Saturday 4, June 2022
Motorpoint Arena, Cardiff, Wales, United Kingdom  

Super Feather Contest, 12 Rounds

International Boxing Federation World Super Feather Title


村田諒太がWBAミドル(160ポンド)級のストラップを失ってしまい、日本最重量の世界王者はジュニアライト(130ポンド)級の尾川堅一になりました。

三番目の最重量王者はバンタム(118ポンド)級の井上尚弥。

尾川のジュニアライト級は単純な競技人口(今日現在)では17階級中5位で、村田のミドル級(6位)を僅差でかわしています。 

ボオクシングの場合の競技人口は、階級の攻略難易度やファイトマネーに必ずしも直結しません。

例えば7位フェザー級は8位スーパーミドル級や9位ヘビー級、11位ライトヘビー級、12位クルーザー級よりも競技人口が多いから、レベルもファイトマネーも高い、なんて誰も考えていないでしょう。
9e3a5efd-s
 軽量級は発展途上国、貧しい国の選手が多くファイトマネーも少ない。重量級は富裕国で大きな興行が打てる。

日本を例外に、富裕国で軽量級の人気が高い国はありません。とはいえ、日本や途上国でも欧米への憧れからミドル級やヘビー級への人気は強烈です。

井上尚弥がミドル級やウェルター級で同じパフォーマンスを見せていたら、それこそ「ボクシング界の大谷翔平」でしたが、現実は米国では注目されることのない、需要もないバンタム級。

フライ級やバンタム級を「伝統」「黄金」と呼んでいるのは、手の届かない欧米の人気階級を見ないようにしているから、だけです。

本当は、日本人もウェルター級やミドル級、ヘビー級を伝統にしたいし、そこで活躍するファイターを待ち焦がれているのです。

尾川のジュニアライトは、これまでも多くの日本人王者を輩出してきた「伝統」の階級です。

人気階級と言い切ることはできないかもしれませんが、人気階級への登竜門とは呼べるでしょう。

この玉座に就いた日本人は沼田義明、小林弘、上原康恒、畑山隆則、ホルヘ・リナレス、粟生隆寛、内山高志、三浦隆司、伊藤雅雪…強烈な面々です。

そして10人目が尾川。
 

現在のジュニアライト級シーンは、PFP入り目前のシャクール・スティーブンソンがリング誌+WBO+WBCの3つのベルトを掌握。
                   ****** 

Junior lightweight (130 lbs.)

RING:Shakur Stevenson

WBO:
 Shakur Stevenson

IBF: Kenichi Ogawa

WBA: Roger Gutierrez

WBC: Shakur Stevenson 
 
                   *******

ライト級進出も噂されるスティーブンソンですが、本人は「まず、Undisputed champion(完全統一王者)になりたい」とこのクラスでのベルトコレクションに意欲を見せています。

尾川には、敵地英国でコルディナに明白な勝利を収めて、スティーブンソン戦をコールして欲しいです!

日米サウスポー対決、実現となると舞台は米国、オッズも予想も圧倒的不利でしょうが、大方の見立てを裏切る面白い対決になると思います。