試合後の会見で井上尚弥は「4団体統一を凄く重視してきたけど、こじれてスムーズにいかないなら、スーパーバンタム級も考えたい。陣営と相談します」と語り、こだわり続けたバンタム級完全統一を諦める可能性も示唆しました。
一方で、ノニト・ドネアとジョンリール・カシメロの二択となった団体統一戦は来年4月中旬、首都圏のアリーナクラスの大会場で実施予定と言われています。
2人との対戦交渉に合わせ、両者合わせてのファイトマネーも軽量級では破格となる200万ドル(約2億2000万円)超になる見通しで、ジュニアフェザー級以下の試合、しかも日本人対決ではない、となると破格の報酬です。
日本人対決なら「辰吉丈一郎vs薬師寺保栄」「亀田興毅vs内藤大助」のようなメガファイトがありました。
また、日本人対決ではない「井上vsドネア」も軽量級のメガファイトとして世界を驚かせたのは記憶に新しいところです。
「大会場」に「日本でも人気のドネアかカシメロ」。両者合わせて200万ドルは法外な金額ではありません。地上波テレビでスポンサーも集まるでしょうし、録画放送となるであろうWOWOWからも少ないながら放映権料が入ります。
井上や大橋秀行の言葉からラスベガスやトップランク、天文学的数字といった言葉は聞けなくなりました。
コロナ前、憧れのMGMグランド訪問に「ここでメインが目標。バンタムでは無理。フェザー級まで行けば景色が変わる」と話していた井上がジェイソン・モロニー戦前には「バンタムでメインが張れるとは」とご機嫌でした。
しかし、マイケル・ダスマリナス戦後のインタビューで〝本場〟の観客の雰囲気を聞かれて「ただ騒いでいるだけ」と吐き捨てた言葉からは「試合なんて見ていない」という悲しみと怒りが感じられました。
もしかしたら、トップランクやESPNが格安か無料、あるいはなんらかの謝礼まで払ってお粗末なサクラを入れたのかもしれません。
日本でもプロレスや演劇などの興行でテレビ映りの問題から、謝礼を払ってサクラで空席を埋めるのは広告代理店の仕事で何度も見聞きしています。
あれがサクラかどうかはわかりませんが、井上は試合を見ていない観客に幻滅したのかもしれません。少なくともトップランクのマネジメントには、深い失望しかなかったのではないでしょうか。
今では、日本でも大なり小なり「バンタム級の日本人に期待していたような居場所はラスベガスには無い」ということは痛ましいほどに伝わっているでしょう。
「石橋、薪を焚べる」でゲスト出演した井上が「(カシメロが挑発すればするほど)PPVが売れていいんじゃない」と何度もしつこく繰り返されるのを笑って聞き流していた表情からは「(少なくとも現時点で)自分の試合がPPVに乗ることはない」ということをよく理解しているように見えました。
そして、いつのまにか「井上はもう日本では見れない」「PPVで20億円」なんていう妄想は、井上信者からもほとんど聞かれなくなりました。
いずれにしても「MGMグランドガーデンアリーナでメイン」というモンスターの夢は散ったと見て良いでしょう。
もちろん、井上には何の落ち度もありません。トップランクのプロモートで戦った2試合の内容は100点満点です。非の打ち所がありません。
不満があるとしたら対戦相手の実力と名前〝それ〟だけです。
そして、井上が〝太平洋を超えた最大の目的は〝それ〟だったというのに。
トップランクへの失望は、どれほど大きかったことでしょうか…。
世界的には失敗だったWBSSが日本で大きな成功を収めたのは、井上の出色のパフォーマンスのおかげです。
山中慎介が対戦を熱望したレオ・サンタクルスのように、バンタム級にも例外的な人気者は出現しますが極めてレアケースです。
「井上尚弥のラスベガス」は、望むようなマッチメイクは実現せず、日本側が放映権料などを搾り取られる歪な構図でした。
挙句の果て、井上陣営は日本に戻って米国式のPPVに打って出ました。リングの中では「ひりひりするような挑戦」が出来なかった井上ですが、この試みは井上の〝ボクシングキャリア〟で初めて経験する完全アンダードッグの、まさに「挑戦」。
失敗に終わった「米国で人気の無い階級を狙い撃ちにしたWBSSの虚構」「井上尚弥のラスベガス進出の蹉跌」から何が総括できるでしょうか?
