モハメド・アリのおかげで色々知ることは出来たとはいえ、ベトナム戦争は私にとって、歴史の教科書の出来事です。

1979年のソ連によるアフガン侵攻は、まだ小学生だったとはいえ、翌1980年のモスクワ五輪を日本や米国など西側諸国がボイコット、岸体育館での山下泰裕らの涙の抗議や、淡々と日々の練習をこなしていた瀬古利彦の姿をテレビで見たので、よく覚えています。

ルーマニアのチャウシェスク、ソ連崩壊、ベルリンの壁崩壊、北朝鮮の拉致問題…そして現在のロシアによるウクライナ侵略。

私にとってのソ連やロシア、共産主義国の記憶は時代遅れの思想を掲げて個人崇拝に迷走した「悪」の色合いが強いものです。

もちろん、ソ連が宇宙開発で米国を先行していたことや、北朝鮮が韓国よりも豊かだった時代があったことなどは知識としては知っています。

私が大学に進学した頃にはすっかり影を潜めていた学生運動が労働者が主導するとされたソ連や北朝鮮の社会を憧憬していたことも少しは知っています。

米国を中心とした西側諸国の支配者層が共産主義を恐怖し、理不尽な赤狩りや、朝鮮やインドシナ、自国から離れた土地で残虐な代理戦争を繰り広げたことも、私にとっては「終わった歴史」になっていました。

高校のときの担任教師が元全共闘の闘士で、変わり者だったので私みたいな生徒にも目をかけてくれていましたが、そんな恩師も亡くなってしまいました。

ただ、世の中は面白いもので昨年、仕事先の元文学少女の方(正確には現在も文学おばさん・元少女です)とのオンライン飲み会にソ連・ロシア通の方が参加、興味深い時間を過ごすことができました。

学生運動の馬鹿者どもだけでなく、文学少年・少女たちにとってもロシア文学は外せない中核。

思想や文学において、アメリカよりもソ連を憧れる時代があったこと、文学においてはいまだにその評価は不動のものであることは、私でも分かっていることでしたが、ソ連の労働者が日々送る生活についてはよくわかりませんでした。

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しかし、その元少女の知り合いのソ連通の方が同じ沿線住みということで、2月に一度遊びに行く機会がありました。

70年代初めにソ連を訪問したときのアルバムを見せてくれ、いろんな文献・雑誌までを惜しみなく貸してくれたのです。

その一つが「ソビェト婦人」。この雑誌は見れば見るほど「欧米かッ!?」と急速にタカトシ化してしたいます。

ソ連版「LIFE」です。

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◼️「黒海はまねく」↑

夏休みのシーズン!療養地に通ずる街道は、活気をみせてきます。

何万という自動車が、人びとをまちから海のほとりに、休息へと運んでいきます。(1963年6月号)◼️

フロリダかッ!



◼️「モード」

今年のモードは、簡素で実用的ですが、なんとなくロマンチックなムードをたたえています。

若い女性には、主として、スポーティなスタイルが多く、パンタロンに短いオーバー、あるいはハーフコートなどの取り合わせが好評です。(1970年10月号)◼️

パリコレかッ!


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◼️「空飛ぶ病院」↑

「救急機医」という職名が生まれたのはソビエト初の救急飛行機「K-3」があらわれた1927年のことです。いま、ソ連には186の救急および、定期出張診療所があり、2万人の医師がここで働いています。

こうして、世界でいちばん大きな〝空飛ぶ病院〟ができたのです。

国家は毎年、救急飛行機とそこで働く医療勤務員の数をふやすために、ますます多くの資金を出しています。(1970年10月号)◼️


1927年にドクターヘリかッ!




このタイミングで旧ソ連を賛美するつもりは全くありません。

主権国家への侵略行為はすべからく悪であり、何よりも私たちは西側諸国の住人です。

土曜日の「日本史上最大の戦い」もほとんどの日本人は村田諒太を応援しました。

ボクサーとしては格上のゲンナジー・ゴロフキンが、敵地のリングに引っ張り上げられる構図です。

日本人以外のボクシングファンはゴロフキンに感情移入したはずです。

現在のボクシングシーンがメキシコ中心に回っていなければ、あるいはゴロフキンがメキシカンだったなら、カネロ・アルバレスはとっくの昔に駆逐されていたかもしれません。

そうなったらすうなったで、ゴロフキンがメキシカン・コネクションに庇護されて、カネロよりも厄介なドーパーとして、今頃ヘビー級に君臨していたかもしれませんが…。

もちろん、日本行きの構図も全く別のものになっていたでしょう。

主題がボクシングに逸れる前に、ソ連やロシア文学などなどについて、ソ連通の方や右翼や左翼、元文学少女、私の周りに蠢く怪しい人々の意見も織り交ぜながら、正義の定義や地上の楽園を熱く激しく語り尽くしたいと思います。

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ロシアにもホルモン焼きがあるそうな。