世界ヘビー級チャンピオン。

ボクシングというスポーツの頂点に立つには、まずヘビー級の体重が必要です。

フロイド・メイウェザーはもちろん、マニー・パッキャオですら「ヘビー級」なんて世界とは全く無縁、冗談でも語られることはありませんでした。

それでも、クルーザー級やライトヘビー級の世界王者からは、ほとんどの挑戦が失敗に終わっているとはいえ、成功例もあります。
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フィツモンズがどれほど強かったのか?粗い動画と文献にしか手がかりはありませんが「恐ろしいほど強かったはず。そうでなかった理由は、どうにもこうにも見当たらない」(リング誌)。

「ヘビー級制覇」の最下限はミドル級。

ボブ・フィッツモンズとロイ・ジョーンズJr.が成し遂げています。

しかし、フィッツモンズは文句無しの大偉業でしたが、ロイは最弱王者ジョン・ルイス狙いの1試合限定、いわゆる〝空き巣〟〝ピンポンダッシュ〟でした。

「狭量なロイのヘビー級挑戦が何だったのか?」。その答えは、報酬やPPVの数字が如実に説明してくれています。

なにしろ「ロイ的なヘビー級制覇」は、すでにあのカネロ・アルバレスが狙っています。

鍵になるのは「穴王者狙い」です。

くだらない…。

とはいえ「ロイ的なヘビー級制覇」は、どこまで引き下げることができるのでしょう?

元世界ジュニアミドル級王者カネロがヘビー級王者になれば、フィッツモンズとロイの「ミドル級」を更新します。

いくら何でも、ここらあたりが限界です。154ポンド=ジュニアミドル級の下となると147ポンド=ウェルター級です。

パックメイですら冗談でも触れなかったのですから、ウェルター級王者が50ポンド以上も重いヘビー級制覇なんて想像も出来ません。ありえません。

〝ダック(旬の強豪との対戦を避ける)〟メイウェザーはもちろん、パッキャオにも、多くのファイターが対戦熱望の雄叫びを挙げました

そして、雄叫びの主がビッグネームの場合「メイウェザーがまた逃げた」と短絡的な見方が噴き出しました。

メイウェザーが、彼の決まり文句「ビジネスにならない」すら口にせず、対戦要求を無視したファイターがいます。

ボクサーとしては何事にも誠実に対応するパッキャオが、その対戦要求にノーコメントだったファイターがいます。

身長185㎝・リーチ201㎝のThe Punisherの最後の対戦相手は、石田順裕でした。

禍福は糾える縄の如し。人生はその通りです。悪いことばかりは続きません。

しかし、「アスリートとしての」人生となると、それはあまりにも脆弱です。

一瞬の事故が全ての夢や可能性を粉々に打ち砕いてしまうことが、残酷なまでに普通に起こってしまうのです。