当たり前の話ですが、失敗の炎に焼かれた灰を揺籃としてだけ、本物の火の鳥・成功が孵化します。
WBSSや、かつての「スーパー6」が食指を伸ばさなかったウェルター級やミドル級、そしてヘビー級。カネロ・アルバレスの進出でスーパーミドル級はメジャーに沸いていますが、いずれにしても米英のマーケットで最も注目されるのは「147ポンドから」です。
舞台は違いますが、大谷翔平がぶち抜いた日本人の壁は、まさにボクシングにおける「147ポンドから」の〝奴らの心臓〟でした。
日本史上最高のアスリート、イチローが刺激したのは〝彼らの末端〟でした。
残酷な言い方ですが、ベーブ・ルースは誰でも知っていますが、ジョージ・シスラーやウィリー・キーラーは誰も知らないのです。
フライ級やバンタム級の選手が「ラスベガスでの成功」を憧れるのを否定はしません。現実に、それをやってのけた英傑を私たちは目の当たりにしているのですから。
ただし、彼はフライ級のままラスベガスを征服したのではありません。フェザー級でもライト級でもありません。ウェルター級でスーパースターを駆逐して、初めて「ラスベガスで成功」したのです。
井上は「ここに来れるとしてもフェザー急に上げてから。メインを張るには最低でもフェザー。バンタムでは難しいです」と話しましたが、米国に強固なファンベースが無い日本人では「フェザーでもライトでも難しい」のが、悲しい現実です。
井上の夢は砕かれましたが、それはリングの外のくだらない話です。リングの中では、彼はいまだに無敵です。しかも、試合はとびきり面白い。
モンスターの価値がわからない、僻地の砂漠ラスベガスに放映権料や憧れ料を払うなんて、全くもって馬鹿げています。
彼の価値がわかる国で、彼に最も健康的な報酬を支払う土地で、彼が仕事をしてくれたら良いだけです。
そして、それは、もちろん鬼畜米英ではありません。
そして、それは、おそらく、日本だけではありません…。
どこまでも続く話です。。。井上が引退した後も。。。。
「イチローは象ではない。ハエだ」。「ローマン・ゴンザレスの試合は面白くない。理由は小さいから」。
奇妙で面白い発想ですが、全く賛成できません。
イチローやロマゴンを楽しめない人は、心の底からかわいそうだと思います。
アーメン。 神よ、彼らに憐れみを。
一方で、ノニト・ドネアとジョンリール・カシメロの二択となった団体統一戦は来年4月中旬、首都圏のアリーナクラスの大会場で実施予定と言われています。
2人との対戦交渉に合わせ、両者合わせてのファイトマネーも軽量級では破格となる200万ドル(約2億2000万円)超になる見通しで、ジュニアフェザー級以下の試合、しかも日本人対決ではない、となると破格の報酬です。
日本人対決なら「辰吉丈一郎vs薬師寺保栄」「亀田興毅vs内藤大助」のようなメガファイトがありました。
また、日本人対決ではない「井上vsドネア」も軽量級のメガファイトとして世界を驚かせたのは記憶に新しいところです。
「大会場」に「日本でも人気のドネアかカシメロ」。両者合わせて200万ドルは法外な金額ではありません。地上波テレビでスポンサーも集まるでしょうし、録画放送となるであろうWOWOWからも少ないながら放映権料が入ります。
井上や大橋秀行の言葉からラスベガスやトップランク、天文学的数字といった言葉は聞けなくなりました。
コロナ前、憧れのMGMグランド訪問に「ここでメインが目標。バンタムでは無理。フェザー級まで行けば景色が変わる」と話していた井上がジェイソン・モロニー戦前には「バンタムでメインが張れるとは」とご機嫌でした。
しかし、マイケル・ダスマリナス戦後のインタビューで〝本場〟の観客の雰囲気を聞かれて「ただ騒いでいるだけ」と吐き捨てた言葉からは「試合なんて見ていない」という悲しみと怒りが感じられました。
もしかしたら、トップランクやESPNが格安か無料、あるいはなんらかの謝礼まで払ってお粗末なサクラを入れたのかもしれません。
日本でもプロレスや演劇などの興行でテレビ映りの問題から、謝礼を払ってサクラで空席を埋めるのは広告代理店の仕事で何度も見聞きしています。
あれがサクラかどうかはわかりませんが、井上は試合を見ていない観客に幻滅したのかもしれません。少なくともトップランクのマネジメントには、深い失望しかなかったのではないでしょうか。
今では、日本でも大なり小なり「バンタム級の日本人に期待していたような居場所はラスベガスには無い」ということは痛ましいほどに伝わっているでしょう。
「石橋、薪を焚べる」でゲスト出演した井上が「(カシメロが挑発すればするほど)PPVが売れていいんじゃない」と何度もしつこく繰り返されるのを笑って聞き流していた表情からは「(少なくとも現時点で)自分の試合がPPVに乗ることはない」ということをよく理解しているように見えました。
そして、いつのまにか「井上はもう日本では見れない」「PPVで20億円」なんていう妄想は、井上信者からもほとんど聞かれなくなりました。
いずれにしても「MGMグランドガーデンアリーナでメイン」というモンスターの夢は散ったと見て良いでしょう。
もちろん、井上には何の落ち度もありません。トップランクのプロモートで戦った2試合の内容は100点満点です。非の打ち所がありません。
不満があるとしたら対戦相手の実力と名前〝それ〟だけです。
そして、井上が〝太平洋を超えた最大の目的は〝それ〟だったというのに。
トップランクへの失望は、どれほど大きかったことでしょうか…。
世界的には失敗だったWBSSが日本で大きな成功を収めたのは、井上の出色のパフォーマンスのおかげです。
山中慎介が対戦を熱望したレオ・サンタクルスのように、バンタム級にも例外的な人気者は出現しますが極めてレアケースです。
「井上尚弥のラスベガス」は、望むようなマッチメイクは実現せず、日本側が放映権料などを搾り取られる歪な構図でした。
挙句の果て、井上陣営は日本に戻って米国式のPPVに打って出ました。リングの中では「ひりひりするような挑戦」が出来なかった井上ですが、この試みは井上の〝ボクシングキャリア〟で初めて経験する完全アンダードッグの、まさに「挑戦」。
失敗に終わった「米国で人気の無い階級を狙い撃ちにしたWBSSの虚構」「井上尚弥のラスベガス進出の蹉跌」から何が総括できるでしょうか?
