昨日から、陸上競技の関東インカレが始まりました。

男子2部10000m決勝はノア・キプリモ(日本薬科大)が28分28秒58で優勝。2位は岸本大紀(青学大)で28分28秒94。

1部は、順大の伊豫田達弥が28分42秒85で優勝。

2部の方がタイムが速い、なんて10000mのレースで言い出しても、2部の方がレベルが高いことにはなりませんが、関東では1部と2部の長距離種目のトップ選手の実力差は逆転現象が長らく続いています。

日テレのニュースZEROで、大接戦となった2部が取り上げられました。

私の時代には2部の方が強いなんて、あらゆる種目であり得ませんでした。他のスポーツでもそんな逆転現象が定着しているなんて考えられません。

ニュース番組のスポーツコーナーで紹介されるなんて、1部でも想像もできませんでした。それが2部だなんて。
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この巨大な倒錯を演出しているのは、視聴率だけなら日本最強のスポーツ箱根駅伝です。

そもそも関東ローカル大会の箱根駅伝が全国的に注目されるのってどうなの?長距離以外の種目にも注目すべき、なんて正論は置いて、日本最強の箱根駅伝はアメリカで興味を持たれることは絶対にありません。

言うまでもありませんが、ボクシング軽量級が注目されないのと同根の理由です。

彼らにとって関係性が薄すぎる、距離が遠すぎるからです。

その一方で、ラスベガスで最も成功した格闘技はマンダレイベイリゾート&カジノ イベントセンター(ミケロブ・ウルトラ・アリーナ)で行われた大相撲公演(2005年)です。

大相撲は、彼らにとって軽量級よりも関係性が薄く、遠いように思えます…。

この会場はノニト・ドネアvsフェルナンド・モンティエルが行われ、井上尚弥vsジョンリール・カシメロが決定していたラスベガスの大会場です。

ただし、軽量級は人気がないため上階席を封鎖、ドネアの試合はそれでも空席が目立ち、チケットも格安でした。

井上の試合も同じ仕様で、発表されたチケット価格のあまりの安さに驚いた日本のファンも多かったのではないでしょうか。

「彼らは大相撲を格闘技、スポーツとして見ていないから、ボクシングとは同列に語れない」というのは、ある意味でその通りですが、ボクシング軽量級も純粋なスポーツとして見られていないのもまた事実です。

ボクシングマニアではない、一般的なスポーツファンにとって軽量級は「ミゼットボクシング」です。

ラスベガスでミゼットボクシングのメガファイトを打つには、彼らに箱根駅伝を夢中にさせるほどのBプランなどを突き抜けたZプランが必要です。

彼らが箱根駅伝に夢中になるとしたら?

物語性に富んだメキシカンの学生長距離ランナーが米国で人気を博し、箱根駅伝に特例スポット参戦するというウルトラZくらいしか思い浮かびません。

レオ・サンタクルスのようなフェザー級あたりで人気爆発(軽量級としては)するメキシカン登場の方が、まだ10年に一度くらいあり得そうです…。