、②マルコ・アントニオ・バレラ、③エリック・モラレス、④ギレルモ・リゴンドー、⑤ダニエル・サラゴサ。

次点グループはウィルフレド・バスケスSr.、イスラエル・バスケス、ジェフ・フェネック、ノニト・ドネア、マニー・パッキャオ。この階級は次点がちょうど5人なので、これで10傑。

パッキャオもないわぁ。

殿堂入りのサラゴサの評価の高さは、日本のボクシングファンからすると戸惑ってしまいますが、10傑には入るか。

個人的なベスト10は。。。。。①ゴメス、②バレラ、③モラレス、④バスケスSr.、⑤カバイェロ、⑥ドネア、⑦フェネック、⑧サラゴサ、⑨ブヤニ・ブング、⑩ファンマ・ロペス。

ジュニアフェザー、確かに後半は乱れます。

カバイェロは難攻不落な感じはトップクラスでした。ドネアは、このクラスでの活躍が主に評価されて年間最高選手賞に輝きました。

フェネックは滞在時間こそ短かったものの、印象は鮮烈。サラゴサも殿堂入りは未だに疑問ですが、このクラスの強豪です。

ブングは安定長期政権を王者のままフェザー級へ。ファンマは、このクラスでは強かった。

まだまだ続きます。