当たり前の話ですが、失敗の炎に焼かれた灰を揺籃としてだけ、本物の火の鳥・成功が孵化します。
WBSSや、かつての「スーパー6」が食指を伸ばさなかったウェルター級やミドル級、そしてヘビー級。カネロ・アルバレスの進出でスーパーミドル級はメジャーに沸いていますが、いずれにしても米英のマーケットで最も注目されるのは「147ポンドから」です。
舞台は違いますが、大谷翔平がぶち抜いた日本人の壁は、まさにボクシングにおける「147ポンドから」の〝奴らの心臓〟でした。
日本史上最高のアスリート、イチローが刺激したのは〝彼らの末端〟でした。
残酷な言い方ですが、ベーブ・ルースは誰でも知っていますが、ジョージ・シスラーやウィリー・キーラーは誰も知らないのです。
フライ級やバンタム級の選手が「ラスベガスでの成功」を憧れるのを否定はしません。現実に、それをやってのけた英傑を私たちは目の当たりにしているのですから。
ただし、彼はフライ級のままラスベガスを征服したのではありません。フェザー級でもライト級でもありません。ウェルター級でスーパースターを駆逐して、初めて「ラスベガスで成功」したのです。
井上は「ここに来れるとしてもフェザー急に上げてから。メインを張るには最低でもフェザー。バンタムでは難しいです」と話しましたが、米国に強固なファンベースが無い日本人では「フェザーでもライトでも難しい」のが、悲しい現実です。
井上の夢は砕かれましたが、それはリングの外のくだらない話です。リングの中では、彼はいまだに無敵です。しかも、試合はとびきり面白い。
モンスターの価値がわからない、僻地の砂漠ラスベガスに放映権料や憧れ料を払うなんて、全くもって馬鹿げています。
彼の価値がわかる国で、彼に最も健康的な報酬を支払う土地で、彼が仕事をしてくれたら良いだけです。
そして、それは、もちろん鬼畜米英ではありません。
そして、それは、おそらく、日本だけではありません…。
どこまでも続く話です。。。井上が引退した後も。。。。
「イチローは象ではない。ハエだ」。「ローマン・ゴンザレスの試合は面白くない。理由は小さいから」。
奇妙で面白い発想ですが、全く賛成できません。
イチローやロマゴンを楽しめない人は、心の底からかわいそうだと思います。
アーメン。 神よ、彼らに憐れみを。



コメント
コメント一覧 (7)
フシ穴の眼
が
しました
ただそれだけのこと。
原田は、バケモノから逃げなかった
(にげられなかったのですが)
自分の都合で簡単にタイトル返上しなかった。
(できなかった。)
井上が、バンタムの強豪倒してから、別階級いくなら
納得できますが、
ドネアと再戦やらないのでは?
新WBC暫定王者となら対戦するかも?
WBO王者の統一戦交渉するの面倒でしょう。
権利に媚びる王者にはならないでほしい。
フシ穴の眼
が
しました
フシ穴の眼
が
しました
井上のライバルがロートルのドネアとカシメロなのでタレントが大きく見劣りします。
フシ穴の眼
が
しました
最近はさすがにラスベガス幻想が薄まってきている気がしますね。
つい去年ぐらい前までは「ベガスの試合は全部PPV中継される」などと書いてる人も少なくなく、唖然としたものですが。。
とはいえ、渡嘉敷や竹原、畑山がやってるYoutubeでは
未だに「井上は将来1試合20億30億稼げる」といった妄想が語れてたりして、それを信じてしまう人も多いんだろうなあ、と。
フシ穴の眼
が
しました
今回調整試合とはいえトップランクのプロモーションは皆無で海外放送もありませんでした。
一刻も早く手を切ったほうがいいです。
フシ穴の眼
が
しました
あれなんだったんでしょうか。
逆に言えば、そのワンヘンとリゴンドーがそれぞれあんな感じだったのが軽量級の息の根を止めたと言えるかもしれませんが。
フシ穴の眼
が
しました