街はすっかりクリスマスモードですが、偉大なカザフスタン人の来日が怪しくなった現実から、目を逸らそうとしています…。
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またまた、NHKの番組の話。

昨夜放送の「千鳥のスポーツ立志伝」。

ご登場は東京2020、この夏最も輝いたヒロインの入江聖奈です。

「おでこを打つことで相手の顔が跳ね上がるからポイントになりやすい」という、ダメージを与えるよりも3分3ラウンドでどれだけジャッジに好印象を与えるかを考え抜いていた入江。

以前から、主審への挨拶や注意を受けたときに深くお辞儀するのも反省の態度を強調するためだと語っていましたから、ジャッジの心象を意識したこの姿勢は技術も含めて徹底、一貫したものでした。

という話はさておき、気になったことがありました。

入江がボクシングを始めたきっかけは母親の漫画コレクションにあった「がんばれ元気」という有名なエピソードはまだしも、尊敬していたのは具志堅用高や勇利アルバチャコフだったという〝時間の歪み〟です。

2000年生まれ21歳の〝全米〟を泣かせたヒロインが90年代に活躍したアルバチャコフはもちろん、70年代の具志堅の勇姿をリアルタイムで見ていたわけがありません。

具志堅は入江が中学生のときに米子に来て、ボクシングを指導したと言いますが、幼少期にクジで嵐のクリアファイルが当たって「具志堅が良かった」と泣いた、小学生時代に尊敬する人・大好きな人を書く課題で「勇利アルバチャコフ」と筆記した話からは、もっと以前に〝何か〟があったように思われます。

どうして、長谷川穂積や西岡利晃ではなかったのか?あるいはマニー・パッキャオではなかったのか?

この夏、日本中に知れ渡ったように、対戦相手との空間を巧みに支配する世界最高のジャバーは独自の世界観を持っています。

きっと、彼女は時空を翔ることもできるのでしょう。

2000年生まれの入江が「がんばれ元気」に触発されたように、具志堅や勇利に憧れたのも、常人には分からない仕掛けがあったのかもしれません。

しかし、この番組の中で一番身を乗り出して聞いた入江の言葉は「ボクシングは大学で引退」とこれまでと変わらない方針を語った一方で「でも私、気まぐれだからわかりません」と、微妙な心境の変化を口にしたことでした。


そうか「大学で絶対引退」じゃないんだ…。

後世、女子プロボクシングを超メジャーにした入江聖奈が「東京2020で金メダリストだった」のはトリビアになってるかもしれません。

夢やお金のために、周囲がいろんなことを持ちかけ、囁いているのでしょう。

でも、正解はたった一つ。

入江が選んだ道が正解です。

ゆっくり決めたらいいのです。