「私の報酬が125万ドルだなんて受け入れることは出来ない。トップランクのプロモートにはこだわらない、競争入札で自分の価値を知りたい」(テオフィモ・ロペス)。

競札になることは確実視されていましたが、入札したのはまさかのトリラー。

トップランクの$2,315,000(現在の為替で2億4539万円)とマッチルームの$3,506,000(3億7163万円)を大きく上回る$6,018,000(6億3790万円)を提示したトリガーが興行権を獲得しました。

「マイク・タイソンvsロイ・ジョーンズJr.」 のエキシビションをプロモートした動画配信の新興企業が米英の大プロモーターに圧勝したわけです。

王者テオフィモの取り分は65%、約390万ドル。挑戦者は35%210万ドル。共にキャリアハイのファイトマネーを手にすることになりました。

試合は「マイク・タイソンvsイベンダー・ホリフィールド」のメガエキシビションの前座にセットされると見られています。トリラーが算盤をはじく6億円の出所は〝そこ〟です。

そしてまた、あつかましく「チャリティー」を騙るのでしょうか?
hearn-arum

面子丸潰れのボブ・アラムは「テオフィモとジョージ・カンボソスJr.の試合に600万ドルなんてバカげてる。 テオフィモとのマネジメント契約は20%だから、我々には何もせずに78万ドルが入ってくる。悪い話じゃ無い。(ダゾーンに放映権が渡る)エディー・ハーンに持って行かれたらESPNに釈明しなければならないところだたが、600万ドルじゃ仕方がない。ESPNもこのカードに600万ドルの価値は無いと理解を示してくれた」とboxingscene.comのインタビューに答えています。

If Hearn won the bid, we’d have a lot of explaining to do to ESPN. But [ESPN] understands that the fight was not worth anything near $6 million. 

しかし、ハーンに対しては「よその選手の試合に手を出すなんて商道徳のかけらもない恥ずかしい男だ。怒りを覚えている」と激しく非難。

一方のハーンは「選手ファーストの意識が欠落しているアラムは老害。大切にしなければならないのは選手だ。その選手が報酬が少ないと泣きついてるんだから、黙ってられるか。そもそも、自分のプロモートしてる選手がかっさらわれたのに78万ドル儲かったって、最低だ。恥ずかしい話だ。クロフォードもテオフィモも素晴らしいPFPファイターなのにあのプロモーターには宝の持ち腐れ」と応酬。

トリラーそっちのけで泥試合です。

しかし、トップランクの$2,315,000(現在の為替で2億4539万円)はパンデミックを考慮しても少ない気はします。テオフィモの取り分は150万ドル。井上尚弥(ジェイソン・マロニー戦)の1.5倍に過ぎません。

井上の場合は日本からのサポートがほとんどですから同列には語れませんが…テオフィモが少ないのか、井上がもらい過ぎなのか…。

井上の100万ドルとは違い、興行収入の中でファイトマネーを捻出するのは様々な軋轢を呼び込んでしまいます。マネジメント料20%…トップランクとESPNにとって、井上はおいしい果実です。100万ドルに20%がかかってるかどうかは別にしても、高額の放映権料が入ってるのは確実です。

まあ、惚れた方の弱み、「憧れ料」を払うのは当然なんですが、どうも納得できません。

ジュニアフライ
そして、リング誌のダグ・フィッシャーが「WBSSがシーズン3の準備を進めている」とDOUGIE’S FRIDAY MAILBAGの中で、ほのめかしました。

ジュニアフライ級に白羽の矢が向けられているようです。

だんだん、奴らの狙いがはっきりしてきました。寺地拳四朗の不祥事に一番ショックを受けてるのはカレ・ザウアランドだったかもしれません。