このブログのテーマの一つは「日本人がどこまで行けるのか?」です。
〝目を逸らさず〟にそこを見つめることは、当たり前ですが、スポーツの世界にもある厳然とした差別にも向き合うということです。
やはり、テーマの一つ「スポーツには貴賎がある」ということです。
このブログでよく取り上げるボクシングにおいても〝差別〟はもはや常識のように露骨です。
井上尚弥の3階級制覇がウェルター→ジュニアミドル→ミドル級なら?バンタム級で繰り広げているパフォーマンスをミドル級で繰り広げていたのなら?
今の日本どころか、世界のボクシングシーンは全く違う光景になっていたでしょう。バンタムもミドルも、一応、同じスポーツだというのに。
あるいは、このブログでほとんど取り上げない羽生結弦や桃田賢斗。
羽生はかつて欧州で高い人気とスポンサーを集めたフィギュアスケートの第一人者です。
桃田のバドミントンは、競技人口を考えたらゴルフごときと同列に語るスポーツではありません。
…スポーツには貴賎が歴然として存在します。
ボクシングに至っては、階級による貴賎まで存在します。
このブログでよく取り上げる陸上競技、日本が最も世界に近いのは競歩です。東京2020ではメダル独占の可能性も十分の種目ですが、まともに注目されているとは言えません。
これが100メートルなら話は全く違います。
口にしてはいけないこと。
「バドミントンやフィギュアで世界一になるのとゴルフやテニスでメジャー制覇するのは偉業度が全く違う」ということ。
誤解して欲しくないのは、かつて長野県知事がスピードスケートを「ミズスマシのようで見ていてつまらない」と発言したこととは意図も真意も全く違うということです。
ここで書きたいのは「スポーツには貴賎がある」ということです。
相当に低脳なブログですが「バンタム級は選手が小さいから面白くない。世界的に人気がないということはレベルが低い、見る価値がないということ」「競歩は長距離の落ちこぼれ。どうしてあんな競技が存在するのかわからない」という元長野県知事レベルほどは低脳ではありません。
すでに何度も書いていますが、ボクシングの面白さは軽量級の中にこそ凝縮されています。
競歩のメカニクスがあらゆる走る動作のエッセンスであることも、このブログでも触れています。
スピードスケートにはスケートのみならず、あらゆる瞬発系スポーツ種目の本質が秘められています。
そこを踏まえてこそ、それをわかってるからこそ、ウェルター級で覇権を築く日本人の登場を渇望するのです。
100メートルで世界一速く駆け抜ける日本人の姿を見たいのです。
競歩の世界に走りのエッセンスを見つけた伊東浩司、女子ソフトボールの上野由岐子の助言でフォーム改善に踏み切った菅野智之。
「シングルモルトなどクセが強くて飲めたもんじゃないからブレンドウイスキーが世界を席捲している」という既成概念に耳を貸さなかったマイケル・ジャクソン(キング・オブ・ポップではありません)。
「秘密を知ってしまった」(ジャクソン)彼らは、恍惚の特権を楽しむことが出来ました。
ささっと一区切りをつけるつもりで書き出しましたが、タイトルの「パラドックス」も「エニグマ」も登場しないまま、イーグル②の回もここまで。
次回、アルバトロス③では、説明書と保証書が発行された「日本のスポーツ史の偉業ランキング」、つまりは〝非・長嶋茂雄〟のヒーローを辿り、それらが発行されなかった謎=パラドックス、エニグマのケースについても、その理由を推測してゆきます。
「日本スポーツ史の偉業ランキング」。これには王貞治の本塁打世界記録的なものは該当しません。
〝日本だけが大騒ぎ〟ではない、今回の松山英樹のようなBBCでもCNNでもトップニュースで報じられる〝偉業〟です。
もちろんBBCでもCNNでもトップニュースとなるとテニスとゴルフなどの富裕スポーツに限定されてしまいますが、ここでは〝BBCとCNN〟イコール〝米英をマニアレベルではなく震撼させた〟と拡大解釈します。
〝鬼畜米英〟にリスペクトを向けるのは忸怩たる思いもありますが、番場蛮の精神ですね。
一旦飲み込ませといて、奴らの腹の中から掻っ捌くという…。
さらに続きます。
コメント
コメント一覧 (3)
そうなると松山はおそらく存在しないわけですが…
フシ穴の眼
がしました
フシ穴の眼
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